「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

プールのシーズン。お子様の皮膚の感染症(とびひ、みずいぼ、頭じらみ、かいせん)、大丈夫ですか?

2013-06-04 10:20:29 | 小児医療
 外来で、多く頂く質問の一つでした。

 専門の学会から統一見解が出されたことは、非常に助かります。
 
 これからのプールのシーズン。

 統一見解を参考に、ひとりひとりの患者さんの状態に合わせ個別具体的に診断指導をさせていただきます。

 

*****日本臨床皮膚科医会ホームページ****
http://www.jocd.org/pdf/20130524_01.pdf
学校感染症 第三種 その他の感染症:皮膚の学校感染症とプールに関する
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解

お子さんとその保護者さん、ならびに保育園・幼稚園・学校の先生方へ

皮膚の学校感染症について

プールに入ってもいいの?

1) 伝染性膿痂疹(とびひ)
かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませ
んが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳
は治るまで禁止して下さい。

2) 伝染性軟属腫(みずいぼ)
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮輪、ビ
ート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さ
い。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

3) 頭虱(あたまじらみ)
アタマジラミが感染しても、治療を始めればプールに入って構いません。ただし、タオル、ヘ
アブラシ、水泳帽などの貸し借りはやめましょう。

4) 疥癬(かいせん)
肌と肌の接触でうつります。ごくまれに衣類、寝床、タオルなどを介してうつることがありま
すが、プールの水ではうつることはありませんので、治療を始めればプールに入っても構いませ
ん。ただし、角化型疥癬の場合は、通常の疥癬と比べ非常に感染力が強いので、外出自体を控え
る必要があります。

平成25 年5 月

****読売新聞(2013/06/04)****
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130604-OYT1T00266.htm

皮膚感染症、学校プール入れる?…学会など見解

 夏が本格化するのを前に、日本臨床皮膚科医会と日本小児皮膚科学会は、とびひやみずいぼなど、子どもが皮膚感染症に感染した場合の学校や幼稚園、保育園でのプール利用に関する見解をまとめ、公表した。

 学校保健安全法では、学校が予防すべき感染症について感染力や重症度に応じて分類。感染拡大を防ぐために、出席停止や消毒などの処置を定めている。

 だが、プール利用についての規定はなく、学校医などに判断が委ねられている。学校ごとに対処が異なり、学会へ問い合わせる例も少なくなかった。

 このため両会は、プールの利用が増えるこれからの季節に向けて、子どもの感染が多い「とびひ」「みずいぼ」「頭じらみ」に加え、ダニの一種が寄生して起きる「疥癬かいせん」の四つの皮膚感染症への対応をまとめた。

 とびひは水との接触で悪化する恐れがあり、治るまでプールの利用を禁止。残りの3疾患は、タオルなど患部と接触する可能性のある物の共用を避けるなどの条件付きで、プールの利用は可能とした。

(2013年6月4日10時12分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20130604-OYT9I00260.htm

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