マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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風土に刻まれた災害の宿命

2014年10月30日 09時45分50秒 | 民俗の掲載・著作
国土交通省近畿地方整備局から送っていただいた『風土に刻まれた災害の宿命-近畿は災害と防災のルーツの地―講演会の記録』。

3年間に亘る山口大学時間学研究所客員教授・竹本征三氏の講演記録を纏めた著である。

大和郡山市の企画政策課のK職員から電話があったのは3月7日のことだった。

彼とは市民交流館勤務のころからずいぶんとお世話になっている。

彼が伝えた大和郡山市の山田町で行われている「でんでらこ」写真の提供依頼。

所管に尋ねられた近畿地方整備局の問合せだ。

大和川流域調整藤井寺事務所からである。

冊子に掲載する国の依頼であれば断る理由は見当たらない。

すぐさま承諾したが撮影者ネーム入りを伝えた。

その後の18には近畿地方整備局河川部河川計画課の担当者から提供承諾のお礼のメールが届いた。

24日には製本前の原稿を送ってくださった。

記載内容を熟読すれば紙面に記載されてあった大和郡山市の杵築神社が数か所ある。

ところがいずれも存在しない町名になっていた。

また、奈良県内で行われている川切りのカンジョ掛けの一覧表もあった。

よくよく見れば私が纏めた資料ではないか。

それで思い出した。自然観察会でお世話になっているH先生からの依頼で送付したカンジョ掛けの資料は平成24年12月現在の状況と書いていた。

私が作成した資料が知らずのうちに載っていたのである。

製本が間に合わなければ町名が誤ったままに伝わってしまう。

そう思って電話で緊急連絡をした。

その後の28日にはH先生および著者の竹本征三先生からお詫びの電話が入った。

お顔は思い出せないが、振り返ってみれば竹本征三先生とは平成22年の12月にお会いしたことがある。

お供のH先生から知らされて急遽でかけた郡山城跡。

そこで出合ったのだ。

そのようなことはすっかり忘れていたが、廻り回って正式に提供依頼を受けた著書は最終の校正段階に入っていた。

送られた製本は訂正されていたことに胸をなでおろした。



著書は(社)近畿建設協会から発行されたが非売品。

売値はないが、同協会のHPにPDF形式で掲載されており、一般の方々も拝読することができる。

近年発生している大きな災害発生を踏まえ、災害の記憶を防災の一助として考えさせる良書は多くの人たちに読んでいただきたいと思うのである。

(H26. 4.16 スキャン)