マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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山添春日若宮祭典(オトナ祭り饗宴午後の部)

2009年11月13日 08時43分00秒 | 山添村へ
午後の部の膳は紙皿一枚に代わった。

膳の料理は三角切りのコンニャクとトーフを挟んだものが配られる。

イワシとコンニャクの祝い膳は上座から順に差し出されて一人一人が頭の上にかざす。



終盤になるころ、当屋の引渡し儀式が始まる。

六人衆が当屋の前に座り儀式が始まった。

長老の一人が引き渡しの台詞を口上する。

もう一人の長老は来年の当屋はこの人がいいだろうと伝えれば、オトナ衆はよかろうと決定する。



こうして次当屋が決まれば、当屋の盃に酒を注いで「高砂」を全員が謡う。

謡い終えると当屋は酒を口にする。

六人衆は次当屋に向かう。



そこには今年の当屋が幕箱を担いでいく。

次当屋は当屋と同じように酒を注がれて「養老」の謡いが終わるのを待って飲み干す。



このあとは次当屋が当屋の席に出向いて、当屋が酒を飲む。

このときの謡は「四海波」になった。



目出度い謡いとともに行われた当屋渡しは三献の儀でもある。

そのあとは造形物のツルとカメが長老から順々に回される。



毎年のことだが見事なツルとカメじゃというオトナ衆。

流行の携帯電話で記念写真を撮る衆もおられる。



長寿を祝うツルとカメには「鶴亀」が謡われる。



冷酒、熱燗が次々に注がれ宴も長時間となった。

境内で焼いていたサイラ(サンマの開き)も膳に配られた。



そのあと、大きな酒瓶を肩に担いでネンネンさんら六人衆はお伊勢参り道中を披露する。

歌はもちろんお伊勢参り。



3時間ほどかけた供宴の最後は万歳楽。

謡い終わると酒を一気に飲み干すツモリ衆が祭典を締めくくる。

(H21.10.18 Kiss Digtal N撮影)