未熟なカメラマン さてものひとりごと

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てんびんの里 五個荘を訪ねて NO2(滋賀県東近江市)

2010-07-21 22:32:39 | 古い町並み

外村宇兵衛旧宅の川戸(屋敷内に水路を引き込み、屋根をかけ洗い場となっています・魚も飼えます。

外村繁邸の次に訪れたのが、本家にあたる外村宇兵衛(とのむらうへえ)邸です。門(そんなに豪華ではありません)を入ると、右手に川戸と呼ばれる洗い場がありました。水路から水を引き込み、洗い物をしたり、防火用水にもなったり、魚も飼えるというすぐれものです。いやこれはよく考えてありますね。玄関を入るとセンサーが仕掛けてあるらしく係りの方がすぐに出てきました。見どころなどを簡潔に聞いたあと座敷にあがります。さすがに広いですね。こちらでも暖簾展が行われておりところどころに暖簾が下がっています。色合いがこの屋敷にとてもマッチしていて、涼しげに風に揺れている様はなんとも心地よいものです。うちわ展も同時開催されており、掃除用のとても大きなうちわがありました。この大きなうちわで埃やちりを吹き飛ばすのでしょうか!また昔の女優さんの、当時のうちわもずらりと飾られておりとても懐かしく思いました。でもその名前、ほんとのところはほとんど知らないのです。2階に上がると広い庭と、屋敷内の建物群がとてもよく見渡せます。土蔵には、当時の資料、そしてその2階には、器類、調度品、掛軸がずらりと収められており、当時の繁栄ぶりが伺えます。
ところで近江商人とはなんぞや??ですが、いろいろ調べてみると以下のようでした。
まず、手持ち資金として、例えば5両を持って出ます。もちろん格好は、てんびん捧の両端に行李(こうり)を提げ、菅笠に合羽姿、手甲、草鞋といったいでたちです。あとはその資金を元手に品物を買い、行く先で売りさばく、単純に言えばこの繰り返しですが、永年の感で行く先々で何が必要とされているかを熟知していたのだそうです。最終的には千両にもなったとか。
ただ行く先々でどんなに繁栄しても、本拠地としてもこの地は絶対すてなかったとか!
近江商人の格言として有名なのが、「売り手よし 買い手よし 世間によし 三方よし」です。すなわち、「商いというものは、売り手が利益を得て、買い手が欲しい商品を手に入れるという、売り手も買い手も満足する取引でなければならない。そしてその取引で得られた利益は世間のため、広く公共のために活用されなければならない」というものです。
また、「しまつしてきばる」というのがあります。「倹約につとめて無駄をはぶき普段の生活の支出をできるだけ抑え、勤勉に働いて収入の増加をはかる」という日常の心構えを表現しています。



麺処「めんめん たなか」は築200年の旧家の建物

さて、このあと中江準五郎邸に向かいましたが、この途中にある通りが花筏通り、白い土蔵や舟板塀、もっとも風情のある通りですね。中江準五郎旧宅では、これまた広い日本庭園や小幡人形や全国の土人形コレクションをみたあと最後の目的地、藤井彦四郎邸にむかいました。途中にあった「めんめんたなか」は築200年以上前の旧家をお店にしているとか、萱葺き屋根と水路と舟板塀こちらも趣きがあります。それにしても藤井彦四郎邸は何と遠いことか!15分ほど歩いてやっと着きました。こちらにも「写真はどうぞ、ご自由に」との案内版。それにしても何と広いお庭でしょう!維持するだけでも相当の費用がかかるでしょうね。そして広い縁側。明治・大正期の時代のロケにも使用されることもあるようです。そして、洋館内の素晴らしい調度品の数々、もっともっと見たいところですが、バスの予定時刻まであと20分。止む無く引き返すことにしました。東近江市五個荘金堂、滞在したのは、たったの1時間50分でしたが、大満足のひとときでした。活き活き館前のバス停に着いたのが予定時刻の1分前。歩くのを止めると汗がどっと噴き出しました。(彦根につづく)
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