系というものは平衡を取り戻そうという
たえざる細かな作用の集積として成り立っている。
これはゆらぎであって、ゆらぎがあるからこそ
外からの作用が入り込むことが可能である。
──中井久夫『統合失調症の有為転変』165
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実存に内在する変化の本質契機──ゆらぎ
ゆらぎゆえに、ありうる(存在可能)は宿り
希望、予期のエロスにふるえる心が生まれる
ゆらぎゆえに、せつなく、惑い、くるしく
苦々しく、悲しくも、憎む心が生まれる
ゆらぎがどこへ舵を切るかはわからなくても
ここから取り出すべき本質は一つだ
俺たちはつねに変化へ向かうreadinessの状態にある、
どこにへ向かうのかはわからない
未踏の試行のルートを生きるしかない
その帰結を先取りするまえに覚えておこう
かたわらにはレディ・ゴーの始発点が必ず同伴している