Roll Away The Stone : The Best Of Mott The Hoople (2008)
ボウイ(David Bowie)もT・レックス(T Rex)もイギー(Iggy Pop)もドールズ(New York Dolls)も聴いてきたのに、何故かモット・ザ・フープル(Mott The Hoople)だけはあまり聴いてこなかった。もちろんいくつかの代表曲はコンピなどに収録されているものを持っているが、それ以上の興味は拡がらず、アルバムはアナログを含めて1枚も持っていない。特に理由はないんだけれど。
ちょっと前からその内容と価格に痺れっ放しだった廉価盤シリーズ「Music Club Deluxe」にモットのベストがラインナップされていたので迷わず購入。低迷していたが、カヴァー曲で息を吹き返した彼らの、ボウイが提供の1-1、ルー・リード(Lou Reed)の2-2を含むCBS以後の選曲は、相変わらずこの廉価レーベルらしく、やや独特だけれど、曲順も含めてなかなか面白いのではないか。後期の「Mott」名義の曲も普通に混ざっている所がミソ。当時のド派手な衣装は別として、音楽的にはギラギラなグラム・ロックというよりは、いわゆる「ロックン・ロール・リヴァイバル」としてのグラム・ロックを体現しているバンドと言える。どの曲も古き佳き50年代のロックン・ロール・マナーに忠実で、腰を落としたブギーのリズムが気持ちがいい。
ただ意外と曲自体に派手さが少ない分、それぞれの曲の印象が残りにくいのも確かで、ちょっと切ないイアン・ハンター(Ian Hunter)のヴォーカルも頼りなさげ。どうしても売上不振や脱退の繰り返しなどのバンドの負の歴史が先に頭に入っている事もあって、他のグラム・ロック・バンドよりも大人しめに感じてしまう。でも新品でこの値段だし、彼らの作品のサンプラーとしては充分おすすめ。
amazonにて購入(¥596)
モット・ザ・フープルは僕も好きです。
確かにTレックスやデヴィッド・ボウイに比べると派手さで劣りますが、
素晴らしいグループだと思います。
ミック・ロンソンの泣きのギターもありますし、
是非デヴィッド・ボウイ・プロデュースのアルバムから聴いてみてください。ハンターもロンソンもいないMOTT時代は出涸らしなのでパスでOKです。
>派手さで劣りますが、素晴らしいグループ
私も今回聴いてみて、その良さをやっと理解し始めました。彼らをリスペクトするアーティストが
多いのも分かる気がします。
>MOTT時代は出涸らしなので
やっぱりそうなんですね(笑)。