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KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

知らなかった国見山は・・・・・。

2025年04月18日 | 香川の里山

桜の季節が終わるとツツジの色とりどりの写真が上がり始め、お山も長い冬が終わりいよいよ花の季節。今週は

どこに登ろうかと考えていたら、西の奥様から『一度登ったことがあるんだけれど、YAMAPの山頂ポイント

の旗が立っていないので国見山に登りたい!』とリクエストが届いた。

私はここ最近は毎年冬にソリ遊びで何度も登ったけれど、この季節には登ったことがないかもしれない。そう思

ってYAMAPの活動日記を調べていく内に、たしかアカリプタさんが花の写真をたくさん載せてアップしてい

たのを以前に見たのを思い出した。その活動日記を探し出し見てみると、たくさんの花の写真の中にシコクカッ

コウソウとヤマシャクヤクが斜面いっぱいに咲いていた。そうか国見山は花の山だったんだ。

その活動日記のURLを西の奥様に送って『リクエスト通りに国見山に登ります』と連絡をすると、『ヤマシャク

ヤクを是非見に行きましょうと!』返事が返ってきた。

集合場所の道の駅たからだの里に向かう途中にある備中地池には、雰囲気のある浮島の周りに昨日冷えたせいな

のか、少しだけれど蒸気霧が立ち上っていた。道の駅から上の登山口まではおおよそ1時間で着いた。

 

 

駐車場には車はなく、二人で身支度をしていると一台の車がやって来てそのまま林道を上へと走って行った。奥

様と『山に登らないのなら花目当てなのかな?』と言いながら顔を見合わせる。

取り付きから切通になった斜面を登って行くと背の低い笹をかき分けて道が続いて行く。

 

 

ここ最近国内では山火事のニュースが多く流れていたが、そのせいか真新しい山火事注意の看板が目に付いた。

途中にも何カ所か注意喚起の看板が立っている。笹の道が終わると杉林の中の道になる。

 

 

最初の防火帯に来ると道の脇の笹の上に薄く雪が降り積もっていた。やはり昨日平野部でも冷え込んだので山間

部では雪になったのだろう。次第に雪は道の上にも積もり始める。昨日降った杉の枝に積もった雪が陽が登ると

解け始め、頭の上からポツポツと雨粒のように降ってくる。

いつもはこの防火帯でソリ遊びをしているのだけれど、道にはけっこう石が転がっている。その石を隠すくらい

冬にはけっこう積雪量があるのだろう。

 

 

 

防火帯をやり過ごすと西に向かっての矢印の道標が立っている。ここからは新雪の上を可愛らしい足跡が続いて

行く。その新雪を踏みながら防火帯の急登と比べると、随分と緩やかになった道を歩いて行く。

 

 

山頂からの支尾根になると今度はブナの林の道。葉の落ちた自然林の下は陽が当たって雪も溶けて薄っすら程度。

支尾根の南から北側のトラバースになると途端に冷たい風が吹き上げてきた。二人で『一枚上着を持ってきてい

て良かった』と。

 

 

防火帯の分岐からは20分ほどで国見神社に着いた。国見神社は南の登山口にある西祖谷山村後山の四所神社の

飛地境内社。巨岩を背に古い狛犬の間にそれより新しい石祠が設置されている。

国見神社の奥には避難小屋がある。なかには薪ストーブと薪の木の枝が置いてある。30年以上も前になるだろ

うか、会社の女性に誘われて善通寺山の会の山行に参加して国見山に来た際に、この小屋の中で鍋をつついた記

憶がある。

 

 

 

道はこの避難小屋から山頂の南直下を巻くようにして続いている。以前は手前で直登して登っていたけれど、今

はロープが張られて通行禁止になっている。山頂から西に続く支尾根に出て反対に東に向かって登って行くと、

二等三角点 国見山 1408.98m 

 

 

国見山山頂はその名のとおり360度の絶景が広がっていた。誰一人いない静かな山頂を想像して登ってきたが、

西側から先ほどからずっとヘリコプターのホバリングの音が聞こえていた。ただしその飛んでいる姿が山頂に来

ても全く見えない。

東には寒峰から烏帽子山そして矢筈山の峰々。

 

そして太郎さんと次郎さん

 

南にはちょこんと三角の頭を出した天狗塚から西熊山、そして三嶺の稜線が続いている。

 

 

梶ケ森の電波塔類も見える。

 

そして西を見ると二つ岳から東赤石山

 

そして一番雪が深いちち山から西に、石鎚山へと雪を抱いた峰々

 

北には雲辺寺の肩越に豊浜辺りだろうか?

 

 

山頂からの絶景をたっぷりと眺めた後、西に続く支尾根を下って行く。この道は大歩危の駅から続く国見古道

なる。そして祖谷スカイラインレースのコースにもなっている。

 

登ってきた国見神社からの道の分岐を過ぎるとしばらくは尾根道。その内に次第に尾根が広くなっていく。

 

 

 

 

作業用のモノレールを跨いでさらに下って行くと川崎国見線林道の最高地点に出た。

 

 

 

 

ここから車を停めた上の登山口まではコンクリートの道が続いて行く。今年の祖谷スカイラインレースは5月1

8日に開催されるらしい。コースは大歩危駅から国見山を往復する(シングルクラスの9.1km累積1280m)と

見山登頂後、後山に下りて再度国見山に登って大歩危駅に戻る(ダブルクラス15.4km/累積2200m)の2クラスに

分かれている。昨年のショートコースの優勝者は1時間40分ほどで登り降りしている(信じられない!)

林道を下って行くと切通の岩肌と杉の木の間に天狗塚から三嶺へ続くゴールデンコースが山頂で見るよりクリア

に見えた。

 

 

 

それにしてもこれだけの岩肌を削って林道を通して、木材の搬出に使うのだろうけれど、果たして採算が合うの

だろうかと思ってしまう。

 

 

山側の杉林の下にはミツマタが所々で花を突けている。

 

 

道の脇には小さなスミレやフキノトウが春の訪れを感じさせてくれる。山頂からこの林道に降りたち、おおよそ

1時間で上の登山口には戻って来れた。

 

 

 

 

帰りに寄った大歩危駅には外国人の姿が何人も見られた。平日にもかかわらず四国のこんな山の中までインバウ

ンドは進んでいるのかと感心。駅舎の横のトイレにはユニークな注意書きがあった。小便小僧のポコッとお腹の

出た幼児体系を見て、思わず自分の脂ののった下腹を眺めてしまった。

 

 

 

 

ここからは花めぐり。そのつもりで歩き探したけれど、見つけたカタクリヤやヤマシャクヤクはまだまだ蕾を付

けた葉も少なく、山肌を吹き上げてくる風にゆらゆら揺れていた。代わりにまだ福寿草が黄色い花を咲かせて出

迎えてくれた。『ヤマシャクヤクはまだ当分先だね』と話し、次にまた来ようと言って花散策を終えた。

 

 

 

 

 

 


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