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新、時事散歩 第23回

2024年06月07日 | ブログ
大戦の足音

 日本の国会では、チマチマと言うと語弊もあろうが、政治資金規正法の見直しの線引きを巡り与野党の攻防が続いていたが、ヨーロッパでは、ウクライナとロシアの攻防はロシアにとっては、対ヨーロッパ侵攻の助走に過ぎないことが見えて来て、報道されるようになった。

 一説に、先の大戦前年1938年の様相を呈してきたという。第二次世界大戦は、ナチスドイツがポーランドに侵攻したことが始まりであるが、その前段階としてドイツの主導によるチェコスロバキアの解体(3分割)があった。その時、英仏などがドイツに対して厳しい対応を取っておれば、ドイツの行動はエスカレートすることはなかった。との論評もある。

 現在のロシアによるウクライナ侵攻が、ナチスドイツのチェコへの関与と似ているとの考察もあり、NATO各国はウクライナへの軍事支援を継続している。米国も今の所、支援は継続しているが、トランプ氏が大統領に返り咲けば、どうなるか分からない。一方ロシアは、ウクライナの西隣のモルドバ共和国を視野に、当国の大統領選挙を通じて、ロシア人居住地からさらにモルドバ全体への関与を強めようとしている。ウクライナ南部とクリミアからモルトバまで、ロシアの勢力圏がつながれば、ウクライナは黒海への出口を封じられる。(参考:6日、テレビ朝日/ワイドスクランブル)

 まさに現在の世界は、大戦前夜かも知れないのだ。その点、平和ボケ日本では、国会では与野党の勢力争いによる無意味な論戦と、首都東京の知事選挙でいずれも怪しい候補者が、あわよくばと名乗りを上げて競い合っている。

 先の大戦時には、東洋に中共などという国家はまだ無く、中国は内戦状態。わが国は米国に石油を止められ、ドイツのヒットラー、イタリアのムッソリーニを頼りに無謀な戦争に打って出る。

 現在の状況は、先の大戦とは対立軸が全く異なるが、民主主義国家と独裁国家の対立は似通っている。ロシアのウクライナ侵攻戦争が、モルトバなど周辺国に拡大し、ロシアが核兵器を使うようなことがあれば、第三次世界大戦も現実化する恐れがある。勿論中共は、漁夫の利を得んと画策するであろう。

 日本政府はその時、一体どのような方策で、1億2000万人の国民の生命とその財産を守ろうとするのか。たかだか25万人程度の自衛隊員や現状の戦闘機、戦車、軍艦・潜水艦では、もし米軍が居なければどうにもならないのが現実ではないか。日米安保はロシアや中共が、単独でわが国に攻め込んだ場合にはそこそこ有効であろうが、米軍がNATO軍支援にまわる場合への対応までは想定していないのではないか。

 軍事予算は各国とも増加傾向というが、わが国なども世界大戦までを想定した日本人の生き残り戦略を構想しておく必要がある。まさにチマチマと、政治家が自分たちの政治資金の有様や、与野党の勢力争いをやっているだけの時ではない気がするのである。





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