未熟なカメラマン さてものひとりごと

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写真日記 日本遺産・ジャパンレッド発祥の地・吹屋を歩く 岡山県高梁市成羽町吹屋

2020-08-16 06:46:41 | 古い町並み
訪問日:令和2(2020)年8月5日
成羽町の夫婦岩とヒマワリ畑を訪ねたあと、もう少し足を延ばし、吹屋ふるさと村に寄って帰ることにしました。時刻は、真夏の正午頃、太陽はじりじりと照りつけ、まさに体は溶けそうでした。


(備中町で心に残る風景)

この道を通るたび、癒されるのが、成羽川のこの水辺の風景です。
下流に堰(黒島ダム)があるので、水量はいつも豊富です。風が無い早朝、対岸(成羽町)の緑が川面に映りこみます。奥津国道の水彩画のようです。(この日は少し風があり、川面が揺れ残念でした)



とてもきれいな水辺の風景


赤い橋も水面に映り込んでいます。

-吹屋に到着-

(広兼邸)

広い駐車場に、車は一台も停まっていませんでした。あいかわらず見事な石垣。まるで城郭を思わせるような豪壮な建物。文化7年(1810)の建築。銅山経営とベンガラの材料であるローハ製造で財をなした広兼邸。八つ墓村など、映画、TVのロケ地としても有名です。
坂道を上がると、ヤマハギが早くも赤い花をつけていました。



車は一台も停まっていませんでした。


記念写真にはピッタリ


沿道に赤い花を付けたヤマハギがありました。


坂道を進むと門があります。

(弁柄工場・陶芸館、ベンガラ館)

鉱山の副産物、ベンガラを利用した染物や、焼物を体験できる施設です。
ベンガラ館は、吹屋の町並みの特徴であるベンガラの明治期の製造工場を復元しています。
この日は定休日のようでした。




(吹屋銅山笹畝坑道・近代化産業遺産)

吹屋銅山は、大同2年(807)に発見されたと伝えられ、長い歴史の中で、繁栄期は、元禄年間(1690)泉屋(住友)35年、享保~天保年間(1716~1842)福岡屋(大塚)2回で107年、明治~昭和(1873~1930)三菱(岩崎)57年です。
なかでも三菱は自家発電所を設け、削岩機を使い日本で初めて様式溶鉱炉を造り日本三大鉱山の一つとなりました。
この鉱山は、笹畝と称し支山でしたが、後年は地下で本坑道(坂本)と連絡しました。
ロープ手前から、一枚撮らせてもらいました。



坑道入り口 この日は休館日のようでした。


出口、上から降りてきます。

(吹屋の町並み、国の重要伝統的建造物群保存地区)

この町並みの一番の魅力は、カーブをつけてなだらかに下る道。どことなく風情が感じられませんか。立派な構えの家々が約300mに渡って続いています。ベンガラ色で統一された町並みは一体感があってとても美しいと思います。
千枚駐車場に車を停めて散策開始です。



最初に迎えてくれるお店「べんがら屋」赤い傘が目印です。


下り坂の緩いカーブに趣きが感じられる。


郷土館前 明治初期の商家が郷土館として公開されています。


地酒、醤油のお店 のれんが美しい(逆方向から)


三叉路、左に行くと休憩所、吹屋小学校、ラ・フォーレ吹屋


ギャラリー吹屋、吹屋小学校修復状況の写真


休憩所は、私の行きつけの食事処 現在屋根の葺き替え中でした。


甍の波 石州瓦の赤い屋根が続く


夏の花、サルスベリ


人生の楽園でも紹介。スープカレーの店’つくし’この日は休業日のようでした。


とあるお宅の前にメダカの水槽


美しい町並み、先ほどのメダカは左のお宅の入り口の前に置かれていました。

吹屋の特異な点は、個々の屋敷が豪華さを纏うのではなく、旦那衆が相談の上で石州(今の島根県)から宮大工の棟梁たちを招いて、町全体が統一されたコンセプトの下に建てられたという当時としては驚くべき先進的な思想にあります。



ギャラリーみのや 


昭和のレトロ感が満載


髪の癒し処『彩紅』ベンガラ格子が美しい


町のはずれまで来ました


梅の天日干し


琺瑯看板が町によく似合う


町家ステイ吹屋 千枚(せんまい)一棟貸しの宿泊施設です。


石臼、その時代には大いに活躍したのでしょう。


町並みのエッセンス、花のプランター。マツバボタンでしょうか?


麻田百貨店も冷房中。静かな町並みです。

赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一された、見事な町並みが整然と続く吹屋の町並み、この町並みこそ、江戸末期から明治にかけ、吹屋の長者達が後世に残した最大の文化遺産です。


猫がゆっくり道路を横断


重要文化財 旧片山家住宅 


千枚駐車場まで戻ってきました。こちらは食事処『いろり』


店内は、招き猫の置物がいっぱい。ご主人の趣味でしょうか


ざるそばをいただきました。

昭和49年には岡山県のふるさと村に認定され、昭和52年には文化庁から国の重要伝統的建造物群保存地区に、そして令和2年6月19日に「『ジャパンレッド』発祥の地~弁柄と銅の町・備中吹屋~」として日本遺産の認定を受けました。

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