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ドイツ編2 ふしぎ宇宙都市・ブレーメン

2019-02-01 15:29:02 | Weblog

写真上は、世界遺産となっている市庁舎の1階で行われていたJAXA展。ドイツの世界遺産の建物に足を踏み入れると、いきなりの日本語に面食らう。小惑星探査機「はやぶさ2」のなかの小型着陸機MASCOTはドイツ航空宇宙センター、フランス国立宇宙センターが開発したもので、その関係で展示されていた。MASCOTは昨年、10月3日、無事に小惑星りゅうぐうに着陸し、着々とプロジェクトをこなしている。
写真下は、やはり世界遺産の「ローラント像。巨大なモニュメントだが、なんとなく柔和な顔をしている。

【不思議メルヘンの街・ブレーメン】
先週、さらと触れたブレーメン。「ブレーメンの音楽隊」に出てくる4頭の動物たちのモニュメントが日本のガイドブックでもいの一番に取り上げられていて、実際、世界中の人々がその銅像の前で写真を撮っていました。でもお話ではブレーメンにたどり着く前に話は大団円を迎えるので、4頭の動物はブレーメンには来ていない、という突っ込みどころ満載の町でもあります。

街が世界遺産となった理由は、「ブレーメンの音楽隊」のためではなく、かつてのハンザ同盟都市としてのモニュメント・ローランド像と、同時代に建てられた市庁舎とその周辺が第2次大戦の爆撃で、他が跡形もなくなっても、かろうじて残ったからです。つまり、そのほんの少しの場所以外は、かつての風情を残す建物を新たに造り上げた地域なのです。

そう、ブレーメンに行けばなんとかなると4頭の動物にも思わせるほど、かつて栄華を極めた地域だったのでした。

1404年に建てられたローラント像は、教会に支配されないという宣言であり、街の誇り。10メートルの高さの人の形をした像の顔はふっくらとした少年にも見えるほのぼのとしたお顔。その前に建つ市庁舎も同時期の建物で、かつてハンザ商品の取引場所になっていたところです。

 ただ、そこには、おどろおどろしい子鬼のような彫刻がびっしりと装飾されていてローランド像と雰囲気とは、まったく違う。街の案内人の人に聞くと17世紀初頭に屋根飾りなどは装飾したものなのだとか。ルネッサンス様式というのだそうですが、ローランド像からうかがえる自由で伸びやかな空気と対照的な、暗くてなにやら人の心を縛るような恐ろしい雰囲気がこの地域の後の時代を映しているようにも感じられました。

歴史をひもとくと、17世紀初頭は、この街を支配権がスウェーデン、さらにはうち続く周辺地域の戦闘によって変化しつづける、不安定な時代だったようです。

 人の動きがせわしなく、なんとなく深刻そうで「ローラント像」に象徴されるのびやかさと、子鬼たちのおどろおどろしさが共存する、メルヘンな街ブレーメン。後に、ドイツの別の都市にも足をのばすのですが、ここはあとで考えても少し不思議なムードの街でした。
 その料理は次回に
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