秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷冬点描  暮らしの冬風景

2011年12月09日 | Weblog





このところの祖谷の山々は無残に荒れようが、酷くなってきています
鹿の食害と決め付けておられるようですが、そればかりでは在りますまい
またそのように鹿を追いやったのは元は人間ですし、酸性雨、温暖化も
人間に起因するものではないでしょうか。

笹枯れの周期に近づいていることもあるでしょう、いずれにしても草木のパワーが
無くなるつつあるのでしょうから、自然の潜在する強大な回復力にも長い時間が
かかることは明白なことでしょう。

別子銅山の公害によって全山丸裸にされた西赤石山が驚異的に回復したのも、自然のパワーも
さることながら、カラマツ・ヒノキ・スギなどの、大規模な再生植林事業を行ったことによるのも
多少なりとも助けになっているものと考えられます
全山むきだしの地肌となっていたこの地に毎年100 万本もの植林を続けていったと言われています。

今の祖谷の山々を歩かれて、果たして楽しいものでしょうか、むき出しに近い地肌、立ち枯れの草木
笹枯れ、勢いの無い笹など何処を歩いても自然の痛みを感じてしまいます。
山が美しい、新緑が綺麗だ、紅葉が素晴らしい、風が流れて雲が流れて、山に来て癒された、楽しかった

そうでしょうか、自然が荒れて、傷ついているのにそう思うのでしょうか
人も自然の一生物であるのは自明のことでしょう、ならば自然の心に入りこんで心と心をすり合わせて
みませんか、傷ついて呻いている自然の心が人の心に映ってくるでしょう。
そうすれば、山は美しい、新緑は綺麗だ、紅葉は素晴らしいとは云えないでしょう、まして自然に
癒されるどころか、哀しくなりましょう。

人間のうぬぼれでありシンボルであるこの看板にこの自然の傷ついた呻きと自然に溶け込んでゆく
人の心を吹き込んでいただくのは、この山域を歩かれる方々にほかは無いかと思います。

何故 いま 良寛か  自然に心を溶かして


このごろの祖谷の高嶺はいにしへの盛りし面影なきぞ哀しき

祖谷の山荒れにし山となりけるに歩けしひとは癒されしと云う

山はいま無残に荒れた草木を美しき木々に癒されしと云ひつる


寒林に射し貫く如し日の走り













テラオ兄さん携帯写真 今日の今井の里 初雪 午前8時頃












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