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閑話つれづれ其の10

2008年08月26日 | Weblog
海猿

 定年退職して、こうして自営業をやっていると、サラリーマン時代にはなかった平日の昼間の時間が取れる。昼間にたまたま点けたテレビドラマの再放送番組に嵌ることがある。

 昨年秋には「電車男」(再放送)に嵌った。伊東美咲さんはそれ以前に映画の「釣りバカ日誌16」のヒロイン役で見たことがあったが、美人であること以外引かれる印象はなかった。逆に恋心の演技力が不十分にさえ感じた。しかし、この「電車男」でのエルメスさんは見事と思う。エルメスを演じて、「美咲の前に美咲なく、美咲の後に美咲なし」である。私人としての伊東美咲さんは、一般的にいうカッコイイ二枚目より、伊藤淳史さん的タイプが好みではないかと思えるほどである。物語の内容については皆さん詳しいと思われるので省略する。

 最近は「海猿evolution」(再放送)に嵌った。これも番組表から見つけたのではなく、たまたま点けたテレビに映ったのがテレビ版の第1回目であった。劇場版第1作はレンタルDVDで以前に観ていた。テレビ版はこの続きの設定で、毎回テーマが設定されており、登場人物が主人公を中心にこの課題を克服してゆく。筋立ては勿論、海上保安庁の艦艇や潜水場面の実写と思われる影像は迫力満点である。

仕事は誰しも、生活のためにだけにやっているわけではないが、海上保安官である主人公とその仲間の使命感や日々の訓練には頭が下がる。仕事と家族、仕事と恋人との狭間で、悩みながらも自分の命を盾に人の命を救うという使命に奉じる人々がいることを、このドラマは教えている。極限の状態の中で、仲間を見捨てなければならなかった男の悔恨。不審船を追い自爆に追いやって失われた犯罪者の命に、わが手が汚れたと悩む隊員。自殺者が毎年3万人以上いる日本であればこそ、一人一人の命の重さを訴えるドラマには感動がある。世相がドラマを作り、またドラマが世相を誘導もする。

 やや話が飛躍するけれど、筆者が物心ついた戦後間もない時代。まんが本には太平洋戦争を扱ったものが結構多かった記憶がある。いかなる経緯の戦争であったにしろ、祖国のために戦い死んでいった人々への慟哭と感謝があったのではないか。まんがに描かれた日本軍をいくら応援しても結果は翻らない。「俺が居れば、負けなかった。」子供心に思ったものだ。

しかし、いつの頃からか、わが国には方策無き平和主義が蔓延ってしまった。今や日本が侵攻されても戦うというのは国民の約4分の1程度とのこと。アジア周辺諸国では自国を守るために戦うという人は8割を超えている。一方で、以前は北の空で最近は南で、航空自衛隊機のスクランブル発進が繰り返されていると聞く。それは自衛官の仕事だからと、もし有事の際にも言われたとしたら、前線の兵士は誰を守るために戦うのか。自衛官のドラマも欲しいものだ。真に平和への願いを込めた。
コメント
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