いまだ芽吹きに至っていなくて、寒々とした風景ながら木々や草花の佇まいはなんとなく明るさを伴って
ほっとする気分にさせてくれる
陽射しに温まる場所には草花のつぼみがこんもりとして華やいだ風情を醸し出してなごやかな気持ちに
歩いていてほんのり、余裕のときを過ごさせてくれるのもいいものである
ゆっくり、のんびり、おだやかに、森を彷徨っている、一刻、一刻と時が流れていくことをこの身体で
体感できるよろこび、楽しさと恐ろしさを、その揺るぎない、どうしようもなく止めようもない確実さ
時間を歩くことによって体感できる面白さがある
生命が存在しているかぎりに於いてこの自然の命もひとの命も時間の流れから逃れることは出来ないこと
命の砂時計が少しづつ落ち続ける、いつか、上の砂がすっかり落ちてしまうことを日常では忘れているものだ
が、山を歩き、谷を歩き、野原を歩き、里を歩き、森を歩き、林を歩き、していると忘れていたこの時間を
否応もなく思い知らされるのである、それだけぼくにとって歩くことは、故にわれあり、と気づきになる
春寒や色町に猫まどろみて
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