京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

州濱

2007年09月04日 06時01分22秒 | 和菓子


いつもは、「春日乃豆」を買っている植村義次で気になる「州濱(すはま)」を手に入れました。
これは、予約をしないといけないのでなかなか買えなかったんです。
この間の放下鉾のマークだし気になっていたんです。
一度チャンと「州濱」というのを食べたかった。



このお店「植村義次」は州濱の専門店なんです。
個人のお名前がお店の名前というのはすごいでしょ。
このお店に入るとタイムスリップした感覚になります。懐かしい匂いもするし。
おじいさんが私の母方の祖父に似ているんです。
植村さんと話せるのがなんだかとてもうれしい。
祖父は西陣で和菓子屋をしていたんです。
お店の説明を引用してみます。









「名物州濱」
浅煎りの大豆を粉にし、水飴で練り上げた素朴な菓子を豆飴といい、古くから伝えられてきました。江戸時代中ごろにこの生地を円筒に伸ばし三方より竹竿で型をつけ、その切り口が“すはま”の模様になるという趣向が評判となり以後豆飴は「すはま」と呼ぶようになって今では、生地自体もすはまと申します。
州浜の語源は浜辺や入江を意味し、平安時代王朝人は、蓬莱山に見立てた嶋の台を作り、歌合せにその台を飾り、すはまとなずけました。後世、その型はおめでたい有職模様として残り今日まで伝承されています。
※有職(ゆうそく)とは、公家の儀式・祭礼・年中行事・官職・位階・殿舎・調度・服装・食事・遊宴などに関する方式、あるいはその知識、研究などを意味する言葉。中世初期以降、古代研究が盛んになるとともに学識豊かであるという意味の「有識」の「識」が「職」と表記されるようになった。有職故実(ゆうそくこじつ)という言葉がある。古来からの先例に基づき、官職・儀式・装束などを研究すること。過去の先例に関する知識を有識といい、知識に通じた者を有識者(ゆうそくしゃ)と呼んだ。後に転じて「有職」と呼ぶようになった。なお今日、深い学識・見識を持つ人を「有識者(ゆうしきしゃ)」と呼ぶのはその名残である。現代の有識者さんたちは、こういうこと知っているかな・・・。


↑春日乃豆

なるほど、浜辺と入江を表わしているんやね。
京男は、このすはまが苦手でした。
すはまは、お店によってずいぶん味が違うんです。
でも植村義次の「春日乃豆」を食べて考えが修正しました。京女さんも同じ。
あれだけ嫌いだったものが一瞬にして好きになるというもの珍しい。
この「名物州濱」を食べてハマると言っていた。
作りたてはやっぱり美味しい。
これならコーヒーとも合うんじゃないかな。
植村義次地図
コメント (4)
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