山ノ上公会堂 探索の起点です。
毎年、季節の風物詩として新聞などで紹介されている干し柿の里、矢掛町小田の山ノ上地区を初めて訪ねました。地区は井原市の美星町と野上町とに接しています。
ナビをセットし最初に目指したのは山ノ上公会堂です。20分ほどで到着しました。毎年12月にはこちらで干し柿祭りが開催され盛大に賑わうそうです。
到着時、他に駐車している車はありませんでした。シーズンには少し早いことはわかっていましたが、ちょっと拍子抜けした感じです。
とりあえず車を停めて付近を散策してみることにしました。
ウオーキングマップ
坂道の道路の両側にぽつんぽつんと家があるものの、想像したあのオレンジ色の吊るし柿はまったく目にすることができません。それでも浪形岩で作られた常夜灯や煙草の乾燥小屋など、そこには懐かしい風景が広がっています。日によっては、眼下に雲海が広がり、また晴れた日には遠く瀬戸内海を望むこともできるそうです。
この山ノ上地区、ホームページによると、平成26年現在、23世帯49人が住んでいますが、そのうち65歳以上が61%を占めているそうです。
山ノ上公会堂の一角に、土曜日曜のみ地元の特産品を販売する山ノ上農産物直売所がありました。プレートには、「過疎集落等自立再生緊急対策事業(国庫)」とありました。
ホームページには“高齢化率では日本はもとより世界の最先端をひた走っています”と自虐的な説明もありました。伝統的な産業がない限り、不便な山の中にあるこの集落、消滅するのも時間の問題と思われますが、どっこい、江戸時代から続く、干し柿作りがあるのでした。
何でも徳川将軍家にも献上した歴史もあるとか。
剥きたての吊るし柿 オレンジ色が美しい
やはり早かったかと、駐車場に戻り、車でもう少し下ってみることにしました。するとすぐに道路下にビニールハウスが見えました。念のため道路脇の空きスペースに駐車しカメラを片手に降りてみるとハウス内の一角に、剥かれたばかりの柿が吊るされていました。車を停めている間、道の上の番犬にずっと吼えられ、少しうっとうしい感じがしましたがここは我慢です。そしてビニール越しではありましたが、何とか数枚の撮影に成功。
剥きたての柿は、オレンジ色に赤みが差し、瑞々しくてとても美しく見えました。吊るし方も、いわゆる“玉すだれ”ではなく、横に張られた紐に柿がびっしりと並んでいます。本格的な作業はこれからなのでしょう。ともかく撮影ができたので、よかったよかったと思いながら山ノ上をあとにしました。近いこともあるので今月中にもう一度訪ねてみたいとも思いました。
紐に吊るされた横並びの柿
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