KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC登山部2021.02.24 堂山~狭箱山

2021年02月27日 | 香川の里山
今週も引き続きSYH・WOC登山部で里山を歩いて来た。

引田町からスタートしたSYH(セニョさん・YAMAP・補填)も

高松市内のクレーター8座・峰山と順調に西へ西と進んで、

今回も市内の里山の堂山~狭箱山を縦走する事にした。

堂山は高松市内では屋島・日山と並んで、地元の人達が日課のようにして

毎日大勢の人が登っている里山なのだ。同じように県内では雲付山・白山

そして飯野山もたくさんの人が健康の為に登っているが、

堂山では『朝日を見る会』『夕陽をみる会』の他にも、色々とグループがあって

四季折々の里山の変化を楽しんでいる。また我がWOC登山部が飯野山から

県外の山々に目を向けるようになったのと同じように、他のグループでも

メンバー同士で集まり、県外の山に活動を広げているグループがある。


堂山から六ツ目山を経て、伽藍山そして狭箱山への縦走路も

以前に比べると整備されていて随分と歩きやすくはなっているが、

今回一番頭を悩ませたのは車の配車だった。最後の狭箱山からは

下道を歩けば何でもないのだが、ここ最近は堂山の登山口となる

綱敷八幡神社も、その南にある南登山口からも平日でも登る人が多く、

車を停められるスペースが確保できるかどうか分からない。

当日の参加人数からすると登山口での駐車とデポ車とに分かれて、

とにかく登山口での駐車台数を減らす必要があった。


幸いGoogleMapで調べてみると、伽藍山の東の麓の林道の脇に

何台か停められるスペースが見つかった。

まずは綱敷八幡神社に集合し、デポ車を運転する人以外は下道を歩いて南登山口から

先に登ってもらい、デポ車を4台置きに行った後デポ車班は

綱敷八幡神社からスタートするという妙案を思いついた。

これなら先にスタートする班の時間待ちがほとんどなく、

龍王宮の展望台で合流する手はずで出発した。


神社の前には案の定十台近くの車が停めてあり、溢れた車は路上駐車をしていた。

何とか車を停める事ができ鳥居の前から林道を南に少し歩いて登山口を目指す。

道の脇には微かな香りを漂わせた梅の花が咲いていた。







登山口から墓地の横を通って山に向かって登って行くと、

アスファルト道が終わり地道になった。

道の脇には所々でサムエル・ウルマンの『青春の詞』に

まつわる合目と詞を書いた杭が建てられている。







昨日までの温かかった日に比べて、今日は気温が下がると聞いて上着を羽織ったが、

直ぐに暑くなってきた。九十九折れの道を登り尾根に出て、左に折れて

龍王宮の展望台に着くと、既に南登山口から登ったメンバーは到着して寛いでいた。

今日はかずちゃんとあきちゃんが初めての参加となり、先週に続いて総勢13名の大人数になった。








山頂では他にも何人かの人がいたが、龍王宮の石祠の横のベンチに腰掛けたおじいさんが

ヤマガラを招き寄せて先に着いたメンバーと何やら話し込んでいた。

餌付けされた?ヤマガラが次から次とおじいさんのヒマワリの種を持った手に飛んでくる。










石祠の前からは東に高松市内から南部にかけての眺望が広がっている。

先週歩いた峰山やさらにはクレーター五座も良く見える。

昔の人たちにとって山は神の宿る場所。その山頂には祠が祀られ、

五穀豊穣を祈って神事が行われていた。香川のほとんどの里山にも祠があり、

神様が祀られているが、県内で一番多いのがこの龍王宮。

干ばつの多かった香川では、恵みの雨を祈って雨乞いの神事で

里の人たちが集まっていたのが、今は違う形でこうやって人々が集まっている。

ただそういう神事も昨今は行われなくなり、里の人が訪れる事なくなった里山も多く、

山への道も荒れて祠も朽ちかけている里山を時々目にする。

それに比べるとこの堂山の龍王宮の前には、毎日大勢の人が集い賑わっている。










龍王宮から堂山を目指して北に進んで行く。花崗土の踏み固められた坂道を降りると

綱敷八幡神社からの道に合流する。更に進んで行くと今度は岡本コースへの分岐点。

そこから少し登って進むと302mの道標がある。










地形図にはこの302mの場所に堂山の名前が記されているが、ここから少し下って

また登り返すと304mの福家城跡の堂山北嶺に着いた。

その間も数組の登山着姿の人たちとすれ違う。

さすがに13名もの団体は珍しいのか、『どこまで行かれます?』と何度か聞かれる。

『狭箱山まで』と答えると、『すごいね!』と笑顔が返ってくる。




福家城跡と書かれた札のある304mは城跡らしく広場になっていて、

堂山北嶺と書かれた山名札が建っている。広場の中央には大木が当時の城主の代わりに鎮座し

長い年月の間、麓の民を見守っていた。

ザックを降ろしてメンバー全員が揃うのを待ちながら休憩をとる。







さぁ~ここからが今日のメイン。先ずは六ツ目山との鞍部に向かって下って行く。











途中からは尾根コースと谷コースに分かれているが、先に下って行ったメンバーは尾根コース。

残りのメンバーは谷コースへと別れて下って行く。谷コースの鞍部まで下って行くと、

確か徳島のkyoさんが“トトロの森”と名付けた、

高松市内にあって高木の生い茂る、鳥のさえずりだけが聞こえる静かな森に着いた。
















トトロの森から尾根コースとの合流する場所に一旦登り、そこから六ツ目山への急登が始まる。




しばらく登って行くと一枚板の立派な『一合目』と書かれた案内板。

鞍部からは少しは登ったはずなのに、まだ一合目?と思ってしまう。




急登にはずっと太いロープが張られているが、乾いた花崗土の急登は滑りやすく、

メンバーのペースがどんどん落ちてくる。











合目の案内板を横目に見ながら息を切らせて登って行くと、最後に七合目の案内板があった。

ただここから山頂までは意外と距離はなく、どういう基準で取り付けられているのだろう?

と少し疑問が残る。この辺りからは山頂が近づいて来た目印の岩が露出し始める。







山頂は以前に比べると西側の木や下草が枯れていて眺望が良くなっていた。

藪漕ぎして登った連光寺山や国分寺のカッパドキアのある猪尻山が見える。

ここでもザックを降ろしてしばらく休憩をとる。

今日のメインの急登を登ったばかりなのに、元気な女性陣はもう話が弾んでいる。










独立峰のこの山は登った分だけ同じように下ることになる。急登を登ってきたなら

急坂の下りが待ち構えている。このところ落ち葉に埋もれた下り坂が多かったが、

まだ足元が見えているので、ロープや木に掴まりながらも何とか尻もちをつくことなく

高速道路の側道の登山口まで降りることができた。樹林帯の中の道も、途中で一ヵ所

だけ見晴らしのいい場所があった。高速道路としては珍しく、まるでレーシング場の

ように短い距離で曲がっているS字のカーブが見える。














六ツ目山を下りた後、側道に沿って西へと進んで行くと、右手に

散髪したてで裾を刈り上げたような伽藍山が近づいて来た。







一旦、高速道路の下を潜り北側に出て、伽藍山の麓までため池の土手を渡り、

民家の間を通って歩いて行くと、西側には鷲が羽を広げたような形をした

鷲ノ山峰ケ原が並んで見える。右手には今下って来たばかりの六ツ目山。







県道12号線を渡り石鉄大権現別院と掘られた石碑から斜めに山の中へと取り付く。

竹林を脇に見ながら登って行くと、岩壁の下にひっそりと佇む薬師堂に着いた。







薬師堂の横には摩崖仏の不動明王が眉間にしわを寄せ、難しそうな顔をしてこちらを見下ろしている。








ずいぶん昔にこの山に初めて登った時に、確か鎖場があったのを思い出し、

事前にあっちゃんに『今日は鎖場があるよ!』とメッセージを送ったら

『ワクワク!』と返事が返ってきたが、どの辺りにあったのかが全く思い出せない。

仕方がないので摩崖仏の脇から取りあえず登ってみることにする。

他のメンバーは下側の鳥居からの巻き道を分かれて登って行く。







キョウちゃんとあきちゃんも興味津々で下から付いてくるが、

結局巻き道へ飛び出してしまった。それでも諦めきれないあっちゃんは、更に岩壁の方へと

登ってみるが、結局大きな岩に阻まれて戻って来た。

申し訳ないので、巻き道から横に入って藪の中を探索してみるが、それらしい場所はなく

露岩と藪の続く中を、あっちゃんとそのまま山頂まで登ってしまう事になる。

結局鎖場は見つからずに巻き道を登って来たメンバーと合流。


山頂には八大龍王の石祠と四等三角点伽藍山

八大龍王とは天竜八部衆に所属する竜族の八体の竜王(竜神)のことで、

難陀・跋難陀・娑迦羅・和修吉・徳叉伽・阿那婆達多・摩那斯・優鉢羅の

各竜王のこと。法華経に登場し、仏法を守護するとされているが、

日本では“祈雨・止雨の神”ともされている。

日本では古くから“水の神”として各地で民間信仰の対象となっていて、やはり干ばつが続くと、

この竜神に食べ物や生け贄を捧げたり、高僧が祈りを捧げるといった雨乞いが頻繁に行われていたと云う。

少し下がった場所には石鉄(石鎚)大権現の石祠もあるこの山は、

鎖場があることからして、古くから修験と信仰の山だったのだろう。







伽藍山から狭箱山へは短い距離だが今日一番の急な下り。

急坂の下りではいつもそうだが、みんな同じ方向に身体を傾け下って行くので、

同じポーズをとっているようで面白い。








逆に急登では綱引きしているように見えるセニョさん





鞍部から狭箱山は50mほどの登りだが、今までの道から一変。

落ち葉がたっぷりと積もった急登になる。やはりここまで歩く人は少ないのだろう。

山の南側ですっかり葉の落とした木々の基は、明るくてとても雰囲気のいい道だ。







今日の最終目的地の狭箱山には堂山登山口から3時間30分で着いた。

3年前にWOC登山部で来た時は風が強くてこの場所での昼食は諦めたが

今日は風もほとんどなく気温も上がって来たので、お昼を摂ることにする。







山頂の北側の露岩に腰掛け、国分寺の北部の街や五色台を眺めながらのお昼ご飯。

セニョさんと正面に見える袋山から勝賀山への縦走で話が弾む。







お昼ご飯を食べ終え、伽藍山への鞍部まで下って分岐から東の下道へと更に下って行く。




ここで少しだけ道を間違え藪漕ぎとなる。

案内に『今日は藪漕ぎはありません。・・・多分?』と書いて正解だった。

少しだけ藪の中を進んで行くと右手に明るく広がる畑が見えた。

畑の最上部から遠慮気味に下っているとあっちゃんが、『下に人がいる!』と言うので

先に一人で下って道の脇で落ち葉拾いをしているおばあちゃんに、

『すみません!道に迷ってしまって。畑の中を通らせてもらってます!』と声を掛けると、

『いいよ、いいよ』と答えてくれたが、道から畑を見上げると、次から次とメンバーが

降りてくるのを見て、『まぁ~大勢やね』とおばちゃん。

畑の横には立派な梅の花が上に横にと枝を広げ花を咲かせていた。

今日は綱敷八幡の梅に始まり、この梅に終わる一日だった。







林道を少し歩いてデポ車を停めた場所まで戻り、今日の縦走は終了。

道の脇の電波塔の広場でザックを降ろしてコーヒータイム。








ここで無事解散となったのだが、鎖場がどうしても諦めきれないあっちゃんは

ルリちゃんとクーちゃんを無理やり誘って薬師堂を再訪したという。

鎖場は薬師堂から奥の巻き道の更に奥にあったらしい。

当然、ルリちゃんとクーちゃんは見学で、あっちゃん独りで登って下りてきたらしい。

家では清楚?な奥様が、こんな性格なのを果たしてご主人は知っているのだろうか?(笑)








来週のSYHはいよいよ中讃地区に入り、善通寺五岳を計画しているが、

里山にも春の花が目につくようになり、そろそろ県外の山にも花の便りが

聞こえてくるようになってきた。来月後半くらいからは香川を飛び出してみたいと思っている。


今日のトラック



今日の3Dトラック



WOC登山部2021.02.17 石清尾山~小山

2021年02月19日 | 香川の里山


今日はWOC登山部・里山班は高松市の峰山でぐるっと遊んできた。

前回のクレーター八座に続いてSYH(セニョさん・YAMAP・補填)・WOCと題して、

既登の山だけれど、セニョさんがYAMAPを始める前に歩いた山で

トラックを記録できていない山を巡るという企画なのだ。セニョさんは『他に皆さんの行きたい

山があれば優先してください』と遠慮気味だが、この時期出かける里山がなかなか思いつかず

既登の山でもSYHのテーマがあるので、いくらでも出かける山ができて企画するものとしては助かる。


峰山公園の駐車場に9時集合。市内の道が渋滞していて時間ギリギリに到着すると

メンバーは既に到着していて準備を終えていた。

峰山公園駐車場から先ずはアスファルト道を歩いてはにわっこ広場まで歩いて行く。

昨日までの暖かな天気は一転して、雪がちらつき冷たい風が吹いている。







広場に沿って脇の地道を展望台の案内板に沿って登って行くと、円柱型の展望台に着いた。

中にある螺旋階段を上まで登ると北に高松市の沿岸地区の眺望が広がっていた。

天気の割には空気が澄んでいて、瀬戸内の島々や対岸の岡山まで遠く見渡せる。

ゆっくりと景色を眺めていたいところだが、吹きさらしの展望台は寒くて長居はできない。










先ずは四等三角点石清尾山ゲットだぜ!




展望台から東に道が続いている。足元には次第に讃岐岩質安山岩の黒い露岩が増えてくる。

樹林帯が終わり、石清尾山の中腹まで降りてくると岩場が展望台になっていた。







さらに下って行くと同じように眺望のいい岩場に着いた。セニョさんと二人でその景色を眺めていると

後ろから少し遅れて女性陣が降りてきた。高度を下がるほどどんどん高松の旧市内が近づいてくる。

しばらくはその景色を楽しんでいたが、いくら待っても最後尾の(はずの)4人が降りてこない。




心配になったセニョさんが『ちょっと見てくるわ!』と言って戻って行くと、行き違いで

山さんから電話がかかって来た。『石清尾山の展望台まで戻って来たんやけど、どこにおるん?』

『えっ?間違いです。戻ってください!』と言うと、『駐車場まで戻るん?』と。

『いえいえ、さっきの岩場まで!』と言うと山さんが、『石清尾山で遭難しました!』と。 (*´▽`*)

どうやら同級生の男性陣が岩場で話し込んでいて、先に降りたメンバーを見失ったようだ。

(岩場で話に夢中になるツーさんと健さん)



しばらくして捜索に向かっていたセニョさんが戻って来た。その内に遭難した?メンバーも降りてきた。

『峰山で遭難したなんて、新聞の一面に載るで~』などと冗談を言った後、さらに下って行く。

岩場の展望台からも安山岩の露岩の道が続いていく。さらに高松の市内の街並みが目の前に近づいて来た。

石清尾八幡宮の緑青の緑の屋根も、その裏手の山の脇にちょこっと頭を覗かせている。







露岩の道から木々もなく更に広い安山岩が露出した場所に出た。

そこから下に大きな介護施設の建物の脇を通って下りると、西宝町の住宅地に降り立った。







次に目指すは四等三角点八幡宮。石清尾八幡宮の裏山に当たる場所だが

その取り付きが判らない。狭い住宅街の道を抜け幼稚園の横を通り、JR高徳線の高架を潜って

山際に進むと蜂穴神社の社殿が見えた。鳥居を潜り本殿にお参りすると、

その脇からどうやら三角点のある尾根に行けそうだ。案の定その道を登って行くと尾根に出た。

広い尾根を進むと広場になった場所に三角点はあった。広場の中央には奉献・二千六百年記念

云々と書かれた大きく立派な石碑が建っている。今日、二つ目の三角点ゲットだぜ!










三角点からは南に少し下り線路の脇を歩き、石清尾八幡宮の境内に入りトイレをお借りする。

今年は参拝出来なかったが、毎年正月には大勢の参拝者で賑わう境内も

平日のこの天候の中では人の姿は見当たらない。




トイレ休憩のあと八幡宮の門前を歩き百舌坂の下から、今度は石清尾山の反対の

稲荷山へと取り付いて行く。最近、高松市内でもイノシシを見かけた

ニュースがよく流れているが、この山でもウロウロしているらしい。







稲荷山は標高166mほどの低山だが、山頂への道は直登で急登な道がどこまでも続いていく。

樹林帯に囲まれて風が当たらなくなるといっぺんに汗が噴き出てきた。

麓の百舌坂辺りでは、時々香大のワンゲル(登山部?)の学生が大きなザックを担いで

歩いている姿を目にするが、この登り坂だったらけっこうトレーニングになるだろうな~。










稲荷山の手前で道は緩やかになり、道の脇に稲荷山姫塚古墳があった。

資料によるとこの古墳は前方後円墳と言う事だが、上に立っただけではただ安山岩が

散乱しているようにしか見えない。




稲荷山からはほぼ水平な道。栗林公園の真上辺りまで来ると松の木に松くい虫の予防だろうか?

薬が入っているボトルが何本もの木に刺っている。







尾根道をどんどん歩いて行くと南端の室山には四等三角点紫雲山

今日、三つ目のポケモン、でなく三角点ゲット!




室山から少し戻った分岐から姫塚方面へと歩いて行く。







一旦栗林トンネルの上まで下って登り返すが、ここも結構な急登だ。九十九折れの道とは別に

露岩の直登の道を登って行く。先ほどまでの強い風が和らぎ、陽も差してきたので

石船塚古墳の手前のベンチのある場所でお昼ご飯にする。














すると山さんが箸を忘れた!と騒いでいる。幸いルリちゃんが手をならぬ、箸を差し伸べてくれたので

カップ麺を食べる事が出来たが、スタート時点でも『今日は朝、人数分のコーヒーの準備をしたのに、

ザックにいれるのを忘れた!』と言っていた。

WOC登山部ではよく忘れ物や落とし物をするのがセニョさん。

メンバーが忘れ物をするとセニョウィルスに感染した!と

いつもは冗談を言い合っているのだが、今日の山さんは

セニョさんの濃厚接触者で重症状患者になったようだ。(笑)




お弁当を食べた後、すぐ上にある石船塚古墳に登ってみる。石船塚古墳も前方後円墳で

その前方部分には出土した石を刳り抜いて造られた石棺が置かれていた。







石船塚古墳から先に進むと峰山公園の臨時駐車場のあるアスファルト道に出た。

駐車場の横にあるトイレで一旦トイレ休憩。駐車場の道路を挟んで反対側に、首長の娘の墓だった

という伝承から名付けられた姫塚古墳がある。










姫塚古墳の横を通りアスファルト道を進むと、南に眺望が広がっていた。

遠く阿讃の峰々まで見渡せるが、高松空港辺りから山までは真っ白になっている。

市内では少しチラついた程度だったが、山間部ではけっこう積もっているようだ。




アスファルト道から左に入り切通峠へと下って行くと、正面にこれから行く野山と浄願寺山が見えた。

今日はその先の小山まで歩く予定、まだまだ先は長そうだ。







切通峠から野山への道も先ほど見えた感じで思った通り急登だった。

ロープの張られた道が続いていく。後ろから来るメンバーの間隔も開いて来た。







野山にはベンチと地元自治会が造った山名札があった。山の西側からはまた冷たい風が吹き上げてくる。




登りが急登だったと言う事は、下りも急な坂。トントンと下って行くと浄願寺山との鞍部。

鞍部から浄願寺山への道はウバメガシの林が続いていた。

山頂には二等三角点本門山。四つ目の三角点。














最初は私のスマホで集合写真を撮っていたのだが、山さんが重たい?三脚を担いできたと言うので

せっかくなので全員が揃った集合写真を撮る。










浄願寺山から小山に行く途中で、最近この道を歩いたツーさんが、見晴らしの良い場所が

あると教えてくれた見晴らし台に出た。













そこからは東に向かっての眺望が広がり、周りの里山や屋島の峰越しにちょこんと頭を覗かせた

先週歩いた五剣山も見える。寒空に雲が広がり山間部の白い山肌がなお一層寒さを誘う。














展望台からさらに下って行くと今度は市内から西側の眺望が広がっていた。

今日は石清尾山では市内の沿岸部。姫塚の西では南側の市街地。そして先ほどの東側の眺望に

この西側の眺望と、高松市の全てが見渡せた。







浄願寺山と小山との鞍部から小山へは、葉が落ちた明るい雑木林の雰囲気のいい道が続いている。

最後のピークと三角点が近づき、前を歩くセニョさんのペースが上がって来た。










そして最終目的地の小山には四等三角点小山。山頂は広場にはなっているが

木々に囲まれて見晴らしもないせいで、山頂の雰囲気は全くしない。







今日はここから高松高専の方へ降りて山の西側を歩いて切通峠へ戻る

予定だったが、北西からの風が強いので、このまま南へ下って

西からの風が当たらなそうな、山の東側の西春日地区を歩くことにした。

小山から麓の山王神社への下りもなかなかの急坂だった。

後で聞くとツーオクさんは二度ほど尻もちをついたそうだ。











麓まで降り山王神社へは下らずに左に折れてさらに下ると、西春日地区への山際の道。

落ち葉の積もった林の中を通り竹林を抜け、天理教の建物を下に見て、地図を見ながら

西春日団地の中を通り切通峠へと戻って行く。











庄の宮神社を過ぎたあたりから切通峠までの道が怪しくなってきた。

GPSの地形図を見ながら前を歩くメンバーが右往左往している。確かに地形図では道があるのだが

フェンスがしてあったり、違う方向に向かう道だったりで立ち往生してしまう。











引き返すのもめんどくさいので畑の中を通らしてもらって下に見えた道まで降りる。

道はため池を回り込んで切通峠へと続いていたが、ここでも地形図に載っている違う道を

ショートカットで進んで行くと、遂に道は途切れ藪の中へ突入する羽目になった。





藪の中を進んで行くと一段上に道が見えた。よっこらしょと木に掴まりながら登るのだが

やはり女性陣は不慣れなようで、山さんがストックを使って引っ張り上げている。

ため池からアスファルト道を歩けば何でもなかったのに、急がば回れとはまさにこの事。







切通峠へ続く道には梅だろうか桃だろうか?花を咲かせた大木。

峠のお地蔵さんに手を合わせて、今日最後の峰山公園への登りに取り付く。











名前の通り切り通しになった取り付きは最初は九十九折れの急登だったが、

しばらくするとトラバースの緩やかな道になる。







トラバース道を進むと峰山公園へのアスファルト道に出た。お昼過ぎに通った姫塚まで歩き、

車を停めた公園の駐車場まで下って行く。











今日は5時間30分ほど予定だったが結局6時間30分でスタート地点にたどり着いた。

子供たちが小さいころによく遊びに来たこの峰山。以前に所属していた山の会でも

度々訪れた事はあるのだが、今日のように周回したのは初めて。

メンバーのYAMAPでは13.5KMの距離の様だが、私のGPSでは沿面距離が14.75kmを

記録している。累積標高も934mとクレーター八座よりも歩いた、なかなかタフな一日となった。



今日のGPSトラック



今日の3Dトラック



WOC登山部2021.02.03 クレーター8座

2021年02月04日 | 香川の里山



今日の登山部は3つのグループに分かれて活動。

ひとつは雪山を目指して毛無山に、もうひとつは岬を巡って

庄内半島の三崎灯台まで歩いた。

そして我々はと言うとメンバーのセニョさんが、YAMAPを始める前に歩いた山で

トラックを記録できていない山を歩いてトラックを記録する山行にお付き合いをした。

名付けてSYH・WOC。(セニョさん・YAMAP・補填)

先週、他のメンバーと東の引田の里山を歩いたようなので、

今週はまずはクレーター五座を目指すことにした。


集合場所の平和公園には次々とメンバーの車が集まって来た。車を降りると昨日までの天気とは

うって変わって、冷たい風が頬を刺す。皆さんの第一声は『寒いね~!』だった。

地元のセニョさんの提案で、先ずはここから下道を歩いて日山を目指す。

さらにセニョさんが言うには、実はクレーター五座にはプラス三座あると言う。




三郎池まで来るとため池の水面を渡ってさらに冷たい風が吹きつけてくる。

トイレを済ませるメンバーを待ちながら、周りにある案内板や史跡を眺める。

県内のため池は『満濃太郎』『神内次郎』『三谷三郎』の愛称の付いた池があり、

この三郎池を代表するモニュメントの竜の伝説には、元々巨大な蛇だった母子の話が

案内板に書かれていて、満濃池とのつながりも書いてあった。







トイレ休憩後、突堤の東側から先ずは日山の南東にある小日山に取り付く。

小日山への道は車が通れるくらい幅の広い道で、山頂まで桜並木が続いていた。




小日山の山頂には東屋があり東側の眺望が広がっていた。ここまでの登山道の登りで

少し暑くなってきたので服装の調整をするメンバー。







小日山から一旦下って日山へ登り返すと、直ぐに花崗岩の急登になる。

気温はスタート時点とさほど変わっていないが、樹林帯の中で風がなくなると

途端に汗が噴き出てくる。この日山も県内の他の里山同様いくつかのルートがあるが、

一般的に登られている北側からの道に比べると、随分とワイルドな感じのする道だった。

道標には『東稜顎出しルート・難関の尻見坂』と書かれている。

とは言え花崗岩の一つひとつが大きいので意外と登りやすく、

ひなちゃんもクーちゃんもけっこういいペースで登っている。










山頂には小日山と同じように東屋があり、地元の人たちが大勢休んでいた。一つ目の三角点は四等三角点“日山”。

この日山も白山や堂山や飯野山と同じように、毎日日課のようにして

登っている人がいて、セニョさんによるとこの日山には毎日200人近くの人が登っているそうだ。

東屋に設置された望遠鏡を覗くとサンポートのシンボルタワーがくっきりと見えた。










日山山頂で一息入れた後は次の雨山を目指して東に降りて行く。

階段状になった道は急坂だが、痛んだヶ所には土嚢袋が置かれていてよく整備されているのが判る。







一旦車道まで降りると直ぐに反対側から登り返す。今日は一番高い山でも上佐山の255.6mだが

とにかく登っては降りて、また登るの繰り返しなのだ。










雨山は116mのこんもりした山。山頂は木々に囲まれて見晴らしは無い。

かなり古びたアクリルのプレートがあったが、キティーちゃんのプレートだろうか?

書かれた文字はほとんど消えて識別できない。







雨山からはさらに東へと下って行く。途中で少し開けた場所からは

高松松平家の菩提寺の法然寺が正面に見えた。







雨山を下ると住連寺池の袂に出た。そこから犬の馬場という

変わった名前の地区の中を通り、次に馬山の裾野まで下道を歩いて行く。

馬山の裾野を少し東に回り込むと田んぼの脇にピンクのテープが見えた。

そこから里道を登って行くと竹林の中の道。太く高く真直ぐに伸びる立派な竹林だが

風でなぎ倒されて道を塞ぐように覆いかぶさっている。













竹林を過ぎると落ち葉が積もった急登になる。時々メンバーも足を滑らせている。

馬山も先ほどの雨山と同じように木々に囲まれて山頂らしくなく、唯一馬山と書かれた

山名札で山頂だと判る感じだ。













山頂からは少し平らになった道を進み、また東へと下って行く。

下った場所からは次に目指す実相寺山が南に見えた。




下道を歩き住宅地の中を通り実相寺山の西側の裾野まで来ると墓地公園があった。

ここでまたトイレ休憩。男性だとその辺でチョチョイと済ませられるが、女性陣はやはり

トイレが無いとなかなか不便だ。今日は特に冷えるのでなおさらだ。

墓地公園から南に歩くと電波塔が見える。その電波塔への道を登って行くと

実相寺山への取り付きになる。ここでもしばらくは急登が続いていく。







途中で少しだけ北側に開けた場所があり、仏生山から北に高松の市街地、

そして先ほど登って来た日山や馬山、また屋島が見えた。

こうやって見ると屋島って本当に平らな山だと、改めて感心する。

全国的に見てもあんな形をした山はなかなか無いじゃないだろうか?




途中にある石祠からは比較的緩やかな道が続いていく。







広い山頂尾根の東端が実相寺山の山頂だった。セニョさんは地元で何回か登っている山々だが、

唯一YAMAPで周回のトラックが無かったので、いつになくご満悦だ。










実相寺山山頂からは馬山団地への道と見性寺へと下る二つの道に分かれている。

案内板に馬山団地への道は急な道と書かれていたが、見性寺への道もなかなかの急坂だ。

落ち葉が積もって地道が見えないうえにかなりの傾斜で、油断ができない。

こんな急坂は下手にゆっくり下るよりは、小股でトントンと降りた方が滑りにくい。

度々後ろから降りてくるルリちゃんの『お~っと!』と声が聞こえる。

そのルリちゃんの滑ったシーンを撮ろうとカメラを構えるヤモッチ










滑落者?が出ることもなく、やっとのことで降り立った場所にある見性寺は

曹洞宗のお寺で、本堂はRC造りの立派な建屋だった。下りの苦手なひなちゃんの後ろに一緒に付いて

見守りながら降りてきたみやさんと二人が少し遅れて着いた。

丁度お昼時なのでここでご飯にする。

ここからはこれから登る日妻山上佐山・雌上佐山見える。







女性陣が『次に登る山は?』と聞くので、『日の妻の山!』と答えると、

『夜の妻の山もあるんだろうか?』と下世話な話をしている・・・・ (~_~;)




この見性寺からすぐ反対側のため池の土手から日妻山への道は、地元の人を揉めて登山禁止になっている。

セニョさんも以前に登ろうとしたときに、高知の団体が地元の人と口論になっているのを見たと言う。

ため池の土手を進むと墓地への道があるが、その入り口には『登山禁止』の札があり、

仕方がないので引き返して下道を歩き、少し北側の田んぼの畦道を通って取り付く。

下道からは裾野の取り付きにピンクのテープが見える。




取り付きからは所々で木の枝にテープが巻かれていた。そしてここも急登が始まっていく。

お昼に腰を降ろしたせいか、ここまでの疲れか、この登りがとにかく足が重くて進まない。

今日で2回目の参加のキヨちゃんは意外と登りに強くて

最後はみやさんと二人で見えなくなるくらい先を歩いて行った。

ルリちゃんもクーちゃんも同じように疲れてきたのか、ペースが落ちてきた。

急登の途中で展望岩があり、先ほどの実相寺山が正面に見える。

実相寺山はここから見るとなかなか秀麗なおむすびの形をしている。










日妻山山頂には四等三角点『日津間』、今日二つ目の三角点。

そしてここにもキティーちゃんのプレート!










そしてまた急坂を細い笹の茎を握りながら下って行く。







日妻山から最後の上佐山へは三郎池の南の端から県道を渡り麓へと歩く。

大きなカントリーの横を通って山へと取り付く。







取り付きからしばらく歩くとまた石祠があった。

そこから急登を登ると今度は雌上佐山への鞍部へのトラバース気味の道になる。

やはり、みやさんとキヨちゃんのペースがダントツに早い。







鞍部からは左に上佐山、右に雌上佐山への分岐になっている。

脚が攣りそうになったというルリちゃんとクーちゃんはここで待機。

残りのメンバーで七座目の雌上佐山を目指す。







山頂直下の巻き道を廻ると北側に眺望が広がっていた。

日妻山と三郎池の向こうに日山。そして最後の上佐山もまじかに見える。

ヤモッチと二人で『まだ結構のぼらないかんな~!』










雌上佐山も眺望が無いので早々に引き返す。








折り返した鞍部には上佐山まで15分と書かれている。

ここからが最後の正念場。花崗土や花崗岩の露岩の滑りやすい急登を登って行く。

ロープに掴まりながら一歩一歩喘ぎながら踏み出すのだが、

今日の急登、急坂の繰り返しからやっと解放されるので元気が出てくる。














一番最初に山頂に出たルリちゃんから歓声が上がった。続くメンバーからも

次々に『わ~すごい!』の声が上がっている。年々周りの木々が刈り払われて、

以前と比べても更に眺望が良くなった感じがする。もちろん360度の大展望!














高松市内の里山でここまで周り全て見渡せる山は、この上佐山が一番かもしれない。

セニョさんの提案で時計と反対周りに回って、この山を最後のフィナーレにしたのは正解だった。

これ以上の舞台はない!


 

三角点は今日三つ目の二等三角点『宇和佐山』。







幸い風も止んできたので、ここでコーヒータイムでのんびりとしながら、

周りに見える山々の同定をしながら時間を楽しむ。













最後も急坂を下って行くが、大展望を楽しいんだ後は足取りも軽い。














沿面距離12.49km、累積標高983mを歩ききったメンバー。

計画ではセニョさんが5時間を切りたいと言っていた。実際は度々の休憩時間を入れて

6時間30分かかってしまったが、心地よい疲れに包まれて駐車場を後にした。




IRIBITOさん企画の雪山班の様子




杉さん企画の岬班の様子




今日のトラック



今日の3Dトラック