ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

3673    まけきらい稲荷

2013-07-18 13:30:58 | Weblog

7月17日(水)

有段者研究会で7名参加。
みんな暑い中よくやっている。

11時ちょっと前、T整形目指して家を出るが、Nの希望で急遽篠山方面へドライブ。
久しぶりの長尾山トンネルを抜け、濃い緑の広がる西谷を走り抜ける。
レストラン大池では、大きな麦わら帽をかぶった釣り客が3人。
暑い中、ジッと釣り糸を垂れている。
以前はここを通るたび、「ねーねー、私も1度してみたいよ!」 とせがんでいたが、
今は歳のせいか、釣られる魚の気持ちを思うと、興味はほとんど無くなってしまった。

11;38分。
372R、篠山の入口あたり(カーナビには小多田と出ていた)で停車。
Nの大好きな、田畑以外なにもない景色が広がる。
3、40センチほどに伸びた青い稲を眺めていると、ウグイスと秋の虫の声が響く。

ほどなく、いつもの河原町妻入商家群入口へ到着。
駐車場正面の、神姫バス停留所の壁にかかるレトロな看板も健在だ。

暑いのでちょっとだけということで、下河原商店街をぶらつく。
3連休のあとのせいか、閉めている店も多く、辺りはガランと静まり返っている(この辺はいつも大抵そうだが)。
小さなミヤゲ店の軒先に吊るされた風鈴のいい音色が、ひとけの無い古びた街道に、涼しげに鳴り響く。
間もなく、私の大好きな昭和初期風本屋さんも見えだし、ポワ~ンとネコにまたたび状態。
それにしても、きょうドライブするなんて思ってもいなかったので、デジカメを持ってきていないのが悔やまれる。

Nの持っていたマップに 「蓮痕と貝の這い跡 」 というのが載っていたので
なんだろうねと言いながらその方角へ歩いていくが
結局たどり着けず、途中の「まけきらい神社(正式名称、王地山平左衛門稲荷神社)」へ寄ることに。

真っ赤な鳥居のトンネルが、ゆるい傾斜をつけながら上に向かって伸びていて、その先に小さく本堂らしき物が見える。
Nの足ではムリなので、カメラを借りて私ひとりで行ってみることにした。
石段の途中には、小さな神様を祀った祠もいくつかあり、なかなかいい風情である。
何度か立ち止まって後ろをを振り向くと、大きな石灯籠の下で、背中を丸めて座っているNが小さく見えた。

あっという間に境内へ到着。
狭い敷地の真正面に本堂、左手に社務所があり、予想していたとおり、辺りは無人だった。
ここにも、いくつかの小さな祠があり、大小のキツネが祀られている。
本堂をのぞくと、右の壁の上の方に、数人の力士が立ち並ぶ大きな奉納画があった。
へーと思いながら、Nのデジカメで1、2枚パチリと写す。
それからまたぐるりを見回すが、あっちこっちにキツネがいるせいか、少々寂れてはいるものの居心地は悪くない。
弟子の子達のこともいっぱいお願いした。
もうちょっとゆっくりしていたかったが、Nが待っているので、そそくさと石段を降り、境内をあとにする。


それから駐車場へ戻り、昼食休憩のため歴史資料館方面へ。
いつもの土産物店でクルマを降り、暑い日差しの中を、ちょっと迷いながら大正ろまん館へ。
小さな食堂もいいが、こう暑いと、やっぱり広々としてクーラーの利いた、小奇麗な店の方がいい。
Nはろまん亭定食、あまりお腹の空いていなかった私は、涼しそうな、ぶっかけ黒豆そうめんを注文。
すぐ近くに、親子と思しき、80過ぎくらいのオバアサンと60くらいの息子がいて
けっこう大きなPCをテーブルの真ん中にドンと置き、自分たちの映った映像に見入っている。
まあ、親孝行のつもりなんだろうけど。
そのうち、カツとじ定食と天プラうどん定食が同時に到着。
この暑いのに、元気だなあ。

そのあと、クルマを停めていた土産物店へ戻り、何か買って帰ろうとすると、定休日で閉まっていた。
これならろまん亭で買えば良かったねえとガッカリしつつ篠山を出発。

帰りは、なんか恐ろしいグネグネ峠の山道。
いつも道のド真ん中を走るNに、「それじゃ対向車が来たときにアブナイよ」 と文句を言うのだが
「左へ寄ると溝にはまるのがキケンだから」 と、毎度の会話をギャーギャーするうちに、なんとか母子(もうし)へ出る。
柴田ファームの寂れた看板が、まだそのまま残っているのがなんとも切ない。

途中、丹波屋で休憩。
セミの声をBGMに、おしどりの絵の掛け軸や、和紙に包まれた薄暗い行灯を見ながら
冷抹茶セット(わらび餅付き、ここのわらび餅は作りたてなので温かい)を頂く。
その後、ヤギのメリーがいた向かいの乙原バレーを見るが、長い長い工事だったわりに、ちっとも変わり映えのしない建物が出来ていた。

4時ちょっと前に清荒神到着。
きょうはシロサギもいっぱい見れてよかった。
部屋へ入ると、みんなマジメに将棋の真っ最中。

きょうは、トビオでなく、クロを出しっぱなしにしたまま気がつかず。
千田四段に教えてもらい、大あわてで抱きかかえて家に入れる。
あまり暑くない時でよかった。
クロも歳をとったせいか、最近は鳴くことがめっきり減ってきたように思う。




夜。

まけきらい稲荷のことをネットで調べてみると、これがわりと面白いエピソードであった。

なんでも140年ほど前のこと。
当時の江戸で毎年春と夏に行われていた将軍上覧の大相撲大会で、これまで弱くて1度も勝てなかったこの土地の力士が
なんと出場者8人、そろって連勝。
負けきらいで有名な殿様は大いに喜び、ぜひその力士達に褒美をと探したところが、どこにも実在しないという。
不思議に思って調べさせたところ、その8人の力士の四股名は、なんと、それぞれ領地内にあるお稲荷さんの地名だった。
それが発端となって制作されたのが、昼間本堂でチラッと見たあの奉納画とのこと。

なかなかいい話しではないかと感動してNに伝えるが、「ふーん・・」 とそっけない態度。


私はあの時お財布を持っていなかったので、次回必ず、前の分のお賽銭も納めにまいります。


まけきらい稲荷


おわり


コメント
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