goo blog サービス終了のお知らせ 

「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

一人の判断の誤りの問題ではなく、一人の判断の誤りを組織自ら是正できなかったところに問題がある。

2013-08-20 10:29:29 | 教育
 どのような組織においても、たとえひとりの判断が誤ったとしても、それに気づき是正する何重ものチェックやセーフティーネットが必要。


 ひとりの判断の誤りが、自らの力で、今まで是正されて来なかったことにこそ、問題があると思います。

 閲覧制限がかけられた時、疑問に思う現場の教師、図書館職員、ジャーナリスト、保護者、小中学生達、松江市民は、きっとおられたはず。その声をきちんと届けること、受け止めることが、行政側でできなかったところに問題があるのではないでしょうか。

 今頃、スケープゴートを持ち出すこと自体、ナンセンスだと思います。


**********毎日新聞(2013/08/20)******
http://mainichi.jp/select/news/20130820k0000m040125000c.html

はだしのゲン:閲覧制限 前教育長、教育委員に諮らず決定

毎日新聞 2013年08月20日 07時30分


 松江市教委が故中沢啓治さんが自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を全小中学校に求めている問題で、当時のA教育長が自身を含めた教育委員(5人)の会議に諮ることなく判断したことが19日、分かった。同市教委は22日の定例会議で委員に説明するが、委員から「少なくとも(委員に)報告するべきだった」との声があがっている。同市教委には19日夕までに1253件の意見がメールや電話などで寄せられ、9割が批判する内容だったという。

 古川康徳・副教育長によると、昨年8月に学校図書室からゲンの撤去を求める陳情が同市議会に提出され、当時の前教育長と副教育長2人、同市教委の課長2人の計5人で対応を協議。旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり、女性に乱暴するシーンなどを問題視し、12月の校長会で教師の許可なく閲覧できない閉架にするよう口頭で求めた。教育委員に説明しなかったという。

 ある委員は「教育委員に報告するなり、会議にかけて決定する話だと思う」。別の委員も「これだけ全国的にも話題になっている。もう1回話し合う必要がある」と批判した。

 A・前教育長は取材に「全教育委員に諮らなければならない事例とは思わなかった。反省している。私も全巻を読んで性描写のショックが大きく、簡単に子供が閲覧できる状況にしてほしくなかった。作品を否定するつもりはなく、見せ方を工夫してほしいというつもりだった」との見解を示した。

 一方、同市教委には19日夕までに全国からメールで979件、電話で205件などの意見が寄せられた。9割は苦情や抗議といい、子供の知る権利や表現の自由などを求める声が多かったという。【曽根田和久、金志尚】


*********中国新聞(2013/08/20)*******
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201308200051.html
他市町村は「ゲン」閲覧可能


 松江市教委が漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を小中学校に要請していた問題で、広島、山口、島根の3県では、松江市と担当者が不在だった出雲市、島根県奥出雲町以外の計58市町村教委が閲覧制限の要請や指示をしておらず、今後も予定していないことが19日、分かった。中国地方の5県教委も同様に制限をしていない

 はだしのゲンを学校の図書室や教室に置いたり、貸し出したりすることを制限しているかどうかを同日、中国新聞社が聞いた。

 広島県の全23市町教委と山口県の全19市町教委、島根県の16市町村教委は各校に要請も指示もしていない。大竹市教委の大石泰教育長は「長い間、読み継がれてきた名作。問題になったことはない」と話した。

 5県教委も制限をしていない。広島県教委は「日本図書館協会の『図書館の自由宣言』は図書館に資料の収集、提供の自由を保障している。国民の知る権利をむやみに制限をしてはならない」と説明する。

 学校の図書室の図書選定は、基本的に各校に委ねられている。山口県教委は「各校が購入時にふさわしいか判断している」、島根県教委は「どの図書を選び配架するかは学校図書館の自由」との見解を示した。

 はだしのゲンを平和学習の教材で活用している広島市教委。学校に置く児童、生徒向けの本は各校の教職員たちが議論し、校長が最終決定する。市子どもの読書活動推進計画や学校図書館法に照らし合わせているという。

 各県、市町村教委への聞き取りで、他に学校の図書室で閲覧が制限されている本はなかった。


*********NHK********
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130820/k10013896451000.html
「はだしのゲン」鳥取市でも閲覧制限
8月20日 13時37分

中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」を、松江市教育委員会が一部に過激な描写があるとして市内の小・中学校の図書室で子どもが自由に読むことができなくするよう学校側に求めていた問題で、鳥取市の市立図書館も、おととしから本を事務室に移し、自由に読むことができない状態にしていたことが分かりました。

漫画「はだしのゲン」は、去年12月亡くなった被ばく者で漫画家の中沢啓治さんが、原爆の被害を受けた広島で力強く生きていく少年の姿を描いた作品です。
この「はだしのゲン」について、松江市教育委員会は去年12月、一部に過激な描写があるとして、子どもが図書室などで自由に読むことができなくなる「閉架」の措置を小・中学校に口頭で要請していました。
この問題で鳥取市の市立中央図書館もおととし、本を児童書のコーナーから事務室に移し、自由に読むことができない状態にしていたことが分かりました。
理由について図書館では「女性を乱暴するなど性的な描写がある」と保護者から指摘を受けたためとしていて、希望する人の閲覧や貸し出しには応じていたということです。
鳥取市立中央図書館の西尾肇館長は「一時的に本を移して、今後の対応を協議しようと思っていたが、怠っていた。8月29日の職員会議で今後の対応を決めたい」と話しています。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 憲法20条を理解するために  | トップ | いよいよ、今週8/23金19時... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

教育」カテゴリの最新記事