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ROSSさんの大阪ハクナマタタ





朝目覚めると、朝日に輝く景色がすがすがしく、小型の連絡船がひっきりなしに窓の下の海を往復しているので、島と島の交通の利便性は良いようである。



7時からの朝食も海を見ながら食べる炊きたてのごはんが美味しく、久しぶりにしっかりとした朝食を取ることとなった。



この日は海士町にある観光地を見て周ったが、特に保々見地区にある環境省選定「日本名水百選」に選ばれている「天川の水」という場所が印象的であった。



地元では不動さんの水とも呼ばれているように、水源地には石の不動明王像が設置され、苔むした光背に1816年(文化13年)2月の文字を読み取ることができる。



又、水源地の周囲に置かれた石塔も江戸期の文化年間に設置されたものが多く、今から200年くらい前に大きな改修工事があったようである。



地元の伝説によれば天平時代に行基(668~749年)が隠岐行脚の途中、当地でこの湧き水を見て名づけたというので1300年の伝統を持っていることとなる。



現在も1日400トンを越える湧水量があり、この地区135世帯に簡易水道として供給されていて、長寿で有名な隠岐の住民の健康の源になっているようである。

ホテルロビー



早速飲んでみたが癖の無い旨い水で、大阪にはたった1箇所しかない水無瀬の「離宮の水」よりもさらに旨いと思ったのは、水無瀬離宮の歴史がわずか800年しかないからというよりも周囲の環境汚染の進行によるのではと思われる。

先日訪問した水無瀬の「離宮の水」



海士町の人口は、明治時代6700人という記録があることから江戸時代の海士町人口は5~6千人前後と想定されるが、現在は2500人まで減少しているので周囲の環境は行基が行脚した1300年前と殆ど変わっていないようなのである。

海士町菱浦港



「日本名水百選」に選ばれた名水も殆どが人口の増加によって水脈の環境汚染が進んでいるようであるが、天川の水だけは例外的な名水であった。



島根県に2箇所(隠岐国道後にあと1箇所)しかない「日本名水百選」に選ばれているこの水は、隠岐で生産される「承久の宴」という銘酒の醸造に使われていて好評という。



夕方5時頃に「マリンポートホテル海士」にチェックインし、風呂に入ってからレストランに行くと夕食は昨日のメニューとはまったく違う内容に変わっていて、同じものを食べないで済むようになっていた。



翌朝のメニューも前日の朝のメニューとは違ったものとなっていたので、美味しく頂き、お土産に隠岐名物の「さざえカレー」を買っておく。



大阪への帰りは高速船レインボーに乗って帰ることにしたので、朝日の中を入港してくるレインボーを写真に撮っておいた。



米子で吾左衛門弁当を買ってバスに乗り込み、大山を車窓から見ながらゆっくりと食事をするのも旅行の醍醐味である。




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