ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

歌舞伎とおしゃべりの会(10月の会) @岐阜県可児市・可児市文化創造センター

2018年10月07日 | 歌舞伎・文楽

歌舞伎とおしゃべりの会(10月の会) (10月6日・可児市文化創造センター・G階 映像シアター)

岐阜県可児市の可児市文化創造センターで行われた「歌舞伎とおしゃべりの会」(10月の会)を初めて見に行った。この施設が様々な文化活動に積極的で魅力的なプログラムを実施していることは以前にも述べたが、この「歌舞伎とおしゃべりの会」は元NHKアナウンサーの葛西聖司氏が司会を担当して歌舞伎を様々な面から解説する講座。以前から一度参加してみたいと思っていたがなかなか都合が合わなかった。この日は歌舞伎役者の中村萬太郎がゲストと前日に知って、是非にと急遽時間を作る。副題は「御園座顔見世で連獅子!ー 歌舞伎役者・中村萬太郎さんと語る、歌舞伎の魅力 ー」。会場は100人程入れるという館内の映像シアターにて。

葛西氏の軽快な喋りに導かれて萬太郎がスーツ姿で登場。自分は彼の舞台を結構見ているので(一番多いかも?)親近感を覚える。今月の御園座での顔見世公演に出演するのだが、夜の部のみ出演なのでこうして昼間に出られたのだとか。顔つきと同様に飄々とした感じで受け答えしていく。歌舞伎に関する知識の塊といった感じの葛西氏が、あれやこれやとエピソードを引き出してそれに答えていくというスタイルだが、歌舞伎の名跡の元に生まれ、兄弟共に役者になり、女形の兄(梅枝)とスタイルの違う役者として精進していく大変さを、そうとは感じさせずにあっけらかんと答えていくのが印象的。にしても葛西氏が、やれ誰と誰が従弟でとか、何代目がどうしてとか、この演目の役は誰でとか、この役はこういう心情でとか、よくそんなに次々と言葉にして出てくるなァと感心する(プロだから当たり前だが)。自分なんて面と向かっていても「あれ?この人の苗字何だっけか」なんていうことがしょっちゅうなのに…(苦笑)。

客の入りは多くなかったが、信じられないのがこういうトークの最中に隣の人と喋ったりする人が居ること。もちろん葛西氏が話を止めるくらい大きな声なので自分の耳にもはっきり入る。堅苦しい講座ではないし、感想が思わず口に出たり、つい隣の連れに声を掛けてしまうのだろうが、人がしゃべっている時、あるいは金を払って人が話を聞いている時に、自分の声の大きさをコントロール出来ないのだ(困ったことにこれが年寄りとは限らない…)。こういう人が難儀なのは”悪気が無い”こと。始末に負えない。

それはさて置き、こういう内側の話や解説、今月の御園座公演の見どころを詳しく聞いてから歌舞伎見物に出かけたら楽しさ倍増だろう。ということで、ずっと前に購入した自分のチケットを確認してみると、自分が今月御園座で観る予定の公演は萬太郎が出演しない昼の部のチケットだった…。夜も行こうかな。

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虎屋 @岐阜県関市

2018年10月07日 | 岐阜県(中濃・老舗)

関市にある和菓子の「虎屋」。日本にいったいどれだけ”虎屋”の屋号を使う店があるのか知らないが、こちらも創業昭和9年(1934)という長い歴史を持った店(岐阜市の虎屋の暖簾分けだとのこと)で、現在3代目。店の前にあった商店街のアーケードは老朽化の為に撤去されている。記事にするのは初めてだが、嫁はこちらの菓子が好物で、秋に店の前の本町通で開催される「刃物まつり」(偶然ですが本日開催中)の際にはいつも店頭で”あんまき”を焼いて実演販売しているのでよく買いに行ったりしている。この日は嫁と午後から出掛ける予定があったが、午前中にこの店の前を通ったので、入れづらい駐車場にハンドルを切った(4台程しか停められず、商店街の中で狭いので休日ともなると警備員も出動している)。まずは恒例の鮎菓子「小瀬の若鮎」、それに夏の定番「梅ゼリー」、最中「孫六面影」を購入して持ち帰った。

出先でお茶と共にいただく。「小瀬の若鮎」はふわっふわの生地にねっとりとした求肥の餡。とぼけたような鮎の顔が可愛らしい。まとわりつくような歯触りの餡と生地のバランスがちょうど良く、自分も岐阜で数多ある鮎菓子の中でこちらのが一番好みかな。「孫六面影」は刀匠の町関市らしく日本刀の鍔の形をした最中種。大きさは小振りで餡の甘さはやや控えめ。これも旨い。家に帰ってからは冷蔵庫に冷やしておいた「梅ゼリー」を。袋を破って皿にあけると形を崩したゼリーと、中に入っていた梅が一粒丸ごとゴロっと落ちる。赤紫蘇で染められたゼリーはいかにも涼やか。甘酸っぱい味でプルンと吸い付くような張りがある。梅は種も入っているが実がするんと外れるくらい柔らかくすっぱ甘い。相変わらずの旨さ。たまには他の菓子をと思うんだけれど、いつも同じものばかり買ってしまう…。(勘定は鮎菓子¥130程/個、ゼリー¥240程/個、最中¥失念)

この後の記事はこちら

 

 


 

↓ 西門前町にある「須田写眞館」(大正11年・1922・建造)。創業は100余年という現役写真館。古いのは表の3階建ての部分だけだと思うが、街で一番モダンな建物と言えば写真館なのはこちら関市でも同じ。窓の少ない3階はどんな用途だったのだろう(暗室とか?)。柱の一番上には何やらマークが刻まれているが意味するところは?。

 

 

 


 

和菓子処 関市 虎屋

岐阜県関市本町7-25

 

( 岐阜 ぎふ 関 せき とらや 関市虎屋 虎屋菓子舗 和菓子 あゆ菓子 老舗 上生菓子 日本刀アイス 近代建築 須田寫眞館 須田写真館 )

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