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閑話つれづれ其の6

2008年08月14日 | Weblog
段位

 日本の武道における段位は、柔道が先駆と聞いている。囲碁や将棋でも段位は権威を持って允許されている。しかし、その段位と強さの相関性については、分りにくいところがある。大体柔道の場合、「4、5段くらいが一番強いんだよね」というのが通り相場で、確かに全日本柔道選手権などの出場選手は3段から6段くらいまでである。

 囲碁や将棋にしても一度昇段すると決して下がることはないので、プロの将棋界では特に、年配の高段者が若手の低段者にひねられたりすることは珍しくは無い。プロ棋士の昇段規定が、いきなりタイトルホルダーにでもならない限り、累積勝ち星によるところが大きいためである。

 柔道の場合、段位には年齢規定があり、現役選手として活躍する年齢では、7段以上にはなりにくい。9段以上にもなると「殿堂入り」のようなものと考えていいのではないか。一方、現役時代でも昇段試験を受けなければ段位は据え置かれるため、初段が現役の5段を投げ飛ばすこともあり得る。日本選手権に出てくるような3段は恐らく学生だと思うが、その若さゆえの3段である。因みに20歳以上で5段になれるようだが、20歳で即5段になった選手は聞かない。筆者の私見ではあるが、柔道3段の力は、大体高校生の県代表クラス。実力5段といえば、成人の部の国体や大学選手権地区代表の現役選手を考えればいいのではないか。

段位は、選手から退いた後にも柔道関係の団体に貢献があれば、現役時代の実績に基づいて昇段するため、その段位に昇段した年齢が、その人の往年の実力を示しているように思う。ただ強さだけでなく、形の熟達度にも加えて年功や組織への貢献も加味した昇段システムは、それはそれでいいシステムと思う。

 いずれにしても段位は、それぞれがそれぞれの武道に打ち込んだ良い証であり、良き称号であると思う。
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