善き心があまねく行き渡り、極まれば世界は平和になる
そう思っているのかな
でもね、そういうことはありえないのです
「自己」というコンテンツを構成する全アイテム
そのすべてに素直に向き合えばすぐわかる
差別者、鬼畜、殺人者、病者、エイリアン、変質者
わが家に暮らす住人、多彩な面々をよく見たほういい
追放、処刑、殲滅という手段は使えない
そうすれば内戦がはじまる
(さんざん使われてきた方法だ)
エンジェル、聖者、有徳の者ばかりではない
サタンとも同居するシェアハウスのホストホステスとして
純化ではなく、そのまんまの自然において
かっこつけた純潔の倫理に舞い上がらずにさ
(同居人を差別しないように)
雑居しながらぎりぎり営まれる我というシェアハウス
複雑にからみあうコンポーネント、自己という存在の構成
ここからどんな共生の論理を取り出せるか
(それぞれの由来と歴史を生きる同居者たち)
ハウスの未来、同居者だれもが心をほどく帰還地
そんなものがありうるとすれば方法は一つだ
それぞれに一種の畏敬をもって接する作法が要請される
畏敬と畏敬がまじわるありそうもない原郷、シェアハウス
血で血を洗う惨劇を避けたければそうする方法しかないかもな