修行僧が行く

OCNブログから引っ越してきました。日々の彷徨の記録を綴ります。

帝釈峡に咲くケスハマソウ

2019-03-26 04:36:37 | 散歩道

  帝釈峡にもスハマソウが咲いているとの情報に、岡山遠征の帰路に帝釈峡に立ち寄りました。一週間前に上帝釈から素麺滝まで歩き沿道にスハマソウなどがないかと注視しましたが何らの片鱗も発見出来ませんでした。出会えたのはケスハマソウ(キンポウゲ科ミスミソウ属)。険しい渓谷の崖に張り付くように群落を形成していました。〔3月20日(水)〕

↓ 崖に張り付くようにして咲いていた帝釈峡のケスハマソウです。殆どが白花でした。

↓ 帝釈峡のスハマソウは「ケスハマソウ(毛州浜草)」で、葉の両面や茎に毛があるのがスハマソウとの相違点です。この日は特に葉の裏面の毛が濃いように感じました。

 ↓ 白色の花が多い中に淡紅色をした群落がありました。花弁のように見えるのは咢とのことです。日本海側のスハマソウは色とりどりと言われますが、ここは太平洋側の種類なのでしょうか!?

↓ 何輪かが固まって咲くケスハマソウの姿は可憐です!


↓ 高く険しい崖の上に咲く姿は、如何にも帝釈峡らしい景観です。

 ↓ 崖の中途に咲く姿を望遠レンズで撮ってみました。


↓  昨年7月の豪雨による洪水で洗われた帝釈峡の遊歩道に砂礫が入れられて再整備がなされたようです!

 ↓ 春先の帝釈峡は水量も多く、流れは岸の石灰岩の壁を少しずつ溶かし続けています。

 ↓ 高い石灰岩の壁を見上げるのも帝釈峡を歩く時の楽しみの一つです。


阿哲台とその周辺に早春の花を追う

2019-03-25 00:07:08 | 散歩道

 岡山遠征の後半は吉備中央町から山を越えて阿哲台とその周辺の石灰岩地帯を訪ねました。各種の早春の花々が咲くところで、高原や渓谷で沢山の花々に出会うことが出来ました。初見の花はありませんでしたが、一度にこれだけの花々を見ることが出来るとは楽しい限りでした。就中ケハマソウが各地で大群落を形成していることには驚愕を禁じ得ませんでした。キバナノアマナとのラッキーな遭遇もありました。〔3月20日(水)〕

↓ 阿哲台の一角の草間高原(岡山県新見市)の展望台から俯瞰した井倉の街。

↓ 鍾乳洞の井倉洞のある石灰岩の岩壁が俯瞰出来ました。


↓ 草間高原は井倉洞の上に広がるカルスト台地で、広々とした園地にスハマソウ(キンポウゲ科スハマソウ属)の群落が広がっていました。

↓ スハマソウの群落は白色とピンク系の花だけのようでした。

↓ 白色のスハマソウが主力のようでした!


↓ 遅咲きのセリバオウレン(キンポウゲ科オウレン属)の花が残っていました。

↓ ユキワリイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)の薄紫色の花の群落も見られました。

↓ 民家の庭に咲いていたホソバナコバイモ(ユリ科バイモ属)は植生のようでした!


↓ スズシロソウ(アブラナ科ヤマハタザオ属)も咲いていました。


↓ 草間高原は蕎麦の里でもあるようで、昼食に美味しい蕎麦を戴きました。


↓ 草間高原を後にして更にひとつ山を越えたやはりい石灰岩の露出した谷間(岡山県新見市)で山野草を探しました。

↓ この谷間にもスハマソウ(キンポウゲ科スハマソウ属)の群落がありました。ここの花は白色だけでした。

↓ 谷間の斜面を埋め尽くすかのような夥しいスハマソウの群落が広がっていました。

↓ 白花のユキワリイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)が登場しました。

↓ 早くもカタクリ(ユリ科カタクリ属)が開花していました。

↓ 薄紫色のユキワリイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)も咲いていました。

↓ イブキスミレ(スミレ科スミレ属)とのこと!中国地方では極めて稀少なスミレのようです!


↓ アズマイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)も河畔の草地に咲いていました。

↓ キバナノアマナ(ユリ科キバナノアマナ属)を発見!本州中部以北に分布する花で、西日本では稀少とのこと。ラッキーな遭遇だったようです!
 


広島のソメイヨシノ開花

2019-03-24 07:11:09 | 広島の桜2019

  広島地方気象台は3月22日(金)午後に広島でソメイヨシノが開花したと発表しました。平年より4日早く、昨年と同じとのことです。昨年は縮景園での判定に立ち会えたのですが、今年は油断しており出し抜けに開花情報を聞くことになってしまいました。そこで遅まきながらも一日遅れで縮景園を訪ね、春めいてきた園内を回りながら、標本木やその他の桜などの開花状況を観察しました。桜の開花は、いよいよ春本番の到来と心をときめかしてくれます。〔3月23日(土)〕

↓ 縮景園にある広島県の標本木で開花したソメイヨシノの花です。この花を含めて7輪の開花が昨日確認されたとのことです!


↓ 標本木でも次々に開花が進んでいるようでした!

↓ これも昨日開花していたと思われる枝先でよく開いた花です!


↓ 縮景園を歩くと標本木に先立って開花したソメイヨシノを見ることが出来ます。県立美術館前芝生広場の樹はかなり開花が進んでいました。

 ↓ 広島県立美術館の中庭のような場所にある芝生広場は園内で最も早くソメイヨシノが咲くところです!


↓ 美術館前芝生広場の樹幹で満開状態のソメイヨシノです!

↓ 屋根の葺き替えを終えた悠々亭辺りの庭園は緑色が増えて随分と春めいてきていました。

 ↓ 小雨模様から急に晴れてきて春めいて見える縮景園でした。迎暉峰(げいきほう)からの眺望です!


↓ 迎暉峰近くにソメイヨシノにも開花して間のない花が付いていました。


↓ 青空の下で桜の開花は急速に進みそうな予感を感じました。


↓ 池越しに見る清風館の先には白く咲き誇ったウスズミザクラを見ることができました。


↓ ボタン園に満開のウスズミザクラがありました。


↓ 青空に真白なウスズミザクラが頗る映えていました。


↓ ウスズミザクラの隣には紅白の花が交じって咲く源平枝垂れ桃が人気を集めていました。
 


ミノコバイモ初見(岡山県吉備中央町)

2019-03-23 06:43:02 | 散歩道

  天空の備中松山城を見た後、この日本来の目的の山野草を探しに吉備中央町へと車を走らせました。とは言えこの辺りの地理には疎いので、案内役の友人の車の後を追っ掛けるだけのことしか出来ませんでした。この日最初に探した山野草はミノコバイモでした。東海地方に多いコバイモの一種ですが、兵庫県や岡山県にも分布し、岡山県がその自生地の西限とのことです。〔3月20日(水)〕

↓ 大きな釣鐘形の花を付けたミノコバイモ(美濃小貝母、ユリ科バイモ属)に出会えました。初見の花でした!

 ↓ 花被片には紫褐色の編目状の斑紋があり、基部寄りの外部突起が角張っているのもこの花の特徴です!

 ↓ コバイモの種類判別の重要なポイントとなるのが葯の色です。ミノコバイモの葯は「白色」です!

↓ 今季既に見たホソバナコバイモやアワコバイモに比べて花の大きさ(広がり)が際立ちます!三つの広い花が揃い踏みしていました!

 ↓ 当初この花は「コバイモ」と呼ばれていたと言われています。混乱があったため、この花は本種を含むコバイモ7種の総称として使用されることとなり、別名として取り扱われていた「ミノコバイモ」を本種の名前としたそうです。茎の先に3枚の輪生する葉と対生する葉があるのはコバイモ7種に共通するポイントです。
 

↓ 花が開く前の蕾のミノコバイモです!開いて行くところを見てみたい気もします!

 ↓ 花被片の内側がよく見えました。内側には暗紫色の網目状の斑紋があり、花被片内側の中程より基部側に、基部側から3分の1 - 5分の2の位置から先端に向かう腺体があります。

↓ ミノコバイモの咲く丘の上から眼下の里を眺望しました。
 


天空の城・備中松山城

2019-03-22 06:28:48 | 散歩道

  岡山県北部の山野草を訪ねる為に早暁広島を発って山陽道、岡山道を経て賀陽インターチェンジで高速道を下りました。早朝の高梁川沿いは濃い霧に包まれている様子で、これはうまく行けば高梁市内にある備中松山城が雲海に浮かぶところを見れるかも知れないと考え、急遽備中松山城雲海展望台に車を走らせました。目の前には高梁川流域を全面的に埋める雲海が広がっていましたが、30分程待つ間に運良くその霧の海の中から臥牛山の山上に建つ城郭が現れてくれました。〔3月20日(水)〕

↓ 雲海の中から現れた、将に天空の城・備中松山城です。

↓ 霧に浮かぶ天守、二重櫓も手に取るように見えました!

↓ 最初は濃い雲海の中から薄っすらと城郭が姿を現し始め、幽玄な情景を現出しました。

↓ 展望台から見る景観は、「天空の城」と呼ぶに相応しいものでした。

↓ 雲海が湧いてくると、天空の城は黒板拭きで消されるように白い霧の中に消えてしまいました!

↓ 再び、そして三度と、雲海の中から城郭が出てきました。

↓ 備中松山城はまたしても天空に浮かびました!

↓ 徐々に雲海から出る部分が広がってきたようですが、決して一本調子ではなく、雲海は満ちたり、引いたりを繰り返していました!

↓ 本丸、二の丸の裾にガスが吹き寄せてきて幻想的な景観を呈していました。現存天守が雲上に浮かぶ贅沢なショーが続きました。