トンボの捕獲法で、なるほどと思われることが書かれていたので、少し長文になるが紹介します。
日本昆虫協会の奥本大二郎さん著『昆虫を採る愉しみ』によると
・・・・・もちろん網がなくても、トンボは採れる。その場合は、かぶっている帽子を捕虫網の代わりにして、とまっているトンボを狙えばいい。それでは、帽子がないときはどうすべきか。もちろん、素手で翅をつかめばいいわけだが、そのとき、ちょっとしたこつがある。
手で採るとき、ついつい私たちはおっかなびっくり、そーっとつまもうとしがちだが、これは逆効果。モタモタしていると、意外と逃げられやすいものである。
正しいやり方は、スピード勝負。横からパッと手でかすめて採るようにするのが極意である。そのとき手でグシャッとつかんではいけない。トンボをすくうような感じで、手のひら全体でフワッと包み込むようにするとうまくいく。
それからトンボといえば、だれもが知っているのが、指をくるくる回してトンボの目を回すという手法である。しかし、あれは本当に効果があるのだろうか?ただのおまじないなのか、理屈あっての捕獲法なのか。大人になった今でも、疑問に思っている人も多いのではないだろうか。
そこで、この方法の正しい使い方をご紹介しよう。コツは、ぐるぐる描く円を徐々にすぼめていくいくこと。つまり、指をくるくる回すのはトンボの目を回させるためではなく、怪しまれずに、徐々にトンボに手を近づけていくための手段なのである。円を少しずつ小さくしながらトンボの翅に近づけていって、最後にそのまま指で翅をピタリとつかむ。こうすれば、トンボを驚かせずに採れるというわけだ。一度、実験してはいかがだろう。
今はトンボの季節である。これからは、赤トンボも出てくる頃である。子どもたちにもこれらの捕獲法を教えてやろう。