The Best Of Volume 1 / Depeche Mode (2006)
1980年にデビューしたイングランド出身のシンセ・ポップ・バンド、ディペッシュ・モード(Depeche Mode)のベスト盤。「イングランド~」と書いたが、この記事を書くまでずっとドイツのバンドだと思っていた(笑)。自分が彼らの音楽を初めて聴いたのは1984年のヒット曲「People Are People」だったが、その曲のPVの雰囲気と、コラージュされた音から勝手に思い込んでいたようだ…。その頃のイメージが強くて、後に”オルタナティヴ・ロック”として飛躍した90年代の作品は、コンピ盤やカヴァーされた楽曲を聴いた程度であまり聴いてこなかった。名曲「Personal Jesus」も本家を聴くよりも先にジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)やマリリン・マンソン(Marilyn Manson)のカヴァーの方を先に耳にしていたと思う。
何と説明していいか分からないが、音はエレクトリックなのに曲としてはアコースティックな感触がする曲群。こんなにいい曲が沢山あるとは知らなかった。もちろんポップな曲もあるのだが、どこか影があり、耳に残る。しかも音的には全然違うのだが、曲調やコード進行がブルーズを思わせるものも多いのが意外だった。80年代のシンセ・ポップ・バンドは90年代になると、途端に古臭い音に感じられて忘れ去られたバンドも少なくないが、彼らは上手くオルタナティヴに移行したようだ。「オルタナティヴ・ロック」の定義は難しいし、ジャンルの境界線も特徴もあってないようなものだけれど、あの時代にリアル・タイムで聴いていた自分には、何となく音の感触というか空気感で”オルタナ”が感じられる(自分の個人的なキーワードは”リック・ルービン”)。ずっと活躍しているわりに、メンバーは色々な問題を抱えていてキャリアを通じて順風満帆ではなかったようだが、気に入ったのでオルタナ期のアルバムを1枚買ってみようかな。
オークションにて購入(¥527)
- CD (2006/11/14)
- Disc : 1
- Format: CD, Import
- Label : Mute