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草花好きのひとりごと

植物の栽培記録や鉄道・路線バスなどの趣味について記しています。

さくらそう栽培と植え替え

2012-02-27 | さくらそうに関するあれこれ
さくらそう(日本桜草)を鉢植えで栽培する上で必要不可欠と思われるのが、毎年の植え替えです。
植え替えをしないでいると、すぐに枯れてしまうようなことこそないものの、芽が大きく育たず花が咲きにくくなるように私は感じています。

以前、せめて一年おきにできないものかと考えて、少し大きな鉢に植えてみたり、用土の水はけが悪くなるのを防ごうと砂や軽石を増やしてみたり、私が思いつく範囲で試してみましたが、どれも2年後には毎年植え替えたものよりも芽が小さくなり、根や根茎が複雑に絡まっていて植え替え作業に手間どるなど、良い結果が出ませんでした。

何度か庭植えにしたこともありますが、芽の大きさは鉢植えと同様の結果となりました。
日当たりが良いと夏に暑くなり過ぎ、土が乾き過ぎる。逆に日当たりが悪ければ芽が大きく育たない。ということの影響も少なからずあるとは思うのですが、そのことよりも、野生のサクラソウの自生地のように様々な生物が共存する環境を作り出さない限り、地植えでも植え替えをせずに栽培するのは極めて難しく、無理に近い事なのかもしれないと考えています。

私には何となく、さくらそうは育てるのが難しい植物という先入観があったのですが、何年か栽培してみると思ったよりも難しくないのかなと思えるようになったので、さくらそうは育てやすい、というような事を過去にこのブログやWebサイトに書いたことがあります。
しかし他の植物と比べて改めて考えてみると、そうでもないように思います。

サクラソウと同じように、元は日本に自生している多年草、園芸趣味で言うところの宿根草である、キキョウ、カワラナデシコなどは、私が栽培したものを見る限り、鉢植えで3年に一度くらいの植え替えでも毎年花が咲きますし、それによって株が衰弱した様子にも見えません。

これは、さくらそうが改良された園芸品種なので、性質が弱くなっているというのでもなさそうで、野生種の栽培増殖品をいくつか入手して栽培してみると、芽が大きく育ちやすいものと大きくなりにくいもの、よく増えるものとあまり増えないものなど、種類によって園芸品種間の差異と似たような違いがあるように感じられました。
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栽培しやすいものと難しいもの

2012-02-27 | さくらそうに関するあれこれ
以前、さくらそう(日本桜草)の園芸品種には、品種によって育てやすいものと育て難いものがあるのではないか、と記したことがあり、その後、品種による性質とは関係なく、根腐れさせるなど一度栽培に失敗してしまうと、回復させるのには時間を要するというようなことも記しました。

書籍などによる品種の解説には、栽培しやすい、あるいは難しいなどと記載されている場合がありますが、私が持っている2冊の書籍と自分の栽培結果を比べると、それが当てはまる場合もあれば全く逆の結果が続いている場合もあり、それは人によって少しずつ違いがある栽培方法や環境の違いによって生じる差なのかと考えています。

例えば、花が咲くと消耗が激しくて(?)大きな芽ができ難くなるというような性質を持った品種など、数多く存在する園芸品種の中には、育て難いと感じる人が多いものもあるかと思います。
しかし、何年も続けて順調に育っていて、栽培が容易、育てやすい、と思っていた品種でも、根腐れさせてしまうことがあります。
そうなると、状態にもよりますが回復には早くて1年、多くの場合は2、3年、場合によってはそれ以上の時を要することになります。

それとは逆に、何年も根腐れがひどく、絶やしてしまうかと心配していた品種が、特に変わったことをしたつもりはないのに、急に回復することもあります。
私の観察が足りないか、見る目がないというだけかもしれませんが、その原因はさっぱりわかりません。

さくらそうが環境の変化に順応するには時間がかかるのか、苗を譲り受けた品種などに、最初の1、2年は現状維持といった状況だったのが、3年目あたりから急に芽の成長、増殖ともに良くなることがある、という話を知人から聞いたことがありますし、私自身も何度か経験したことがあります。

新たに入手したものは、自分の栽培環境下で少なくとも数年経ってからでないと、性質を見極められないものなのかもしれません。
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野生種が人気?

2012-02-26 | さくらそうに関するあれこれ
インターネット上で、さくらそう(日本桜草)に関する情報収集をしていたり、ネットがきっかけとなってお付き合いが始まった知人と、メールでの情報交換をしていて私が感じることは、野生種の人気の高さです。

私の住む神奈川県内だけの現象かもしれませんが、10年近く前と5年ほど前、そして近年のことを思い出してみると、展示会での野生種の鉢数が増加傾向にあるようにも思います。

野生種というと、自然破壊、環境への影響、などといったことを指摘される向きもあるかと思いますが、野生種愛好者の大多数は直接自生地を荒らすのではなく、栽培増殖品を入手して栽培を楽しんでおられるようです。

もちろん間接的に自生地を荒らしていることにはなるのですが、多くの場合、同名で呼ばれる野生種は花の特徴から見て同一個体である可能性が高く、1株採集されたものが時間をかけて増殖され、出回ったものと推測できますから、そうであれば影響は最低限に抑えられていると考えられます。

さくらそうに興味と関心を持つ人々に、野生種を好む傾向が少なからず見られるのはなぜか、数年前から私なりに考えていて、このブログにも少し記したこともありましたが、現時点での仮説を立てておきます。

1. さくらそうに興味、関心を持つ人々に、山野草愛好者の割合が高くなってきた。
2. 主として華麗な大輪花を目指して改良が進んだ園芸品種を、あまり好まない人が増えた。

上記2.について、さらに詳しく記すと、最近というよりもかなり以前からのことですが、様々な園芸植物が容易に入手できるようになり、世間に溢れていると言っても良い状況です。

そうした状況下において、花に、華麗、豪華、派手、といった要素を求めるのなら、さくらそう(日本桜草)をあえて選ぶ必要は無いのではないかとも思われ、さくらそうに関心を持った人々が求めているのは、可憐、素朴、といった要素だと考えると、野生種に人気が集まるのにも納得できます。

小輪の花が咲く園芸品種にも、可憐さ、素朴さ、という要素は多分に含まれていると思いますが、集めて楽しめるほどの品種数を容易に入手できるものだとは、とても言えないのが現状だと思います。

あるいは、さくらそう趣味栽培者という存在が、園芸品種系、野生種系というように、好みによって分かれていく過渡期に現在はあたっているのかもしれません。

この仮説が当たっているかどうか、または一過性の現象なのかどうか、10年、20年後には判明しているかもしれません。
それを楽しみに待ちたいと思います。
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紅葉ノ橋、紅葉の橋、紅葉橋

2012-02-23 | さくらそうに関するあれこれ
私の手元にある出版物に取り上げられている、さくらそう(日本桜草)に関する明治時代の資料である「宇治朝顔園月報 第六号(明治37年宇治朝顔園発行」、「桜草銘鑑(明治40年常春園発行)」を見ていて気づいたことがあります。

「宇治朝顔園月報」には、紅葉の橋 鴇色地ニ紅砂子絞リ鑼咲中輪
「桜草銘鑑」には、紅葉ノ橋 鴇色地紅小絞鑼咲中輪

他の品種名も含めて、「宇治朝顔園月報」は「の」、「桜草銘鑑」は「ノ」が使われていますが、どちらも同じものと思われる品種名が掲載されています。

そして、花容を示す文字からは、断定はできないものの現存する「紅葉橋(もみじばし)」と同じではないかと考えることもできるかと思います。
仮に同じものだとすると、いつしか「の」が取れたということになります。

「紅葉の橋」「紅葉ノ橋」「紅葉橋」が同じ花を指していると仮定して、話を進めます。

古い資料の品種名には無かった「の」が、後には付けられるようになったという例は少なくないと思うのですが、無くなったものは珍しいと思います。
後から付けられた「の」は、読みを示すために付けられたと考えられます。
例えば「駅路鈴」と書かれていたら、現代人の中でも浅学な私などは、そのまま「えきろすず」と読んでしまいます。

しかし、「宇治朝顔園月報」「桜草銘鑑」の時代になると、平仮名片仮名の違いは別にして、ほぼ現代の品種名の表記と同じように「の」が付けられています。

紅葉の橋、おそらく「もみじのはし」と読むと思いますが、特に発音し難いというわけでもなさそうですし、「の」が消えた理由は私には思いつきません。
突飛な想像かもしれませんが、「紅葉橋」は、「紅葉の橋(紅葉ノ橋)」とは別のものと考えた方が、私としては合点がいきます。
その想像を以下に記します。

1. 明治の末頃に記録されていた「紅葉の橋(紅葉ノ橋)」はその後、絶種してしまった。
2. それよりも後に、現存する「紅葉橋」が実生によって作り出されたか、以前から品種名が無い状態で伝承されていた。
3. 誰かが桜草銘鑑などの記録を見て、「紅葉の橋(紅葉ノ橋)」と上記2.の花と花容が類似していることに気づき、古い記録を参考にして、2.の花に「紅葉橋」と命名した。
4. さらに後の時代の人が、現存する「紅葉橋」と記録に見られた「紅葉の橋(紅葉ノ橋)」を同一と考えて、作出年代を江戸末期と推定して発表した。

古い資料に記載された品種名を見て、あれこれ想像するのは楽しいものですが、実際に時を遡って確認することは不可能で、写実的に描かれた絵図などの資料もほとんど発見されていないと考えられることから、江戸時代に作出されたものかもしれないし、後の時代に作出されて同名が命名されたものかもしれない、と曖昧に捉えておくのが間違いのないことだと私は考えています。

さくらそう(日本桜草)の鉢植え栽培という趣味について、江戸時代以来の伝統を重視し強調される向きもあるようですが、現代の方が栽培者、実生育種家の増加によって品種数が多くなり、さまざまな鉢や用土、肥料などが容易に利用できるようになったことで栽培技術も向上し、おそらく過去には見ることができなかったのではないかと思われる、美しい花を咲かせることが可能になっていると思います。
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伝市鉢の桜草鉢

2012-02-13 | さくらそうに関するあれこれ
もう一つのブログは更新継続中ですが、こちらも3月から更新再開をと考えて、いくつかの記事を準備していましたが、この話題は時期的に今の方が良いかと思ってアップします(^_^)v


これは、何種類か少しずつ購入して試して、私の栽培方法と合っているのか根腐れが少なく見えたことから、少しずつ集め始めた桜草鉢です(*^_^*)

山野草などの鉢で知られる「伝市鉢」のものですが、あまり流通していないためか、販売価格には差があるようで、私はそれを知らずに失敗したようです(T_T)

伝市鉢の窯元(市野伝市窯)さんでも、小売りをしておられるようで、メールで問い合わせたところ、別途、荷造り料(一箱につき600円)と送料がかかり、代金と荷造り料は商品到着後に振込、送料は着払いとなるそうです。

上の画像のタイプの5号鉢は、私が買ったネット通販している園芸店のサイトでは1100円、窯元では500円だとか・・・ちょっとびっくり('_')しました。
釉薬をかけたタイプもあるそうで、価格は1000円とのことでした(^^♪

価格や諸費用等は、私が問い合わせた時点でのものなので、もし購入を検討されている方がおられましたら、先方に直接ご確認下さい。

今回の記事中に顔文字が多いのは・・・高い買い物をしてしまい、落ち込んでいる気を紛らわせるためだったりしますm(__)m
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検索してみたところ・・・

2011-12-31 | さくらそうに関するあれこれ
私のホームページに、さくらそうの花についての英語版ページを作成するにあたり、品種名表記の参考とすべく、RHS(英国王立園芸協会)のWebサイトにあるPlant FinderでPrimula sieboldiiを検索してみたところ、野生種(原種)を含め124件がヒットしました。

検索結果の園芸品種名をざっと見たところ、日本で作出された品種と外国で作出された品種が半々くらいのように見受けられました。
日本で作出されたものと思われる品種は、日本人から見るとローマ字表記を間違えていると思われるものも多いのですが・・・

このPlant Finderに掲載されている品種は基本的に英国内のどこかのナーセリーで苗が販売されているものだそうですので、さすがは園芸の本場だけあって、100を超える数の園芸品種のさくらそう(日本桜草)が入手可能な状況と思われます。

生態系を乱さないように配慮する必要はあると思いますが、園芸趣味に国境はないと私は考えています。

さくらそうも他の多くの植物と同様に、土を洗い落として農薬で消毒をして、植物防疫所で植物検疫を受けて、Phytosanitary Certificate(植物検疫証明書または検査証明書)を取得すれば、輸出する事ができるようです。
もちろん、相手国によって規制の状況は異なるので、どの国でも可能という訳ではありませんが・・・
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さくらそうの鑑賞方法と飾り方

2011-12-28 | さくらそうに関するあれこれ
前回、さくらそう(日本桜草)趣味として栽培し、花の咲いた鉢を鑑賞する上で重要な要素となる、鉢の大きさと植え付ける芽の数について記しましたが、今回はそれと関連して鑑賞方法、鉢の飾り方について記してみます。

さくらそう趣味では、花壇というと、屋根と側面背面を囲った小さな小屋の中に棚を設えたもののことを指します。
この花壇、現代では小屋の間口が一間で5段の棚に三十数鉢並べる、という様式が伝統的なものとされていますが、この様式ができ上がったのは明治以降ともいわれています。

しかし、それ以前の江戸時代にも、さくらそうの鉢を屋根の下の棚に並べて飾るという方法はとられていたようです。
菊などにも、風雨を避けて花を長もちさせ、ある程度日射を遮って花を見やすくする工夫(?)として、開花時期に屋根を設置する例があったようなので、さくらそうの鑑賞方法も、そうしたものからヒントを得たか、他の植物用の設備を流用したものから始まったのかもしれません。

しかし、幅が180cm、奥行き150cmといった小屋を一時的とはいえ、庭に設置するのは誰でも容易にできることではありません。
庭にそれだけの空き地があるかということもそうですし、鑑賞に堪える状態の鉢を30以上揃えるとなると、開花時期の違いも考えて少なくともその5倍くらいは栽培する必要があると思われ、それだけの場所が必要となります。

庭で栽培状態のまま花を眺めても良いのですが、様々な花が混在する華やかな景色となるものの、他の品種に埋もれたように見えてしまうものもありますし、よほど高さの高い栽培棚を使っていない限りは上から見下ろす格好になり、横から見ることが難しくなります。

花壇に倣って、鉢と桜草の真横からの姿を見やすい高さの棚に、若干でも間隔をあけて並べれば、より美しく見ることができるのではないかと思います。
しかし、市販されている鉢植えを並べるための棚には、それほど高さのあるものは見かけません。

庭の広さと栽培鉢数に合わせて規模を縮小するとしても、鉢を一つずつ鑑賞するのと全体を見てさくらそうの花色、花型、咲き方の違いを鑑賞することを両立させている花壇の魅力をある程度残したいと考えると、幅一間の花壇のおよそ三分の一の十数鉢は必要になると思います。

狭い場所でもできて、それなりに見た目が良く、それほど高価でもなく、用意するのが難しくない。といった条件に適うものはないものかと、私も数年前から考えてはいるのですが、今のところ良いアイデアは思い浮かんでいません。

自宅では良く咲いてくれた鉢を適当な台や棚に置いて眺める程度にして、本格的な鑑賞は展示会などで、という考え方もあるとは思うのですが、数多くの鉢を並べた品種図鑑的な展示がなされていることが多く、幅1.8mくらいの花壇のようにある程度花の特徴がわかる状態で全体を見渡すことができる、鑑賞にほど良いと思われる展示というのは意外に見かけないように思います。
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さくらそうの鉢と芽の数

2011-12-27 | さくらそうに関するあれこれ
さくらそう(日本桜草)の品種を集めて趣味的に栽培する人は、5号鉢か6号鉢に4芽か5芽植えることが多いようです。

この鉢の大きさはかなり古く(江戸時代後期?)から桜草栽培において標準的に用いられていたようですが、植え付ける芽の数は、時代が下るにつれて増えてきて、4とか5という数が主流になったのは昭和初期頃ともいわれています。
植えられる芽の数が増えてきたのは、用土や肥料の進歩と関係があるのかもしれません。

(2011年12月29日追記)
5号鉢に2芽とか3芽植えるという栽培法を私は直接見聞きしたことが無く、現代ではそうした数を植え付けている栽培者はほとんどいないものと思われます。
そこで、4芽植え栽培とする人が多数を占めるようになったと思われる、昭和初期頃に「主流になった」と記しました。
5号鉢に4芽植えという栽培が始まったのは、明治あるいは大正の頃と現時点では考えられているようです。

今までにもそうした例があるように今後も、桜草の栽培の歴史、あるいはサクラソウと人との関わりの歴史については、新たな資料の発見と研究の進展によって、現時点での解釈とは違ってくることもあると思います。
(追記部分ここまで)

この鉢の大きさですが、さくらそうを育ててみると、深さがちょうど良く感じられ、芽の数を増やして7号以上の大きな鉢に植えても、用土あるいはゴロ土(鉢底石)が無駄に多く必要になってしまうように思います。
逆にいえば、そういった用途には浅い型の鉢を使えば良いということになります。

芽の数は、もちろん個人の好みの違いもありますが、多過ぎず少な過ぎず絶妙な数であるように私は思います。
さすがに仮に昭和初期からとしても80年くらいの間、多くの栽培者が踏襲してきた様式だけのことはある、という感じがします。

小輪で芽が小さめの品種は一つ二つ芽数を増やしても、と思わなくもないのですが、そのあたりは好みに応じて調節すれば良いことかなと思います。


私は前回の植え付け時に品種数が増えたため、5号鉢の数を減らしました。
しかし、5号くらいの鉢に4芽ほど植えて、うまく栽培できたものは、見映えが良いものです。
せめて特に自分が好きな品種だけでも5号鉢に植え、その鉢も何年かかけて少しずつ駄温鉢から桜草鉢に変えていこうかなと考えているところです。
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さくらそうとインターネット

2011-12-25 | さくらそうに関するあれこれ
あちこちのブログを拝見していて思うのですが、さくらそう(日本桜草)の栽培方法や栽培者の技量と言ったものは、当たり前の事ながら人それぞれ異なりますし、私自身の事を考えてみても、毎年の気候の違いなどによる生育の差も無視できない程度のものがあるように思います。

自分が抱えている病虫害など栽培上のトラブルと似たようなものについて、経験者がブログなどに記されたものを見つける事ができれば、対処法とその後の経過、そもそもの原因などが理解しやすく、自身の栽培技術の向上に大いに役立ちます。

インターネットというメディアの性質上、情報の正確性や妥当性についての判断は閲覧者に委ねられるということもありますが、これは程度の違いこそあれ書籍や雑誌など他のメディアについても同様なことと言えます。

メールの作成と送信ができる程度のパソコンに関する知識と、インターネット上で他人と交流する上で必要な最低限のマナーを弁えてさえいれば、楽しくブログを書き続ける事ができます。
さくらそうが好きで栽培している方のブログがさらに増えれば、さらに情報の厚みが増すと思いますし、そうなればインターネットが過去に存在したどんな栽培書よりも優れた栽培の手引きとなることでしょう。
もう既にそれに近づいている、あるいは部分的には超えているのかもしれませんが、さらなる桜草栽培家ブロガー(?)の増加を期待したいと思います。

過去に出版された書籍の著者はいずれも経験豊富な方々ばかりのようで、かなり栽培がお上手だったと思われます。
そうすると、初心者や少し栽培に慣れてきた段階(今の私はまさにこの辺りをウロウロしていますが)ではどのような失敗をしやすいのか、と言ったことを把握するのはかなり難しかったのかもしれません。

また出版物である以上、本当はそれが一番役立つとも考えられるのですが失敗例ばかり並べるわけにもいかない、という事情もあるでしょうから、ともすると教科書的というか画一的な内容になりがちなのだと私は思います。

商業的な書籍の出版である以上は大きな市場を対象とせざるを得ないため、大抵の栽培書が関東~関西地方の気候を前提とした記述となってしまう、という問題点もあると思います。
これを補うのが地域的な会における会員間での情報交換ということになるのでしょうが、会(栽培者の集まり)はどの地域にもあるわけではなさそうです。
このあたりこそ、インターネットが果たす役割が大きい分野なのかもしれません。
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品種の集め方

2011-12-24 | さくらそうに関するあれこれ
さくらそう(日本桜草)の園芸品種は、とてもたくさんあります。
一重咲き、八重咲き問わず、毎年かなりの数の新品種が発表されているようなので、どんどん増えているのが現状だと思います。
全てが未来に残るのではなく、いずれかの段階で淘汰されるとは思いますが・・・

入手が難しい品種もあるとは言え、専門的に扱っている業者などから購入すれば、かなりの数が手に入りそうです。
しかし、大抵の栽培者は庭の広さには限りがある筈ですから、何百も集められる人がざらにいるとも思えません。
そこで、蒐集・栽培する品種を絞り込む必要が出てきます。

趣味として深く追求しようとすると、自分なりに何かの基準を作ってそれに沿って集める事になるかと思います。
例えば、
江戸時代に作り出されたと考えられている品種を集める
特定の作出者(発表者)の品種を集める
花色花型が重複しないように集める
他にもいろいろあるでしょう。
そうした自己満足的なこだわりも趣味と楽しみ方の一つですね。

以前、この道の大先輩の方から、名札が無くても見分けられる特徴があって類似品の無い品種を選んでみては?それだけでも100品種は軽く超えるだろうから、というコメント頂いた事がありました。
それも一つの良い方法だと思います。が、私はもうその時かなり集めていましたので(^^ゞ

我が家には品種名が怪しいものまで含めておよそ100種、まず間違いないだろうと思えるものが70余り。
そろそろ限界が見えてきつつある状況ですし、入らせて頂いている会の配布苗が、年に2品種頂けます(栽培品と重複する場合もありますが、それはそれで栽培品種確認の材料になるので嬉しい事です)。

今後入手するものは絞り込まなければ、と思いながらも交換して頂ける品種リストなど見せて頂くと、つい欲しくなってお願いしてしまう駄目な私です(>_<)

ここで品種にまつわる私の思い出を一つ。
さくらそう栽培を始めた10年近く前のこと、栽培方法が詳細に記されている書籍に掲載されていた写真(出版時期が古く今から見るとかなり不鮮明なもの)を見ていて、‘風車’という品種に興味を持ちました。

こうした写真というものは、葉や鉢など比較対象はあるとは言え、花の大きさや色に自分の勝手なイメージが出来上がってしまうらしく、5年ほど経ってから、とあるところで実際に花を見た時に「こんなに大きな花だったんだ」と思い、手に入れようと思わなくなった、という経験があります。

書籍つながりでもう一つ。
‘梅が枝’を入手して咲いた花を見て、違和感を覚えました。
あとで詳しい方に教えて頂いて謎が解けたのですが、その本に掲載されていた写真の‘梅が枝’は関西系、関東在住の私が苗を購入したのは関東系、違う花だったという、訳を知ればどうと言うことも無い話でした。
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