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憲法6条 自民党改憲案問題点:自民党改憲案6条1項で内閣と最高裁の規定を一緒くたになぜ?

2013-08-06 14:11:35 | 国政レベルでなすべきこと
 8月6日、一日一条の自民党改憲草案の問題点の分析。

 今日は、日本国憲法6条。1項2項があります。

 自民党改憲草案では、5つの項で構成される6条の第1項に、2項分をまとめて規定されました。


****************
日本国憲法
(天皇の任命権)
第六条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
二項  天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

自民党改憲案
(天皇の国事行為等)
第六条 天皇は、国民のために、国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命し、内閣の指名に基づいて最高裁判所の長である裁判官を任命する。
****************

 現行日本国憲法6条は、天皇の二つの国事行為が規定されています。

 1項では、天皇が、内閣総理大臣を任命するが、その実質的決定権は、国会にあることを、

 2項では、天皇が、最高裁判所の長たる裁判官を任命するが、その実質的決定権は、内閣にあることを、

 それぞれ明らかにしています。

 内閣総理大臣任命、最高裁裁判所裁判長を任命するというそれぞれ大事な条文は、その重要性に鑑み、少なくとも別の項に分けて規定しておくべきと考えます。

 なぜ、内閣と裁判所という別のものを一緒くたにしたのか、理解に苦しみます。


 また、自民党改憲草案で、現行日本国憲法ではなかった「国民のために」という文章が入れられました。
 任命は、あくまで、形式的・儀礼的になされるものであり、主観的な目的や意図は入りようがない話です。
 主観的な意図ともとれる文章を、なぜ入れたのか疑問です。
 あたかも、天皇が、実質的決定権をもって、任命しているかのように誤解するひとがでないでしょうか?
 当たり前の語句、しかし、誤解を生み出す可能性のある語句は、入れるべきでないと考えます。

以上

 
コメント
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