goo blog サービス終了のお知らせ 

KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

『線で繋ぐ石鎚山~引地山』コンプリート!

2023年05月27日 | 四国の山


前回の梅ケ市登山口から二ノ森へ歩いてから、一週間空けていよいよ『線で繋ぐ

石鎚山~引地山』の最後の区間、石鎚山から二ノ森を繋ぐ事に。








これで『阿讃縦走路』『石鎚山~剣山』から三つ目の線で繋ぐが完結する。

奥様たちもいよいよかといった感じで気持ちが高ぶっているのを感じていた。

前回、二ノ森から見た石鎚山は今まで見た事もない表情をしていた。そして

二ノ森から石鎚山へと続く稜線は、これまで四国の山で見て来た稜線とは

また雰囲気の違う稜線だった。この区間を歩いて完結となる事に喜びを感じていた。



朝、自宅の窓から見えた空は曇り空。天気予報を見ると一日中くもりのようだ。

豊浜SAで奥様たちをピックアップして西条市へ。途中コンビニに立ち寄ると

民家の屋根の向こうに石鎚山が見えた。懸念していたガスってはいなかったので

ひとまずは安心。




新寒風トンネルを抜けてUFOラインへ。空は雲の隙間に青空が見える程度だが、

視界の中の山々は意外とクリアに見える。石鎚山の左の肩の奥に、ちょこっと

二ノ森が顔を覗かせている。『待ってろよ二ノ森!!』








土小屋の駐車場は平日だが意外と多くの車が停まっていた。ドアを開け車から降りると

やはり少し肌寒い。三人とも薄めの上着を着こんでスタートする。

登山口入り口の道標からしばらくはウラジロモミの林の中の道。緩やかな登坂の

道が続いて行く。







国民宿舎のライトグリーンの屋根を横目に見ながら歩いて行くと、道は鶴ノ子ノ頭からの

尾根の北側を巻く様にして続く。道からは時折瓶ケ森が右手に見え始める。










左手の鶴ノ子ノ頭の稜線に向かって少しづつ高度を上げて行く。その稜線と合流する

場所が第一ベンチになる。そして初めて南尖峰が顔を出す。さらにその左には

今日の目的地の二ノ森が見えている。ここでもう一度『待ってろよ二ノ森!!』

暑くなったので水分補給と上着を一枚脱いで一息入れる。










ここから今度は稜線の南側の笹原の道になる。途中で五葉松の広場のベンチを通過。

息は切れるが南尖峰がどんどん近づいてくる道は、気持ちと一緒に自然と足が前へ

前へと進んで行く。

















稜線上の道は東稜分岐のベンチから今度は南尖峰・天狗岳の北側を巻くようにして

続いて行く。急な斜面、足元の悪い場所には丸太で造られた木道が設置されている。










北壁の下部に差し掛かると『落石注意』の注意看板。昨年も第二ルンゼの崩落で

橋が崩れて通行止めになっていた。










土小屋をスタートして1時間30分ほどで成就社からの道と合流した。東には

瓶ケ森の笹原の向こうに、UFOライン沿いの峰々が続いている。

鳥居を潜って階段を登ると二ノ鎖の下部。避難小屋とその横のトイレは塗り替え作業中。













さあここからは二ノ森分岐に向かって階段を登って行く。二の鎖の道標を見て

あっちゃんが涎をたらしそうになったが、『今日は鎖はNGです!』

それにしても階段の段差が大きいのか、踏み出す足が急に重たくなった。時間がまだ

早いのかすれ違う人はほとんどなく、ひとりでさびしく『お上りさ~ん』と声を

出しながら登って行く。











西に向かっていた道を折り返し東に向かって登って行くと目の前にで~んと天狗岳が

正面に現れる。その岩肌を見ると大きな地震でもあれば、今にも崩れそうな危うい

雰囲気がする。







二ノ森への分岐の道標は道から少し下がった所に立っていて少し分かりづらく、

ルリちゃんも通り過ぎそうになる。急降下してロープの掛ったザレた場所を過ぎ、

シコクシラベの林の中を歩いて行くと、面河渓谷ルートとの分岐になる。














分岐からは笹原のトラバース道。今から歩く二ノ森への全景が見渡せる。西ノ冠岳から

二ノ森、そして鞍瀬ノ頭の奥には堂ケ森。ここから見る西ノ冠岳はまだ優しい表情を

していたが、近づくにつれその顔つきは変わっていく。



イシヅチサクラ








道からひょいっと登って稜線に出ると、反対側の北の眺望が広がっていた。西条市の

街並みの向こうに燧灘。小さな雲たちが随分と下に見える。

振り返ったルリちゃんが『わ~!!』と歓声を上げる。そこには今まで見た事もない、

要塞のような岩壁の上に建つ頂上山荘が見えた。三人で『凄いね~』と。








道は稜線の南側に続くトラバース道。石鎚山三角点の下から尾根に向かって登って

行く男女の姿があった。二ノ鎖下部で休憩していた二人だった。ルリちゃんが

声を掛けると、三角点にシャクナゲを見に行くと答えてくれた。

次第に弥山が遠ざかって行くと同時に、西ノ冠岳が近づいてくる。

少し離れた場所から見た西ノ冠岳は平凡なピークのように見えたが、近づくにつれ

ほぼ垂直に切り立った岩稜は、険しい山の表情に変わっていった。それとは

対照的だったのは登山道の脇に咲く、優しい顔をしたユキワリソウ
















前回、梅ケ市登山口から二ノ森に歩いた時にすれ違ったムネアカオオアリさんが、

YAMAPのコメントで西ノ冠岳は東側から登った方が良いと教えてもらった

通り、山頂から東側の笹原の稜線と比べると、西側の稜線の方が厳しそうだ。

皆さんが写真を載せている、傾いた鉄製の道標から山頂に向けても同じ感じがした。














ウラジロモミは枝先端に「縦しわ」があり、シコクシラベはないそうだが、素人には

ほぼ区別がつかない。ただこれはシコクシラベの球果



イワカガミ




目の前に面河ノ頭が迫って来た。そして振り返るとまた全く違った山容に見える

西ノ冠岳の崩れた山肌が痛々しい。そして岩黒山の麓の土小屋が随分遠くに見える。









キバノコマノツメ



面河の頭の北をトラバースして稜線に出ると、いよいよ二ノ森が迫って来た。

小刻みにアップダウンしながら歩いて行く。








そして二ノ森への最後の登り。時間は12時丁度、予定通りの時間だが、お腹は

ペコペコ。早く山頂でお弁当と気がせく。











山頂には年配のご夫婦が休んでいた。いつもは保井野から登ってくるのだが、今日は

久しぶりに土小屋から歩いてきたと言う。二週間ぶりの二ノ森山頂。当然のことだが、

前回と変わらぬ景色。ただ今日はここから見える景色の中を歩いてきたのだ。








腰を降ろしてお弁当を広げる。この山域に詳しいご夫婦と色々話をしながらモグモグ。

これでやっと石鎚山から引地山が繋がった。そして剣山までも・・・・・。

時々雲の間から日差しが差し込むが、薄曇りの空は暑くもなく丁度いい。











稜線の北側からガスが登ってき始めた。お弁当を食べたらさっそく折り返して

頂上山荘で待ってくれているさおりんの元へと向かいましょう。







地形図では面河の頭と西ノ冠岳の間から高瀑の滝への破線が続いているが、YAMAPでは

面河の頭の手前から細い破線が引かれ『熟達者向け』と書かれている。二ノ森からここまでの

距離とここから高瀑の滝までの距離はあまり変わらないように見えるが、二ノ森からは15分、

かたや高瀑の滝へは1時間15分の下りとなっているので、よほど険しい道の様だ。

テープはあるがここから見ても既に藪漕ぎ必至のルートだと判る。

エントツ山さんも随分昔に独りで2時間以上かかって高瀑の滝から登ってきている。

その北側の樹林帯に比べると南側は緩やかで広大な笹原が広がっていた。











途中で元気な奥様たちは面河の頭へと稜線沿いに歩いて行った。ヘッポコリーダーは

そのまま北側のトラバース道へと進んで行く。













面河の頭を回り込むと今度は西ノ冠岳が近づいてくる。この山、見る方角と距離によって

本当に全く違った山に見える。














西ノ冠岳の足元を過ぎると今度は弥山が近づいてくる。北側からはガスがどんどん

登ってきている。そして南側の笹原からは涼し気な風が駆け登ってきている。











すると前方に二ノ森山頂でお会いしたご夫婦の姿が見えた。近づいて行くと

どうやら三角点にシャクナゲを見に笹原を直登していっている。それにしても

お二人ともお元気だ。







そしていよいよ弥山が近づいて来た。弥山山頂で見る頂上山荘はそれほどでもないが、

ここから見える山荘は意外と高さもあって大きな建物だ。







いつもならとっくに追いついて来ているはずの、面河の頭に向かった奥様たちの姿が

やっと小さく見えた。『お~い!』と手を振って先へと歩く。

後で話を聞くと、どうやら面河の頭の山頂から道を間違えて下ったらしい。











面河渓谷への分岐を過ぎ、ザレ場を抜けて三ノ鎖の手前の登山道に出た。ここから

山頂までも階段が続いて行く。それにしても踏み出す足が重い。まるで何かの錘を

足に付けて登っているように感じる。







手摺に手を掛けながら一歩一歩身体を持ち上げる様にして登って行くと、

やっと弥山に着いた。山頂は思っていたほど人の姿はなく、天狗岳の方へ

行っている人が多い気がした。天狗の北壁にはアケボノツツジだろうか、

薄いピンクの花がチラホラと見える。







奥様たちが到着するのを待って、石鎚神社に三人で参拝をした後、頂上山荘に。

山荘でアルバイトをしているさおりんとはお久しぶりの再開。あっちゃんは感激の

あまりに抱き合っていた。早速山荘の中で『線で繋ぐ石鎚山~引地山』の完歩を

祝って、奥様たちはビールで私はノンアルで乾杯!







今日はさおりんも山を下りる日。山荘前で記念撮影の後、一緒に下りて行く。

山荘前では宮司さんと、お姫さまと山荘の方が見送ってくれた。










弥山の下部のスチールの階段から見える景色は青空が広がってきた。傾きかけた

日の光が当たって、朝よりも北壁の一枚一枚の岩肌がクッキリと見える。







ザレ場の手前の足元には赤錆びた一枚のプレートがあった。1962年に亡くなった?

方のプレートの様だが、その62年は丁度私が生まれた年だ。








ザレ場を過ぎるとヤマシャクヤクの咲く斜面。踏み荒らしてはいけないので道から

望遠で写真を撮る。他にも小さな山野草が道の脇に沢山咲いていた。その度にさおりんが

立ち止まって花の名前を教えてくれる。その度に名前を反復するのだが、家に

帰るといつものように忘れてしまっている。『石鎚山って、こんなにたくさん

花が咲いているなんて知らなかった』とあっちゃんも感激した様子。

















トントンとリズム感良くどんどん下って行く三人。そのあとをドタドタとついて行く

へっぽこリーダー。それでもあっという間に土小屋まで戻って来た。

さおりんとはまた山荘へ遊びに行くと約束をしてここでお別れ。
















土小屋の駐車場からは瓶ケ森がクッキリと見えた。そして帰り道のUFOラインからは

なんと太平洋に浮かぶ船が私の目にも見えた。今日は薄曇りのお陰で暑くもなく、

それでいて周りの山々がクリアに見えるという、最高の縦走日和だった。

目標がひとつ完結してまた新たな目標に向かって計画を始めることになる。

今度の剣山から東は、登山口までの車でのアプローチに頭を痛めそうだ。

家についたらまたカシミール3Dを眺めながら、楽しく頭を悩ませよう!








久しぶりのソロはお手軽雲早山へ!

2023年05月18日 | 四国の山

『線で繋ぐ石鎚山~引地山』も残すところ、石鎚山から二ノ森の区間となった。

今週は奥様たちの都合で木曜日に予定していたが、天気がいいのは水曜日までで、

木曜日の天気がイマイチ。せっかくなら石鎚山から二ノ森の稜線は、青空の下で

歩きたいと思い順延する事にした。奥様たちには自主トレにしましょうと伝えて、

私は天気のいい水曜日に歩くことにした。ただこの間の体調不良を鑑みて、どこか

軽めに歩ける山は・・・・と考えていたら、YAMAPでのりたまさんが、『徳島

花紀行』と題して、高越山のオンツツジと岳人の森ヒメシャガの写真をアップ

していたのを見て閃いた。まだ見た事のないヒメシャガの群生と、直ぐ近くの手軽な

お山の雲早山のシャクナゲ尾根・・・・・に決定!




山川町から国道193号線を南下。倉羅峠を越えて神山町に入ると木々の間から

見えた南の山に見覚えのある施設が・・・・『高城山だ!』

巨大なレーダー雨量測候所のある高城山は、アンテナ施設が林立する梶ケ森

同様に、遠くからでも同定しやすい山だ。




神山町川又からさらに国道193号線を走り高度を上げて行き、雲早トンネルを抜けると

左手に一般駐車場と書かれた4~5台は停められる駐車スペースがある。

以前はここから更に剣山スーパー林道を走って登山口まで車で乗り入れられたが、

現在は途中で崩落個所があり通行止めになっているので、この駐車場がスタート

地点となる。既に車が二台。二台ともが福岡ナンバーの車だった。




7時50分駐車場をスタート。いつになく早い時間のスタートだ。朝の光を浴びた

新緑が目に眩しく、爽やかな朝を迎えて喜ぶ鳥の鳴き声がそこらじゅうで響いている。

ヤマヤナギの綿毛はまさに綿といった感じで、このまま集めたらお布団に出来そうだ。











道はこの土須峠の標識で大きくヘヤピンカーブになっていて、そのまま歩いて行くと

土場の様な広場からは、正面に高城山が大きく見えた。








崩落個所は更に次のヘヤピンの場所だった。大きくえぐれて崩れた道。でも確か以前に

崩落したのも同じ場所だった気がする。この場所は谷筋になるが周りの水はちゃんとした

排水路を流れるようになっているのに、何故か同じように崩れている。

道は崩落個所の手前でショートカットして、カーブの上部に歩けるようになっている。








スタートからおおよそ30分で登山口に着いた。その手前のシャクナゲ尾根への取付きは

ホイールキャップが目印になっている。







登山口からは沢沿いの道を登って行く。大きな音をたてて流れる水はまだ冷たそう。

南から差し込む光に当たった新緑のシャワーの中を歩いて行く。














途中のテーブルのある広場は大雨のあと谷筋から石や岩が流れ込み、年々狭くなっている。

カツラの大木も芽吹いたばかりの明るい緑で覆われている。







広場からは少し方角を変えて東に向かって登って行く。この道も谷筋。雨の影響で

道が荒れるのが、所々で踏み跡が分かりづらくなっている。ミズメの木は

高い位置で枝葉を伸ばしている。














ほぼ支尾根近くまで登ると、今度は南東に向かって九十九折れの道が始まる。

気持ちのいい自然林を眺めながら汗を拭きふき登って行くと、苔岩の庭園。


















庭園を過ぎるとパラボラの分岐に着いた。ここから山頂は右に折れて10分もかからないが、

今日は左に高丸山方面に。縦走するわけではないが、次に考えている『線で繋ぐ

剣山~和田ノ鼻』の縦走で、菖蒲権現を経て柴小屋山へ向かう分岐点を確認しに

いく事にしたのだ。








パラボラ分岐からは直ぐに展望広場。鹿舞ダキ山の肩の右に見えるのは東宮山かな?

その奥の峰々は高越山。振り返ると山頂手前の岩のピークにピンクの色が見える。

色が少し薄いのでミツバツツジではなくシャクナゲだろう。








展望広場から気持ちのいい尾根を歩いて行くと、1445mの標高点。この場所には

毎年カタクリの花が咲く。そして今はシャクナゲが盛りだ。標高点の石柱の横に

古い案内標識があるが、字が消えて全く判読できない。でもここから北に菖蒲権現への

道が続いているようだ。ここからは結構な斜度の下りになっているが、菖蒲権現から

柴小屋山へは剣山スーパー林道と交差しながら稜線は続いている。この区間、

菖蒲権現までの往復とするか、柴小屋山までだと結構距離がある。さてさて

どうするか、またゆっくり考えてみよう。

















標高点から少し密生した草木を掻き分け下っていると、下から男性2名、女性2名が

登って来た。私が草木からいきなり飛び出したものだから、かなり驚いた様子だった。

今から高丸山へピストンするそうだ。『がんばってくださいね!』と言うと、

すれ違いざまに『がんばらんといかんね!』と。はて、駐車場に停まっていた、

福岡ナンバーの人達かな?





パラボラ分岐まで戻り、岩のピークへと登って行く。左手には高丸山への稜線が

見え始める。斜面にはまだミツバツツジが所々で咲いている。











岩のピークから山頂までのこの間は倒木が多いのか、来るたびに木々が疎らになり

明るい稜線になっているように思う。以前にはなかったシャクナゲ尾根への分岐に

案内板が設置されていた。











山頂はやはり誰もいなかった。360度の眺望と青空を独り占めだ。正面に高城山を

眺めながら腰を降ろしてのんびりと。高城山の左の南高城山のシロヤシオの花付は

今年はどうだろうか?。二年前に奥様達とこの山に登ってシャクナゲ尾根が不発に

終わって、時間があったので初めて南高城山まで足を延ばした。その時のシロヤシオは

見応えがあった。今年はどの花も花付がいいのでシロヤシオも期待できるだろう。













南に二三子山(昔は福寿草と言えばよくこの山に登っていた)


高城山のレーダードーム(左の三角が南高城山?)


西砥石権現の鞍部にファガスの森


大川原高原の風力発電も見える



山頂に祠のある山はたくさんあるが、狛犬まである山はなかなかない。次に目指す

線で繋ぐの大川原高原までの稜線。『待ってろよ!』








20分ほど景色を眺めながら休憩した後、いよいよ今日の目的地のシャクナゲ尾根へ。

先ほどの分岐の案内板がまだなかった時は、このヒメシャラの大木を目印に左に折れた。




すると下から年配の男性3人が登って来た。登山口でスーパー林道を神山町から

走って来て、シャクナゲ尾根の登山口に車を置いて登って来たようだ。

『どうでしたかシャクナゲ?』と聞くと、『下の方はもう落花し始めているけど、

上の方はきれいに咲いているよ!』と教えてくれた。見た目の歳の割には三人とも

蛍光色のお揃いの派手なシャツを着て、仲良く話をしながら登って行った。

あの年で男三人仲良く山登りが出来るなんて・・・・・いいな~と。











シャクナゲ尾根への分岐にも同じような案内板が設置されていた。さあここからが

激下り。油断すると転落に繋がりかねない。慎重に下って行く。そしてシャクナゲは

期待通りにこれでもかというくらい沢山の花をつけて咲いていた。
















途中でソロの女性と男性とすれ違う。どうしてみんな時計回りでなく、反対周りで

この急登を登ってくるのだろうと思いながら下って行ると、シャクナゲの硬い根っこに

足を引掛けて転びそうになった。『そうかこの尾根下りの方が難しくて危ないからだ』

花は濃いピンクから薄いピンクと様々。薄いピンクは近づいて見ると透けて見える。














途中で崩壊した尾根や木の根で踏み跡が不明瞭になった場所が何ヵ所かある。すると

目線の下に見覚えのある伐採地らしい斜面が見えた。慌ててYAMAPを見て見ると

道から左に反れている。そういえば前回もこの辺りで道を外して、ここからまだ

かなり下で気づいて這い上がって来た場所だ。また同じ間違いをした。仕方がないので

尾根に向かって急斜面を横切るが、掴む木もなく危うく転げ落ちそうになる。








何とか難を逃れてシャクナゲ尾根へ復帰。この時点でシャクナゲ尾根の半分くらい。

次第に道の傾斜は緩やかになってくるが、肝心のシャクナゲは色が変わり始め、

足元には散った花弁が散乱していた。山頂から50分ほどで林道に飛び出した。

以前に見た時の大爆発ほどではなかったが、それでも四国でも有数の群生地を

堪能できた。今日の目的ひとつめクリア!











駐車場への帰り道から双耳峰に見える山は砥石権現かな?途中では崩落個所への

工事車両の乗り入れの為か、重機によって林道の路面の整地作業がされていた。











更にその先には索道やモノレールを使ったけっこう大掛かりな工事。釜ケ谷の

対岸の治山の為の工事らしい。道の脇に咲く小さな草花を撫でながら駐車場まで戻る。

















駐車場には4~5台ほどの車とバイクが停まっていた。そこから今日の二つ目の

目的地の岳人の森に移動。入り口にある観月茶屋でお昼ご飯にする。

冷たい出汁にすだちの爽やかな酸味は喉こしがとてもいい。








食事の後は車をキャンプ場の駐車場に移動して散策開始。順路の矢印に沿って

草花の咲く斜面を登って行く。途中のシャクナゲやオンツツジはもう終わりを

告げていた。そこからさらに登って行くとお目当てのヒメシャガの群生地。










日陰に咲く白い花びらに黄色と紫の模様のシャガに、今まで何故かあまりいい

印象が無かったが、そのシャガより一回り小さいヒメシャガの紫の花びらは

とても可愛らしく目に映った。なるほど日本一の群生地と謳うだけの事はある。











順路通りにゆっくりと歩いて行くと今まで見た事もない希少な草花があちこちに。

雲早山のシャクナゲに始まり、今日はまさしく花紀行。のんびり歩いて、美味しい

食事をして、そしてヒメシャガの可愛い花を眺められた楽しい一日だった。

さあ時間もあるし温泉入ってその帰りに散髪して来よう!

(週一の休みは山ばかり、なかなか髪を切る時間もありません)


クリンソウ


エビネラン


オダマキ


ヤマブキソウ



神山町から石井町に抜ける道すがら、道の脇で昼間から体操をする人々の姿が。

と思ったら手作りのかかしだった!(笑)




『線で繋ぐ石鎚山~引地山』堂ケ森・二ノ森

2023年05月11日 | 四国の山


ここ最近寝つきは良いのだが、夜中に目が覚めたら二度寝が出来ない。それが朝方なら

まだしも、夜中に目が覚めると朝まで悶々とした時間を過ごす事になる。そのせいか

朝起きてからの胃の調子も悪い。色々と原因はあるのだが、今日もそんな感じで夜中に

目が覚めてほとんど寝られなかった。今日のコースは今まででもけっこうな累積標高差

になる。それを考えて少し興奮していたのかもしれないが、最悪の体調で朝を迎えた。

ただ今日まで天気予報を見ながら順延していたお陰で、奥様たちの待つ豊浜SAまでの

既に明るくなった高速道路の空は、最高の青空が広がっていた。











黒森峠を越えて久万高原町の笠方まで来るとフロントガラスの前方遠くに、小さな

反射板が見えた。車を止めて奥様たちに『堂ケ森が見えるよ!』と言うと、後部座席の

二人が『ほんと、でも随分と遠くて高いね!』と。

梅ケ市登山口には既に二台の車が停まっていた。今回、保井野登山口ではなく、自宅からの

距離が遠いこちらの登山口にしたのは、保井野登山口に比べて車の移動時間はかかるが、

累積標高が100m以上違うという理由からだった。YAMAPを見ていると、

とんでもない距離や標高差を歩いている人はたくさんいるが、今のところ私たちには、

今日のコースが『線で繋ぐ~』を始めてから、高ノ瀬から三嶺への縦走以来の最大級の

山場となりそうだったので、少しでも負担を少なくと思ってだったのに、それ以外で

体調を準備万端にして迎えられなかったのがただただ悔やまれる。







8時過ぎに梅ケ市登山口をスタートする。奥様たちには『16時には下山の予定です』と

伝えて、先ずは林道を歩いて行く。今日の体調からすると、いきなりの登山道の急登でなく

しばらくの間の林道歩きが助かる。











15分ほどで林道から登山道への取付きに着いた。道標には『堂ケ森 3.3km・

2時間40分』と書いてある。距離の割にはこの時間、やはり予想通り堂ケ森までは

ほとんど登りの様だ。ふ~う。(涙)




前回歩いた青滝山からの分岐までは植林地の中の道が続いて行く。登山道は度々

作業道と交差するが、その都度、案内標が木に巻いてあるので道を間違えることはない。











日陰になると少し肌寒いが、それでも額の汗が半端ない。上に着ていたTシャツを

一枚脱いでいるうちに二人の姿は見えなくなった。











植林地の尾根に出ると1264mのピークと青滝山の稜線が見えた。少し木々が

疎らになった尾根からまた樹林帯の中への道になると、分岐までも近い。










そう思って前回を思い出しながら登って行くと奥様たちが立ち止まっている。『青滝山

からの分岐を通り過ぎてるわ!』と。スマホを見て見ると確かに気づかずに通り過ぎている。

スタートしてから分岐で休憩にする事にしていたので、ここで一息入れて行動食を口入れる。

ここからは足元には笹が現れ、道の左右にはブナ木が立ち並んでいる。











そんなブナの道を抜けると一気に頭上が明るくなり視界が開け笹原に出た。

遠くから山座同定の目印になる堂ケ森の反射板も、まだ小さく見える。

振り返ると面河ダム湖から四国カルストまで、山並みが重なり合って続いている。














少しづつコツコツと登って行くと、何とか保井野登山口からの分岐に着いた。

振り返ると笹原の中に続く道。『高度も随分上がって来たよ』と、やさしく吹く風が背中を

押してくれる。頑張るぞ~取りあえずあの反射板までは!(ため息)














この笹はオモゴザサだという。花音痴の人間に笹の違いが判る筈もなく。シコクササも

オモゴザサもどれも一緒に見える。この登山道はその笹も刈り払われ、雨で流れる石を

金網でまとめた場所が随所にある。この道は誰が丁寧に整備しているのだろう?














先に堂ケ森の肩に着いた奥様たち。目の前にど~んと構えて見える山をどうやら

二ノ森だと思ったらしく、あれは『鞍瀬の頭ですよ!』と教えてあげると、二人ともが

驚いた様子だった。その鞍瀬の頭と西ノ冠山の間に弥山も見えた。もう何度も石鎚山には

登っているけれど、こちら側から見るのは初めて。写真ではよく見るが実際に見ると

やはり感慨深い。そして後ろには松山の市街地が広がっていた。














遠くからでも見える堂ケ森の反射板は巨大だった。そのせいで少し離れた山名標

近くまで日陰になって吹く風が肌寒い。このマイクロウェーブ反射板。電波を

反射して遠くと通信する為に造られたのものだが、現在では衛星通信や携帯電話の

普及でその役目はほとんど終わっている。ただ当時はこの機材を全て人が背負って

ここまで運んで来たそうだ。昔の人はやはり強い!

ルリちゃんは今から登る二ノ森を、私はその奥の弥山を指さし、そしてあっちゃんは

山名が書かれたペイント石。














西ノ冠山の左奥に見えるのは瓶ケ森だろうか?初めて見る西側からの山々は、どうも

普段と勝手が違う。堂ケ森の山頂に立つと弥山から南尖峰までの岩稜が見渡せた。











堂ケ森の山頂からは一旦下って鞍瀬の頭への笹原が続いている。取りあえずここまでは

頑張ろうと歩いてきたが、次のピークが見えたら何とかあそこまではと思ってしまう。

それにしてもまだ随分と遠くて高い。そして最後の二ノ森も見えてはいない。(^_^;)

堂ケ森と鞍瀬の頭との鞍部の少し下に赤い屋根が見えた。愛媛大学山岳部の避難小屋だ。










その場所からもうしばらく下って行くと一体の不動明王?が、その避難小屋を

見守る様にして祀られていた。そしてさらにその下には水場があった。

山頂から50mほどの笹原を流れて集めた水場は、降雨後数日で枯れてしまうようだ。











オモゴザサに日が当たり輝く笹原に濃い緑のシコクシラベのコントラストがなんとも

言えずに美しい。そして鞍瀬の頭の南側の肩の五代ノ別れへは、緩やかな笹原が続いているが、

北側は急峻な切り立った斜面になっていて、南と北では極端に対照的な山容になっている。

その険しい山肌にはピンクの花がチラホラ見える。アケボノツツジだろうか?














前を歩くあっちゃんがシコクシラベのゲートを潜った。ここから五代ノ別れまでは

日差しを遮るものが何もない。お年頃のお二人は日焼けを気にしている様子。(笑)










振り返ると堂ケ森の右には東温市から松山市が見えている。と言う事は松山市内からでも

堂ケ森の反射板は見えると言う事か?







風は乾いていて爽やかだが日差しはなかなかキツイ。何度も立ち止まっては水分を

補給する。ここでこれ以上熱中症にでもなったら二人に迷惑がかかる。

そして何とか五代ノ別れに着いた。ここから稜線と五代ノ森への尾根が分れていることから

この名が付いたという。そしてやっと最終目的地の二ノ森が姿を現した。その右には

岩黒山と筒上山、そして土小屋までが見渡せた。







鞍瀬の頭をトラバースをして道は続いて行く。そして二ノ森への最後150mの標高差だ。














今までの笹原からシコクシラベの林の道になる。岩場も何ヵ所かクリアしていく。







最後の急登を登りきると目の前に圧倒的な景色が待っていた。南尖峰・天狗岳

そして弥山へと続く岩稜とそこから西ノ冠山への稜線が、その西ノ冠山を越えて

この二ノ森の足元まで続いている。先客がすでに居て休んでいたので大きな声は

あげられなかった、小さな声で『お~~お!!』







垂直な険しい岩壁に建つ頂上山荘は、まるで北穂の小屋を思わせる。そして南尖峰の

直下にあるはずの墓場尾根も、正面過ぎて凹凸感が全くなく目視では同定できない。








先客は高知の男性と名古屋から来たと言う女性。女性は独りで電車・バスを乗り継いで

昨日成就社で泊まり、今朝、成就社を出発して弥山から天狗岳を往復した後、

せっかくなのでここまで来たそうだ。そして今夜は頂上山荘に泊まって、明日は西ノ川まで

下るそうだ。奥様たちと変わらない年齢に見えるが随分と達者な人だ。奥様たちと

たっぷりとお喋りをした後、元気にサブザックを背負って弥山へと戻って行った。











お昼も過ぎているのでここでご飯にする。このところ前日の仕事帰りにコープに寄って

巻き寿司か稲荷ずしを買って帰っていたが(夜は30~50%引きになっている)、昨日は

どちらも売り切れで、チラシ寿司になった。お酢の効いたチラシ寿司は普段なら食欲を

そそるはずだが、やはり今日は2/3を食べるのがやっとだった。

お昼ご飯を食べたら『また来週来るからね!』と、この絶景とお別れして山頂をあとにする。





鞍瀬の頭へは奥様たちだけで登ってもらい私はトラバース道を五代ノ別れへと。

トラバース道からは五代ノ別れから五代ノ森への稜線がクッキリと見える。











五代ノ別れの三差路からは右に折れて今度は堂ケ森への鞍部へと下って行く。途中で

堂ケ森を背にした少しだけ花を残したアケボノツツジが咲いていた。先週も思ったが、

今日が本当に今年最後のアケボノツツジになるだろう。







鞍瀬の頭から鞍部への雄大な景色の笹原を独り下って行く。鳥の囀り、風の音。その

余韻に浸りながらゆっくりと下っていると、鞍瀬の頭の山頂直下で声がした。奥様たちだ!

今まで静かだったのが、まだかなり離れているが急にいつもの賑やかになった気がした。(笑)

















堂ケ森の登り辺りで合流すれば、後は下るだけだと思っていたら、もっと下の水場の

辺りで追いつかれた。そしてあっという間に離されていく。待って、待ってください!(涙)








ここから見る鞍瀬の頭と弥山・西ノ冠山ともここでお別れ。このコースの特徴の

オモゴザサとシコクシラベとは別に、シコクシラベの白骨樹も趣がある。

ただこのシコクシラベも徳島・高知では絶滅危惧種Ⅱ類、そしてこの愛媛では

準絶滅危惧種になっている。葉の付いたシコクシラベがいつまで見られるのだろうか。











堂ケ森からも奥様たちは一気に下って行く。そのスピードが半端ない。青空と同色の

面河ダム湖を見下ろしながらの道も新鮮だ。














ブナの道まで戻り大ブナに手を触れお別れの挨拶をする。しばらく下って行くと

奥様たちが立ち止まって何やら話込んでいる。どうやらここが青滝山との分岐の

ようだが、道標もなくピンクのテープがあるだけなので気づかなかったのだろう。











分岐からも二人のスピードが落ちない。とうとう往路でお昼ご飯の前に、二ノ森の

手前ですれ違った男性に追いついてしまった。この辺りの植林地は丁寧に枝打ちが

されていて、杉の木もすくすくと伸びている明るい林は気持ちがいい。











するとあっちゃんが屈んで何やら写真を撮っている。その横でルリちゃんが『笹の花?

かもしれない』と言っている。花音痴が返って調べて見るとこの実から白い花が咲くようだ。








奥様たちの超特急のお陰で登山口の駐車場には予定通りの16時には着いた。

今日の天気で今までになく汗をたっぷり掻いた。車に乗り込む前に三人とも

シャツを着替えて、整理体操をして乗り込んだ。これからの季節、暑さ対策が

ますます大切になってくる。でもそれ以上に自身の体調管理が重要だと反省しかり。

さて来週はいよいよ今回の引地山までの線が繋がる。目標を作っての山歩きは

とにかく楽しい。事前にコース取りを計画するときの楽しさ、実際にそのコースを

歩てこそ見える景色と予想しなかった道外し。そして歩き終わって次々と繋がって

いく線。さあ来週に繋がった後、今度はどこを繋げていこうかな?
















同級生+奥様たちと・・・・稲叢山へ!

2023年05月05日 | 四国の山
昨年の秋祭りで厄年の同級生と神輿を担いだ。そのあとミニ同窓会になって

色々と話をしているうちに山登りの話題になり、ひとりの女子も山に登っている

のが分った。元々同級生でたまに一緒に山登りをしていたグループLINEに

その子が加わり、その後いつか4人で一緒に歩きたいねと話をしていた。

年が明けてこのGWに出かけようという事になり、丁度アケボノツツジの時期なので

まだ見たことのない石鎚山の南尖峰のアケボノツツジを見に行こうと計画したのだが、

よくよく考えてみたら、GWの石鎚山山頂は恐らく満員電車状態。

何も人の多い場所に出かける事もないと考え直し、この季節にはまだ歩いた事のない

稲叢山に予定を変更。アケボノツツジもまだ咲いているだろうし、洞窟コースは

変化があって三人にも楽しんでもらえるだろうと思って計画を変更した。

そんな話を先週の佐々連尾山で奥様たちに話をしていたら、二人も参加したいと

なって、総勢6名で久しぶりに賑やかな山歩きとなった。





1週間前はイマイチだった天気予報に気を揉んでいたが、次第に回復傾向になり、

今日ははまずまずの天気となって、ホッと肩を撫で下ろした。

稲村調整池の岩を積み上げた巨大なロックフィルダムは、いつもても見ごたえがある。

ダムの管理棟の横にあるトイレで用を済ませてスタートする。







最初はダム湖に沿っての道。正面に稲叢山を見ながら歩いて行く。

送電線コースの登山口を過ぎ、奥の洞窟コースの登山口から取り付く。











調整池に流れ込む小さな沢に沿って登って行く。左岸から右岸へ渡って行くと

途中で山頂への直接ルートとの分岐。まずは伝説の洞窟を目指す。














右岸から左岸に渡ると小滝が現れる。その小滝の上を回り込むようして登って行くと、

どこにこれだけの木の枝が落ちてるんだろうと思うような、枝を突っ張り棒にした大岩。

全く用をなさない突っ張り棒だが、このコースのランドマークのひとつだ。




















コンクリートを踏み板にした梯子を登り高度を上げて行くと、この山の特徴の

切り立った急峻な絶壁が見え始める。その絶壁からこの山が『鬼城山』とも

呼ばれている所以だ。







次々と現れる滝もこのコースの見所。みんな立ち止まっては写真を撮っている。

二段の滝から九十九折れの道を登って行くと、岩壁を回り込む場所に鎖が上から

垂れさがっている。その鎖を登ると平家の落人の伝説が残る洞窟。





















ここでは六人が縦に並んでお決まりの千手観音のポーズ。今回はまあまあの出来。

洞窟の暗闇から明るい外を見ると、垂直の岩肌にアケボノツツジが咲いているのが見えた。











洞窟から鎖を使って順番に降りて行こうとしたら、先頭のフサヤンが大きな音を

たてて落ちた。木の幹を掴んで降りようとしたら枯れていて、ポキッと折れて

そのまま落ちたらしいが、幸い怪我が無くて良かった。











鎖を降りて洞窟のある絶壁の岩壁の下を歩いて行くと、左手奥にその岩壁の

割れ目を流れる滝がある。そしてその先には横に広がる岩肌から流れ落ちる滝。

水量がないので滝の水というよりは雫と言った感じ。この滝がこのコースの最後の滝になる。











そして次に現れるのが鎖場。但しここの鎖は足がかりはしっかりしているし、斜度も

さほどでもないので登りやすく、全員難なくクリアー。










鎖場をあとに少し登ると支尾根に出る。この辺りからシャクナゲが目立ち始め、

支尾根から登山道の反対に歩くと調整池が見える展望岩。







更に登って行くと、今度は西側の眺望が開けたもう一つの展望岩。










植生がシャクナゲからスズタケに変わってくると山頂からの尾根の分岐も近い。

道も次第に緩やかになってくる。それにしても先頭を行くフサヤンとその後ろの

ムラチャンのスピードが速い。それでもってミナちゃんも平気な顔をして付いて

行くので、いつも以上に私にはオーバースピードで、付いて行くのがやっとだ。










スタートから1時間30分ほどで尾根の交差点に着いた。この交差点は山頂と

トンネル登山口、送電線コースと洞窟コースの四つの分岐点になっている。








水分補給と行動食を口に入れて、まずは西門山へと歩いて行く。トンネル登山口への

道は保線路にもなっていて、良く踏まれていて歩きやすい。トンネル登山口への分岐から

真っすぐ進んで行くと西門山への尾根になる。














その尾根の一つ目のピークでは北側の絶景が待っていた。三ツ森峠から緩やかに

上がっていく稜線が平家平へと続き、そこから冠山・ちち山・笹ヶ峰、そして寒風山から

伊予富士、最後は石鎚山まで見渡せる。まるで石鎚山系のオールスターといった感じだ。







ちょこちょことアップダウンをして進んで行く。









この道も植生豊かな道。道の脇にはブナやヒメシャラの大木。もう少し先の季節には

シロヤシオの花が咲く。







西門山への鞍部へと一旦下って登り返すと大岩の洞門。巨大な岩と岩の間を

登って行くと西門山はもう近い。



















次第に道は緩やかになっていくが、至るところで大きな倒木がある。その倒木を

跨いだり潜ったりしながら進んで行く。














西門山山頂の手前でもう一ヵ所展望台があった。正面の笹ヶ峰が先ほどの展望岩より

また一段と近づいてきたように見える。










尾根道の両側がスズタケになり、しばらくすると西門山山頂に着いた。以前に来た時は

もっと背の高いスズタケに囲まれていたような記憶があったが、山頂広場は意外に広く、

木々の間から陽が差し込み明るい。『それじゃここでお昼にしよう』と声を掛ける。







ここ最近、前日の仕事帰りにスーパーに寄ると半額になっている巻きずしを

買っているのだが、今日は5個入りの稲荷寿司の30%オフ!ところが

この稲荷ずしを手元が狂って3個も落としてしまった。ト・ホ・ホ~・・・・・! (T_T)

周りで『大丈夫、大丈夫』とフサヤンとムラチャンが茶化すが、さすがにこの状態では

3秒ルールも通用しない。仕方がないので小さなお稲荷さん2個で我慢をする。









お昼ご飯を食べたら、さあさあそれでは稲叢山へ行きましょう。倒木尾根を進み

洞門を下って行く。いつものようにご飯を食べた後はやっぱり身体が重い。

いやいやお昼ご飯の後だけでなく、体重が6キロも増えて毎回身体が重い。















相変わらずトントンと跳ねるようにして調子よく歩いて行くメンバーたち。

その後ろをドタドタと足音を立てながら歩いている私。














トンネル登山口への分岐を越え、鉄塔広場でまた山座同定しながら一息入れて更に進んで行く。

鉄塔広場で休んでいる団体さんや登山道でも結構な人とすれ違う。そのほとんどの人が

見た目が年配の方ばかり。この稲叢山、トンネルコースからだと年配の人でも気軽に

登れるので、アケボノツツジを見るのには手軽な山だ。

















尾根の交差点から一つ目のピークを過ぎると道は少し痩せ尾根の道になる。

所々でアケボノツツジも咲いている。











山頂が近づいてくると道は木の根の坂になる。木の根の坂道から最後の岩を

ちょこんと登ると稲叢山山頂。山頂からは西門山の展望岩とは少し違った角度で

伊予富士から瓶ケ森そして筒上山手箱山の山並みが見渡せた。














南を見ると麓には大橋貯水池へと流れ込む吉野川と太平洋まで続く山並みが見渡せる。








稲叢山の山頂はさほど広くはなく、先に休憩していた人や後から登って来た人で

手狭になって来たので、しばらくして下って行くことにする。今日は19時過ぎには

予定があって戻らなければならなかったが、実はもう一ヵ所計画していた場所があった。

そうここに来ると最近必ず帰りに立ち寄るアメガエリの滝だ。

帰りの時間を考えて、『14時30分までに下れたら滝に行こうと!』と声を掛け、

山頂をあとにする。

尾根の交差点までの間に咲くアケボノツツジも、これで今年の見納めかもしれない。

















帰りは交差点から送電線コースを下って行く。時間をきったせいか先頭からの4人が

けっこうなスピードで下って行く。











途中に道の脇に見晴らしの良さそうな岩が見えた。後ろから来るあっちゃんに

伝えると、さっそく岩の端に・・・・。高所恐怖症というのはよく聞くが、女性の

高所大好症というのも珍しい。展望岩からは西門山から東門山の稜線が正面に見えた。

この西門山の中腹辺りで、稲村調整池のロックフィルダムで使った岩を採取したらしい。








道が杉林とスズタケの道になると、湖面が見えた。先に着いたメンバーは

もうすでに靴を履き替えていた。








稲村ダムからアメガエリの滝への道の途中にはソメイヨシノや八重桜が植えられていた。

里では青葉になっている桜も、標高が高いせいか意外と多くの木が見頃を迎えていた。

『稲村ダム建設のための岩の採石跡に針葉樹が植樹されていくのを見て、

「広葉樹を植えたらいいのに」との思いから、岩だらけの山に木を植えることを

思い立ち、定年退職後にたった一人で桜の苗木を土におろし、一人でコツコツと、

時に仲間とともに、桜、モミジ、クヌギ、ブナ、ヤマボウシ、ヤマツツジ、イロハモミジなど、

広葉樹25種類を、1998年からの23年間で6,152本の「木を植える人」がいたそうだ。

(茶凡遊山記さんのブログより)』

そんな満開の桜を眺めながらアメガエリの滝に移動する。同級生の3人は初めて見る

アメガエリの滝。落差はさほどではないが、断層でできた二段の落差30mの滝は

河原から眺めると迫力がある。仁淀ブルーにも引けを取らない透明度の高い水の色と、

大迫力で流れ落ちる滝の音にしばし見とれてしまう。











昨年の神輿で集まってからしばらく途絶えていた同級生の輪がまた広がった。

別のLINEのグループでは毎日何十件ものメッセージがアップされている。

その後の時々の集まりでも、顔を合わせた途端に直ぐに小学生や中学生の頃に

戻れるのが不思議だ。つくづく同級生とはいいもんだと思う。

今日のメンバーともまた一緒に登りに行きたいが、さてさていつまで健康で

山に登れるのか、そんな事が気になる年になった。

まだ間に合うか、佐々連尾山のアケボノちゃん!

2023年04月28日 | 四国の山


先週の工石山のアケボノツツジが見ごたえがあったので、まだほとんど情報が

挙がっていない西赤石山とは別に、どこか他に景勝地はないかと探していたら、

YAMAPで佐々連尾山『アケボノ尾根・アケボノ広場』といわれる場所が

ある事が分った。標高的には工石山より佐々連尾山の方が高いので、他の山では

すでに散り始めているアケボノちゃんもまだ間に合うかもしれない。そう思って

奥様たちをお誘いした。ルリちゃんはそうでもなかったが、あっちゃんは

『線で繋ぐ引地山~石鎚山』を早めに済ませたそうな雰囲気だったが、やはり

先週の工石山のアケボノツツジが予想以上に良かったので、アケボノ広場の言葉に

あっちゃんの気持ちも揺れ動いていた。

ただYAMAPの活動日記を見るが限りでは、アケボノ広場のアケボノツツジは

今まで見てきた尾根の登山道に咲いているのとはまた違った、とても開放感のある

場所で、あの可愛らしい薄ピンク色の花が咲き誇っていた。

これは線で繋ぐを後回しにしてでも是非見ておきたい!そう思って奥様たちにも

了承してもらって、さっそく出かけてきたが、ただひとつ前日の雨と強風に、

アケボノちゃんは散っていないかが気がかりだった。





金砂湖に架かるひらのはしはきれいに塗り直されていて、その周りが圧倒的な

緑一色の中、鏡のような湖面にその橋が写り込み、その赤い色がなお一層際立っていた。

その橋の奥には佐々連尾山から大森山への稜線が続いている。

いつもの様に白髪隧道の南側に車を停めて8時55分スタートする。







隧道の右手横から林道跡を歩いて行く。荒れた林道跡は前日の雨で直ぐ下に流れる沢の

水の音も大きく、所々で軽く渡渉する場所もあった。













白髪隧道から400mほど進んだところで、道の脇に小さな道標。字は消えて

判読できないが、ここから左手に杉林の中を登って行く。取付くと直ぐに佐々連尾山の

道標。道は少しだけ急登になるが、そのうち石畳の跡のような平らな石が足元に続いて行く。








道の脇にはミツバツツジの花が目についてくる。スタートして25分ほどで猿田峠に

着いた。峠には独特な形をした住友共同電力の鉄塔が立ち、北には正面に赤星山

から二ツ岳に続く、法皇山脈・赤石山系の山並みが見渡せる。その山並みを眺めながら

山座同定に『あ~でもない、こうでもない』と三人で話が弾む。














車を停めた場所からもそうだったが、この峠からでも大森山は意外と急峻な山容を

している。ピークの下には黒く大きな岩も見えている。あそこまで登るのか。







峠から少し上がった場所では更に北側の眺望が広がっていた。ここでもその山並みを

見ながら同定していたが、どうも意見が分かれて決定しない。すると下からおじさんが

上がって来た。『地元の方ですか、この辺りにはお詳しいですか?』と聞くと、

この山には何度も来ているという。『それじゃあの山は?』と赤星山らしき山を指さし聞くと

『赤星山や!』と答えてくれた。一つ山が確定すればそこから続く山々の名前は同定できる。

そのおじさんは何度も来ているが、今日は初めてアケボノ尾根に行ってみようと思うと言う。

『私たちも同じです!』と話をする。








大森山への道は猿田峠から見えていた通り、徐々に勾配が急になってくる。地元だ

という男性は先頭をいいペースで登って行く。やっぱりヘッポコリーダーは今日も最後尾。














最初の方は大きな露岩は巻いて道は続いている。すると道の脇に今日お初のアケボノツツジ。

先週の工石山では曇り空だったが、やっぱりアケボノツツジは青空が似合うし映える。














最初のロープ場には何本ものロープがかかっていて、前回無かったアブミもあった。

岩に引っ付いたアブミは手で握る事は出来ても、足を差し込める隙間がない。

慣れない人間にとっては逆に登りにくく、足を置くスペースも少なくなっている。










次のロープ場には岩肌に立つ木の根とロープを握って登って行く。

昨日の雨で濡れた地面は滑りやすい。













すると露岩の近くにはアケボノツツジ徐々に増えてきた。その色も濃いピンクから

淡いピンクと木によってまちまちだ。







岩の尾根が終わると展望岩に出た。ここからは南西から南東にかけての眺望が

素晴らしい!南西には猿田峠から玉取山・兵庫山そして登岐山に続く稜線。

その稜線を辿り、一番奥に見えるちち山までも三人で歩いて線を繋いできた。

『よく歩いたもんだ!』と感心する。そこから左に視線を移すと奥工石山奥白髪山

そして麓にはスタート地点に停めた車を見下ろせた。

















するとルリちゃんがザックから新しく買った地図を取り出した。大岩の上に広げて

この山域と、ここから続く稜線上の山々のお勉強。





その展望岩から真新しいロープ場を登ると、もうひとつの展望岩。沓掛山の南斜面と

ちち山の背に笹ケ峰の笹原が顔を出している。











尾根に出ると緩やかで快適な道になる。背の低い笹の間に続く道。そして背の低い

コバイケソウの緑がその道にアクセントをつけてくれている。登山道の北側には緩やかに

広がる笹原。その開放感あふれる笹原にブナの巨木が遠慮し合うようにして間隔を

開けて立っている。

















大森山は小さなピーク。まだ芽吹いたばかりの木々の上に赤星山から二ツ岳の稜線。











大森山からは最初は下りになる。その途中の見晴らしの良い場所からは、

これから行く佐々連尾山への稜線が見えた。尾根の北側はシャクナゲの斜面。

開花の時期にはシャクナゲの尾根になるのだろう。それにしてもこの大森山から

佐々連尾山への稜線は、ブナやシャクナゲと、季節季節によって色々な表情を

見せてくれる変化のある楽しい道だ。

















途中で二つほどの見えたピークの最初のピークも見晴らし台。奥工石山が目の前に

近づいて来た。稜線から南側の斜面にはアケボノツツジがあちらこちらで咲いている。














短いロープが掛った岩を登ると二つ目のピーク?そこからはまたブナの巨木が

点在する笹原の道。その道の先には佐々連尾山への最後のスロープになる。













前回歩いた時もこのスロープの下り坂と登坂は気持ちのいい道だった。尾根の

両側で植生が異なり、南側は笹原そして北側は樹林帯とくっきりと色が分れる。

南西に見える一番高い山が登岐山。そしてこの笹原の中腹は汐見川の源流域のひとつ。

両側に折り重なるようにして続く谷あいはを流れる川は、やがて吉野川へと注いでいく。














スロープをひと登りすると佐々連尾山に着いた。時間は12時前。ここでお弁当を

広げてお昼ご飯。今日は冷やしうどんにカップ麺、巻きずしと三者三様のお昼。














お昼ご飯を食べたら、今日の本命のアケボノ広場へ。山頂からさらに東に進むと

山頂手前と同じような笹原の稜線が続いている。一番先で登山道が分岐に

なっているのが見えるが、その分岐を左に折れると大ブナの駄馬になる。

秋になればブナの黄葉で、ここからの景色も更に見ごたえのあるものになるのだろう。

















尾根の途中から1289mの標高点へと、北東への道を鞍部へと下って行くと

稜線上にはなかったアケボノツツジがポツポツと現れ始めた。これがアケボノ尾根?

などと思いながらさらに下って行くと支尾根の真ん中に立つ2本のブナの巨木。

しばらくすると地形図には載っていない林道へと降り立った。すると猿田峠で

お話をしたおじさんが腰かけてお昼ご飯を食べていた。どうやら大森山から稜線を歩かず、

尾根を一旦下ってこの林道をここまで歩いてきたようだ。『アケボノ尾根へはここから、

下ってまたここまで登り返さないといけないので、途中までで帰って来た』と言う。














正面に見えるピークが1289mの標高点。山肌にはピンクの色が散りばめられている。

鞍部にはそのアケボノツツジを見る前に、見事な色をしたミツバツツジが咲いていた。










鞍部からピークへと登るにつれ、アケボノの密集度が高くなってきた。その蜜集度と

同じように期待感もドンドン高まってきた。

















大岩を巻いて登るとピークへの斜面は噂通りのアケボノ広場。枯れた色の笹原と対照的な

青空の下にピンクの色のパレード。昨日の雨の影響か花弁はあまり開いていないが、

それでも見応えのあるアケボノちゃん。どうにか散らずに待っていてくれた。

















西赤石山の群生も素晴らしいが、開放感のあるこの場所で見るアケボノツツジは特別だ。

比較的背の低い木が多く、手を伸ばせば花弁に手が届く。







ピークから東の斜面も、ずっと下の方までアケボノのピンクとミツバツツジの

赤紫の色で染まっている。





広場というよりは丘のようなこの場所。登山道の脇に咲くアケボノは今まで何度も

見てきたが、このアケボノの丘は兎に角素晴らしくて、あちらこちらとうろつく

奥様たち。『どうですか、今日来て良かったでしょう!』と自慢げに話しかけると、

『いや~ほんとに!』と二人とも納得した様子。内心散ってなくてほんと良かったと。













これで花がもっと開いていたら、どんなに凄い事になるなるだろう、なんて思いながら

名残惜しみながらアケボノの丘をあとにする。

















大岩を回り込み、次第に疎らにはなってくるが、アケボノを眺めながらの登り返しは

苦にならない。『せっかくならさっきの方、ここまで降りてきたら良かったのに』と

あっちゃん。丘からだと時間にして20分ほどの登りだったのに。

















林道に登り着く。振り返ると遠くに翠波高原の展望台が小さく見えた。








『アップダウンは少ないが距離はあるよ』とおじさんが言っていた通り、林道はほぼ

等高線に沿った形で支尾根を回り込んで続いている。所々で斜面が崩れた場所があるが、

地道の林道はおおむね歩きやすい。











林道にもコバイケソウの群生が斜面の上から下まで続いていた。先ほど見えた翠波峰

稜線の奥の尾根に建物が見えるのは雲辺寺かな?











この林道は兎に角北側の眺望が開けていて気持ちがいい。銅山川を挟んで法皇山系と

対峙するように続く道。そんな稜線を眺めながら『いつか西赤石山から翠波峰を

繋いでみたいね』と奥様たちと話をする。













バイケソウの群生地の次は苔の斜面。いつもは単調になりがちな林道歩きも、

この道は周りの景色と言い次々変わる植生の変化に、全く飽きる事がない。














すると今度は赤石山系、笹ヶ峰が見え始めた。・・・と言う事はと思いYAMAPを

みて見ると、ほとんどの人がこの林道から大森山の西側へと登っていたが、

その取付き辺りを通り過ぎていた。ここで思ったのがこの林道、猿田峠まで続いて

いるのではという事。『たぶん!』という憶測の元そのまま歩いて行くことにする。







しばらく歩くと先頭を歩くルリちゃんから『あら!』と声が上がった。

そう林道はいきなり行止りになっていたのだ。慌ててスマホを見るルリちゃん。

YAMAPにはこの場所に赤いびっくりマークがついていた。そこには

『ここで林道の終点になります。慌てず此処から少し進んで尾根筋をひたすら登ると

登山道に合流します』
と報告・注意が書かれてあった。

その報告どおりに杉林の斜面を、斜め上に見える明るい尾根らしい場所まで登って行く。








すると薄暗い杉林から明るい笹の斜面の支尾根に飛び出した。報告通りに尾根を

登って行く奥様たち。その後ろを続けとばかりについて行くへっぽこリーダー。

林道からも見えた北側の山々が全て見渡せる絶景の支尾根。













景色はいいがけっこうな急登。途中の展望岩まで辿り着いたが『ひたすら登ると』と

書いていたように、この支尾根が派生する大森山の西端まではまだまだの様だ。











展望岩で支尾根の先から少し横に視線を移すと猿田峠から登って来た尾根が見えた。

目視でも地形図を見てもその尾根までの距離はさほどではない。このまま急登を

登るより、トラバースして登山道の尾根へ行ければといういらぬ考えが浮かんできた。

するとあっちゃんが少し横で『道がありそう!』と踏み跡があると言ってきた。

ただ尾根の手前は谷筋になっているので、そこで向こう側に行けるかどうかが問題だった。

迷っていても時間が経つばかりなので、意を決してトラバースをする事に。

踏み跡は最初の方は明瞭だったが次第に怪しくなる。谷筋をなんとか横切り、

尾根に向かってその尾根を見失わないようにして登って行く。











日当たりの悪い斜面はまだぬかるんでいて足が滑る。更には掴んだ木がけっこう

枯れていて、掴む木が無くなかなか上へと登って行けずに前の二人も苦戦をしている。

















それでも何とか足元の悪い斜面を登りきると、展望岩から見えた尾根に着いた。







その場所も展望岩があり、西の眺望が広がっていた。今日最後の眺望だ。











展望岩からひと登りすると大森山への登山道に合流した。ここまで来ればひと安心。

あとはロープ場を注意しながら下って行くだけだ。










ロープ場では新しく付けられたアブミが逆に足の置き場の邪魔をして、ルリちゃんが

降りにくそうにして苦戦している。













登山道沿いに最初に見たアケボノツツジは、今日最後のアケボノツツジに。








苦戦したトラバースからこの登山道に合流しておおよそ40分で猿田峠に着いた。

以前に玉取山から兵庫山へ歩いた時も道を間違えて、登山道から外れて苦戦して

何とか林道までよじ登り、その林道を歩いてこの猿田峠に着いた時はホッとした。

今日も林道終点からは予定外の歩きになった。そして中川峠からカガマシ山

歩いた時も奥工石山へと間違って歩いてしまって引き返したことがある。

この山域は毎回何かと予定外のハプニングが起こる。








猿田峠からはもう何度も歩いた道。先頭を行くルリちゃんは、先ほどのトラバースでの

苦戦していた姿がウソのようにトントンと調子よくいいスピードで降りている。

峠から25分でスタートした白髪隧道の県道へとたどり着いた。











年数にするとけっこうな年月を歩いてきた私だが、とにかくバカの一つ覚えのように

同じような山ばかり毎年登って来た。アケボノツツジの咲く山もその内のひとつで、

今回のアケボノの丘は初訪問にして一気にベストスリーにランクインしてお気に入り、

ブックマークの山となった。また来年の春が楽しみになって来た。その前に、大ブナの

駄馬の秋の黄葉見物かな?(*´▽`*)

再開したばかりの線で繋ぐはお休みしての花巡り

2023年04月21日 | 四国の山

今週の予定は先週の続きで堂ケ森から二ノ森を歩く予定だったが、天気がどうも

落ち着かない。予報もころころ変わり雨予想から曇り予報の間を行き来している。

予定のコースは四国でもトップクラスの稜線歩き。せっかくなら青空の下で

絶景を愉しみながら歩きたい。『線で繋ぐ石鎚山~引地山』を先週再開したばかりだが、

今週は諦めて別日にする事になった。そうなるとこの所そろそろ開花の情報が

入っているアケボノツツジを今年初で見てみたい。YAMAPではギッチャンさんが

杖立山(高知)を、グランマーさんが工石山をアップしていた。当初は歩いた事のない

杖立山に的を絞ったが、よくよく調べてみたらどうやら先々週歩いた徳島の杖立山

同じように、舗装路歩きが結構あるような感じだ。それなら何度も登っているけれど

自然豊かな工石山をのんびり歩いてみようと言う事になった。


天気予報通り朝から空はどんより曇っていた。高速道路を走る途中でパラパラしたが

瀬戸内側より山間部の方がまだ雲の色が明るかった。大豊ICで降りて、国道439号線を

本山町から土佐町へと走る。途中道の駅土佐さめうらでトイレを済ませて、県道16号線を

赤良木峠へと登って行く。するとあっちゃんが、『こんな道走ったかな?』と。もう何度も

走ったこの道を憶えていない?『ハイハイ、お二人はいつもお話に夢中ですから』。

峠のトンネルを抜け青少年の家の体育館の下に車を停めてスタートする。




青少年の家から登山口までの道に沿って、ドウダンツツジが釣鐘状の花を咲かせている。

そのドウダンツツジの奥に黒滝峰山頂近くの岩肌が見えた。その手前の伐採地からは

朝からチェーンソーの音が鳴り響いてここまで聞こえてくる。











登山口の手前に車が二台。こんな天気でも、やはりお目当てはアケボノツツジかな?

『今日は天気ももちそうなので、黒滝峰と三辻山にも登ってから周回しますか?』、

『黒滝峰まで行けばヒカゲツツジが咲いていると思います!』と二人に問いかけると

『ヒカゲツツジが見たいです!』と即答。

最初は砂利道の林道。その林道の途中から登山道へと取り付いて行く。














杉林を抜けると道の両側は新芽と新緑のプロムナード。緑のシャワーを浴びながら

足元の草花を見つけては立ち止まるルリちゃんとあっちゃん。



タチツボスミレ





ジロボウエンゴサク



今日は急ぐ旅でもなく、あっちゃんが新しく買った登山靴の足慣らしでのんびりと。

相変わらず花の名前はほとんど分からないので間違っていたらゴメンナサイ!









シコクスミレ




杖塚の手前で黒滝峰へのトラバース道へと右に折れて歩いて行く。途中にある

ドロマイトの採掘跡の横を通り、少し下って行くとな・な・なんと通行止めの標識。

先ほどから聞こえてきていたチェーンソーでの伐採作業の為の危険回避の様だ。

ただ伐採地は恐らく黒滝峰近く。この場所から少し先が三辻山への分岐になっている

ので、伐採地を通らずに三辻山・黒滝峰と行けない事もないが、これだけ派手に

立入禁止としているので、今回は諦めることにした。










杖塚へと引き返す。それにしてもあちらこちらで小さな草花が目に入る。






ヤマナシ



シロバナネコノメソウ







杖塚から少し東に進むと尾根道が山頂に向かって続いている。いつになく緩やかな

登坂に奥様たちは『これじゃ足慣らしにならないわね』と宣う。

暫くすると根曲がり杉。ほぼ横に曲がった後に真っすぐに伸びた杉の木は、いつ見ても

『すっごいね~』と感心する。














白鷲岩では今年お初のアケボノツツジが待ってくれていました。

手前のアケボノは割と濃い目の色。岩の下に見えるアケボノは薄いピンク色。

そして岩の上に立つルリちゃんもアケボノ色だ。

















山肌の木々の芽吹きの色も様々で、グラデーションになっていてとてもきれいだ。

東には三辻山が見えるが、その奥の山並みはやはり雲がかかっていた。







途中ではコミヤマカタバミがあちらこちらで咲いていた。まだ陽の当たらない場所では

花が閉じ加減。『私はこれくらいが初々しくて可愛らしくて好き』とあっちゃん。

『私は開いているのが好きだな~』と言うと『あら、私たちみたいに!』と。

思わず『枯れる前・・・。』と口に出そうになったが飲み込んだ。

コミヤマカタバミ



白鷲岩から杉林の中を進み、少し登って行くとこのコースの代表的な場所の一つの

天然ひのき風倒根。このひのきもだが、木の大きさの割には根が浅い。これじゃ

強風の時にひっくり返ってしまうわな~。














いつもはここから山頂北峰に向かうのだが、ひのきの風倒根の横から道が続いている。

直ぐ近くの道標には赤良木展望台と書かれている。今まで何度も来ているがこちらの

展望台には行った事がない。途中にはヤマグルマやヒメシャラの巨木が点在していた。














途中の分岐は赤良園地と展望台との分岐になっていたが、園地の方は規制線が張られていた。

展望台はコンクリート製の古びた感じのする展望台だった。階段の横にはミツバツツジ。

アケボノツツジとはまた違った濃い色で主張している。
















ひのき風倒根まで戻って山頂を目指す。工石山は北回りと南回りのコースが

あるが。その間にもいくつもの道がある。スズタケの道を抜けると、道の脇にも

チラチラとアケボノツツジが目につき始めた。














途中にあるトド岩でもアケボノちゃんが迎えてくれた。いつもは怖がって登らない

ルリちゃんも恐る恐る岩の上まで登って来た。あっちゃんは相変わらず岩の

尖端まで行っている。それを見ただけでこちらは股間がゾクゾクとする。

















『やっぱりアケボノツツジは青空が欲しいね』と言うと、『それは贅沢』とあっちゃん。

確かに雨が降らないだけでもまだマシか。岩の上では小さくツツジが咲いていた。








工石山北峰の手前で今まで比較的緩やかだった道は、九十九折れの道になる。すると

あっちゃんは単調な道に飽きたのか、登山道ではない斜面を直登し始めた。

『急がば回れですよ~』と言いながら、我々はそのまま九十九折れの道へ。







北峰に近づいてくるとアケボノツツジがまたチラホラ。山頂の広場になった場所では

その山頂を囲むように咲いていた。白鷲岩でお会いした女性二人も先に着いて

うっとり眺めている。『素敵ですね』と声を掛けると、『ほんと今日来て良かった』と。











後から来た奥様たちからも歓声が上がる。山頂に置かれた山名盤の後ろには

手が届く高さに大きな花が咲いている。遠目に見ると一色に見える花弁も、

間近に見ると一枚一枚グラデーションが掛かっているのを始めて気づいた。











アケボノツツジを存分に鑑賞した後すぐに『ここでお昼?』とあっちゃん。

『いやいや山頂でお昼でしょう』と言うと『え~~』と。唇を尖らせた。

北峰から山頂までは200mほどだが、先ほど物足りないと奥様たちが言っていたので

校倉展望台の方へ回り道しましょうと言うと、『何分くらいかかるん』とあっちゃん。

歩き足りないと言ったばかりなのに、お昼ご飯で頭がいっぱいの様だ。




大きく丸い山名盤の脇から校倉展望台への道へ歩いて行く。北峰からは一旦下り、

山頂から南西に続く尾根へと回り込むようにして道は続いている。

道の途中には岩肌にしがみつく様にして根を張ったヒノキの大木が何本もあった。










かと思うと、道の途中大きなヒノキが何本もひっくり返っていた。太平洋から

遮るものもなく厳しく吹き付ける風に耐え切れずに倒れてしまった木々ふが目につく。

県民の森として親しまれているこの山のでも、厳しい自然の一面を垣間見ることができる。



ツルシキミ



山頂からの支尾根になるとシャクナゲが道の両側を覆っている。5月になればシャクナゲの

花のトンネルになるだろう。そのシャクナゲの木々の間にもアケボノツツジが咲いている。

また登山道から少し下がった所にはタムシバが白い花を咲かせている。








山頂で最初に目についたのはミツバツツジだった。紅紫の鮮やかな色をした花。

アケボノツツジと比べるとやはり派手な色。控えめな色のアケボノツツジの方が好みだな。











ベンチに腰掛けてお昼ご飯。晴れていれば太平洋まで眺められるこの山頂も、

今日は霞がかかっていて南側の景色はほとんど見えない。














お腹を満たした後はサイの河原へと下りて行く。こちらの道もシャクナゲの道。

山頂からは170mほどを一気に下って行く。









クロモジ




途中にもあちらこちらでアケボノツツジは咲いている。最初に見た白鷲岩のアケボノツツジは

花弁の先が少し茶色がかっていたので、そろそろ終盤の様だ。








途中の大岩からも南側の眺望が広がっているが、今日はどこから見ても霞がかかっていて

ほとんど見えないが、石灰岩の採掘場の土佐鉱山の削られた山肌が何となく見える程度だ。








サイの河原では、あっちゃんが前日に見たYAMAPの活動日記で、サンショウウオを

見たという人がいたので、ぜひ私も見てみたいと言って河原をうろつくが、

私自身も何度も来たが一度も見た事がない。やはり今日も空振りに終わった。














『あ~あ残念!』と意気消沈して歩くあっちゃんを待ち受けていたのは、テンションが

速攻あがるヒノキ屏風岩だった。











屏風岩の横に回り込んで見ると、名前の通り切り立った岩。足元はスパッと

切れ落ちて高度感がある。

今まで曇っていた目がランランと輝き始めたあっちゃん。その様子を見てルリちゃんが

それを察したのか『いらん事せんでええよ!』と岩の下から声を掛ける。

それでも耳に入らないのかナイフリッジの岩を登って行こうとするあっちゃん。

見ているこっちがザワザワしてきた。『は~い、そこまで!』と声を掛けて何とか

途中までで引き留める。

















不服そうな顔をして下りてくるあっちゃん。安堵するルリちゃん。仕方がないので

一旦降りて木々の生えた正面から登ってみせると、当然後ろから付いてきた。

木の根に掴まりながら登ると屛風岩の突先に立った。後から登って突先に立てた

あっちゃんも一応満足したようだ。登るより降りる方が難しい。慎重に下りて行く。














『サンショウウオは見られなかったけど、屏風岩に登れたから良かった!』と

ルンルン気分であっちゃんの足取りも軽い。逆に『もう、いい加減にしとこうで!』と

ルリちゃんはお怒りの様だ。アケボノツツジもサイの河原の辺りだけかと思ったら、

意外とあちらこちらに咲いていて、最後まで目を楽しませてくれる。











ヤッホーポイントから見える山肌にもピンクの色が散りばめられていた。

三人で『ヤッホー』と叫ぶと、きれいにコダマした。『ヤッホー』って叫ぶだけで

童心に帰って気持ちが若返るのはなぜだろう?















屏風岩から杖塚まではほぼ等高線上の緩やかな道。複雑な等高線に沿って道は続いて行く。



杖塚のトサミズキ







春の訪れと共に、山々は若葉の色に包まれ、生命力にあふれている。木々の葉は輝き、

風に揺れるたびに色彩が変わっていく。山の中腹にも緑色のじゅうたんが

広がっているように見え、爽やかな空気が満ちている。緑豊かな山並みが

目に飛び込んでくる春の光景は、まるで新しい命が吹き込まれたかのように鮮やかだ。














新しい登山靴の足慣らしだった今回。天気予報通りの終日曇り空だったが、

思っていた以上にアケボノツツジを見られ、奥様たちはこれだけ見られたのは

初めてだったと喜んでいる。帰り道に立ち寄った高須の棚田には水が張られ始めていた。

季節は春からまた少し移り始めている。











さらに高須の棚田から県道に出る途中で土佐町の町議選のポスターが貼ってあった。

その中に『ん?』見覚えのある人の顔があった!!仙人も街に降りてきてたんだ!(笑)




そして高速での帰宅途中。雨は土砂降りになり遠くで雷の音も。帰宅すると家族が

随分と心配をしていたが、工石山では一切降られることなく楽しい花散策だった。

これもひとえに私の日頃の行いと、来週奥様たちには自慢してみよう!


『線で繋ぐ石鎚山~引地山』 割石東山・青滝山

2023年04月14日 | 四国の山
昨年末の白猪峠から黒森峠を繋いだ後、中断していた石鎚山から引地山の線を

繋ぐべく今日は黒森峠から再スタート。黒森峠からは残り3回で石鎚山までの

線が繋がる予定だが、次の堂ケ森と二ノ森が累積標高でいうと今までで一番の

標高差になりそうだ。その前のウォーミングアップで今日は黒森峠から堂ケ森に

向かって歩いてきた。

先ずは梅ケ市の登山口に一台をデポ。その後一台に乗り込んで黒森峠へと走る。

青滝山への取付きは峠の切通の法面を登って行く。










道は直ぐに防火帯の幅の広い道になる。そう言えば峠から石墨山への道も最初は

同じような防火帯の道だった。そしていきなりの急登だった。








綺麗に刈り払われた道は急でも歩きやすい。小さなピークを越えると右手の景色が

開けてきた。すると手前の深緑の稜線の奥に少し霞んではいるが薄く稜線が見えた。

そしてその稜線の左のピークに確かに反射板が見える。『堂ケ森が見えますよ!』と

前を歩く奥様たちに声をかけ引き留める。森林限界を越えて笹原になった尾根。

堂ケ森までは随分と遠いが、次週はあそこまで歩くんだと思うと感慨深い。











三人で横に並んで『遠いね~』と言いながら、しばらくの間眺めたあと歩き始める。

取付きからは20分ほどで三等三角点 菖蒲谷 1073.81m に着いた。

ここまで北に向かって続いていた道は、右に折れて東に向かって続いて行く。










稜線上に続く道の両脇は笹が生えているが、おそらく昨年にでも刈られて

いるのか、登山道まではまだほとんど覆われていない。ただ夏になれば次第に

笹の勢いで、登山道は隠れてしまいそうなヶ所がある。

すると左手木々の間から随分遠くにピークが見える。ギザギザのピークはひょっとして

『あれは石鎚山じゃないですか!』と言ってまた奥様たちを呼び止める。











道は笹の背が高くなったり低くなったりしながら続いて行く。少し下った所に

25番鉄塔があったが、支線名は分からない。







尾根道は東温市と久万高原町との境界。けっこう大きめの境界の石柱が続いている。








すると稜線上に大きな岩が現れ始める。最初はその脇を抜けて進んで行くが、

最後の大岩は岩の下が切り立っていて回り込めない。仕方がないのでそのまま岩を登る。

幸い2カ所ほどちょうどいい場所にしっかりとした木の根があり、その根を

掴みながら登って行く。














大岩をやり過ごすと何度かのアップダウン。笹の背丈も場所場所によって変わってくる。

所によっては前を歩く二人が埋もれてしまって見えなくなる。この辺りは夏には

笹薮になってしまいそうだ。

いつもなら下りで怪しくなってくる膝が、今日は登りでも怪しくなってきた。

鋭痛ではないが重たい鈍痛。我慢できないような痛みだはないが、今後酷くなったら

どうしようという思いが頭をよぎる。














そんな場所があるかと思えば急に北側の木々が疎らになり、明るく雰囲気の良い道になる。

麓に見えるのは海上(かいしょ)の集落辺りだろうか。正面奥に見えるのは三ケ森




















道は相変わらず左側が自然林、右がスギとヒノキの人工林になっている。

そのスギ林はかなりの高さまで枝打ちされてスクスクと伸びている。











海上峠辺りで水分補給。地図を見ていたルリちゃんが『あっ、三角点を通り過ぎてる!』と。

そう、途中にあった 四等三角点 杣野 1237.8m を見過ごしてしまったのだ。

海上峠は北は滑川渓谷に沿って海上へと続き、南は梅ケ市への道が地形図には

破線で載っているが、はっきりとした道は確認できなかった。

海上峠からは青滝山への登りになってくる。この辺りも少し笹が深くなっていた。











途中ではきりのいい1234mの標高点。その標高点を過ぎ青滝山山頂までの間は

大きなブナが道の右左に点在していた。南側には梅ケ市辺りの谷底平野が見える。















スタートから2時間40分で青滝山山頂に着いた。 三等三角点 青滝 1303.37m

三角点の周りには少し背が伸びたフキノトウ。今日ぐらいの天気になるとそろそろ

温かい麺ではなく冷たい麺が口に合う。そう思いながらも横ではあっちゃんは熱い

キーマカレーを食べている。そのカップの蓋を開けた途端周りにカレーの匂いが広がった。











青滝山からはまだ葉のついていない木々の下、明るく気持ちのいい道が続いて行く。

最初に見た割石東山の手前で見えた堂ケ森が随分近づいて来た。

その堂ケ森の北斜面の奥に見えるのは西ノ冠岳かな~?





















青滝山から二回程アップダウンして着いた鞍部が相名峠だった、峠には青滝山山頂にも

あった背の高い『世界人類が平和でありますように』と日本語と英語で書かれた

標識が立っている。奥様たちが峠の北側の踏み跡を辿ると、『すごい急坂や!』と

二人で言っている。その道は保井野へと続いているが、ほとんどの人がこの道ではなく、

もうひとつ東側の登山道を登って堂ケ森へと歩いている。反対の梅ケ市への道は

踏み跡もなく見つけられなかった。

ここでルリちゃんが何やら地図を広げて考え始めた。今日の予定はこの先の梅ケ市への

分岐からさらに東の保井野登山口への分岐まで行くつもりだった。なぜなら次は

保井野登山口から登って堂ケ森・二ノ森に行く計画だったので、線を繋ぐためには

梅ケ市への分岐からは往復する事になる。

その往復もしかり梅ケ市登山口からの200mほど標高が高い。それなら次週は

保井野登山口からではなく梅ケ市登山口から登ったらと提案があった。

『ふむふむ、それも一理ある』と、いかにもルリちゃんの提案に賛同してあげるように

言ってみたが、実はここまでで膝が結構いっぱいだったのだ。










峠からはひと登りで 四等三角点 相名峠 1218.23m








さらにもうひと登りで梅ケ市登山口への分岐に着いた。










計画変更になったのが少しご不満そうなあっちゃんだったが、『私が言っているんじゃ

ないですから、あくまでルリちゃんの提案ですから』と嘯いた。コースタイムでは

ここから1時間25分になっているが、下りも速い奥様たちなら1時間ほどで降りられそうだ。








案の定、前を行く二人はトントンとリズミカルに降りて行く。以前は膝痛で下りの

スピードが極端に落ちたあっちゃんも、今ではジムに通って筋肉を付けたお陰なのか、

全く問題なく降りている。これでは登りも下りもつけ入る隙が無いヘッポコリーダー。










道は植栽地の中をどんどん高度を下げ、何度か作業道へと飛び出す。

間伐された木の間から今日歩いてきた青滝山の稜線が見える。そして正面には

石墨山の稜線も見える。










明るい植栽地から今度はだんだんと林床に雑木の生えた、少し薄暗い林の中の道になる。

この辺りになってくると、登山靴の中で伸びた中指の爪が横の指に食い込んでくる。

登りでは何ともなかった右の膝も怪しくなってきた。













『あ~あ、昨日の夜にでも爪を切っとくんだったな~』後悔しながら下って行くと

そのうちに林道に飛び出した。取付きにはスチール製の立派な道標が立っていた。

次週、ここから堂ケ森まで2時間40分の登り徹しか。














林道になると道は緩やかになり、靴の中の指の痛みも和らいだ。

道の脇の林の中にミツマタがまだ白い色の花をつけている。

このミツマタは薄暗い林の中でよく見かけるが、その日陰の中で葉を付けずに

白い花を散りばめたミツマタは良く目立つ。













稜線上には全く見られなかったスミレが、ここまで降りてくるとあちこちに咲いていた。








朝デポした登山口には、予想通りに1時間ほどで着いた。ネットではよく見る

仮設のトイレのある登山口の駐車場には、登山届を入れるポストもある。

登山届のポストがあると何となく本格的なルートに見えるのは私だけだろうか?











駐車場の脇の桜の木もほぼ葉桜になっていた。桜の花が散ると山肌は一気に新緑色に染まる。

そしてまた直ぐに今度は深緑色に変わって行く。日中の気温が上がっても肌を撫でる風は

乾いていて心地よく、山を歩くには一番気持ちのいい時期かもしれない。

帰りの道、車窓から見えた白猪山も少し黄色く霞んで見える。今日は全国的に黄砂が

飛んでいるようだ。山も空も春のど真ん中だ!







残り石鎚山まで2回

『線で繋ぐ剣山~和田ノ鼻』大川原高原~杖立峠

2023年04月06日 | 四国の山


今週は火曜日までは暖かく天気も良かったが、水曜日には西から次第に天気が

崩れる予想。今週歩こうと思っていた『線で繋ぐ石鎚山~引地山』の残り3区画の

内のひとつの青滝山辺りは、お昼には雨が降り出しそうで、縦走するとなると時間的に

ちと厳しいので、少しでも降り出しの時間が遅れる東の山を歩くことにした。

それなら先週の続きで大川原高原から東に歩けば、『線で繋ぐ剣山~和田ノ鼻』

繋ぐ距離が少しは伸びる。しかも轆轤山・日ノ出山・杖立山とYAMAPの

ポイントが三つゲットできるとなると、当然奥様たちは断る理由がない。

またあわよくば帰りに神山町に寄り道して、枝垂れ桜がまだ咲いていたらと思って

計画をして奥様たちに連絡をした。




奥様たちとは自宅近くで待ち合わせをして、高速道路で板野まで走り、先週と同じ道を

大川原高原まで走る。トイレの前の広場には三重ナンバーの車が一台。県外からわざわざ?

と思いながら車を降りると、ルリちゃんが開口一番『あっ、寒いわ!』と。

気温は12度ほどだがとにかく風が強い。脇に立つ風力発電のプロペラも先週見た以上に

勢いよく回り、機械音とも風切音ともつかぬ大きな音をたてて回っている。

今日の雨の降り始めは15時前後の予想。それまでにはここまで戻ってきたい。



眉山の脇を鮎喰川が蛇行して流れている


阿讃山脈の奥に薄っすらと小豆島も見える






駐車場からまずは東に向かって歩いて行く。ヒルトップハウスの施設の横を通り

道路に沿って下って行くと四差路に出た。そこから四国のみちの道標に沿って

小高い丘を登って行く。ここから今日の折り返し地点となる杖立峠までは、尾根の

北側に舗装した林道が続いているが、往きは出来るだけ尾根を歩いて行くことにする。

その小高い丘を越えると直ぐにまた車道に。ここからも尾根に向かって登って行く。










擬木の階段が終わると道は少し不明瞭になるが取りあえず東に向かって進んで行く。








周りの木々はまだ葉はつけていないが、小さな芽があちらこちらに。

キブシ(木五倍子)



アブラチャン



二つ目のピークからもすぐに車道に出た。この辺りはこの林道が四国のみちにもなっている。

地形は少し複雑になりはっきりとした尾根もなくなってきたので、ここから轆轤山の取付き

までは舗装路を歩いて行く。途中ピークでも何でもない場所の道の脇に朝宮山と彫られた

石柱が立っていた。



正面に轆轤山







佐那河内・上勝・勝浦の三町村の境界となる辺りが轆轤山への取付きになっていた。

そして山頂に向かって急登が始まった。










急登は2段構えになっていて一旦緩やかになったと油断させて、最後にまた急登に。










山頂には巨大な電波塔が3基。その北側に三等三角点 六郎丸 971.2m

この山、地形図には六郎山と書かれ括弧書きで轆轤山となっている。

轆轤(ろくろ)とは木地師が椀や盆などの木工品を作る際に用いる道具なので、

山の名前としては轆轤の方が相応しいが、とにかく見ながらでもなかなか書くのが

難しい漢字なので、簡略化して六郎山としたのだろう。

阿波志に、「轆轤山、坂本村にあり。上に経塚あり里民これに雨乞す。また通夜石あり、

俗に伝ふ釈空海(弘法大師)跌座の所。この地霜降らず、蛭人をすはず」とあるが、

三角点の向かいにある石積みがその経塚なのだろうか?










経塚?の脇のアセビの横を抜けると更にアセビの群生。正面には少し色目の違う

大きな木に数珠なりに花を付けていた。










そのアセビの横から境界杭に沿って下って行く。車道に出る手前で可愛らしい三角の

小さな札が木に掛けられていたが、無視して真っすぐ進むと道は少し藪になる。

慌てて引き返してその三角札の方向に進むとまた車道に出た。
















まだほとんど蕾だが数輪だけ咲いていた気の早いミツバツツジ










車道から大きな電波塔と風力発電を正面に見て、そのピークではなく横の地道を

歩いて行く。するといつものように奥様たちは新しく始まった朝ドラの話をし始めた。

迷うような道ではないので後ろからその話を聞きながら付いて行っていると、

道の脇に小さな道標があった。よく見ると日の出山登山口と書いている。『お~い!

こっち!』と言って呼び戻す。二人が話に夢中になると結構道を間違える事が多い。

広い道なので安心して油断していたら見逃す所だった。危ない危ない。













道から逸れて登って行くと四等三角点 日ノ出山 846.74m

時間は11時前。そろそろかなと思っていたら案の定あっちゃんがお昼ご飯の話を

し始めた。時間的には折り返し地点の杖立峠辺りでもよかったのだが、とにかく

『風の当たらない場所にしましょう』とあっちゃん。ん~風も気になるが雲行きが

どうも怪しくなってきた。15時前までに戻るには途中でお昼ご飯を食べていると

微妙だ。『折り返して、林道(舗装路)を歩いて急いで駐車場まで戻ってお昼に

しましょう』と言うと、『え~~え!!』とあっちゃん。

風は相変わらず強く、体感温度は低い。雨具を持ってきているとはいえ、雨の中は

出来るだけ歩きたくない。ここはへっぽこながらもリーダー。『では駐車場で!』と

言ってあっちゃんをなだめる。(と言いながらも既におにぎりを二つも食べている)




日ノ出山からは地籍調査のテープがあちこちの木に巻いてあって紛らわしい。

赤テープも結構な頻度で木に巻いてある。地籍調査のテープが目立つので

ついついそちらに行ってしまいそうになるが『赤テープを目印に!』と声掛けをして、

不明瞭な尾根を進んで行く。











足元には地籍調査の杭と国土調査の杭。取りあえず赤テープと杭を見ながら進む。








踏み跡はなく木々の間を抜けながら緩やかに下って行く。最後に少し登ると

三等三角点 大泉 723.95m これでYAMAPのポイント3つゲットした。






杖立山で杖を立てる



杖立山から杖立峠までは登山道らしい道。前の二人のスピードも上がっていく。

すると先頭を歩くルリちゃんが急に立ち止まり『スマホが無い!』と騒ぎだした。

前、後ろとポケットを触っても無い。仕方がないのであっちゃんが電話をかけると、

背中のザックから着信音が聞こえて来た。『ルリちゃ~~ん!!』。(; ・`д・´)











山頂から7分ほどで車道に降り立った。杖立権現が祀られている峠は佐那河内と

勝浦の坂本を結ぶ峠で、杖をついて越えるほどの急坂で、峠に着くとその杖を

突き立てていた事に由来するそうだ。














杖立権現の鳥居の横に杖立峠の石柱が立っていたが、ここでも地籍調査のピンクの

テープが巻かれていた。足元にある杭の目印だろうが、それにしても無粋な事をするもんだ。




ここからは林道大川原高原線を車を停めた場所まで車道歩き。道の脇には芽吹いた

木々が、冬の間『山眠る』の閑散とした景色を、黄緑色の明るく色に染め始めた。






ヤマナシ




奥様たちはまた朝ドラの話をし始めた。ただ曲がりくねってはいるけれど、もう

道を間違えることはない。『どうぞ安心しておしゃべりしてください!』







途中で見えた徳島の市街地の上の雲はまだ薄い色だが、この山中はポツリポツリし始めた。

シコクブシが群生していたが開花の時期にはまだまだ早い。











帰ってGPSを見てみると杖立峠から大川原高原までは7.7km歩いていた。しかも

緩やかだがほぼ登りの車道歩きは意外と堪えた。この大川原高原へは以前から何度も

来ているが、最初のころは風力発電の工事が始まったばかりだったが、この辺りの

設備も運転開始からもう15年近くになるようだ。

南からは重苦しい雲が流れてきている。雨が降らないうちに急いで歩こう。
















すると前を歩く奥様たちの更に前方を小さな動物が道路を横切った。二人が『ワッ!』と

声を上げている間に後ろからもう一匹。後から飛び出して来たもう一匹は道路の真ん中で

立ち止まりこちらを見ている。二人が『たぬき!』『でも鼻が長い』と言うので、『なら、

タヌキじゃないです』と言ったものの、名前がなかなか出てこない。数十秒間が開いた後、

『アナグマです!』とやっと答えられた。







結局大川原高原には2時間以上歩いて着いた。南からはガスがどんどん流れてきている。

風を避けながらヒルトップハウスのベンチに腰掛カップラーメンをすする。

そのラーメンを食べ終わる頃に小さな雨が降り始めた。周りはガスに包まれ視界も

どんどん悪くなる。急いで食べ終えて小走りに車へと急いで行く。

少し濡れたが何とかずぶ濡れにはならずに車中に。














帰り道、山から降りると風も殆どなく雨も小粒。先週も寄り道した神山町へと車を

走らせるが、国道沿いの枝垂れ桜はほとんど散っていた。

農村ふれあい公園の枝垂れ桜も半分以上は散っていたが、代りに八重桜?だろうか

濃いピンクの桜がほぼ満開だった。











天気予報では明日から雨。花散らしの雨になるだろう。桜も今週で終わり、山肌は

一気に明るい色になる。『山笑う』季節は人の心も笑顔になる。

さあ来週からは『線で繋ぐ石鎚山~引地山』の再開だ。スムーズにいけば残り3回で

コンプリート。今月中には何とか終わらせたい。そして今回の区間は更にその次の線で

繋ぐの区間。花の山を愉しみながらまた新たな目標にGO!


『線で繋ぐ剣山~和田ノ鼻』コース図


桜を見に出かけよう!ついでにお山も。

2023年03月30日 | 四国の山


今週は奥様たちそれぞれ予定があってお出かけなので、久しぶりのソロ活動。

それじゃあどこにお出かけしようかと考えたが、思いつく山がみんな登山口までの

アプローチに難がある。どうもやっぱり2度続けての車のタイヤのパンクがトラウマに

なっていて、荒れた道を走るのは二の足を踏んでしまう。

なら、あんまり無理せずせっかくの花見の時期、桜を目当てについでに登れる山は

ないかと考え、まずは昨年出かけた枝垂桜の神山町を花見の場所に決め、その周辺で

軽く歩ける山を。となると大川原高原から旭ケ丸、そして高鉾山が最適地となった。

ついでに『線で繋ぐ』のシリーズで剣山から以東の稜線となる、柴小屋への道の

様子も下見に、梅ノ木峠辺りまで足を延ばしてみることにした。



神山町へはいつもなら山川町か石井町経由で向かうのだが、自宅からのルートを

GPSにセットすると高速で板野ICまで走り、そのまま南下して吉野川を渡り、

今度は鮎喰川に沿って走り、しらさぎ台なる住宅地を抜け園瀬川沿いの道を走る

という初めての道ばかりで複雑なルート案内だった。

途中の通勤ラッシュで信号待ちに時間を取られて、ナビの画面の到着予想時間は

どんどん遅くなっていった。それでも今日は独り。待ち合わせをしているわけでも

ないので、慌てることなくのんびりと走って大川原高原に着いた。

車を降りると吹きさらしの駐車場は風が冷たく感じ、薄手の上着と手袋をはいて

準備する。霞んではいるけれどけっこう遠くまで見渡せる。











前回WOCのメンバーと来た時にソフトクリームを食べた一軒茶屋は、火災の跡で

基礎だけが残っていた。吹き上げてくる風の音と共に、グルグルと回る風力発電の

大きな羽の音が耳につく。天気のいい日は吉野川の北岸からでも並んでいるのが

見えるこの風力発電。間近で見るとさすがにデカイ!














駐車場から最初は放牧地への舗装路を歩いて行き、途中から脇道へと入って行く。

時期によってはドウダンツツジの咲く道も、季節はもう少し先の様だ。

替わりに馬酔木がそこらじゅうで咲いている。この花を見るといつも思い浮かぶのが

屋島の山上で売っているイイダコおでんの頭の中にぎっしりと詰まった卵。











登り坂が終わると展望台に着いた。階段を登り階上に上がると360度の眺望。

しばらくの間山座同定してみるが、霞んでいてあまりどこの山だか分からない。


柴小屋まで続く風力発電の奥に高丸山から雲早山の稜線


勝浦町の奥の山並み


六郎山の電波塔が見える










展望台の下には石仏。手を合わせた後に旭ケ丸へと向かう。ここから柴小屋までは

四国のみちになっているようだ。








まだ硬い蕾が芽吹いていないツツジの林の中を歩いて行くと、旭ケ丸に着いた。

一等三角点 旭ノ丸山 1019.6m 久しぶりの一等さんはさすがに大きい!

(地形図では1019.5mと載っているけど、ここでは1019.5mの標示されている)

前回来た時にはまだYAMAPを始めていなかったので、取りあえず1ポイントゲット!











三角点から少し歩いて道は南に振って続いて行く。途中で南阿波幹線の72番鉄塔。

幹線がけあって結構大きな鉄塔だ。鉄塔を過ぎ階段を下って行くと分岐点に出た。








四国のみちの道標の先には、こんもりとした高鉾山の影が木々の間から透けて見える。

ここで直進するとトラバースの高鉾山への道。右の脇道を進むと急登が待ち構えている。








急登は北向きの斜面のせいか、先週末に降った雨がまだ少し土を濡らしている。

踏み跡を辿りながら登って行くが、所々で足を滑らせた跡が残っている。

振り返ると先ほど見た72番鉄塔と同じくらいの高さまで登ってきている。











いつもなら先行する奥様たちのお尻を見ながら、離されまいと必死で登って行くのだが

今日はソロ。息が切れない程度のマイペースで登っていける。分岐にあった道標通り

15分ほどで高鉾山本峰に着いた。前回来た5年前はアジサイの季節。まわりの木々も

緑が多かったが、まだ周りの木々が葉をつけていない本峰の広場は広々としていた。

ヤッホー地蔵さんも新しくなって数も増えていた。














ベンチに腰掛け一息入れる。まだ少し肌寒いが汗を掻いた上着を一枚脱ぐ。

アミノ酸のゼリーでエネルギーチャージした後、縦走路を歩いて行くと道の真ん中に

孤高の馬酔木が一本立っていた。








途中の分岐では直進すると高鉾山南峰へと道。右は柴小屋への稜線となる。

工事中の看板が立っていたが、ここからは『線で繋ぐ』シリーズの下見。地形図では

稜線上が四国のみちと表記されている。風力発電の工事で果たしてその道がどうなって

いるのか確認しに右に折れて進んで行くと、植林地の先に大きな羽が見えた。







この稜線が四国のみちになっているはずだが、稜線上には風力発電が点在して続いている。

ここで四国のみちは分断されていた。何年か前と比べると様変わりしただろうこの景色。

遠くに見える高丸山から雲早山の稜線は、変わらぬ姿でいてくれることを願う。







分断されているとはいえ今日の下見は遂行しなければならず?、そのまま工事で切り取られた

尾根の法面を降りて行く。広場の反対側に回って尾根に取り付くと、あらら立入禁止の看板。

広場への立ち入り禁止なので、広場から出るなら構わないだろうとそのまま尾根を進むと

また次の風力発電。ただここの法面は高さもありそのまま降りられるような斜度でもない。










仕方がないので法面の上端に沿って引き返す。風力発電の広場と広場の間は

立派な舗装された管理道で繋がっていた。道は974mの標高点を北側に巻いて

更に先へと続いている。その北側に回り込む手前の風力発電が一基停まっていて

メンテナンスの作業をしているひとの姿があった。






後ろのピークが974mの標高点のピーク。









道は今度は924mの三角点の南側を回り込んでいたが、途中から三角点に向かって

林の中を登って行く。杉林の中をピークに向かって登って行くがGPSを見ると、

三角点はピークより少し下にある。登っては下り、右に左にとGPSを見ながら

うろつくが、なかなか三角点が見つからない。もう一度だけと引き返して登り返すと

何とか木の幹元にあるのを見つけることができた。四等三角点 流川 924.2m














その三角点から適当に南に下ると杉林の中に作業道の様な道にでた。右に梅ノ木峠に

向かって歩いて行くと、作業道ではなく四国のみちだった。この道を左に行くと

地形図では林道大川原旭丸線へと破線が続いている。そして先ほどの流川の三角点と

高鉾山本峰の間の稜線上はよく見ると破線は載っていない。どうやら四国のみちは

この手前で高鉾山に向かっている林道が、四国のみちとなっているようだ。

(風力発電が四国のみちを分断しているわけではなかった)











道標に従って杉林の中を下って行くと林道に出た。そして梅ノ木峠となっていた。

道標を見るとここが丁度柴小屋との中間地点になるようだ。大川原高原と芝小屋間が

約13km。縦走だと充分歩ける距離だけれど、車をデポするにはGooglMapでは

35km、1時間30分かかるとなっている。この区間は両側からのピストンに

なりそうだ。目的地の梅ノ木峠までの下見も終えてへっぽこ隊長の任務終了。

ここからは折り返して、四国のみちの林道大川原旭丸線の舗装路歩きとなる。








この間の林道は風力発電の管理道にもなっているのだろう。道の真ん中には

恐らく電線が埋められているのだろう。一定の幅でコンクリートで補修した

痕がずっと続いている。削られら法面には植生ネットで保護されて、そのすき間に

可愛らしいスミレがあちらこちらで咲いていた。











林道が流川の三角点の南側を回り込むと、また巨大な風力発電が稜線から顔を出した。

近づくとあの風切音も聞こえ始めた。その風力発電への道はやはり立入禁止となっている。

復路で林道歩きを選んだのは、電力の管理道を通るのが躊躇われたのもあるが、林道から

南側の景色が見えないだろうかと思っての事だったが、ほとんどが木々に遮られていて、

一ヵ所だけ高丸山の稜線が見えただけだった。










梅ノ木峠から約3km、50分ほどで南高鉾山への取付きに着いた。

林道の脇から南に山道に入って行くと、直ぐに東側が開けた南高鉾山に着いた。

前回もここでお昼だった。ベンチに腰を降ろしてお弁当を食べる。

目の前には3週間前に歩いた勝浦町の稼勢山が横たわっていた。



稼勢山


勝浦町


六郎山







南高鉾山でお腹を満たしたら、駐車まで戻って今日のメインの神山町へ。

半年ぶりに被ったキャップより頬っぺたがはみ出て、胸周りもなんだかふっくらと

ふくよかに。ほんと太ったな~・・・・。




林道に一旦出て、そのまま高鉾山本峰を回り込むようにして歩いて行く。本峰手前の

分岐へと法面を登って行くと四体の石仏とヤッホー地蔵のおばこ峠と書かれた標識。










峠からは階段を登らずに花木園の方へのトラバース道を歩いて行く。さすがに

1000m近い標高。まだ花が咲くのは早いのか、それとも花音痴所以なのか

小さなスミレしか見つけることが出来ない。








トラバース道から展望台の東側に出て、放牧場の横の道を下って行く。展望台からは

柴小屋に向かって西側に風力発電の鉄塔は続いていたが、東の六郎山に向かっても

鉄塔は続いている。風が強くなったのか出発時より羽が勢いよく回っている。

沿面距離11.7km 累積標高650m 4時間ほどのトレッキング。と言っても

ほぼ林道・管理道の舗装路を歩いていたせいで、いつになく踵が痛いような気がする。

春の陽気に誘われてこれからしばらくするとこの山も花の季節になるだろう。

ただ今日はまだ早かったので、今から里に下りてお花見にしよう!
















佐那河内町へ下る途中の山肌と風力発電が並ぶ稜線







佐那河内町から神山町に移動すると、お目当ての枝垂れ桜が待ってくれていた。














少し散り始めなのか、風に乗って花弁が舞っている。

その桜の木の下でお弁当を広げて寛ぐ人たちの姿があった。
















帰り道の国道439号線。酷道と評される道幅が狭く、路面の荒れた区間のある

国道だが、この辺りしかもこの季節の道はその評判とは真逆のフラワーロード。

そんな枝垂れ桜の咲き誇る道を、名残惜しみながら帰路についた。





結局、線を繋いだ阿佐尻山

2023年03月16日 | 四国の山


朝はまだ肌寒いが日中は随分と気温が上がり、朝着込んだ上着を一枚脱がなければ

汗をかく、そんな日が続いている。春の訪れに胸躍らせるのは人間だけに限らず、

植物たちも同じようだ。里では梅の花から始まりここ数日で河津桜が満開のニュースも

流れている。山ではスプリングエフェメラル。『春の妖精』と呼ばれる花たちが

ネット上にどんどんアップされ始めた。その春の妖精にも沢山の種類があるようだが、

花音痴の私には未だ二つの花の名前しか知らない。そう福寿草とカタクリの花だ。

その福寿草の群生地で有名な鶏足山の写真をプチファーマさんがアップされていた。

やはりこの季節になると『線で繋ぐ』で里山を歩くよりは、せっかくなら花を目当てに

歩きたい。そう思って鶏足山に変更しようと考えたが、登山口となるキャンプ場の

手前で例年道が荒れているのを思い出した。ここ一カ月の間に2度もパンクをして

荒れた舗装路がトラウマになっている。かと言って寒峰は昨年歩いたし、どうしようかな~

と思っていたら、四年前にWOCのメンバーと歩いた阿佐尻山が頭に浮かんだ。

さっそく奥様たちに連絡をしたら未登の山、しかもYAMAPのポイントができると

あって、即『OK!』の返事が返ってきた。




いつものように『道の駅たからだの里』に集合して32号線を南下。それにしても

猪鼻トンネルが開通して本当に便利になった。あっという間に三好市に入り、

大歩危のローソンで休憩したあと西祖谷へと車を走らせる。

県道から国道439号線を京柱峠方面へ、途中から何度目かのヘアピンカーブから

団体営農道の標識へと直進して登って行くと、前回も車を停めた堀切峠に着いた。








先週の稼勢山で冬の服装と同じように長袖の下着を着て歩いたらとても暑かったので、

今日は半袖の下着にしてみたらやはりまだ肌寒い。三人とも上着を着こんで

スタートする。堀切峠から栂峰の集落へと歩いて行くと、集落に入る手前で

前回は無かった登山口の案内板があった。その案内板の道路の反対からはV字に

切れ込んだ祖谷渓谷の奥に三角の頭の中津山が見える。







間知ブロックが積まれた法面を登って行くと自然木でできた素朴な雰囲気の鳥居があった。

前回歩いた時にこんな鳥居があったかな~と。4年経つと記憶も曖昧だ。

鳥居の奥の祠に一礼して杉林の中へと入って行く。

ここから奥様たちに案内で書いた急登が始まる。WOCのメンバーのコアラさん

山さんヨウちゃんと登った時は、コアラさんが最後は四つん這いになって登って

いたので、急登が待ってますと奥様たちの案内には書いたが、さすが毎週トレーニング

ジムに通っている二人は、力強くグイグイと登って行く。











そのアマゾネスの後ろをハアハア・ゼイゼイとついて行くへっぽこリーダー。

動画なんぞ撮っていたらあっという間に置いてきぼりになる。













何とか急登を登りきると電源施設と電波塔のある尾根に出た。

木には小さく小川と書かれた木札が掛かっていた。三等三角点 小川 994.2m










ここからは南西に向かって緩やかな登りの尾根が阿佐尻山まで続いて行く。

電波塔から直ぐに大きな反射板が現れる。フェンスで囲まれた反射板は、四国電力の

管理となっている。ここから麓にあるダムか変電所施設への中継なのだろう。




その反射板からしばらく歩くと尾根の南側が大きく伐採された場所に出た。隔てる

木々のない斜面から一気に風が吹き抜け、帽子が飛ばされそうになる。

前回は杉の苗木の白い食材防止材が、この斜面一面整然と並んで埋め尽くしていたが、

吹き付ける風の影響か、今はほとんどが倒れてしまって悲惨な状態になっている。























正面には笹原に僅かに雪を残した土佐矢筈山への稜線。



そしてその左に綱附森



そして牛の背の背中がここからは小さく見える。黄砂だろうかどの山も霞んで見える。






冬枯れた落葉樹が続く北側と、伐採された南側の斜面。何だか荒涼とした風景の尾根だ。











今日の行程を日曜日に歩いていたりょうまさんのYAMAPの活動日記のURLを

奥様たちには事前に送っていた。そのりょうまさんの活動日記には、このコース上で

写した山野草の写真を何枚もアップしていた。それを見たあっちゃんが、『今日は

いくつ、お花を見つけられるかな?』と言いながら、右に左に目線を移しながら歩いて

いると最初に見つけたのがりょうまさんが書いていたヤマシャクヤクだった。

緑の葉にふんわりとした花を咲かせているところしか見た事のない素人には

この赤い葉と蕾がどうもヤマシャクヤク?に結びつかない。








すっかり葉を落とした木々にも小さな芽が付き始めている。もうしばらくすると

若い緑の葉に囲まれた尾根道になるのだろう。その尾根にはここ数日の晴天で

乾いた色をした、苔むした露岩がポツポツ現れ始める。













阿佐尻山まではゆるゆると登って行けると思っていたが、時々まあまあの急登が現れる。

土が露出していると何となく踏み跡が分るが、杉の枝葉で覆われるとその踏み跡も

分からなくなる。とにかく尾根を外さぬように登って行く。








1168mの標高点辺りから、苔岩が点在する尾根から次第に大きな岩が行く手を阻み始めた。

小さめの岩は乗り越え、大きな岩は巻いたりしながら進んで行く。












杉の木が多い尾根から落葉樹だけの尾根になると一気に風景が変わった。

巨岩と灌木の中を岩と岩の間をすり抜け右に左にと歩いて行く。













周りの雰囲気的にはそろそろかな?と思っていたら、尾根から少し右に今日の

お目当てが待っていた。この群生地、以前より花の数が随分と増えたような感じがした。

人気の寒峰もいいけれど、まだ人が少なく、意外と変化にとんだコースのこの山で

これだけの群生が見られたら十分だ。








ルリちゃんもとにかく踏みつけないように、そ~っと歩いて飴色に輝く花を写し始めた。










『素敵な花を見ながら・・・・・』と言ってあっちゃんが何やらザックから取り出したのは

魚肉ソーセージだった。ん?さっきもおにぎり食べたような気がするんだが。








しばしの撮影会と若干1名の腹ごしらえの後、群生地をあとにすると、少し先に

二又になった尾根の窪地にまた群生地が現れた。『踏んだらいかんよ!』と

ルリちゃん。今度はあっちゃが踏まないようにしながら写真を撮っている。














二つ目の群生地では上から若い男性が降りて来た。登山口に停まっていたハスラーの

持ち主の様だ。『花には詳しいですか?』とあっちゃんが問いかけると、『全くです』と

返事が返ってきた。詳しければりょうまさんが写していた10枚近くの花の居場所を

聞き出そうとしたのだが、『残~念!』。

その群生地から少し登って行くとコンクリートの林道に飛び出した。ここから山頂近くまで

林道は続いているが、ルリちゃんとあっちゃんは尾根を歩くと言って登って行った。

私は前回歩いていたので、独りのんびりと林道を歩いて行く。

道はコンクリートから地道になると南から東にかけての眺望も広がって来た。

ススキの穂を揺らす風の音と時折聞こえる鳥の鳴き声、そして歩みを進める

私の靴音だけが聞こえる。静かだな~!














尾根の南側に続いていた林道が、今度は尾根を跨いで北側に続いている。その尾根に

落石注意と阿佐尻山登山口の道標。ここから尾根に登って行く。少し籔いた尾根道。

前回はもう少しすっきりしていたと思いながら、時々木の枝に服を引っかけながら

登って行くと、これも少し周りの草も増えた?山頂に着いた。





そして4年前に比べると木々の背丈も伸びたのか、以前に比べると少し木の枝で

遮られる方向もあったが、それでも360度、祖谷系から剣山系の名だたる

峰々が見渡せる絶景だ。そんな景色を眺めながら尾根を歩いて来ている奥様たちが

来る間に、お湯を沸かして独り待つ事にした。


中津山と国見山


牛の背・西熊山・三嶺と塔ノ丸


以前より伸びた木の枝が邪魔をする、寒峰から矢筈山へと続く稜線


土佐矢筈山



前回の動画。残雪がもっと多かった



尾根を歩いてきた奥様たちが10分ほど遅れて到着した。二人もこの大展望に感激している。

でもそれも一瞬。『お腹減った~~!』と。花より団子、景色よりやっぱり団子のようだ。

今日は以前からあっちゃんが持ってきてくれていたのに、ここ最近下山後にうどん屋さんで

食べることが多くて、いつになっても食べられなかった『最強どん兵衛』を頂くことに。

ただしこの最強どん兵衛。普段のきつねうどんなら5分のところ、8分かかるらしくて、

それが長すぎる待てないとあっちゃんが文句を言っている。

それでも待った甲斐があって、きつねうどんのきつねも、かき揚げうどんのかき揚げも

そして出汁も全く違う特別感があって美味しくいただいた。








特別な最強どん兵衛を頂いた後、先ほど奥様たちを待っている間に思いついた考えを

提案してみる。それはここから更に先を歩くと、京柱峠から弘瀬山の稜線に繋がる。

その線が繋がると、ここから剣山まで一気に繋がり、そこから今度は北側の丸笹山・

塔ノ丸そして黒笠山・矢筈山・寒峰と繋がればぐるっと周回が線で繋がる。

それを奥様たちに説明すると、『いい、いいですね!』と快諾を頂いた。

題して『ぐるりん祖谷と剣の峰々』。どこかで聞いた事のあるようなキャッチだが、

それはそれで置いといて、また一つ目標ができた。

それがこのコース



寒峰方面のルートを確認する



山頂からしばらくは尾根を下って行く。すると突然林道に出た。『これは・・・!』

山頂手前で北側に続いていた林道だ。そしてもうひとつと思い出したのは、たしか

京柱峠から弘瀬山・三方山を歩いた時に、弘瀬山の手前でも尾根から林道に飛び出した。

ひょっとしたら同じ林道?と脳裏をよぎった。







未舗装の林道は尾根の南側を無理やり削ったような形で造られ、その削られた

斜面からは大小さまざまな形の落石が道の上に転がっていた。







その林道が尾根の北側に回り込むと、今度は雪が現れた。日中の温度で溶けては

朝の冷え込みで凍った雪はザラザラで、油断すると壺足で踏み抜いてしまう。

壺足でガクンと体制を崩すとルリちゃんが、『気を付けてよ腰が悪いんやから!』と。

『ハイ・ハイ奥様!』。時々凝りが酷くなるがここの所はガラスの腰も幾分か調子がいい。










残雪を通り過ぎると見覚えのある場所に出た。広場になった場所には前回来た時には

伐採された木が積み上げられていた。それを奥様たちに言うと全く記憶にないという。

ここから少し林道を歩いて弘瀬山の尾根へと取り付いたのも憶えていない。

まあ林道歩きになると途端にお二人は朝ドラの話になり、話に夢中になって

憶えていないのもやむ無しか~。いやいやそれではイカンので、これから厳しく

指導していこう!(なんてね)




ここで剣山系への線が繋がったところで折り返して行く。

途中からは朝に比べて霞んだ空が随分とクリアになってた。京柱峠の北にあった

放牧場跡や京柱峠、そして土佐矢筈山と綱附森の笹原もはっきりと見える。











帰りは阿佐尻山山頂には行かずに林道をそのまま歩いて行く。すると日の当たらない

場所にさらにたくさん雪が残っていた。奥様たちは今日は朝ドラの話ではなく、

わけぎの料理の話に夢中になっている。しかも雪の上で立ち止まり酢味噌和えの話をしている。







そして林道が尾根の南側に回り込むと、周りの山々がやはり随分とキレイに見えている。

気温は上がっているが強い南風の影響か、黄砂も流れてしまったのか?

そんな周りの景色を他所に、奥様たちはまた次の料理の話が始まった。











林道がコンクリートのヘヤピンカーブになった場所から尾根へと取り付く。

直ぐにある2番目の群生地では朝よりさらに花が開いているように見えた。

反り返った花弁が中心部に光を集め輝いている。冬の長い間暗い地中で過ごし、

春の陽気と共に思い切り花を広げて短い春を謳歌している健気な花だ。











足元の悪い岩尾根を過ぎ1168mの標高点は北に巻いて下って行く。
















大規模伐採地でも朝の景色がウソのように牛の背が綺麗に見えた。

まだ黄色く色づく前のミツマタの白い色の奥に、わずかに残る牛の背の残雪の白。













電波塔まで緩やかだった尾根から最後急坂を下って行く。前の二人が『こんなに

急だったかな?』と言いながら注意深く下っている。山頂で『今日どこに急登が

あった?』と言っていたのはルリちゃんだったのに・・・・・。




















急坂が終わり杉林を抜け、最初にあった山神さんだろうか、小さな祠に一礼して

舗装路に飛び出した。道路から見える集落には新しそうな車が停まっているのが

見えるので、まだこの栂峰集落に人は住んでいるようだ。

長い冬が終わり雪が融ける春を待ちわびたのは福寿草だけではなく、山深くに住まう

この辺りの人達も同じだろう。そんな人たちの生活に思いを馳せながら堀切峠を後にした。








坂本のひな祭りと稼勢山と樋口山

2023年03月09日 | 四国の山


『線で繋ぐ引田鼻灯台~讃岐三崎灯台』もいよいよ終盤に差し掛かったところで

お山はそろそろ花の季節になってきた。ネット上でもそんな花を写した写真が

アップされ始めたが、その中で目を引いたのが花の写真ではなく、REIKOさんが

アップしていた勝浦町坂本のひな祭りの写真だった。

坂本八幡神社の石段に並べられたお雛様。町家の軒先に飾れられたひな人形。

これは奥様たちにも見て欲しいと連絡したら、丁度あっちゃんがテレビで、

同じ勝浦町で催されているビックひな祭りの放映を見た直後で、是非一緒に見て

みたいと折り返しがあった。


以前はよく西三子山の福寿草を見に出かけていた頃は、帰りにビックひな祭りを

見学して帰っていたが、坂本のひな祭りは初めて。

そして開通して間もない徳島南部自動車道を走るのも初めて。以前だと一旦

高速を降りて徳島市内を走るので時間帯によっては渋滞していたが、この

自動車道のお陰でその心配がなくなった。

その自動車道の終点となる津田町で降りて勝浦川に沿って県道16号線を進んで行く。

山犬嶽高丸山に出かける時も通っていた道で、坂本と書かれた標識は目にしていたが、

その標識から北に山手の集落へと登って行く。閉校した坂本小学校を利用した

ふれあいの里さかもとに車を停めて準備をしていると、『私、ランチの予約して

くるから戻ってくるのは何時位になる?』とあっちゃん。

『13時までには戻って来られるかな』と答えると、さっそく校舎の中へ入って行き

『ランチ、予約してきたわよ!』と言って戻って来た。











支度を整え坂本の旧街道を歩いて行くと、それぞれの家の軒先にお雛様が飾られている。

その一つひとつを見ながらルリちゃんもあっちゃんも感心している。







途中に『かせ山』と書かれた道標からコンクリートの坂を登って行く。




民家の脇を通り竹林を抜けるとまたアスファルトの道に出た。その道に沿って

歩いて行くと、今度は分岐分岐で『かせ山トレッキングコース』と書かれた矢印の

案内板があった。雲一つない青空に気温も体温も上がり、今日も長袖の下着を

着てきたので、歩き始めて直ぐに暑くなってきた。額からは汗がボタボタと落ちる。











案内板に沿って作業道を進んで行く。作業道は分岐が多く、この案内板がなければ

まず道が分からず迷ってしまうだろう。








途中では坂本の集落が山裾からかなり上の方まで続いているのが見えた。山の斜面は

杉が植えられているのだろう、茶色く変色した山肌になっている。コンクリート道から

地道になると途端に道が荒れて来た。倒木を跨ぎロープを掴んでの乗越すとまた

舗装路に出た。ここまでの道は地形図には全く載っていなくてまるで迷路の様だ。










舗装路からは地形図でまっすぐ破線が続いているが、実際は何度か右に左にと

折れながら登って行く。

けっこう登って来たところで突然墓地が現れた。集落近くでなくて何でこんな上に?

ここからの作業道には杉の枝葉や種が道を覆いつくしていて、ほとんど使われていない。

と思っていたら軽トラックが一台停まっていた。近づくとそのトラックを停めた場所から

少し下の杉林の中で、枝打ちをしているおじさんがいた。










その作業を横目に見ながら杉林の中を歩いて行くと、トレッキングコースの案内板と

錆びて判読できないもう一つの案内板。トレッキングコースの案内板は左に。錆びた

案内板は尾根へと誘導している。矢印に沿って左に進むとまた道は荒れてきた。

枯れ落ちた枝葉で歩きづらかった道は、山側から落ちて来た石で更にガタガタの道になる。











尾根の北側を回り込むようにして少しづつ高度を上げて行くと、まだ真新しく折れた

木が道を塞いでいる場所もあった。不安定な倒木の枝に乗っかり平均台の様にして

乗り越えたが、奥様たちは安全を取って倒木を避けて下に降りて歩いてきた。









その倒木を過ぎても何ヵ所も道を塞ぐ木が多く、跨いだり潜ったりとまるで障害物競走の様相。

これだけ倒木が多いのは台風とかの影響だけでなく、斜面の地盤がもともと柔らかいのだろう。

















トラバース道の途中で一ヵ所だけ北に開けた場所があった。そこからは稜線に並んだ

白い風力発電の羽がゆっくり回っているのが見えた。大川原高原の稜線だろう。

道は相変わらず石がゴロゴロしていて歩きづらい。枯れた杉の葉の上に真っ赤な

椿の落花が一輪。周りを見て見ると椿の木が何本かあった。

『ここの椿の幹は何だか細いわね』とルリちゃん。










トラバース道から最後少し急な坂を登ると、お大師の峠と言われる稼勢峠に着いた。

ここから南に稼勢の集落(集落跡?)へと道が続いている。














峠からは東に尾根を進んで行く。緑のネットに沿って急登が続く。

その急登を登りきったら稼勢山かと思ったら、山頂はまだ先だった。







露岩の尾根や奇木を見ながら二回程アップダウンをして、最後の坂を登ると山頂に着いた。

山頂には三等三角点 坂本 501.4m。あら?山名標は鹿背山になっている。

ここで行動食を口する。『ふれあいの里には何時に着くかな~!』とあっちゃんが

聞いてきた。下山の時間というよりはお昼のランチで予約した時間が間に合うのかを

気にしているようだ。そう言いながらおにぎりと魚肉ソーセージを頬張っている。












お腹を少し満たした後、元来た道を戻って行く。峠からの尾根道は意外と急な

アップダウンが続いている。












露岩の場所には往きには気づかなかったがロープも掛かっていた。








稼勢の集落のものなのか今は使われていないだろう共同アンテナがあったのも

先には気づかなかった。





稼勢峠まで戻り更に西に尾根を辿っていくと夷神社跡に着いた。平場の石積みと

その上に石積みに囲まれた祠が残る神社跡だった。夷と書いてえびすと読むらしいが

勝浦町沼江にある生夷神社と関係があるのだろうか?














地形図ではこの夷神社跡から更に西に鳥居の記号がついている。『取りあえずそこまで

行ってみましょう!』と声を掛けて進んで行くと、鞍部になった鳥居の記号の場所には

何もなく、さらに先のピークに小さな石仏と稼勢山530mと書かれた山名標があった。

先程の三角点のあったピークよりこちらの方が高いと言う事は、こちらが稼勢山なのかな?








神社跡の手前にトラバース道へ下る分岐があったが、奥様たちに『さてさて戻って

分岐から下ります。それともこのまま尾根を行きます?』と問いかけると、『このまま

尾根を下りましょう!』と返事が返ってきた。道があるかどうかも分からないが、

地形図を見て尾根を辿れば往路に出られると奥様たちも判断したのだろう。

地形図の見方もレベルアップしたもんだと感心する。










石仏のあった場所から次のピークの場所で東と北に尾根は分かれ派生している。

地形図では北に向かって広尾根を下ると往路に出る。ピークからは道らしく

なってきたが、杉林の中になると道が不明瞭になってくる。それでも薄い踏み跡を

辿り落ち葉と松葉に足を滑らせながら下って行く。
















すると往路でトラバース道と尾根との分岐になった場所に出た。錆びた鉄板の道標が

文字は判読できないが尾根に向かっての矢印になっている。







杉林の中を歩いて行くと先ほど枝打ちをしていた男性が、軽トラックの中でお弁当を

食べていた。男性の年齢からして枝打ちをしても、この辺りの木を伐りだすことが

あるのだろうか、なんてあっちゃんと話をする。杉林を抜けるとまたコンクリートの

道になる。朝とは逆に今度は分岐を右に右にと進んで行く。











12時30分、旧街道に出た。ふれあいの里のランチを予約した13時には

どうやら間に合いそうだ。








朝のスタート時点では人気のなかった八幡神社は、けっこうな人が訪れていた。

そのせいで石段のひな人形に人が写らないように写真を撮るのが一苦労だった。

今年のテーマは『ハート』だそうだが、本殿の石段の前にはハート型の芽の輪くぐりが

造られていた。真っ赤な毛氈の上に並べられたお雛様に色とりどりの吊るし飾りが

なお一層目をひく。











あちらこちらの木には可愛らしい『さるぼぼ』がいる。







今風らしく写真スポットも用意されて、ひな祭りを盛り上げている。

お目当ての八幡神社の境内をゆっくりと回ると丁度ランチを予約した時間になった。







旧小学校の教室がランチの会場になっていたが、ほぼほぼ女性ばかり。しかもけっこう

年齢の高い人達だ。おそらくそのご主人も仕事はしていないだろう女性たちだが、

夫婦で来ている人はひと組もなく、女性達だけで賑やかに話をしながらランチを

食べている。『夫元気で留守がいい』。その間に奥様は優雅にランチ。

引退後の自分の姿を見るようで何だか寂しくなった。

席に着いてから少し時間がかかったが地、元の食材を使ったランチは美味しく頂けた。





ランチの後はここまでせっかく来たのだからと、近くにあるYAMAPのポイントに

なっている樋口山を登ることにした。車で移動し正木トンネルの手前の路肩の広く

なった場所に車を停めて歩き始める。県道の歩道をトンネル方向に少し歩き、手前で

脇を登って行く林道が取付きになっていた。コンクリートの林道には杉の枝葉が

散乱していて普段からこの道を利用している様子は全くなかった。
















途中で先ほど登った稼勢山が意外と大きな山容に見えた。

その近くで道の脇にあった杉の木をストックで叩くと、雄花から真っ白な花粉が飛んだ!

ひえ~これが花粉症の元凶か!!








林道のコンクリートが途切れた場所が終端のようだった。そこからは尾根を南東に

向かって歩いて行く。ここも稼勢山と同じように山頂と思った場所がニセピークで

山頂までまだ小刻みにアップダウンをしていく。














露岩の尾根を抜け、杉林の中を歩きスタートから40分弱で樋口山に着いた。

山頂は三等三角点 正木 372.35m 周りは木々に囲まれ眺望はほとんどなかった。











それでもYAMAPのポイントをゲットできたから、さっそく下って行く。
















車まで戻って今度は樋口山の西にある山河の里に寄り道。山河の里は個人のお宅。

ご夫婦でお庭の手入れをして、一般にも開放しているそうだ。今日はまだ

咲いている花は少なく、花壇に植えられている沢山のチューリップが咲くころには

もっといろいろな花が咲き賑わいを見せてくれるだろう。













手書きの案内板や石に書いた絵を見ると、お会いは出来なかったが、そのご夫婦の

人柄が感じられる。














山河の里のお庭を見た後は、あっちゃんご希望のビックひな祭りへ。

その途中で、REIKOさんお勧めの田舎寿司でお寿司を買い、

会場のある道の駅ひなの里へ。

入場料を払って中に入ると、目の前に巨大な雛壇。










男性にはほとんど興味のないひな人形だが、奥様たちはやはり女子?女の子?女性。

ひとつひとつの顔を見比べながら歩いている。

同じようにして見て回るが、私としてはこのお内裏様くらい顎の所がシュッとしたら

いいな~とくらいしか思い浮かばない。











そしてビックひな祭りの後はこれもREIKOさんお勧めの前松堂で和菓子のお買い物。

駐車場では満開の河津桜を見て、お雛様と花とお買い物の三拍子そろった一日が

終わり、奥様たちも大満足の一日となった。色々と教えてもらったREIKOさんに感謝です。











『線で繋ぐ引地山~石鎚山』 黒森峠~白猪峠

2022年12月07日 | 四国の山


今回で4区画目となる線で繋ぐ引地山から石鎚山黒森峠~白猪峠までを繋いできた。

峠から峠を歩く今回の区間で山頂となるのは石墨山。地形図に記載されているのは

この石墨山だけだが、YAMAPの山頂ポイントでは割石峠山・石墨山・法師山・

白猪山の4つがポイントとなっていて、奥様たちは『4つもポイントが増えるわ』と

喜んでいた。私はと言えば、石墨山のポイントを通過すれば、東温アルプスのバッチが

もらえる。登頂した山の数が増えるとかバッチがもらえるとか、いい年をしたおじさん、

おばさんが、まんまとYAMAPに遊ばれているような気がしてならない。


今日の課題は四国三大急登といわれている石墨山の急登と、その前に黒森峠までの

道路の路面状態。先週と同様に日を跨いで降った雨で、集合場所の豊浜SAに向かう

途中の高速道路の路面もまだ乾いていなかった。もし峠近くで標高が上がって路面が

凍っていたら、ノーマルタイヤでは登山口までも行けない事になる。


幸い国道494号線は峠まで凍っている場所はなく、予定していた時間に到着できた。

ただ途中から見えた三角形をしたピークと稜線は白く色づいているのが見えた。




峠の切り通しを越えて南側に車を停めてスタートする。峠の横には顔のないお地蔵さんが

ひっそりと佇んでいた。登山口は道標もなく少し分かりづらいが切通の脇が取付となる。











道は直ぐに両側にスズタケが生い茂り、防火帯を思わすような幅の広い道は、

スキー場のゲレンデを思わすような急登になる。














そのゲレンデを登り詰めると伐採地の上部の尾根に出た。正面に見えるはずの石墨山には

重く雲がのしかかっている。東を見ても晴れていれば見えるだろう石鎚山も稜線の直ぐ

上まで雲が立ち込めている。天気予報では晴れマークだったが、今日は一日この曇天の

下での山歩きになりそうだ。








尾根に沿って歩いて行くと周りの笹はきれいに刈り払われていた。ほどなく

四等三角点 割石峠 1037.1mに着いた。











相変わらず石墨山の山肌は白く。霧氷だろか雪だろうか?







唐岬ノ滝の駐車場からの道との分岐には、丸太で造った小屋があった。入り口の上には

東温高等学校『石望山荘』と書かれていたが、現在は使われている様子はなかった。







分岐からはヒノキの林の中の道から、次第に周りの笹にも積雪が見られるようになった。

分岐までは笹が刈られていたが、この辺りでは道に覆いかぶさっている場所もあった。

















奥様たちに『そろそろ三大急登が始まりますよ!』と伝える。斜度は次第に急に

なっていくが、木の根でできた段差が続いていて、比較的登りやすい。











三大急登の内のひとつの伊予富士は論外として、これなら大滝山の相栗峠からの

急登が圧倒的に登りにくい。ストックが役に立たず邪魔になるくらい、ロープを

握りながら登って行った。ここでもロープが一応掛かっているが、それを使わずに

登っていける。あっちゃんも『ここはロープ、いらないわね!』と。

三大急登は誰がどんな尺度で決めたんだろうか?と考えながら、それでもやっぱり

楽ではない。前を歩く奥様たちは相変わらず早い。













立ち止まり奥様たちを見上げていて、ふと振り向くと白い雪景色の中に明るい色の

ジャケットを着た人が登ってきている。『ん、独り?』『ん、女性?』などと

思っている内にグイグイと登って、直ぐに私に追いついた。

今日は霧氷が見られると思って来たという女性。唐岬ノ滝の駐車場から登ってきたそうだ。

私たちが黒森峠から登って来たと言うと『籔いていなかったですか?』と聞かれたので、

『きれいに笹は刈られていましたよ』と答えると、『いつもは藪いているので唐岬ノ滝

から登ってきたんです』と言った。地元の人らしく、ここは登り慣れている様子だった。











そんな話をした後、先に行ってもらうとみるみるうちに姿が見えなくなった。

あっちゃんと二人で『女性一人で凄いね~』と話をする。

急登を登りきると稜線に出た。周りは真っ白な世界。時折ガスが流れて石墨山手前の

1419mのピークが顔を覗かせた。晴れていればここからも石鎚山が望めたはずだが、

もうすぐ目の前がガスがかかって白猪峠への稜線も全く見えない。














霧氷はやっぱり青空の下で見たかったが、それでもここから石墨山への稜線は

霧氷の森の中の別世界。これだけの霧氷の中を歩くのは奥様たちは初めてかもしれない。

















いつもの事だが指先がジンジンと痛み始めた。寒くなるとまず左手の薬指と中指が

痛んでくる。そのうちに指先全体が痛くなってくる。血の巡りが悪いのだろうか?

そう思って今日は手袋を3種類持ってきた。薄手と厚手と、先日買ったばかりの手袋。

この雪景色の中でどれが適当なのか試そうと思っていた。














足元はまだ凍ってもいないので今日はアイゼンまでは必要がないが、時々岩とか根っこで

足を滑らせる。それでも奥様たちはいつものスピードで歩いて行っている。







すると目の前に大岩が現れた。岩にはロープがかかっているが、先に登って行った

女性もこの岩を登った形跡がない。すると大岩の脇から降りて行く巻き道があった。

岩に手を掛け慎重に下って行く奥様たち。














大岩からも霧氷の森の中を歩いて行く。山頂手前のプチ急登を登りきると、

二等三角点 石墨山 1456.5mに着いた。先行していた女性は腰を降ろして

温かいスープを口にしていた。『晴れないですね~』とお互いに話をする。

すると一瞬だけ青空が見えたが、周りは相変わらず白い世界。











時間は10時40分過ぎ。当然お昼ご飯はさすがにまだ早い。YAMAPに入れた

登山計画では、法師山辺りで11時30分になる予定なので、そこでお昼と考えていたが

ここまでの雪景色とは思っていなかった。『少し遅くなるけど、唐岬ノ滝の駐車場まで

降りてお昼にしませんか?』と言うと、ルリちゃんは『山の中では寒いからそうしましょう』と

直ぐに返事をくれたが、あっちゃんは渋っている。『いったい何時になるの?』と、今にも

死にそうな言い方をする。『予定では13時30分やから、それまでのガマンや!』と

ルリちゃんがきっぱりと言う。しょぼ~んとしながらもさっそくおにぎりを取り出す

あっちゃん。集合写真をその女性に撮ってもらったあと、『お気をつけて!』と言って

女性と別れて山頂をあとにする。





山頂から折り返していくと、先程よりは少しガスが流れ始めた感じがするが、

それでもやはりまわりの景色は見えない。山頂で厚手の手袋に履き替えたが、

指先は相変わらず冷たく痛む。一度冷えた指先は自然にはなかなか温まらない。










登山口からの分岐まで戻って来た。やはり先程よりは随分とマシになってきた。








法師山への稜線も霧氷の森の中の世界。法師山手前の鞍部では今日一番の霧氷。

着氷した枝と枝が引っ付いて、まるで肉の網脂の様だと思った。










あ~でもやっぱり青空が欲しいな~!と思って空を見上げていると、お腹を空かし

始めたあっちゃんは、猛スピードで歩いて行く。白い世界の中で背中の黄色い

ザックがあっという間に遠のいて行く。








法師山は巻き道もあるようだが、ここまで来ればお昼ご飯も大事だが、山頂ポイントを

ゲットするのも大事だと、山頂への道を歩いて行く。山頂では寒さと時間短縮で三脚を

出さずにスマホで自撮り。自撮りをするとどうにも顔の皺と二重顎が気になる。








YAMAPの活動日記に『ここから急坂だと書いていましたよ!』と声を掛ける。

その活動日記の通り、先ほどの三大急登以上の急坂が待っていた。









先頭を降りて行くあっちゃん。その後ろをルリちゃんが続いて行く。








その内に先頭のあっちゃんが『キャー素敵!』と声をあげた。何が?と思って

近づいて行くと、先ほどの急坂以上の斜面にロープがかかっていた。

それを見て面白いと言って声をあげたらしいが、普通では考えられない。

とにかく滑り落ちないように慎重に下りて行くが足元が悪すぎる。














何とか三人ともに落ちることなくロープ場を通過して、巻き道との分岐に降りた。

すると頭上の空に青空が見え始めた。せっかくの青空だったが、周りの木々の背丈が

高すぎて、霧氷が綺麗には映らない。それでもすぐ脇にあった木の枝に少しだけでも

陽が当たるとやっぱり霧氷がばえる!















白猪山は山名標もなく四等三角点 白猪 1201.1mの石柱があるだけだった。

白猪山からも少しだけロープの掛った下りがあった。笹の間の落ち葉の積もった

さらに下の土もぬかるんでいて、滑るわ滑る。前を下って行くルリちゃんから

3回悲鳴があがった。幸いザックが先に当たってお尻は汚れていなかった。









何とかその滑り台の様な坂もクリアして白猪峠へと歩いて行くと、今日初めて北側に

木々の間から東三方ケ森の大きな山域が見えた。急坂を終えてほっとしたあっちゃんは

『三大急登より、こっちの坂の方が急で、楽しかったわね!』と宣う。








時刻は12時30分。いつもは昼ご飯を済ませている時間だが、やっと白猪峠に着いた。

先を歩いていた奥様たちはさらに先の根無山に向かって歩いて行った。

スーパー地形図(カシミール)ではきれいに繋がっている線が、YAMAPでは

かなりオーバーラップしないと線が繋がっていないからだ。二人は数十メートル

歩いては戻って来た。(それでも帰りの車の中でルリちゃんがYAMAPをみて

見ると線は繋がっていなかった)








YAMAPのコースタイムでは唐岬ノ滝の駐車場まではまだ1時間20分かかる。

それだと14時近くになってしまい、あっちゃんは空腹で動けなくなるだろう。

案の定、『それじゃ急いで降りるわよ!』と歩き始めた二人。先頭のルリちゃんの

スピードが半端ない。まだ濡れた足元なのに、普通に乾いた道の様にどんどん下って行く。

途中には林業の小屋でもあったのか石積みが残っていた。見上げるとドームの形をした

法師山が見えた。ここから見てもやはりあの下りはけっこうな斜度だ。











白猪登山口への分岐からは右に折れて行く。ここからは杉林の中の道。相変わらず

二人はスピード違反だ。ザレた谷筋も『道が荒れてるわね~』と言いながら、

スピードが落ちない。お昼ご飯への執念がこれほどだとは・・・・・!















涸沢を抜け一旦登って行くと、ユンボが放置されていた。ここで作業をしていて

動かなくなったのだろうか。バッテリーを交換しようとした形跡もあったが、

それでも動かなかったようだ。











放置ユンボからは少し幅のある作業道の様な道。二人はギアチェンジしてさらに

スピードを上げて行く。すると作業道から林道の様な開けた場所に出た。

ここが唐岬ノ滝の駐車場からの登山口となるようだ。











唐岬ノ滝の駐車場では待ちに待ったお昼ご飯。ベンチに腰掛け今日はインスタントのそば。

お昼ご飯の後、コーヒーも飲んでゆっくりとする。雲の間から陽が差し込み暖かい。











駐車場からは朝、車で走った国道を黒森峠へと戻って行く。皿ケ嶺への途中の上林や

前回歩いた井内峠への井内地区と同じように、谷あいから扇状地が広がり、傾斜地では

棚田が造られているのが見える。そして正面には東三方ケ森から高縄山系がど~んと

横たわっていた。










駐車場からは40分ほどたわいもない話をしながら歩いたら黒森峠に着いた。

思ってもみなかった霧氷の森の中の稜線歩きに、奥様たちは大満足のご様子。

次回はこの峠から更に先の梅ケ谷市登山口に一台をデポして縦走の予定だが、

道路の状況によってはここまで上がって来られないかもしれない。

石鎚山まで残り3区画。まあ急ぐこともないので天気次第で来年に持ち越しです。










今日のトラック


産業遺産を辿って線を繋ぐ

2022年12月01日 | 四国の山
11月の最終日。明日からは師走と言う事で本当に一年が経つのが早い。

天気予報はイマイチなので、こんな日には山頂や尾根からの眺望は期待できない。

となると前々からずっと気になっていた線が途切れた区間を繋げてみようか・・・。


以前に一度、一本松から石ケ山丈を往復したことがあるが、その時のトラックが

残っていない。山根公園から石ケ山丈、東平から一本松・西赤石のトラックはあるのに

その間がぽっかりと空いているのが気になっていた。

ただ山根公園から登って往復するのも気乗りがしないし、東平からは現在県道から東平への

道が通行止めになっているので、歩くとしたら遠登志から登らないといけない。

さてさてどうしたもんかと考えていたら、最近エントツ山さんが沈砂池から東平への

導水路を歩いたYAMAPの活動日記が目についた。これで5回目、導水路を歩いた

というエントツ山さん。何とも物好きな・・・・なんて思いながら、ふとその

エントツ山さんが以前に旧端出場水力発電所への導水管を辿って直登して沈砂池まで

登り、導水路を東平へと歩いていたのを思い出した。

『これだ~!』と霞がかかっていたルートがいっぺんに繋がった。

そのルートとはマイントピア別子に車を置いて、端出場の導水管を直登して沈砂池へ。

その後は石ケ山丈から上部鉄道を歩いて一本松、東平へ。東平からは遠登志へと下って

県道からマイントピア別子まで戻るというコース。これなら上部鉄道以外は初めて歩く道。

ただ少し気になるのはエントツ山さんのレポートでは、導水管の直登は藪いているヶ所が

あるようで、前日の雨でその濡れた藪の中を歩くのが・・・・・・・。





朝、目が覚めるとまだ外は暗く、家の前の道路にできた水たまりの水を跳ねて走る

車の音だけが聞こえてくる。『まだ道路も乾いていないんだ~』なんて思いながら、

何となく気乗りがしなくて布団の中でしばらくグズグズとしていた。

これもここ最近は晴れの日を狙ってばかり歩いていたせいだろう。と考えていても

時間が過ぎるばかり。仕方がないので重い腰?お尻をあげて布団から出て出かけて行く。


マイントピア別子に車を置く前に、取付を確認するために端出場の発電所の上まで車を

走らせると、な・な・なんと、取付きとなる場所は工事中で塞がれていた。導水管に

沿って階段が造られてその階段は立ち入り禁止となっている。弱ったな~と思って

いると、工事の関係者らしき人の姿が。『すみません!ここから上に登って行きたいん

ですが、入ったらダメですか?』と尋ねると『階段さえあがらなければ、その下から

登って行くのは大丈夫ですよ!』と言ってくれた。『私も興味があったんですが、上まで

登れるんですか?』とその方が言うので『たぶん登った人がいるので』と答えた。








マイントピア別子の北側駐車場に車を置いてスタート。県道を少し歩いて先ほど確認した

取付きへ。鉄骨の階段の下を潜って足元を登って行く。新しく造っている階段はどうやら

観光用の階段の様だ。階段の突当りには撤去されていた導水管が、再び展示用として設置

されていた。そしてその横には説明版のようなものも設置されていた。











さあここからが長い長い石段の始まりだ。導水管の台座に沿って保守用の石段が落ち口となる

沈砂池まで続いているはずだ。











時折導水管と保守路の両側に石垣が残っている。何のための石垣かは不明だ。

その石垣が正面に直行するように現れると、その上部は牛車道となっていた。













この標識までは比較的歩きやすい道だったが、ここからは少し藪っぽくなってくる。

ただ思っていたほどの大藪ではなく、枝葉から雫が落ちてはくるが手袋が濡れる程度だ。








すると今までの台座とは比べ物にならないくらいの巨大な構造物が現れた。

導水管を支持するだけなら、ここまでの大きさは必要ないだろうが、何か別の用途が

あっての構造物だろうか?











正面にまた石垣が現れ牛車道に出た。道を横断すると取付きには赤テープ。








石段はさらに上へと続いて行く。まあしかし、こんな急な斜面に台座もそうだが、延々と

この石段を造っていったもんだと感心する。











導水管と保守路が一緒になった台座もある。その保守路のコンクリートの上からは細長い

まるで鍾乳石のようなものが垂れていた。台座の際で導水管は切り取られているが、その

切り口を見るとかなり苦労した跡が伺える。










巨大な台座は割と平たんな場所に造られている。導水管が平坦地から斜面へと角度が

変わるのに、これだけ大きな構造にしなければいけない理由があるのかもしれない。

台座からのフランジにボルトが残っているのが何となくカッコイイ!








二つ目の鉄塔広場に出た。ここで沈砂池までのほぼ半分になる。木々の間から少しだけ

新居浜の市街地が見える。










ここからは何度も牛車道を横断する。そして所々で藪っぽくなってくるが、濡れた

藪の中に入るのもイヤなので、少し脇に避けながら登って行く。













石段は果たして何度くらいの勾配なのだろか?石段から脇の斜面を見てみると、やはり

45度くらいはあるんじゃないだろうかと思った。








導水管と石段の両側で崩れそうな場所には石垣が積まれているが、それ以外の場所では

やはり斜面から土や石が流れてザレていて歩きづらい。











牛車道からの取付きが石垣と結構な段差があったので、一度だけ牛車道を通って回り道。








そしてまだ石段は続いて行く。この別子銅山を詳しく歩いている春秋さんによると、

金毘羅さんの石段が785段(175m)なので、この導水管の落差の597mから

計算すると、この石段は2710段にもなるそうだ。ふ~う!キツイはずだ!











最後の牛車道から沈砂池を目の前にしてかなりの斜度になり、しかもザレて足元が

崩れて前に進めない。仕方がないので脇の木が生えた斜面に移動して、木の枝を

掴みながら登って行く。この間が一番歩きづらいカ所だった。











杉林の奥に石垣が見えてきた。石垣と石垣の間に最後の台座。ここまで来ると一安心。











そして沈砂池のレンガが現れた。それにしてもこのエントツは、空気抜きかな?

このレンガ造りとエントツはまるでジブリの世界に迷い込んだ感じがした。








レンガの壁を脇から上がると沈砂池。プレートには沈澱池と書かれているが、前述の

春秋さんによると、砂とか異物が混じって導水管に流れないようにした沈砂池では

ないかと言う事だ。鉄の格子で異物を取り除けるようにしている。










ここから東平へと今度はレンガ造りの導水路が続いている。途中には暗渠や谷間を

鉄橋で渡した箇所があるが、エントツ山さんのレポート見ると、長い暗渠を独りで

潜って行く勇気はないし、それを迂回する道もなかなか険しそう。さらには鉄橋も

落石で大きくグニャと曲がっていて怖い怖い。元々歩いて行くつもりはないが、

今日は少し先まで歩いて見学だけにしておこう。

導水路は東平を経て、銅山峰を越えて南側の銅山川から水を引っ張ってきているそうだ。

元々トンネルを掘るのが得意な住友さんとはいえ、大仕事だったろうに。


導水路から流れた水は左に沈砂池へ右に導水管へと流れて行く







地形に沿ってきれいな曲線で造られた導水路













それにしてもこれだけの施設をこんな山の中によく造ったもんだ。

沈砂池の全貌







沈砂池から石ケ山丈へと登って行く。この間は山根公園から歩いている。途中では

兜岩ならぬカブト虫岩があった。











沈砂池から15分ほど登って行くと目の前に城壁を思わすような高い石垣が現れた。

石垣に沿って脇から登って行くと石ケ山丈の停車場に出た。上部鉄道で運ばれてきた

鉱石は、ここから索道で真下にある端出場まで降ろされた。











停車場の先には索道の施設跡が残っている。








さあここからが本来の目的の線を繋ぐ区間。落ち葉が積もる柔らかい道を歩いて行くと

直ぐに何やら恐ろしい名前の谷に。上部鉄道跡の谷筋には、この地獄谷と同じような

レンガ造りの橋脚だけが残った場所がいくつもある。








地獄谷からしばらく歩くと道の両側が切り立った岩が。通り抜けて振り返ると、

生い茂った木々の間から尖った岩の先が見えた。上部鉄道で一番有名な機関車が走る

写真の切り通しの場所だった。(たぶん)








道は落ち葉で柔らかく歩きやすいけれど、倒木や落石などで右に左にとそれらを

避けながら歩いて行くので、あまりスピードは上がらない。







先ほどから雨がパラつき始めた。それでも雨具を着るのがめんどくさくてそのまま歩いて行く。

道には霧がかかり始めた。第一岩井谷は一旦谷へと降りて対岸へと渡って行く。

霧がかかりシルエットになった橋脚が幻想的だ。














第二岩井谷には足場板がかかっていた。恐る恐る渡って行く。







途中にあっただろう施設も、今は石積みが残るだけだった。








石ケ山丈から約1時間で一本松に着いた。ほぼ平坦だと思っていた上部鉄道跡の

道も、GPSでは石ケ山丈が標高837m、一本松が974mになっているので、

おおよそ140m近く登って来たことにある。ただ2.8kmの距離で、140m

なので、体感的には平坦な道に感じていた。








時間は13時近くになっていたが、足元も濡れていて腰を降ろせそうな場所がない。

東平まで降りて施設のどこかで雨を避けてのお昼ご飯にする事にした。

ここからの道は通い慣れた道。住友電力の鉄塔広場まで降りてくると東平も近い。

相変わらずガスがかかって視界は悪い。振ってくる雨粒が冷たい。この鉄塔広場の

まわりは伐採されて様変わりしていた。














見慣れた旧東平第三変電所を横目に見て採鉱本部跡を通り、いつも車を停める駐車場は

当然だが一台も車が停まっていなかった。














東平まで来ると最初に小マンプと呼ばれる坑道があった。ここでひとまず腰を降ろす。

ここまで途中で行動食を口にしたのと、雨に濡れて寒さのせいかあまりお腹が空いて

いない。水筒からお湯を注いでインスタントコーヒーを淹れ、残りの行動食のカロリー

メイトを口入れ、雨で濡れた身体を温かいコーヒーで暖めると落ち着いた。




行動食で一息ついた後、東平の駐車場へと歩いて行く。道の脇からは索道停車場跡

から奥に新居浜市。歩いてきた上部鉄道跡のある山肌にはガスが登っていく。













東平の駐車場も閑散としていた。ここからインクラインを降りて行く。インクライン

とは端出場から索道で東平へと運ばれてきた物資をインクライン(傾斜面を走る軌道)

を通じて荷揚げされていた。東平は毎年のように来ているけれど、このインクラインを

下って行くのは初めてなのだ。なんせ西赤石山の登った後に疲れて、この220段の

石段を下る気がしなかった。











東平の紹介でよく目にする足元から索道停車場跡を写した写真の広場に降り立った。

当然、この場所から停車場跡を見上げるのも初めてのこと。








索道停車場跡の広場の脇から遠登志への道を下って行く。直ぐに石垣の集落の中の道になる。

石垣を築いて平らにした場所にはカマドの跡がいくつも残っていた。以前に歩いた鹿森社宅

跡にも同じようにカマドが並んでいた。ここも東平の社宅の跡だろう。社宅跡は既に杉林と化し

鬱蒼としていた。











辷坂詰所跡と書かれた場所。辷坂という名前の通り急な斜面にここの社宅はある。

東平にも社宅があったが、この場所の条件が一番悪い。おそらく少し身分の低い

人たちの社宅だったのかもしれない。詰所があると言う事は、この辻坂にも

かなりの人数の人たちがここで生活をしていたのだろう。




社宅跡を抜けると谷沿いの道になる。途中でペルトン水車への橋が架かっていた。

ペルトン水車とは水の落ちる力でタービンを回して圧縮空気を作り出し、その

圧縮空気を利用して削岩機を使い第三通洞の坑道を掘ったとされている。その当時は

まだ電気も通っていなく、人力での掘削だったのが、このペルトン水車での削岩機で

飛躍的に作業量が伸びたそうだ。




遠登志から東平への生活道として造られた東平街道は、小女川の谷あいに沿って続いて行く。

時には山際の岩を掘削して道を作っているような場所もあった。











半分以上下った所で道の下にレンガ造りの建物が見えた。東平からの索道の中継施設の

ようだ。道から少し下って施設を見ようとしたが岩に架かった丸太が濡れていて、

足元がどうにも危ういので諦めて戻った。











索道の写真



中継施設の写真



この道にはレンガ造りの坑水路が所々に残っていた。そして会所と呼ばれる四角い溜舛も

残っている。レンガ造りの坑水路は容易に方向を変える事が出来なかったので、会所と

呼ばれる舛に水を貯めて方向転換していたそうだ。

そもそも坑水路とは、第三通洞から排出される汚水が小女川に流れ込まないようにした

排水路で、端出場への第四通洞ができ、排水されるまでの20年間利用されていた。










この会所を過ぎると道はいよいよ遠登志への急な斜面の九十九折れの道となる。何度も

何度も折れて本当に九十九折れとはこの事だ。この道を登ってくるのはイヤだななんて

思いながら下って行くと、木々の間から県道が見えた。








途中には大休食堂跡の標識。その場所には大きなホーローの鍋が転がっていた。

しかしこんな山中の途中に食堂?














東平のインクラインを下り始めてから1時間強で遠登志橋に着いた。物資や鉱物の輸送は

索道や上部鉄道で行われていたが、人の行き来はこの遠登志橋を渡って東平へと歩いていた。

橋を渡り遊歩道を歩いて県道に出ると、入り口にはその仲持ちの像が立っていた。











その後はいつも車で通る県道沿いをトボトボと歩いて行く。鹿森ダムからはループ橋が

架かるまで通っていた旧道を下る。ループ橋は青龍橋と名付けられていた。なるほど

ここから見ると龍が空に登っていくように見えなくもない。










スタートから6時間40分でマイントピア別子に戻って来た。旧端出場水力発電所は

補強工事がされ、下から階段で上がって取付きとなった導水管へ行ける様に工事をしていた。

マイントピア別子に渡る橋からは、導水管跡の斜面が見えた。鉄塔から鉄塔に渡る電線の

角度を見ても急な斜面だったのがよく分る。思っていたほどの大藪はなく助かったが、

それでも2時間以上の直登は堪えた。至るところにいまだに残る別子銅山の遺構。

南側の旧別子や沈砂池からの導水路を含めて、まだまだ歩きたい場所や道が多く残る、

興味の尽きない山域だ。







今日のトラック

『線で繋ぐ石鎚山~引地山』井内峠~白猪峠

2022年11月18日 | 四国の山
先週に続いて線で繋ぐのは東温アルプスの井内峠から東。10月にフライングで

スタートして上林峠から井内峠までを歩いた。そして先週はその上林峠から

引地山までを繋いだので、今回から井内峠から東へ東へと石鎚山を目指して行く。

ここから先は3人とも歩いた事のない未知の稜線。石鎚から剣山の様に既歩の

区間はないので西から東に順序良く5回に分けて歩いて行く予定だ。

『石鎚山~剣山』を終える前に、次の目標として奥様たちには『四国百名山』

『四国百山』のリストを渡していたが、イマイチ反応が鈍く食いついてこない。

奥様たちも百名山の内半分くらいは既に登っているらしいのだが、そのリストを見て、

『残っている山は県外でも遠い場所にある山ばかり』と宣う。『普通の登山が点だと

すると、縦走は線。線を繋いで行く方がいいわね~!』だそうだ。と言う事で今回の

引地山から石鎚山の目標となったのだが、これが終わっても恐らく線で繋がる稜線は

いくらでもあるので、次から次と目標が湧き出て、延々と終わりそうもない。(汗)


いつも通り豊浜SAで奥様たちをピックアップ。集合時間より10分早くSAに

着くと、もう既にあっちゃんが待っていた。早起きが苦手なあっちゃはいつも集合時間

ギリギリにやってくるので、先に着いて待っているのは初めての事だったので、私が

集合時間を間違って、遅れて着いてしまったのだと一瞬思ってしまった。にこにこの

自慢げな顔をしたあっちゃんの奥で、コーヒーの自販機を前にしてルリちゃんが、

何やらずっと悩んでいるのが見えた。二人を待たせたは行けないと、慌ててトイレを

済ませて出てきたら、まだルリちゃんが自販機の前で悩んでいる。

車に乗り込んで話を聞くと、コーヒーをpaypayで買おうとして、その操作が全く分からず

ずっと悩んでいたという。珍しく早起きが出来て自慢げに話をするあっちゃん。

結局paypayでコーヒーを買えなかったルリちゃんの二人を乗せて井内峠へと向かっていく。


先週は川内ICを降りて左に曲がったが、今日は右に曲がって国道11号線を走る。

間もなく国道から右に県道210号線を南下。西谷小学校の横を過ぎると、井内の

集落の中の道になる。集落の中では右に左に道は分岐しているが、集落を過ぎると

ガードレールもほぼない一本道。道には落ち葉は積もっているが、路面はそれほど

荒れた様子はなかった。くねくねと曲がった道を標高をあげて行くと、最初に琴の滝

次に井内の御来光の滝が道のすぐ脇で流れていた。その滝を過ぎ、さらに井内峠隧道を

抜けると脇に2台程車を停めるスペースがあった。










トンネルの直ぐ脇に登山口と書かれた道標。そのトンネルからは冷たい風が吹き抜け、

直ぐに三人とも上着を羽織った。井内峠は丁度そのトンネルの真上。回り込むようにして

峠への道が続いていた。コースタイムでは20分となっていたが、意外と早く10分ほどで

峠には着いた。峠でも北側に続く峠道から冷たい風が吹き抜けていく。

















井内峠からは東に先ずは梅ケ谷山に向かって稜線が続いている。最初の1169mの標高点

まではいきなりの急登。しかも朝露でたっぷりと濡れた落ち葉が足を滑らせる。登りで足が

滑るなら、下りは十分に気を付けないと危ないな~と思いながら登って行く。

道には東温市と久万高原町との境界杭が続いている。











1169mの標高点からは一旦下ってまた梅ケ谷山への登りが始まる。鞍部からだと

150m以上の登りになる。稜線の北側からはまた冷たい風が吹き上げてくるが、

長い登り坂にさすがに汗を掻いて暑くなってきたのか、奥様たちも上着を脱いだ。

















その稜線の北側は葉を落とした木々の間から西条市の山並みや東温市の市街地が見える。











井内峠隧道から1時間弱で反射板の立つ梅ケ谷山に着いた。少し平らな山頂は、

フェンスで囲まれた反射板の敷地で占められていて、そのフェンスの脇に道標が

遠慮気味に立っていた。その脇に四等三角点 井内 1315.76m

















梅ケ谷山から少しだけ下ってまた小さなピークに登って行くと、目の前が急に開けた。

先に着いた奥様たちから歓声があがっている。東に緩やかに広がる笹の斜面の向こうに

大きな山容の石墨山が横たわり、その奥に石鎚山が見える。その石鎚山の左と右には

西ノ冠山二ノ森と堂ケ森が脇を固めていた。










石鎚山から剣山ではその間の距離が長すぎて、途中からゴールが見えることはなかったが、

これから歩く稜線までは見えないが、今回のゴール地点となる石鎚山が見えて感激している

奥様たち。もちろん私もこの角度からあの峰々を見るのは初めての事。さぁこれから

あの石鎚山を目指してがんばるぞ!とポーズをきめてもらう。





石墨山から北に緩やかに下がっている稜線の端に少し三角の頭をした法師山

その右奥に小さく見える三角の山を『どこの山?』としきりに聞いてくる奥様たち。

その三角山は南面のスロープからして『沓掛山かな?』と自信なく答える。







絶景の広がる展望所を後にすると、少しづつ笹が深くなり、急な下り坂になる。元々

グリップの弱いシリオの302だが、ソールがすり減っていて更に滑る。濡れた落ち葉の

上をストックを使い、一歩一歩ゆっくり踏み出し下って行く。














展望所から下りきると何度がさらにアップダウンが続く。途中で二人が稜線の北側を

覗き込んでいる。追いつき立ち止まりみて見ると、今度は重信川の奥に松山の市街地が

良く見えた。











1258mの標高点を過ぎ、更に登り詰めると樽谷山に着いた。山名標がなければ山頂

だとは先ずは思わないような場所。四等三角点 樽ケ崎 1255.07m

引地山・皿ケ嶺から続く東温アルプスには稜線上にいくつもの山の名前がついているが、

国土地理院の地形図には陣ケ森の名前があるだけ。そしてほとんどの山がこの樽谷山と

同じように山名標がなければ山頂とは気づかないような場所だった。








樽谷山から最後の根無山へも一旦下って登り返していく。周りの笹は背丈ほどの高さが

ある。梅ケ谷山から樽谷山の途中までは今年に笹を刈った跡があるが、そこから先は

恐らく今年は刈られていない感じがする。ただ過去には作業をしてくれたらしく、足元は

笹で埋まることはなく、踏み跡はしっかりしているので問題はない。鞍部から登り返すと

根無山に着いた。ここは今までの二つのピークに比べると少しだけ広場の様になっていて

日当たりもいい。時間は11時30分。そろそろあっちゃんがお昼ご飯をどこで食べるか

言い始める頃だと思っていたら、案の定『お昼は折り返しの白猪峠?』と聞いてきた。

するとすかさずルリちゃんが、『何よんな、峠なんて鞍部やから薄暗い場所やろ。

ここまで戻って来てお昼ご飯にする!』と言ったらあっちゃんが『え~そんなこと

言われたら、もっとお腹が空いてきた~』と泣き言を言いだした。














それなら急いで白猪峠へ行きましょう。根無山から下って行くとしばらくするとヒノキの林の

中の道になる。するとあっちゃんが『変な匂いがせん?』と聞いてきた。確かにシンナーの

様な匂いがする。『山裾に何か工場があって匂いが上がってきているのかも』と言いながら

下って行くと、ヘルメットは被った男性二人が作業をしていた。

『何をされているんですか?』と尋ねると。『会社の所有地の境界を明示しているんです』と

答えてくれた。黄色いビニテを木の枝に付け、手にはスプレーを持っている。

スプレーで書いた『と書かれた文字は何の意味があるんですか?』と聞くと、『すみません

字が下手で、あれ、と書いているんです。会社の名前の頭文字なんです。』と笑いながら

話してくれた。先ほどからのシンナーのような匂いは、このスプレーの匂いだった。

その話しをすると『すみませんでした!』とまた笑顔で答えてくれた。二人とも

礼儀正しく笑顔が素敵な男性二人だった。














下りきった鞍部の白猪峠は予想していたより明るい場所だった。これ以上時間が経過すると

あっちゃんがさらにうるさくなってくると思い、この峠でお昼ご飯にしましょうと言うと

ルリちゃんも承知しているのか、『ハイハイ日当たりもいいし、ここで良いよ』と。








お昼ご飯を食べ終えて12時過ぎ。ここから折り返すと遅くとも15時までには駐車場に

着くだろう。満腹のお腹を抱えながらまず根無山へと登って行く。この登坂にはいつ

整備されたのか、朽ちかけた木の階段が何段か残っている。








根無山から樽谷山へはまた笹の中のアップダウン。前方に見える樽谷山の山肌には

まだカラマツのオレンジ色が少しだけ残っていた。











根無山から樽谷山、そして梅ケ谷山に続く稜線上にはブナの大木が目立つ。もうほとんど

葉を落としてしまっているが、もう少し時期が早かったら紅葉・黄葉の素敵な道だっただろう。














笹が覆いかぶさる道は、落ち葉がまだ乾かずやはり滑りやすい。そんな道でも奥様たちは

黙々と歩みを止めずに登って行く。










正面に折返しの最後の山頂の梅ケ谷山が見えた。あそこまで登ればあとはほぼ下り。

立ち止まってわずかな時間だが写真を撮っていると、直ぐに奥様たちの姿は見えなくなる。

















梅ケ谷山の手前の展望所では、また立ち止まって東の大展望を眺める。目の前に横たわる

石墨山を眺めながら、来週の行程の話をする。私は当初、黒森峠から白猪峠のピストンを

考えていたが、奥様たちの意見で唐岬の滝の駐車場まで下って、国道を黒森峠まで戻って

いく事になった。(この時点では前途洋々だったが、帰ってルリちゃんが調べてくれた

所によると、翌週、翌々週の登山口となる黒森峠へは途中で三ヵ所時間通行止めになっていて

更にはその次の保井野登山口への道も時間通行止めになっていた。先行き不安定なのだ)




梅ケ谷山から井内峠まではほぼ下り坂。前を歩く二人のスピードが半端ない。

それに比べてまだ濡れた落ち葉の下りで、グリップの効かない靴で全くスピードが

出ない私。どんどん二人に離されていく。下りの途中では井内の棚田が見えた。











突然現れた敵を二本の刀で倒すヘッポコリーダー。その倒れた敵のとどめを刺すルリちゃん。(笑)







梅ケ谷山から井内峠隧道へは40分強で着いた。朝一番はとても寒かったトンネルからの

冷たい風が、熱を帯びた身体には逆に心地のいい風になった。











その井内峠隧道を抜け、井内の集落への帰り道は度々車を停めて、もう最後になるだろう

錦秋の彩りを写真に収める。井内の集落の田畑はその畔や法面もきれいに草刈りされていて

眺めていても気持ちがいい。そんな素敵な田舎の風景を眺めながら帰路につく。




クジャクが羽を広げたように見える紅葉



井内の棚田と紅葉






散った黄色い葉が、畑の法面一面を染めていくイチョウの木



ただ積んだだけのように見える石の前に、何故かお酒が供えられていた




今日のトラック



始動『線で繋ぐ石鎚山~引地山』

2022年11月11日 | 四国の山
先週『線で繋ぐ石鎚山~剣山』がやっと繋がった。前々からエントツ山さんが

単独無支援で13日かけて歩いたコースに興味はあったが、二週間近くも休みが

取れるわけもなく、かと言って日帰りで独りで歩いていたのでは、かなりの日数が

かかる。そこでWOC登山部で一緒に歩いていた奥様たちに声を掛けると、興味を

持ってくれて賛同してくれた。ソロの登山がグループ登山になった途端、その幅は

広がる。車をデポすればピストンしなくて縦走できるので、歩行距離が延びる

というメリットがある。

そう考えて始めたのが昨年の6月。既歩の区間以外を歩いて奥様たちはYAMAPに、

私はカシミールにトラックを記録していった。昨年の夏は主に土小屋から東を歩き、

冬を前に四国中央部まで繋げていった。

冬の時期は一旦中止して別に目標を『阿讃縦走路』に変更して、また線を繋いで

いった。これもデポが出来たおかげで2月に完歩。その後は私の持病の腰痛が度々

再発したりして、再開できたのが5月になってだった。四国中央部の難題を何とか

クリアした後、いよいよ吉野川を渡り剣山系に入った途端に、三方山から土佐岩原駅

の道で、この間で最大の道外れと藪こきと熱中症で大ピンチになったが、それも何とか

クリアでき、先週のフィナーレを迎えることができた。

この間で一番大きな問題はデポする為に奥様たちも山道を運転しなければならない事だった。

山歩きに関しての体力では全く問題がなく、それこそいつもへっぽこリーダーが後ろから

大汗を掻きながら付いて行っていたのだが、狭い山道の運転に関しては奥様たちは

対向車が来ると女性運転者によくある、まずバックが出来ない。とにかく対向車が来ない

事を祈りながらの運転となる。それでもここにきてある程度の山道も走れるようになり

大きく進歩した。逆に体重の増えたヘッポコリーダーは益々付いて行けなくなり後退した。


『一区切りついたので今週はのんびり歩きましょうと!』と奥様たちに声を掛け、

最近YAMAPでもよくアップされている皿ケ嶺の紅葉はどうですかと問いかけた。

するとそれなら引地山まで歩きましょうと云う事になり。二週続けて早起きになったが

今週はゆっくり目で集合場所の豊浜SAに集まった。

しかしよくよく考えたら、引地山は石鎚山系の西端と言われている。それならまた

『線で繋ぐ石鎚山~引地山』じゃないですか?と言う事で一息つかぬ間に

線で繋ぐのスタートです。


県道209号線を湧水の集落を過ぎ更に登って行くと朝陽が当たって綺麗に色づいた

銀杏の木が並んでいた。トイレに立ち寄った森林公園には珍しく一台しか車が停まって

いなかった。前回、陳ケ森から井内峠まで歩いた際の上林トンネルの南側に駐車。

準備をしてトンネルに向かって歩いて行く。トンネルを右に曲がって林道に。

上林峠の道標に従って、セメントで保護された法面を登って行く。











法面からは直ぐに皿ケ嶺と陳ケ森の鞍部に着く。右に陳ケ森、左に進むと皿ケ嶺だ。

普通は鞍部が峠だが、その鞍部から西に少し登った所に上林峠の道標が立っている。











上林峠からしばらくすると擬木の階段が始まる。先頭を歩くあっちゃんが一段づつ階段の

段数を数えながら登っている。途中で左手に見晴らしのいい大岩があり、ひょいっと

登って見ると、東に陳ケ森の山頂が目の前に迫っていた。いつもならあっちゃんを呼んで

岩の上に登るのだが、階段の数を数え間違ったらいけないので、声を掛けずに独りでその

景色を楽しむ。











ただそんなにのんびりとはしておれず、ルリちゃんと二人の姿はとうに見えなくなって

いたので、慌てて階段まで戻り重たい体を持ち上げ息を切らせて登って行くと、二人が

待ちかねていた。『階段は405段あったわよ!』とあっちゃん。

階段を登りきった後は竜神平への自然林の中の道。もうピークは過ぎていたがまだ

少しは色付きの残る森の中の素敵な道。

















その森を抜けると突然目の前が開けた。雲一つない青空の下、ササ原の中に道が続いていた。

正面に見える稜線。中腹から裾野はもうすっかり葉が散った木々の山肌だが、稜線に沿っては

オレンジ色に色付いた木々が並んでいる。














目の前には背丈に近い笹が広がっているが、この竜神平は湿原。四国の1,000m超えの

標高地では最大規模の湿原だそうだ。その笹原の中きれいに刈られた道を歩いて行くと

ブナ林に囲まれた中に愛媛大学の避難小屋があった。

その避難小屋の前に赤い実をつけた木。『何の木だろう?』と奥様たち。『マユミかも?』と

自信なく答える私。先週登った三嶺の名頃からの登山道の途中にタヌキのかんざしと呼ばれる

マユミの木がある。その木がマユミの木だというのは以前から知っていたが、なぜタヌキの

かんざしと呼ばれているのか判らなかったが、この木の可愛いらしい実を見てふとかんざし?

という言葉が思い浮かんだ。そして頭の中でかんざしとマユミの木が繋がったのだ。














避難小屋の前にある龍神社に低頭した後、引地山を目指して歩いて行く。この龍神信仰が

竜神平の名前の由来だともいわれている。




避難小屋の背後の尾根を目指して登って行くと、林床が苔の広がる杉林。さっきまでの

明るく開放感あふれる竜神平から一気に雰囲気が変わった道になる。













その杉林から自然林の中の道になり、尾根に出てしばらく歩くと十字峠と呼ばれる場所に出た。

名前の通り東西南北に道が続いている。












一ヵ所ロープがかかった場所があったが、しばらくは緩やかに下って行く道が続いていた。







そしてこの皿ケ嶺の台形の西端になるのだろうか、ロープがかかった急坂の下りが待っていた。

綱引きができそうな太いロープを握りながら、これでもか!というくらい下って行く。

そしてこの坂をまた登り返すのか~と思うと、標高が下がるのと一緒にテンションも

下がって行く。

















しかしその下がったテンションが、1058mの標高点の先から一気に上がって来た。

引地山へと続く道の周りは赤や黄、そしてオレンジ色の錦秋色。

何度も立ち止まっては写真を撮り、そしてため息をつく。










空に向かってばんざいをする様に枝を伸ばした木はカラマツだろうか?それを奥様たちに

言うと『マツが紅葉するの?』と疑われる。すると足元に折れた枝が落ちていた。その

枝に付いた葉を見て『あら、ほんとマツだわ』とルリちゃん。カラマツは日本産針葉樹の

中では唯一の落葉樹だそうだ。








赤柴峠の手前まで錦秋の道は続いて行く。その道を前から三人の

女性が歩いてきた。地元の人らしく、ルリちゃんと色々と話し込んでいる。

『今日はこの道、とても良かったでしょう』と。『ハイ、素敵な道で最高でした!』と

答える。『皿ケ嶺は花の山だから、春にまた来てくださいね!』と話してくれた。











赤柴峠では今度は地元のハイキングクラブの人たちが10人ほど休んでいた。

その中を通って引地山に。赤柴峠から10mほど下がって行くと、木々に囲まれた中に

引地山と書かれた背の低い山名標があった、その前に三等三角点 東明神 1026.7m








引地山は周りの木々で少し薄暗かったが、木漏れ日の差す場所に腰を降ろしてお昼にする。

ご飯を食べながらなぜか持ち物の話になる。するとルリちゃんのザックから胃腸薬やら

頭痛薬、整腸剤そして絆創膏の他にも塗り薬と、まるで家にある薬箱を思わすくらいに

次々と出てきた。他にも『えっ、そんなものまで!』と思うようなものが出てきた。

これはもう薬箱以上、ドラえもんのポケット!そんな感じで三人で笑いながらお昼を過ごし、

また皿ケ嶺へと引き返して行く。














赤柴峠から錦秋の道を抜けるとあの急登が待っていた。こちら側から見ると面白嶽

呼ばれる山頂からの岩肌が木々の間から見える。












往路で会った三人の女性に急登を登らずに別の道はないですかと尋ねていたが、『迂回路

があるけど、距離が長いからそのまま登った方がいいわよ』と教えてもらった通り、急登を

ロープを掴みながら登って行く。











スタート時に時間があったら皿ケ嶺に寄ってみましょうと言っていたので、まだ時間も

早いので山頂目指して歩いて行く。











以前独りで歩いた時は、まだ自然林と人工林の間の鬱蒼とした道だった記憶があるが、

今はその人工林は全て伐採されて、広大な明るい伐採地が広がっていた。










緩やかな登坂を少しづつ標高を上げて行くと、その伐採地の向こうに次々と眺望が

広がってきた。南西に見えるのは黒森山辺り?振り返ると松山の市街地が見渡せる。











先週、先々週に続いて今日も申し分のない天気。僅か1,000m超えの山だが、南から

北に開けた景色と青空も手伝って、開放感は最高だ!あまりの気持ちの良さに、途中に

あった三角点に気づかず通り過ぎてしまう。










伐採地を過ぎしばらく歩くと皿ケ嶺の山頂に着いた。ベンチに腰を降ろして一息つく。

あっちゃんが買ったばかりのノースフェイスのザックの写真を撮ってと言うので

パシャリ!『きれいでしょ、〇〇イエロー色』と言っていたけど忘れてしまった。

代りに〇んこ色と茶化すと、『何てことを言うの!』と怒られた。














水分補給をした後、今登って来た道から右斜めに竜神平へと下って行く。道にはブナの

大木が点在する森の道。そのブナの森から杉林の中の道になると、避難小屋の手前で

分岐になった。道標には畑野川と書かれている。










すると奥様たちがスマホを見ながら『上林トンネルの南に続く県道に降りられそう』

と言っている。確かにGPSを見ると破線が続いている。『それじゃ降りて行って

みましょうか!』と歩いて行く。道は谷あいの落葉樹の中に続いていた。














竜神平に降った雨や湧水がこの谷を流れ、有枝川そして面河川へと注いでいく。










恐らくこの道は竜神平への最短距離ではないだろうか、林道に出た後まもなく県道に出た。

林道からは車を停めた上林トンネルの南口までのんびりと歩いて帰る。











トンネルから森林公園のトイレまで戻ると、朝は一台しか停まっていなかった駐車場には

何台もの車が停まっていた。そしてベンチに腰掛け談笑する姿も見える。松山市街からも

手軽に出かけられ、自然も花も豊かな皿ケ嶺。松山市民からは最も愛されている山だろう。

さっそく始まった『線で繋ぐ石鎚山~引地山』はあと何回で石鎚山まで歩けるだろうか。

また目標と楽しみができたねと奥様たちに。そして『奥さま、お供させて頂きます!』と。




今日のトラック



『線で繋ぐ石鎚山~引地山』の今後の計画(完歩は冬を越しての予定)

さてさて果たして計画通りに事が運ぶのだろうか?