「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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エピペン関連:学校で発作が起きて後遺症が出ても学校は責任を負わないとの念書???

2013-10-08 17:53:42 | 小児医療
 驚きの記事です。

 皆さんの学校のエピペン対応は、大丈夫でしょうか?

 「アレルギーのショック症状を緩和する自己注射薬「エピペン」を教職員ではなく、保護者が打つことなどを記した念書」
 常時保護者が、学校にいるとは限りません。といいますか、いないのが普通。
 親の到着を待てるような疾患でないからこそ、エピペンがあります。


 「学校で発作が起きて後遺症が出ても学校は責任を負わないとの念書」
 このような都合のよい念書が、世の中に存在してはいけません。
 この学校には、法律が存在しませんといっているようなもの。

 
 特殊な事例であることを願いますが、きちんとエピペンが学校で使用されるように、私達かかりつけ小児科医も、学校の先生方と一緒に、学校の安全体制を確立していかねばならないと考えます。

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http://mainichi.jp/feature/news/20131008ddm012040117000c.html
食物アレルギー:「後遺症、責任負わぬ」 山形の小学校、保護者と念書

毎日新聞 2013年10月08日 東京朝刊


 山形市の市立小学校が昨年3月、食物アレルギーのある児童1人について、学校で発作が起きて後遺症が出ても学校は責任を負わないとの念書を、校長と保護者の間で交わしていたことが分かった。市教委は昨年4月、不適切だとして学校を指導した。市教委によると、校長は「アレルギー対応の経験がなく、発作時の対応を保護者と相談するうちに不安になった」と説明しているという。【前田洋平】

 山形市教委によると、アレルギーのある児童の保護者が昨年3月、発作時の対応を学校に相談し、保護者への連絡方法や発作薬服用などを話し合った。その際、教職員の対応によって後遺症が出ても学校に責任を問わないことや、アレルギーのショック症状を緩和する自己注射薬「エピペン」を教職員ではなく、保護者が打つことなどを記した念書を交わしたという。

 文部科学省のガイドラインは、緊急時は児童・生徒に代わって教職員がエピペン注射をするなどの対応策を示している。市教委の吉田勝彦・学校教育課長は「アレルギーに対する知識や経験が少ないために起きてしまった事態。研修などを通じて、教職員がしっかりと対応できるようにしていきたい」と話した。

 山形県教委によると、児童・生徒のアレルギーなどについては、保護者と学校側が十分に相談して発作時の対応を確認する「同意書」を交わすことはあるが、学校側の責任を回避するための「念書」は例がないという。県教委は同様の事例がないか7日、県内市町村教委に聞き取り調査を始めた。
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