ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Forever Changes / Love

2019年12月23日 | クラシック・ロック

Forever Changes / Love (1968)

アーサー・リー(Arthur Lee)率いるラヴ(Love)の名盤。アナログで所有しているが、これはリマスターされボーナストラックの付いたCD。久しぶりに聴きたいなと思ってもレコード棚を探さずに、ネットでポチッとする体たらく…。”率いる”なんて書いたけれど、アーサー・リーは謎の多いアーティストで、同世代の他のアーティストと比較して情報が圧倒的に少ない。もう亡くなっているけれど、このラヴでの活動以外、個人的には彼の消息はほとんど聞いたことが無く、天才と称されるアーティストであったにも関わらず、亡くなる前にこのアルバムを再演するコンサートを開いたと聞いたことがある程度…。この名盤にしてもアメリカでの売上はさっぱりだったらしいし、発売後にバンド・メンバーを全部入れ替えている(実質上の解散)。

自分が彼らを聴くきっかけになったのはパンクにハマっていた頃。ダムド(The Damned)がこのアルバムにも収録されている「Alone Again Or」をカヴァーしていて、そのメロディーが新鮮だった。今聴いてもその導入部のフラメンコのようなギターからマリアッチのようなブラスが加わるサビ、ブリッジ部分とエスニックな香りがプンプン。レーベルが同じエレクトラで同時期に活躍したドアーズ(The Doors)にも同じ風味の曲「Spanish Caravan」があるが、当時のフラワー・ムーヴメントにそういう流行りでもあったろうか(話によるとレーベルにドアーズを推したのはアーサー・リーだったらしい)。聴いていくとアコースティックな楽器を多用した曲が多く、フォークとサイケデリックの融合といった感じ。音楽だけ聴いたらアーサー・リーが黒人だなんて誰も思わないだろう。はっきりと分かり易いヒット曲が収録されている訳ではないのでつかみどころがないが、不思議な魅力のあるアルバムだ。

オークションにて購入(¥617)

  • CD (2001/3/22)
  • Disc : 1
  • Label : イーストウエスト・ジャパン

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3 コメント

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Forever Changes (ムンドリ)
2019-12-23 20:20:04
ハリーさん こんばんは。
>つかみどころがないが、不思議な魅力のあるアルバムだ。
ほんとそうですね。

このレコードはしばらくの間、入手困難でした!今みたいにPCで"ポチッ"なんてなかったもの。こそっと再発された時とてもうれしく買った覚えがあります。

変わったサイケな傑作ロックアルバム、僕もレコードかリマスターCDで久し振り聴いてみようかな。
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Unknown (ハリー)
2019-12-23 22:23:21
ムンドリさん、こんにちは。

ムンドリさんもLOVEお好きでしたか! 

>しばらくの間、入手困難

おお、そうでしたか。それは知りませんでした。自分が買ったのは随分と前で、名盤と紹介されていたものを
”背伸びして”買ったのを覚えています(笑)。コメントを読んで久しぶりにアナログを引っ張り出してきたのですが、
ドイツプレスの71年再発盤のようです。それにしてもやっぱりLPジャケットのアートワークはデカくていいですねー!

>今みたいにPCで"ポチッ"

本当に便利な(味気ない)世の中になりましたねー。もう聴くだけならYou Tubeとかで難なく聴けるんですもんね。
うちの子供達が全然CDを持っていないのが分かる気がします。オッサンはフィジカルな物が無いと聴く気がしません。

>久し振り聴いてみようかな

ぜひぜひ。自分もこれといって引っかかる部分が多い訳でもないのになぜか繰り返し聴いてしまっています。ついでに
「Da Capo」も買ってしまいました。
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青春秘蔵盤 (ムンドリ)
2019-12-24 21:29:57
>”背伸びして”買った・・・アナログ・・・ドイツプレスの71年再発盤

状態のいいもなら輸入盤屋さんでは高価だったのでは!

僕もアナログ盤引っ張りだして聴きました。
「青春秘蔵盤(ROCK編)シリーズ」の1枚として1981年にワーナー・パイオニアから発売されたもので当時新譜で買った 2,300円也(まだ消費税は導入されていません!)。
帯には、ラヴはエレクトラ・レーベル最初の契約アーティストと紹介されていましたヨ。

>それにしてもやっぱりLPジャケットのアートワークはデカくていいですねー。
ジャケットを眺めながら聴くのはいいね。ではハリーさん Happy Christmas!
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