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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



昨日の角田房子さんの著書から、昭和19年春以降、陸軍中央部が敵艦に体当たりする苦肉の特攻戦法を取っていましたが、阿南惟幾(大将)陸軍航空総監の思いをアカアシシギの写真と一緒に紹介しましょう。<・・・>が引用部

<特攻作戦には、特攻隊を正式な軍隊編成として天皇に上奏して裁可を仰ぐか否かの問題があった>

<これに二つの案があった。甲案は特攻戦法を中央が責任を持って計画的に実行するために正規の軍隊編成とすること>

<乙案は、特攻要員と機材を第一線に配属し、第一線指揮官が臨機に部隊編成するというもの>

<乙案の趣旨は、航空戦力不振を第一線将兵の生命の犠牲によって補う戦法を天皇の名において命令することは適当で無いというものであった>

<従って特攻隊の運用には、それまで乙案が取られていた。建前としては(陸軍の正式な部隊ではなく)自発の意思による殉国同士の集団であった>

<(陸軍)参謀本部は沖縄作戦のために甲案を採用し、正規の軍隊編成にする必要があるという意向をかためた。そのためには陸軍航空総監兼航空本部長である阿南大将の承認を得なければならない>

<参謀本部第一部長宮崎中将の訪問を受けた阿南大将は「任務を遂行するのに死を唯一の手段方法とする部隊を軍令をもって正式に編制することは統帥の道に反し、皇軍精神の冒涜である」と説いた>

<沖縄作戦に期待できるのは特攻隊だけというほど日本の戦力は逼迫していた。しかし阿南は、特攻隊を正式部隊編成とすることを最後まで認めなかった>

 参考文献:「一死大罪を謝す 陸軍大臣 阿南惟幾」角田房子著



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