岐阜県関市の千疋(せんびき)という市街地から離れた郊外にある魚屋、兼食事処「魚(うお)」。随分とストレートな店名。すぐ近くには長良川が流れている。あまりよく知らないが、古くからある店ではないはず。店構えはよくある和食の店という感じなのだが、中に入ると氷の入った発泡スチロールや冷蔵庫にずらりと魚が並べられている魚屋。その奥に厨房とカウンター、それに座敷があるという変わったお店。海の無い岐阜で、しかもこの田園地帯はどう見ても鮮魚とは縁の薄いところなのでとても面白い。それに並べられた魚はどれもなかなか良さそうな状態だった。今度買ってみようかな。
昼時の店の中は満員で、少し待ちが出るほど。こんな田舎で、特に訪れやすくもない場所に待ちが出来るほどの店があるとは。人気なんだなァ。みなさんよく知っていらっしゃる。ランチでいただけるのは壁に貼られた4種の海鮮丼のみ。カウンターに案内された後にその中から「日替わり丼」を注文した。なんだか魚屋の奥でご飯を食べさせてもらうような気分(実際そうなんだけど)。厨房では若い主人が1人で次々と丼ぶりを作っている。海鮮丼なので、切るだけといえばそうなんだけれど、捌く数も多いので大変だろう。しばらくして海藻の味噌汁、そして丼ぶりが置かれた。
丼ぶりの中は鮪、はまち、サーモン、かじき、蟹、甘海老など盛りだくさん。そこにトビコや芽紫蘇、胡麻などが散らしてある。色とりどりのカラフルな玉状の物がのっているので何かと訊いてみると、海藻で作られたものだそう(正式な名称はあるのかな)。ご飯は酢飯ではなく普通のご飯で量はやや少なめか。上にのっている鮮魚をつまみ、醤油をつけながらいただいた。自分はほとんど海鮮丼を食べないので、これがどの位のものか判断し辛いが、少なくとも関の田んぼの中で食べているような気はしない。流通の進化って凄いな。若干、上に散らされたものが邪魔に感じるものの、美味しくいただいた。夜に来て一杯やってみたいが、足が…。(勘定は¥1,000)
鮮魚専門店・食事処 魚 (うお)
岐阜県関市千疋1065-1
※令和5年9月を以って閉店されました
( 関 うお 海鮮丼 魚屋 閉店 廃業 )
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