中央区は、銀座、日本橋、築地、月島、選手村の晴海などが所在しています。選手村跡地含め湾岸地域での超高層マンション開発が継続中で、2023年1月1日現在人口17万4074人、65歳以上2万5519人、高齢化率14.7%でありますが、今後も人口は、まだまだ増加の傾向を示し、人口ビジョンの推計によると10年後2033年人口が4万5千人増の21万9556人、65歳以上約1万人増の3万4372人、高齢化率約1%増の15.7%と推計しています。
高齢者の課題につきましては、三つの目標を掲げます。
目標1、いつまでも「食う、寝る、遊ぶ」ができること
目標2、住み慣れたご自宅や施設で、望むのであれば、生を全うすることができること
目標3、認知症になっても不安のない、認知症に優しいまちづくり
以下、それぞれの目標達成に向け、重要と考える具体的な取組みを述べます。
まず、目標1についての取り組みは、子ども達も、「食べて、寝て、元気に遊べること」ができることを目指し、診療にあたっていますが、全ての人に当てはまる重要事項です。
「食べること」は、低栄養状態から、フレイルのスパイラルに入ることから、とても重要です。口腔ケアは、「8020運動」もありますが、具体的な取り組みとして、高齢者施設などにおいては、「OHAT(オーハット)」と呼ばれる歯科医・歯科衛生士・栄養士・介護職ら多職種で口腔内評価・共有・改善する仕組みを導入していければと考えます。
「遊ぶこと」は、社会参加、「居場所と出番」のことでありますが、特に、複合施設内の保育園と高齢者施設の日常プログラムを一緒に組むことや、学童と高齢者の居場所を小学校内で一緒に開催するなど共生ケアが進むように取り組んでいきたいです。図書館もまた、地域包括ケアの拠点となるようにしていければと考えます。
また、社会参加ができるようにまちづくりにおいても、ウオーカブルな街を段差を解消しするバリアフリーな歩行環境整備、街路樹整備、ICT技術の活用などしながら作り、コミュニティバスも今まで一律100円をこの6月から高齢者展障害者・妊産婦に無料化したところですが、ハードとソフトを組み合わせて出歩きたくなる街の整備を行って参ります。
目標2・目標3、につきましては、住み慣れたご自宅で、生を全うできるためには、たとえ、認知症になっても、地域包括ケアシステムシステムをしっかりと構築することが肝要になります。
ヤングケアラー、ビジネスケアラーを出さぬように、また、家族に気兼ねなく、自宅で過ごし続けることを選択できるように災害時の対応も含めた地域包括ケアシステムを構築しましょう。
施設においても、最後まで生き切ることができる場所となれるように、見取りができるように体制を整備して参りましょう。人材確保が課題となりますが、中央区が介護職に方に就職先として選ばれるように支援のあり方を充実させていきます。
6月成立した認知症対策基本法も有効活用していかねばなりません。
以上