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未熟なカメラマン さてものひとりごと

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岡山県の日本庭園 華鴒大塚美術館の華鴒園が素晴らしい

2025-08-29 20:25:15 | 日本庭園
投稿日:令和7(2025)年8月29日

岡山県井原市高屋町に茶道・上田宗箇流の家元が設計した日本庭園があります。その名を華鴒園(はなとりえん、はなとりのその)といいます。造園工事を請け負ったのは井原市の造園業者㈱佐能松山園の佐能賢治氏(*1)です。

美術館の開館に合わせて作庭されたので、まだ31年ほどしか経っていませんが、前面に芝生が張られ、枯池を中心とした池泉回遊式庭園はとても見事です。

上田宗箇流の流祖・上田宗箇は戦国時代、一番槍で名をはせた武将ですが、茶人でもあり、作庭家でもありました。広島市内の縮景園を初め、名古屋城、和歌山城、徳島城など多くの庭園を手掛けています。大胆な石組が特徴です。

華鴒園の奥側は、一段高くなっておりそこからは違った景色をみることができます。
春夏秋冬、ロビーから眺める庭園は季節に応じて様々な表情を見せ来館者の目を楽しませています。

職員の方に訊きますと、初夏と秋の年2回の剪定は業者にお願いしているそうですが、あとは毎朝職員の方が早くから手入れをされているそうです。
日本庭園は手入れがきちっとされていないと。魅力が失われ逆効果にもなります。岡山県下には有名な歴史ある日本庭園がいくつもありますが、それらを巡る度、残念に思うことが多々ありました。

入館者の皆さんから「きれいにされていますね!維持管理が大変でしょう!」「足立美術館に似ていますね!」と声が掛かることも多々あり、はげみになっているそうです。

私は日本庭園が大好きで、勤務先が近いこともありカメラを持ち込んで随分以前から撮影をさせていただいています。以前の写真と比較することによって、どのように変わっていったのか知ることもできます。

私の好きな日本庭園に京都の、山形有朋の別邸・無鄰庵(むりんあん)がありますが、規模は小さいもののよく似ていると思います。

この庭園の魅力は、庭園の西側にある茶室「長庵」です。年に何度かお茶会が催されますが、華鴒園はその外露地として重要な役割を担います。秋の名月のころには観月茶会が野点で行われ、幽玄の世界が繰り広げられます。

猛暑の昨今、冷房のよく効いたロビーから、庭園を眺めながら、ゆっくりするのもいいですね。癒されること間違いなしです。


(草木が萌える春)




春日燈籠と涸池 池泉回遊式庭園となっている


一斉に新芽を出す


雅な枝垂れ桜


青空と若葉のコントラストに癒される


静かな静かな霧の朝

(初春の紅梅)


紅梅と灯籠


紅梅のアップ

しんしんと冷える雪景色


はなとり展示室から見る雪景色


朝陽が射す
紅葉の秋


観月会 月見団子が食べたい


カエデの紅葉


燃えるカエデ

*1 佐能賢治氏は、2025年8月26日逝去されました。享年86歳。ご冥福をお祈りいたします。
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