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“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術ニュース●日本科学未来館の毛利 衛 館長の後任にIBM T.J.ワトソン研究所 フェロー の浅川 智恵子氏(「全米発明家殿堂」入り)が就任

2020-04-16 09:31:43 |    科学技術全般

 科学技術振興機構(JST)は、 日本科学未来館の毛利 衛 館長の後任として、IBM T.J.ワトソン研究所 フェロー の浅川 智恵子 ( 61歳)を選任した。浅川氏は館長就任後もIBM フェローを兼務する。

 浅川 智恵子は、小学校時代にプールでの怪我がもとで徐々に視力が衰え始め、中学2年生の時に失明。大学卒業後、視聴覚障害リハビリテーションセンターの社会福祉法人日本ライトハウスでプログラミングを学ぶ。 

 1985年 日本IBM 東京基礎研究所に入社。1992年「日本語デジタル点字システム」を開発、1997年 史上初の実用的な音声WEBブラウザ「IBM ホームページリーダー」を開発。1999年 厚生労働大臣賞受賞。2004年 東京大学 大学院工学系研究科 先端学際工学専攻 博士課程修了、博士(工学)取得。

 2009年 日本IBMでは史上3人目のIBM フェローに就任。2011年 文部科学大臣表彰。2012年 ICT超高齢社会構想会議 構成員(総務省)。2013年 紫綬褒章受章。2014年 米国カーネギーメロン大学 IBM 特別功労教授に就任。 2016年「 2020ワールド・ロボット・サミット実行委員会諮問会議(経済産業省)」。 2017年 視覚障がい者の屋内ナビゲーション技術「Navcog」を発表。 2017年 米国National Academy of Engineeringメンバー。 2018年 米国IBM T.J.ワトソン研究所に移籍。 

 2019年 「全米発明家殿堂」入り。 2020年 米国盲人協会 ヘレンケラー・アチーブメント・アウォード受賞。 2020年 視覚障がい者のためのナビゲーションロボット「AIスーツケース」を発表。(「科学技術振興機構(JST)」)

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●科学技術ニュース●シスコと国立情報学研究所、全国の大学・短期大学・高等専門学校の遠隔教育を180日間無償支援

2020-04-10 09:25:16 |    科学技術全般

 シスコシステムズは、国立情報学研究所(NII)の協力のもとで、全国の大学・短期大学・高等専門学校に対して、遠隔授業のための基盤として、シスコのウェブ会議システム「Cisco Webex」を180日間にわたって無償で利用できる高等教育機関特別支援プログラムを提供する。受付は、4月6日より開始。

 現在、新型コロナウイルス感染症拡大が大きな社会的な課題となるなかで、大学等では、新年度を迎えるにあたって、学生および教職員の感染リスクを低減しながら、カリキュラムに沿った学修機会を確実に提供していくことが求められており、その有効な手段として遠隔授業への関心が高まっている。

 NIIでは、大学共同利用機関として、かねてより学術コミュニティ全体の研究・教育活動に必須となる最先端の学術情報ネットワーク(SINET)、学術認証、クラウド利用支援、学術コンテンツ流通、セキュリティ運用連携サービスといった事業を展開してきているが、今回、遠隔授業を実施する基盤を喫緊に必要とする大学等を支援するため、シスコに協力を要請した。これを受け、シスコはCisco Webex高等教育機関特別支援プログラムを提供することになった。

 Cisco Webex高等教育機関特別支援プログラムでは、ゼミや研究室など多人数でのディスカッション向けのCisco Webex Meetings、1対Nのオンラインクラスを想定したCisco Webex Events、グループディスカッションを想定したCisco Webex Teams等を包含したライセンスを無償で提供。

 ノートパソコン、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスが利用可能で、離れた場所からでも授業を行うことができ、教材や資料の共有もできるクラウドサービスとして提供。このサービスは国内外の高等教育機関や小中高校での遠隔授業で広く実績がある。(「国立情報学研究所(NII)」ウェブサイトより)

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●科学技術ニュース●JST、ムーンショット型研究開発事業のプロジェクトマネージャー公募

2020-02-24 09:12:58 |    科学技術全般

 科学技術振興機構(JST)は、ムーンショット型研究開発事業において、ムーンショット目標達成に向けた研究開発を推進するにあたり、プロジェクトマネージャー(PM)を公募する。

 ムーンショット型研究開発事業は、超高齢化社会や地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的研究開発を推進すべき分野・領域などとして文部科学省により定められた研究開発構想に基づき、研究開発を推進するもの。

 ムーンショット目標に関する研究開発全体の責任者である構想ディレクター(PD)の下、プロジェクトマネージャー(PM)は、ムーンショット目標達成および研究開発構想実現に至るシナリオの策定、研究開発プロジェクトの設計、研究開発体制の構築、研究開発プロジェクトの実施管理などを行う。

 令和2年2月20日(木)~5月12日(火)正午までムーンショット目標ごとにPMを公募し、PDが外部有識者らの協力を得ながらPMを選考する。

 JSTがPMを公募するムーンショット目標は以下の通り。

(1)2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現<PD:萩田 紀博(大阪芸術大学 アートサイエンス学科 学科長/教授)>
(2)2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現<PD:祖父江 元(愛知医科大学 理事長)>
(3)2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現<PD:福田 敏男(名城大学 理工学部 教授)>
(4)2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現<PD:北川 勝浩(大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授)>(「科学技術振興機構」ウェブサイトより)

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★科学技術ニュース★総務省とNICT、地域発ICTスタートアップ創出に向けた「全国アクセラレータ・プログラム」始動

2019-07-11 09:33:06 |    科学技術全般

 総務省および情報通信研究機構(NICT)は、革新的な技術やサービスを有する地域発ICTスタートアップの創出に向けて、起業を志す学生や有望な若手起業家を全国から発掘し、メンタリングやビジネスプランのブラッシュアップなどの育成過程を通して事業化をサポートする「全国アクセラレータ・プログラム」を始動する。

 これに当たり、全国各地から選抜された学生や若手起業家が一堂に会し、全国アクセラレータ・プログラムの成果として、ブラッシュアップしたビジネスプランを披露するDEMO DAY「起業家甲子園(学生向け)・起業家万博(若手起業家向け)」を令和2年3月4日(水)、5日(木)に東京・丸の内(JPタワーホール&カンファレンス)で開催する。

 全国アクセラレータ・プログラムでは、ICT業界やベンチャーキャピタリストとして活躍する方々をメンターに迎え、地区(連携)大会において有望な起業家の卵を掘り起こし(「発掘フェーズ」)、事業計画等をブラッシュアップする「育成フェーズ」を経て、事業化の機会拡大につなげるビジネスプラン発表の場であるDEMO DAY「起業家甲子園・起業家万博」を「事業化支援・事業拡大フェーズ」として用意している。また、有望なスタートアップには、国内外の大規模展示会への出展機会の提供を行う。

 全国アクセラレータ・プログラムにチャレンジされる方は、各地で開催予定の地区(連携)大会にご応募ください。なお、地区(連携)大会の開催が無い地域の方々には、事前エントリー制度をご利用いただきメンター審査による「起業家甲子園・起業家万博」への道も用意している。

 地区(連携)大会で選抜された方々には、起業家甲子園・起業家万博への出場に向けて、事業会社やスタートアップ業界の代表者等で構成するメンター陣によるメンタリングやビジネスプランのブラッシュアップを受けてもらう。また、起業家甲子園の出場予定者を対象にグローバルマインドを身につける機会として、米国シリコンバレーにおいて「シリコンバレー起業家育成プログラム」を実施する。

 地区(連携)大会の最新情報及び事前エントリーの詳細は、NICT ICTスタートアップ支援センターのHP(https://www.nict.go.jp/venture/)。   

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★科学技術ニュース★楽天と東北大学、医療、ロボットなどイノベーション創出を目的とした包括連携協定を締結

2019-04-08 07:12:14 |    科学技術全般

 楽天は、東北大学と、東北発のイノベーション創出を目的とした包括連携協定を締結した。

 同協定を通じて、両者は、互いに有する知見やアセットを生かし、卓越したイノベーションを創出していく。産学連携の各種プロジェクトの迅速な遂行を図るため、「楽天イノベーションラボ東北」を東北大学内に協働の拠点として設置する。初年度の連携領域として、ヘルスケア・医療、ロボティクス、そしてイノベーションを担う人材育成へ重点を置き、今後も拡大していく。

 両者は今後、イノベーションの創出および社会実装の実現を通じて、東北の経済だけでなく人類社会の発展へと寄与することを、共に目指すことにしている。

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★科学技術ニュース★JST、J-STAGEにダークアーカイブサービスを導入し、登載論文の長期保存と安定提供を保証

2018-11-22 09:44:44 |    科学技術全般

 科学技術振興機構(JST)は、「科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)」にダークアーカイブサービスを導入し、J-STAGEに登載されている論文誌のうち発行機関が希望した2,105誌に対して、平成30年11月20日より提供を開始した。

 J-STAGEは、日本の学協会等が発行する約2,700誌、約470万論文(平成30年10月末時点)が登載されている電子ジャーナル出版・提供サイト。

 今回導入したダークアーカイブサービスは、電子ジャーナル提供サイトが自然災害などによって論文を提供できなくなる事態に備えて、登載されている論文のデータをアーカイブ(保存)し、サイトの復旧までに長期間を要する場合に復旧までの間、本来のサイトに代わって論文を提供するサービス。

 ダークアーカイブサービスの導入により、登載論文の長期保存と安定提供が保証され、J-STAGEの電子ジャーナル出版・提供サイトとしての信頼性が高まることが期待される。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「文系と理系はなぜ分かれたのか」(隠岐さや香著/星海社)

2018-10-22 09:32:38 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:文系と理系はなぜ分かれたのか

著者:隠岐さや香

発行:星海社(星海社新書)

 「文系」と「理系」という学問上の区分けは、進路選択や就職など私たちの人生を大きく左右するのみならず、産業や国家のあり方とも密接に関わる枢要なもの。ところが現実には、印象論にすぎないレッテル貼りが横行し、議論の妨げになるばかり。同書では、そもそも文系と理系というカテゴリーがいつどのようにして生まれたのか、西欧における近代諸学問の成立や、日本の近代化の過程にまで遡って確かめるところから始める。その上で、受験や就活、ジェンダー、研究の学際化といったアクチュアルな問題に深く分け入っていくことを目論む。永遠の「文系・理系」論争、ついに現れた基本書にして決定版。

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★科学技術ニュース★文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「科学技術指標2018」を発表

2018-08-30 11:12:50 |    科学技術全般

 文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、日本及び主要国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に分析した「科学技術指標2018」を発表した。

 「科学技術指標2018」から見た日本の状況は次の通り。

 主要な指標を見ると、日本の研究開発費、研究者数は共に主要国(日米独仏英中韓の7か国)中第3位、論文数(分数カウント)は世界第4位、注目度の高い論文数(分数カウント)では世界第9位、パテントファミリー(2か国以上への特許出願)数では世界第1位。

 これらは昨年と同じ順位。

 日本の大学と民間企業との共同研究実施件数及び研究費受入額は着実に増加している。企業の論文数は減少しているが、そのうちの産学共著論文数の割合は増加しており、企業の論文を生み出すような研究活動における大学の重みが増している。

 

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ノーベル賞の真実」(E.Norrby著/東京化学同人)

2018-06-21 09:31:14 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:ノーベル賞の真実~いま明かされる選考の裏面史~

著者:E.Norrby

訳者:井上 栄

発行:東京化学同人

 50年間ノーベル文書館で非公開とされるノーベル賞の選考記録文書。近年公開された文書をもとに、世紀の大発見であったDNA二重らせん構造の発見をはじめとする1960年代の代表的な生理学・医学賞、化学賞の選考過程の裏側を描く。著者は長年ノーベル賞の選考に関わってきたウイルス学者のノルビー博士であり、二重らせん構造の授賞に難癖をつけた大科学者の手紙についてもふれるなど、報道では表に出なかったノーベル賞の選考秘話が満載。

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★科学技術ニュース★日本の論文数、世界第4位、注目度の高い論文では第9位で10年前と比較すると順位は低下傾向

2017-08-15 10:18:50 |    科学技術全般

 科学技術・学術政策研究所(所長 加藤 重治)は、日本及び主要国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に分析した「科学技術指標2017」を公表した。

 日本の研究開発費、研究者数は共に主要国(日米独仏英中韓の7 か国)中第3位の規模だが、人口100 万人当たりの博士号取得者は主要国で第6位。

 論文や特許に注目すると、日本の論文数(分数カウント)は世界第4位、注目度の高い論文では第9位であり、10年前と比較すると順位は低下傾向。

 他方で、パテントファミリー(2 か国以上への特許出願)数では日本は継続して世界第1 位。日本のハイテクノロジー産業貿易収支比(輸出額/輸入額)は継続して低下し、2011年以降は入超となり、主要国中第6 位。

 一方、ミディアムハイテクノロジー産業貿易収支比は、継続して出超であり、日本は主要国中第1位を保っている。

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