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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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山添春日若宮祭典(オトナ祭り饗宴午前の部)

2009年11月12日 08時43分44秒 | 山添村へ
古式ゆかしく口上を述べてその都度饗応膳を配膳される山添村春日の若宮祭典。

オトナ衆とも呼ばれる地区の家長は風呂敷に包んだ空のお重を持って座敷に上がる。

上座は長老の席と決まっている。

祭典は午前の部と午後の部の二部構成だ。



最初に芋汁が配膳され、次ぎに辛味トウガラシ、その次は冷酒に芋汁と青漬の配膳が続く。

芋汁引汁から再び冷酒に芋汁と青漬配膳、そして熱燗に芋汁、青漬配膳が続く。

供宴の間は酒が足らんからとオトナ衆が声をあげると茶碗酒が頻繁に差し出される。

祭典は中央の座に出てくるネンネンさんの挨拶で始まる。



「ゴイットサマ ホンジツハオメダトウゾンジマス イモジルヲサシアゲマスデゴザリマス マワリマシタラヨロシクオアガリクダサイ」と古き台詞の言い回しで口上される。

1時間ほど経過したころ、用意していたサカキの木は上座から左右の座に回される。



サカキの葉を二枚ちぎって、右手に持った葉は左肩から、左手に持った葉は右肩後方に投げ捨てる。



この所作は祓いの儀式だという。



そのあとは若宮さんに供えたモッソをクロモジの箸で少しずつ分けてオトナ衆に配膳される。



午前の部の最後はお湯を注いでまわる湯トウで終える。

オトナ衆は膳の残り物を持ってきたお重に入れていく。

高脚の朱塗りの膳は廊下に片づけられる。

お茶が差し出されて午後の部まで一息いれる。

(H21.10.18 Kiss Digtal N撮影)