中央区内で発生した医療事故であり、今後、経過を追う必要があるため、掲載します。
なお、その医院は、地元の中央区医師会や眼科医会には、属していません。
一般的に言って、医師会では、医療安全部などの部会をつくり、会員の医療安全に対する啓発活動を行い、医療安全の徹底に向け尽力しています。
(赤字、下線は、小坂による)
***朝日新聞2/26朝刊 社会面転載*****
レーシック手術の患者、角膜炎に集団感染 銀座の眼科
2009年2月26日3時1分
レーシック手術の手順
東京都中央区は25日、同区銀座6丁目の銀座眼科(溝口朝雄院長)で、視力回復のためのレーシック手術を受けた患者67人が感染性角膜炎などを発症、2人が入院していると発表した。区保健所は手術器具の滅菌処理が不十分だったことをはじめ、同眼科の衛生管理全体に問題があった疑いがあるとみて調べている。
区保健所によると、67人は銀座眼科で昨年9月から今年1月にかけてレーシック手術を受けた後、発症した。同眼科ではこの時期に計639人が手術を受けたという。
入院中の2人のうち1人は回復しているものの、もう1人の症状の程度は詳しく分かっていない。同保健所は銀座眼科に対し、当分の間、レーシックを含めすべての診療を休止するよう指導した。
区保健所に対する銀座眼科の説明では、同眼科はレーシック手術の際に角膜を削る「マイクロケラトーム」などの手術器具の消毒に、高温高圧の滅菌装置「オートクレーブ」を使っているが、この機械のサーモスタットに不具合があり、滅菌に必要な温度に十分に達していなかった、という。
また、手術時に医師の手袋着用が徹底されていなかったり、消毒薬の使用が十分でなかったりした疑いもある。区保健所は銀座眼科の衛生管理全般に問題があったとみて調査している。
銀座眼科はホームページで「検査当日の手術も可能」「平日のほうがお得です」などと宣伝していた。「安全で最高なレーシックを安価で皆様に」「機械や手術内容は(他と比べて)変わることはなく、むしろ最高のもの」ともうたっていた。
区保健所に今月上旬、千葉県内の病院から銀座眼科で手術を受けた人が感染性角膜炎で通院していると連絡があって発覚した。立ち入り調査は18日から23日にかけて計3回行われた。
角膜感染症に詳しい道玄坂糸井眼科医院(東京都渋谷区)の糸井素純院長によると、レーシック手術は急速に広がり、値段も安くなっている一方、手術前の説明や手術後の管理がおろそかになっているケースもあるという。手術は刃物のような器具で角膜を傷つけるため、傷口から細菌などが入り込んで感染症が起こりうる。そのため、手術後は一定期間の経過観察が必要になる。
糸井さんは「医療現場も玉石混交で、術後の合併症の可能性や術後管理の重要性が十分に説明されていないケースも少なくない」と指摘する。
厚生労働省は25日、すべての医療機関に衛生管理の徹底を指導するよう全国の都道府県に通知した。同省によると、レーシック手術を巡る大きなトラブルや院内感染事例は報告されていない。ただ、同省指導課は「レーシック手術は急速に増えているとみられるが、保険診療外の自由診療で行われていて実態を把握できない部分がある。同様の事例が起きている可能性はある」としている。
****転載、以上****
レーシックの失敗は怖いですね。
角膜炎の集団感染の事件
私も驚きました。
怖いと思います。
また来ますね