先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

世界の先住民が帯広で連帯の宣言

2024-01-30 | アイヌ民族関連

NHK01月29日 19時52分

十勝の浦幌町のアイヌ民族の団体や海外の先住民らが先住民の権利を回復する重要性などを訴える「ラポロ宣言」をまとめ、その報告会が27日、帯広市で開かれました。
この宣言は、去年5月、「先住民の漁業権」をテーマに浦幌町で開かれたシンポジウムに参加した、地元のアイヌ民族の団体やアメリカやオーストラリアなど6つの国と地域の先住民らがまとめました。
宣言は全部で9項目あり、先住民が伝統的、慣習的に使用している土地や資源に集団的権利を持つとしたうえで、権利を行使する際に不当な刑罰などを課さないことなどを求めています。
また、権利の回復に向けて先住民どうしが連帯することの重要性も訴えています。
帯広市で27日に開かれた報告会でこの宣言について紹介され、北海道大学アイヌ・先住民研究センターの加藤博文センター長が、世界の先住民たちがそれぞれの現状や課題を共有したことやお互いの結びつきを強めたことに意義があると説明していました。
報告会を主催した浦幌町のアイヌ民族の団体「ラポロアイヌネイション」の差間啓全さんは「海外の先住民が今も権利の回復のために闘っていることを知って励まされましたし、宣言を出せたことは私たちにとっても非常に心強いです。これからもお互いにつながっていければ」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240129/7000064474.html


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バス案内、アイヌ語で 北大構内、教職員理解促進へ /北海道

2024-01-30 | アイヌ民族関連

毎日新聞 2024/1/30 地方版 有料記事 385文字

 北海道大は29日、教職員向けの構内循環バスの一部で、停留所の案内などのアナウンスにアイヌ語を導入したと発表した。日常的にアイヌ文化に触れる機会を設けることで理解を促進し、アイヌ民族にルーツを持つ学生らが活動しやすい環境を整える狙い。

 大学によると、バスは札幌キャンパスで計2台運行し、年間延べ約19万人が利用する。うち1台で従来の日本語と英語の放送に加え、25日にアイヌ語での案内も始めた。

 全座席にアイヌ語表記の路線図も掲示し、語義をオンラインで確認できる。例えば「事務局前」は「カンピカ ウシ コッチャケ」で、「書類作成・にある・所・の前」を意味するという。

 2021年度からキャンパスガイドマップにアイヌ語を併記するなどの取り組みを進めている。

 ・・・・・

https://mainichi.jp/articles/20240130/ddl/k01/040/044000c


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北大の学内循環バス、車内アナウンスにアイヌ語導入 文化の理解促進

2024-01-30 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年1月29日 19:06(1月29日 20:04更新)

北海道大学

 北大は29日、札幌市北区の構内で運行する教職員向けの循環バス2台のうち1台で、停留所の案内などの車内アナウンスにアイヌ語を導入したと発表した。同大ではアイヌ民族をルーツにする学生や教職員がいるため、日常的にアイヌ文化に触れる機会を設けて学内での理解を広げる狙いだ。

 同大によると、アナウンスは従来、日本語で行っていたが、1月25日からアイヌ語と英語での案内も始めた。車内の座席にアイヌ語表記で停留所名を掲示し、言葉の意味をオンラインで確認もできる。

 同大は2021年度から構内の案内地図にアイヌ語を併記するなどの取り組みを進め、22年4月にアイヌ共生推進本部を学内に設置し、アイヌ文化への理解促進に力を入れている。

・・・・・・

(大城道雄)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/968833/


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「阿寒湖アイヌシアター<イコロ>」、新演目「満月のリムセ」の特別プレ公演を2月11日開催

2024-01-30 | アイヌ民族関連

観光経済新聞2024年1月29日

 「阿寒湖アイヌシアター<イコロ>」は、新演目「満月のリムセ」の特別プレ公演を2月11日に開催する。

北海道・釧路市(市長:蝦名大也)は、令和3~5年度の国のアイヌ政策推進交付金を活用し、釧路市阿寒町阿寒湖温泉に所在する「阿寒湖アイヌシアター<イコロ>」において上演する新演目「満月のリムセ」を制作しました。

新演目の制作は3年前からスタートし、令和3年度には準備として音楽や衣装製作などの文化面からのワークショップを実施し、関係者や演者の感覚の磨き上げに取り組んできました。令和4年度には、より実践に近い会議やワークショップを通じ、脚本の検討や舞踊、演技や音楽への感性を養い、今回の新演目制作を具体的に進めました。

スタートしてから3か年目の今年度、舞台映像や音楽などの演出制作に着手し、アイヌ文化の「ウレシパモシリ」の精神を表現する新しい演目が完成しました。

阿寒湖温泉に訪れるお客様が、この地で伝統の歌や楽器、踊りを通じてアイヌ文化の「優しさ」に触れ、多様性を受け入れる態度を重んじるアイヌ文化への理解や興味を深めていただけることを願い、その思いをこの新しい演目に込めました。

舞台、音楽や映像は、阿寒湖アイヌコタンのアイヌ民族の方々と親交が深く、アイヌ文化の舞踊や音楽に造詣の深いクリエーター陣に制作を依頼し、阿寒アイヌ工芸協同組合関係者や踊り手とのコミュニケーションを経て、新演目の舞台が完成しました。

今回は、新演目のナレーション・アドバイザーをご担当いただいた俳優の宇梶剛士氏をお招きし、完成をご披露する特別プレ公演を記載の要領で開催させていただきます。初めての公演をぜひご観覧、ご取材いただきたく、お願い申し上げます。

 ●新演目「満月のリムセ」について

 テーマは「ウレシパモシリ」。優しさ溢れる多様性と調和の世界。

アイヌ文化に伝承された森羅万象との調和、「ウレシパモシリ(育てあう大地)」を物語のテーマとし、カムイ(神)もアイヌ(人)も手を取り合って融和することをメッセージ。

自然とともに発展したアイヌ文化の要素(歌や踊り、演奏)がストーリーの最高潮を彩ります。

●「満月のリムセ」特別プレ公演 実施概要

日時    2024年2月11日(日・祝)13:00受付開始/13:30公演開始

会場    阿寒湖アイヌシアター<イコロ>

〒085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-84

https://maps.app.goo.gl/BxZGr7kxA4vK5jdT7

主催    釧路市

内容    ●開会

●主催者ご挨拶 釧路市副市長 吉田英樹

●来賓ご挨拶

●満月のリムセ プレ公演

●トークセッション

秋辺デボ氏        … 監修を担当

宇梶剛士氏(俳優)    … ナレーション・アドバイザーを担当

藤間信乃輔氏(舞踊家)  … 舞台監督・脚本・演出を担当

渡辺かよ氏        … アイヌ舞踊踊り手

●フォトセッション

秋辺氏・宇梶氏・藤間氏・渡辺氏および新演目「満月のリムセ」出演者

●閉会

申込    下記フォームまたはからアクセスし、お申込者様の情報をご送信ください。

     https://form.run/@rimusepre

【申込期限 2024年2月2日(金)17:00】

備考    ●当日の登壇者への個別取材ご希望の場合は、イベント事務局にメールでお問合せください。

●同日、阿寒湖アイヌシアター<イコロ>および、伝統・創造「オンネチセ」において、

様々な視点でアイヌ文化を発信するお祭り「ウタリタリ」を開催いたします。(入場無料)

<2月11日(日・祝)全体スケジュール>

09:30  カムイノミ              @伝統・創造「オンネチセ」

※関係者のみの実施により一般の方の見学はできません。

10:00  ネイチャーガイド           @屋外

12:00  振る舞いオハウ            @伝統・創造「オンネチセ」

13:30  新演目「満月のリムセ」特別プレ公演  @阿寒湖アイヌシアター「イコロ」

15:00  朗読 知里幸恵最後の手紙       @伝統・創造「オンネチセ」

16:30  ウタリタリ              @阿寒湖アイヌシアター「イコロ」

●「満月のリムセ」あらすじ

 満月のリムセ ~月明かりにつながるやさしさを知った~

 天地が創造された頃から、アイヌにとってこの世界はウレシパモシリ(育て合う大地)であった。

つまり、人(アイヌ)も動植物もカムイ(神)も万物は育て合い、調和し、手を取り合うものだった。

ある日、好奇心旺盛で少しやんちゃなキタキツネのカムイは「イレンカ」と名乗り、

いつものように地上の世界(アイヌモシリ)へ旅に出た。

四季の変化に彩られ、アイヌたちは自然の糧に恵まれて暮らしている。

今宵はアイヌたちの踊り比べ。イレンカも踊りに興味津々。

アイヌたちはイレンカを優しく招き入れ、時を忘れるような踊りが繰り広げられた。

踊ることだけが楽しいのではない。命の躍動が、つながり合うことが、幸せなのだ。

ウレシパモシリの心を確かめたイレンカは、後ろ髪をひかれつつもカムイモシリへと帰っていく。

空に浮かんだ大きな満月にアイヌたちはキタキツネのカムイをみとめ、オンカミ(感謝)するのであった。

 ●「満月のリムセ」見どころ

 阿寒湖アイヌコタンの素材・技術 × 現代舞踊 × 映像・音楽制作陣 それぞれの交錯

 Made in 阿寒湖アイヌコタン

 出演者のアイヌ伝統衣装や、演目中に登場するサラニプ(かご)などは、

阿寒湖アイヌコタンの方々により一手一手魂を込めて製作されたもの。

また、演目中に使用されている樹々、水、風、結氷の音は、阿寒湖温泉で聞こえる音を実際に収録しています。楽曲に使われているトンコリ、ムックリ、イオンカの民族楽器の演奏も阿寒湖アイヌ民族による演奏です。

 舞台音楽・映像

 気鋭の映像クリエーターが阿寒湖アイヌコタンに何度も足を運び、阿寒湖アイヌコタンでのアイヌの人々への取材を重ね、迫力ある映像を制作。

また、音楽も阿寒湖アイヌコタンの人々や音の環境に魅了された川上ミネ氏が制作。地域の素材を大事にした映像と音楽が舞台を彩ります。

 阿寒湖アイヌの伝統舞踊×現代舞踊

 やんちゃで好奇心旺盛なキタキツネのカムイ「イレンカ」が地上に降り、

アイヌ民族との親交を通じ、「ウレシパモシリ」の心を感じるストーリー。

阿寒湖アイヌコタンに伝わるアイヌ古式舞踊と、ダンサーが演じる「イレンカ」の現代舞踊の交わりの様子が物語を展開させていきます。

 ●「満月のリムセ」公演予定

 公演開始  2024年4月27日(土)予定

公演予定  毎日 15:00~15:30  ※2024年10月31日までのスケジュール

公演会場  阿寒湖アイヌシアター<イコロ>

料  金  おひとり様 大人(中学生以上)2,200円/小学生700円

運  営  阿寒アイヌ工芸協同組合

 ●「満月のリムセ」制作スタッフ

出演             阿寒湖アイヌシアター<イコロ>

アイヌ舞踊踊り手

現代舞踊ダンサー

監修             秋辺 デボ

脚本             澁江 俊一

舞台監督/脚本/演出     藤間 信乃輔

音楽             川上 ミネ

ナレーション・アドバイザー  宇梶 剛士

映像ディレクター       鈴木 陵生

アニメーションディレクター  水井 翔

サウンドデザイナー      清川 進也

伝統衣装・道具製作      阿寒湖アイヌコタンの皆さま

統括             森尾 俊昭

https://www.kankokeizai.com/「阿寒湖アイヌシアター<イコロ>」、新演目「/


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山田杏奈「本当に賢いんだなとキュンキュンした」映画「ゴールデンカムイ」の撮影現場での“初めての経験”

2024-01-30 | アイヌ民族関連

ウォーカープラス2024年1月29日

累計発行部数2700万部を突破した野田サトルの大ヒット漫画を実写映画化した「ゴールデンカムイ」。山﨑賢人が主演を務める本作で、人気キャラクターのアイヌの少女アシリパ(「リ」は小文字)を演じた山田杏奈に、北海道ロケの撮影エピソードや役柄について、今後チャレンジしてみたい作品などを語ってもらった。

アシリパは過酷な環境にいるにもかかわらず「逞しく生きているところがカッコいいしすてき」

――明治末期の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐる争奪戦を描いた本作への出演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?
【山田杏奈】出演が決まってから原作を読んだのですが、“こんなにおもしろい漫画をなんで今まで読んでいなかったんだ!”と後悔しました(笑)。それと同時に、アシリパというすごく大事な役をいただいたことにプレッシャーや責任感を感じましたし、原作のおもしろさを余すところなくしっかりと伝えなければと気合いが入りました。
――アイヌの少女アシリパは大自然で生き抜く豊富な知識やそれに基づくルールを持っていて、弓矢の扱いもうまく、若いのにとても頼りになるキャラクターです。山田さんはアシリパをどんな風に捉えて演じられたのでしょうか。
【山田杏奈】少女と言われる年齢なのに、自分のすべきことをしっかりと考えて行動しているところがすごいなと思いました。北の大地で暮らし、過酷な環境にいるにもかかわらず、逞しく生きているところがカッコいいしすてきだなと。私だったら逃げ出しているかもしれません。それぐらい大変な日々を生きつつも、時には子どもらしい一面を見せたりするので、とても魅力的な女の子だなと思いながら演じていました。

――アシリパはアイヌ語で「未来」という意味で、原作では自分のことを「新しい時代のアイヌの女」と表現していますよね。
【山田杏奈】アイヌの女性は縫い物や織物など屋内で活動をすることも多いのですが、アシリパは父親の影響もあって狩猟を得意としています。それで自分を「新しい時代のアイヌの女」と言っているんですよね。そんな風に既成概念や固定観念にとらわれず、揺らがない信念を持って生きるアシリパを見ていて“辛いんじゃないかな”と思うこともあるんですけど、そこが好きな部分でもあります。
――監督からは何かリクエストはありましたか?
【山田杏奈】「こういう風に演じてください」といったリクエストはなかったのですが、現場で原作と台本を照らし合わせながら、「もうちょっとこうしてみようか」といった指示をいただくことはありました。「アシリパは、杉元の姿に自分のお父さんを重ねているんだよ」という風に、気持ちを作るうえでの根幹になるようなことを監督がいろいろと教えてくださったので、そのおかげであまり悩まずに演じることができたように思います。

北海道での撮影は「“この地でアシリパは生きているんだな”と感じることができた」

――北海道や長野など大自然の中での撮影は大変なこともあったかと思いますが、ロケ撮影で印象に残ったエピソードを教えていただけますか。

【山田杏奈】北海道での撮影はめちゃくちゃ寒かったのですが、アシリパはモコモコの毛皮を羽織っているので背中は暖かかったです。ただ、頭は剥き出しなので耳を両手で押さえたり、カイロで鼻の頭を暖めたりしていました。マスク姿のスタッフさんは、息が水蒸気になって上がってまつ毛が凍っていましたね。
撮影をするには大変な環境でしたけど、原作の舞台と同じ北海道でお芝居をしていると、“この地でアシリパは生きているんだな”と感じることができたのですごくよかったです。
――景色も壮大ですよね。
【山田杏奈】どこまでも雪山が続いている感じが北海道ならではでしたし、当たり前のことですが“こんなに広いんだ!”と改めて感動しました(笑)。

――話は変わりますが、主人公の杉元佐一を演じた山﨑賢人さんとは現場でどんな話をされましたか?
【山田杏奈】「昨日の夜ご飯は何を食べたんですか?」「どこのお店がおいしかったですか?」って毎日のように聞いていました(笑)。それは山﨑さんだけじゃなく、スタッフさんに対しても同じで、みんなでワイワイと食べ物の話で盛り上がっていましたね。
――おいしいご飯屋さんの情報交換をしていたんですね(笑)。
【山田杏奈】はい!なので山﨑さんとはその日に撮るシーンの確認以外、お芝居について話すことはほとんどなく、雑談ばかりしていました(笑)。
――どんな料理を食べに行かれましたか?
【山田杏奈】宿泊場所の周辺のお店に行くことが多く、ジンギスカンと海鮮を交互に食べていました。毎日のようにもりもり食べてエネルギー補給していました(笑)。
――劇中ではチタタプ(「プ」は小文字/肉や魚のたたき)やオハウ(汁物)など原作に登場するアイヌ料理をおいしそうに食べていましたね。
【山田杏奈】劇中でアシリパや杉元が食べる料理は、アイヌ民族料理研究家の三神直美さんが監修して、フードコーディネーターのはらゆうこさんが作ってくださっていて、忠実に再現されたアイヌ料理をいただいたのですがどれもものすごくおいしかったです。カットがかかったあともみんなおかわりしていました(笑)。食事のシーンはとってもコミカルで楽しいので、ぜひ劇場でクスクス笑いながら観ていただきたいです。

3人~4人ぐらいでテンポよくお芝居をする「会話劇に挑戦してみたい」

――弓を構える姿がカッコよかったですが、かなり練習されたのでは?
【山田杏奈】練習もしたのですが、以前「書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~」というドラマで演じた役が弓道部員だったので、弓の構え方とかはすぐ思い出せたんですよね。そういう風にこれまでの経験がほかの役に活かせることができたらいいなと思いますし、今回も乗馬に挑戦できたのがうれしかったです。

――乗馬は今回が初めてだったんですか?
【山田杏奈】初めてでした。練習では乗馬指導の先生が乗り方を教えてくださったのですが、初心者で不安なのが馬に伝わったのか、最初は全然走ってくれなくて(笑)。そしたら「思い切りお腹を蹴らないと走らないよ」と先生に言われて、“え!めっちゃ蹴ってるけど?”と思いながら再びやってみたんですけど、なかなか上手くいかなくて…慣れるまでに時間がかかりました。
そのときに、想像していたとおり馬って本当に賢いんだなと実感しましたし、言うことを聞いてくれると“かわいいな”とキュンキュンして。すごくいい経験になったので、いつか本格的に習ってみたいです。

――山田さんがアクションに挑戦される姿がとっても新鮮でした。普段はアクション大作をご覧になったりしますか?
【山田杏奈】アクションものも観るのですが、昔から好きなのはウォン・カーウァイ監督の「花様年華」や「恋する惑星」、イ・チャンドン監督の「オアシス」といったアジア映画で、最近はディズニープラスで配信されている「ムービング」という韓国ドラマにハマってお正月休みに一気見しました。シーズン2の配信が待ち遠しいです。
――では最後に、今後チャレンジしてみたい役や作品のジャンルを教えていただけますか。
【山田杏奈】「silent」で話題を集めた生方美久さんが脚本を手がけた「いちばんすきな花」や、バカリズムさんが脚本を手がけた「侵入者たちの晩餐」のような会話劇に挑戦してみたいです。3人~4人ぐらいでテンポよくお芝居をしている俳優さんたちの姿を見るとすごく楽しそうで憧れるんです。いつかそういう作品のお話をいただけるように、これからもいろいろな経験を積んでいきたいと思います。

取材・文=奥村百恵
◆スタイリスト:中井彩乃
◆ヘアメイク:菅長ふみ
(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

https://www.walkerplus.com/article/1178939/


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『ゴールデンカムイ』のリアルさから感じるクマ映画の進化

2024-01-30 | アイヌ民族関連

GIZMODO 2024.01.29 13:056,921 中川真知子

話題の映画『ゴールデンカムイ』、皆さんはもう観ましたか?

北の大地を舞台としたアイヌ埋蔵金を巡る冒険狩猟グルメ漫画として、絶大な人気を誇る野田サトル作『ゴールデンカムイ』を原作とした作品で、製作中は不安の声が上がっていたものの、いざ公開されたら「こういうのを求めていたんだ! 」と絶賛コメントがたくさん寄せられているんですよ。

原作ファンの私も不安と期待が入り混じった気持ちだったのですが、上映開始直後から「あ、こりゃいい作品だわ」と、安心した気持ちで最後まで楽しめました。

いろいろと語りたい部分はありますが、特に注目したのはヒグマです。私はヒグマが好きで、ヒグマが出ていると聞いただけで作品をチェックしているのですが、本作は「日本でもここまでのヒグマアクションが見られるようになったのか〜」とちょっとした感動を覚えるレベルでした。というわけで、映画におけるヒグマと人間の共演の歴史についてちょっと語らせてくださいね。

劇中ヒグマは大きく4つに分けられる

ヒグマと人間を共演させようとした場合の選択肢は大きく分けて、着ぐるみ機械仕掛けのアニマトロニクス本物VFXの4つになります。

着ぐるみヒグマが出てくる代表作は、なんといっても『アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス』(1970年)でしょう。ヘラクレス扮するアーノルドの強さを見せるために、ヒグマとレスリングします。まぁ、本物ではできませんよね。

次に、アニマトロニクスですが、こちらはメインで使用されることはなく、動物に危険が及ばないようにと用意されることが多く、シーンのごく一部に留まることが多いようです。例えば『子熊物語』(1988年)では5体のアニマトロニクスのグリズリーが用意されましたが、本物の迫力には敵わないということで登場箇所は一部です。

意外にも本物を使った作品はたくさんあります。前述の『子熊物語』もそうですが、『グリズリー』(1976年)、『ザ・ワイルド』(1997年)、『グリズリー・レイジ』(2007年)、『ブラックフット』(2014年)などなど数多く存在します。

これらのクマ(ヒグマやグリズリーに限らないのでクマと書きます)の背景はさまざまですが、トレイナーに訓練された子たちで、人馴れ度に応じて撮影の方法が違います。クマのシーンと人間のシーンを別で撮影して、編集でそれっぽく見せることもあれば(カメラの切り替わりを見れば一目瞭然)、至近距離で共演していることもあります。

俳優クマとして映画に引っ張りだこだったクマのバート(1977〜2000年)は、80〜90年代におけるリアルなクマ映画を支えました。その功績が認められ、1998年のアカデミー賞でプレゼンターまで務めたんですよ。

今でも演技をする動物はいますが、映画業界におけるアニマルウェルフェアの意識はどんどん高まっているので、無理をさせないことが大前提です。『ブラックフット』(2014年)も本物のクマを使っていますが、参加しているクマは2頭で、人間を襲っているように見えるシーンは、鶏肉の中に詰められたチェリーパイを貪っています。

最後がVFX。VFXの技術が発展したことによって、私たちはリアルなクマが手加減なしに人を襲うシーンを見られるようになりました。代表作はなんといっても『レヴェナント:蘇えりし者』(2015年)でしょう(『コカインベア』(2023年)も忘れちゃいけない! )。

あれはクマの動きや人間を攻撃する際の行動を徹底的に研究したパフォーマーが演じたのをベースに、VFXで作られています。

では、『ゴールデンカムイ』(2024年)のクマはどうやって作られたのでしょうか。

VFXと特殊造形を駆使

ヒグマに襲われたり、戦ったり、ヒグマの肉をえぐったりする必要がある『ゴールデンカムイ』では、VFX特殊造形が駆使されました。

演技のために用意されたのは、CGで作ったヒグマのデータを発泡スチロールに出力して、粘土で肉付けしたリファレンス用のヒグマと、 CGのヒグマにVFX加工したもの。咆哮は本物の音声が採用されています。観客がVFXの稚拙さで興醒めしないように、ヒグマシーンには最新の注意を払われているんですって。

アニマルパニック映画に出てくるクマと異なり、ヒグマを脅威として描くのではなく、カムイとしての敬意を表し、そのすべてを感謝しながらいただくところまで描く必要のある『ゴールデンカムイ』において、ヒグマとのインタラクションはもう1段階高いレベルを求められています。特殊造形で再現された肉片や胆嚢(たんのう)は、上質な油分をたっぷり含むフレッシュさが感じられて「好き(よき)」でしたね。

ハリウッドなどで描かれる恐怖の対象としてのクマではなく、アイヌ文化における畏敬の対象としてのヒグマっぽさが表現されていたと感じたし、ヒグマ映画の歴史の新たな一ページになった気がします。

というわけで、ヒグマファンとしてかなり満足な『ゴールデンカムイ』。日本のヒグマもこのレベルになったのだな、と軽い感動を覚えましたよ。

https://www.gizmodo.jp/2024/01/evolution-of-bear-movies.html


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[社説]「普天間」部会開催へ 危険性除去の工程示せ

2024-01-30 | 先住民族関連

沖縄タイムス2024/01/30

 対話とは互いの立場や意見の違いを理解し、そのずれを埋めていく目的で行うものだ。その先には解決への道筋が用意されていなければならない。

 玉城デニー知事は、昨年12月の就任後に初来県した林芳正官房長官と会談した。

 官房長官は沖縄基地負担軽減担当相を兼ねている。玉城知事と官房長官の公式会談は、昨年5月30日の松野博一氏以来だ。

 名護市辺野古の新基地建設を巡り政府は昨年12月、代執行の強権を発動した。国と県の関係はかつてないほど厳しい局面にある。

 会談で玉城知事は埋め立て工事の中止や問題解決に向けて対話の場を設けるよう求めたが、林官房長官はこれには応じなかった。

 一方、玉城知事が普天間飛行場の危険性除去について「負担軽減推進会議」の早期開催を求めたことには、作業部会の開催方針を伝えたという。

 推進会議(本会議)は2014年2月、当時の仲井真弘多知事らの要請で初回会合が開かれた。官房長官、防衛相、外相、沖縄担当相と知事、宜野湾市長が出席。以降これまでに5回開催されたが、19年を最後に4年以上開かれていない。

 今回、林官房長官が開催方針を示した作業部会は、本会議の前段となる準備会合の位置付けだ。これまでに計13回開かれてきたが、本会議開催が見通せない中、実質的な負担軽減策を示せていない。

■    ■

 そもそも推進会議は、県や市が求める普天間の5年以内の運用停止と早期の危険性除去について話し合う場だった。

 仲井真県政時代には3度開かれたものの、新基地建設に反対する翁長雄志知事の当選後は2年半近く中断された。対米交渉の跡も見えないまま19年2月とされた普天間の運用停止の期限を迎えた経緯がある。

 その後、玉城県政下で開かれた会議では、新たな期限の設定を議論することを確認したが、政府は期限設定を困難視した。

 歩み寄る姿勢が見えない中の作業部会開催方針は、沖縄と向き合っているという体裁を整え、世論の批判をかわす狙いがあるのではないかとみられても仕方ない。

 新基地建設の工期は9年3カ月で、米軍への引き渡しにはそれから約3年かかるとされる。推進会議は、その間の普天間の危険性除去をどうするのかという議論を集中的にすべきだ。

■    ■

 今回、宜野湾市役所屋上から普天間飛行場を視察した林官房長官は「市民生活に大きな影響を与えていると実感した」と述べた。

 普天間移設の原点は、市街地の中心にあり「世界一危険」とされる飛行場の危険性除去にある。それをどう進めていくのか。解決策を見いだすための対話が必要だ。

 政府は、普天間の負担軽減に向けた具体的な工程やスケジュールを提示すべきだ。期日を切り、県民の目に見える形の負担軽減策こそが求められる。

https://nordot.app/1124793444834148461?c=768367547562557440


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オーストラリアの伝統民族料理と大自然を満喫するサステイナブル宿泊プランが登場

2024-01-30 | 先住民族関連

ストプレ2024/01/29

オーストラリア・ノーザンテリトリー政府観光局は、サステイナブルに特化した宿泊プラン「Wild Tastes of the Top End(ワイルド・テイスト・オブ・ザ・トップエンド)」を、3月24日(日)~27日(水)に開催。

オーストラリア人シェフ、ジェームス・バイルズ氏を迎え、オーストラリア先住民族が伝統的に食してきた「ブッシュフード」を用いた料理が味わえるサステイナブルに特化した宿泊プランとなっている。

オーストラリアのサファリ・ロッジに滞在

宿泊プランを実施するのは、オーストラリア・ノーザンテリトリーの州都、ダーウィンから車で約3時間半、カカドゥ国立公園に隣接するサファリ・ロッジ「Bamurru Plains(バムルプレインズ)」。

「バルムプレインズ」はカカドゥ国立公園の境、ダーウィン東部の私有地に位置し、ダーウィンから車で約3時間、または、ダーウィンからセスナで30分程の場所に位置している。

メアリー・リバーの氾濫原内に位置する、300 平方キロメートルのバッファロー・ステーションに佇む全12室のサファリ・ロッジでは、この地に生息する多様な野生動物や鳥類と出会うことができる。

また、ティモール海とアラフラ海の端に位置する「バルムプレインズ」では、毎年3月頃には辺り一面に青々とした草が生い茂り、この熱帯特有のエキゾチックな気候が、独特の味わい深い食材をもたらす。その多くは何千年もの間、アボリジナルの人々によって料理に駆使されてきたという。

大自然と伝統食文化を体験

この期間限定の宿泊プランでは、カカドゥ国立公園との境界線に広がる約300平方キロメートルの氾濫原とサバンナの森林地帯を探検し、豊富なブッシュフードが生息するノーザンテリトリー特有の自然の美しさと豊かな多様性を体験できる。

何万年も前から伝わるアボリジナルの人々の食文化を尊重し、持続可能なものにしていくというバイルズ氏の取り組みと理念は、オーストラリアの多様な生息地での趣向を凝らした体験をコンセプトにする「ワイルド・ブッシュ・ラグジュアリー」傘下の「バムルプレインズ」の哲学にも通じるものだそう。

プランの内容を見ていこう。

DAY1は、午後1時にダーウィンを飛び立ち、30分ほどで「バムルプレインズ」専用滑走路に着陸。到着後、チェックインを済ませ部屋でゆっくり過ごし、夜はバイルズ氏によるウェルカム・ディナーを堪能する。

DAY2は、トップエンドの豊かな景観、豊富な生態系・野生動物を観察のためエアボートや4WDでサファリ・アドベンチャーに出かける。午後はサンセットを楽しんだ後、バイルズ氏とバムルプレインズのヘッドシェフ、マティアス・ビール氏によるキャンプ・ブッシュディナーをアウトバックの星空の下で味わう。

DAY3は、バイルズ氏とビール氏による採集体験ツアーに参加。宿泊プラン最後の夜となる3日目は、バムルプレインズの総支配人マシュー・ボーウェン氏が主催する夕食会が開催され、バイルズ氏の料理を楽しむ。

DAY4は、早朝からサンライズサファリに参加後、出発まで自由時間となり、その後「バムルプレインズ」を後にし、お昼頃にダーウィンに戻る。

日常生活から離れ、デジタルデトックスな時間に浸れる3泊4日のスペシャル宿泊プラン、興味がある人は体験してみて!

ノーザンテリトリー政府観光局:https://northernterritory.com/jp/ja
ツアー詳細:https://www.bamurruplains.com/james-viles/

(鈴木 京)

https://straightpress.jp/20240129/1062783


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名匠マーティン・スコセッシ監督が切り込むアメリカの黒歴史『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

2024-01-30 | 先住民族関連

アスキー2024年01月29日 13時00分更新 文● 神野栄子

(C)2023 Paramount Pictures.

 第81回ゴールデングローブ賞で7部門にノミネートされ、ドラマ部門最優秀主演女優賞を受賞。アカデミー賞最有力候補ともいわれている映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。80歳を越え、なお第一線を走り続ける名匠マーティン・スコセッシ監督による実際の事件を基にしたサスペンス大作を紹介する。

 1942年生まれのマーティン・スコセッシ監督が初の長編映画を撮ったのは1967年のこと。それから数々の傑作を生みだし、今日に至るまで“レジェンド”と称されるにふさわしい活躍を続けている。そんななか、今回の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は、レオナルド・ディカプリオを主演に迎え、名優ロバート・デ・ニーロもキャスティング。スコセッシ監督は、ディカプリオとは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などでタッグを組み、これで6度目。デ・ニーロとは2人の代表作ともなっている『タクシードライバー』などから10度目のタッグとなる。それぞれが組んだことがあっても、この豪華な3人が顔をそろえたのは長編作品ではこれが初めてだ。

 本作は、デイヴィッド・グランによるノンフィクション小説が原作。禁酒法時代である1920年代のオクラホマ州オセージ郡で起きた、先住民であるオセージ族の連続殺人を取り上げた作品だ。

 実はこの事件をきっかけに、アメリカの警察機関の一つであるFBIの誕生につながったといわれている。原作では、のちのFBI初代長官となるエドガー・フーヴァーに命じられた特別捜査官トム・ホワイトが事件に迫っていく。

 映画化に際して、スコセッシ監督は『フォレスト・ガンプ 一期一会』などの脚本家エリック・ロスとともに脚本も担当。準備段階の初めは、原作通りにトム・ホワイトを主人公に据えていたが、製作総指揮にも名を連ねるディカプリオが別の人物を演じたいと希望したという。それで大きく視点が変わった。

  事件の背景にあるのは、部族の土地から湧き出た石油の受益権のおかげでオセージ族の人々が巨額の富を得たこと。そして、政府の誤った政策も引き金となった、白人による搾取だ。アメリカ国史の闇の一つである。

 ディカプリオが演じるのは、第一次大戦から帰還したアーネスト・バークハート。地元の有力者である叔父のウィリアム・ヘイル(デ・ニーロ)を頼ってオクラホマに移り住む。やがてアーネストは、オセージ族の女性で家族から受益権を受け継ぐ予定のモリー(リリー・グラッドストーン)と結婚することに。

 アーネストは裏の顔を持つ冷酷なヘイルに操られる男である一方で、モリーへの愛は確かなもの。そんな矛盾を抱え、思わず愚か過ぎないか…とつぶやいてしまいそうになる男が軸となり、ヘイル、モリーが加わって、事件を内側から見せる。人の過ち、オセージ族に起きた悲劇を、時に淡々と、誠実に描き出していくのだ。当初予定されていた謎解きのようなスタイルで外側から見るよりも、歴史を真っすぐ見つめ、人間の弱さやエゴ、葛藤、そして愛をじっくりとつづる。

 実際、3時間26分という上映時間で、捜査官が本格的に登場するのは2時間を過ぎたあたり。初めから悪い側をあっさりと見せるのだが、モリーの視点があることで、どうなっていくのだろうというドキドキハラハラ感も生まれる。重厚な広がりはさすがだ。愚かゆえの行動をしているアーネストとモリーの愛が浮かび上がり、考えさせられる。

 アメリカ国内でも、時間の経過とともに、不都合さ漂う汚点ともいうべきことから片隅に追いやられていた史実を、映像にして切り込んだスコセッシ監督。アカデミー賞の前哨戦といわれるゴールデングローブ賞では、惜しくも作品賞、監督賞、主演男優賞などノミネートされた全部門受賞には至らなかったが、リリーが主演女優賞を獲得した。その演出術と、人間心理を描くことに長けたスコセッシ流の語り口で闇に迫っていく展開を堪能してほしい。オセージ族の文化をとらえた描写や、エピローグの演出も興味深く、長尺だが実に見応えのある作品となっている。

https://ascii.jp/elem/000/004/181/4181516/


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【2/5(月)開催】アマゾン先住民の知恵に今を生き抜くヒントがあるのか!? 南 研子×長倉洋海  ジュンク堂書店 池袋本店にて出版記念イベント開催!

2024-01-30 | 先住民族関連

合同出版株式会社2024年1月29日 17時00分

2月5日(月)にジュンク堂書店池袋本店にて、『アマゾンのふしぎな森へようこそ!』出版記念 アマゾン先住民の知恵に今を生き抜くヒントがあるのか!? を開催します。

日本から2万キロ離れたブラジル・アマゾンの森の中。

なかまとともに、豊かな社会を築き、気候変動の影響による環境変化、“文明社会”による森や文化の破壊などにも対応し、伝統的な暮らしを未来につなぐ人びとがいます。電気もガスも水道もない、お金は通用せず、文字もないけれど、感じる力を頼りに豊かな文化を受け継ぎます。

彼らとともに2000日以上を過ごした南研子氏と、アマゾンをはじめとした辺境の地を取材し続けているフォトジャーナリスト・長倉洋海氏が語り合い、アマゾンの人びとの暮らしや知恵から日本に暮らす私たちが学ぶこと、人新世と呼ばれる現代を生き抜くヒントを探します。 

【主なトーク内容】(予定) 

・「あるがまま」の先住民の暮らしから学べること 

・アマゾンの人びとは、皆歌い、踊り、工芸品をつくる 

・「地球の肺」熱帯雨林の破壊 

お申し込み(どちらかの方法でご予約をお願いします。)

①ジュンク堂書店池袋本店1階サービスカウンター

②電話受付:TEL:03-5956-6111 

『アマゾンのふしぎな森へようこそ!』出版記念

アマゾン先住民の知恵に今を生き抜くヒントがあるのか!? 南 研子×長倉洋海

■日時: 2024年2月5日(月)19時30分開演(19時開場)

■場所: ジュンク堂書店池袋本店 4階 MJ BOOK CAFE

〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-15-5

https://honto.jp/store/detail_1570019_14HB320.html
■登壇者: 南 研子さん(熱帯森林保護団体(RFJ)代表)、長倉洋海さん(フォトジャーナリスト)
■参加費: 2,000円(イベント当日、受付で現金にてお支払いをお願いします。)
■定員: 先着30名 
■主催: ジュンク堂書店 池袋本店

登壇者情報

南 研子(みなみ・けんこ)さん

特定非営利活動法人熱帯森林保護団体(RFJ)代表 女子美術大学油絵科卒業後、NHK「ひょっこりひょうたん島」などの番組で美術制作を担当。1989年イギリスの歌手スティングのツアーに同行したアマゾンの先住民のリーダー、ラオーニと出会ったことをきっかけにこれまで通算35 回アマゾンへ渡り、先住民とともに暮らし、支援活動を続けている。2014年1月に毎日新聞「地球未来賞」を受賞。 著書に『アマゾン、インディオからの伝言』(2000年)『アマゾン、森の精霊からの声』(2006年、ともにほんの木) 

長倉 洋海(ながくら・ひろみ)さん

1952年生まれ。世界各地の紛争地やアマゾン、シベリアなどの辺境の地を取材。土門拳賞、講談社出版文化賞・写真賞などを受賞。最新作に『草原が大好き ダリアちゃん』(アリス館)『地球に謳うー長倉洋海が出会った人と風景』(日本写真企画)などがある。2015年より実家を使って、世界で出会った人と受講生をつなぐ場として「長倉商店塾」を開講している。2023年9月に映画「鉛筆と銃―長倉洋海の眸」が東京都写真美術館で公開され、現在、各地を巡回している。 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000085859.html


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コムアイさん、アマゾンでの出産で生命力を体感。「サステナブルとは生き延びるための闘い」

2024-01-30 | 先住民族関連

telling,2024/01/30

文:キツカワユウコ 写真:齋藤大輔

音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」の元ボーカルで、アーティストのコムアイさん。気候変動やSDGs(持続可能な開発目標)について発信しており、昨夏には南米ペルーのアマゾンで第一子を出産しました。熱帯雨林の村で先住民の生き方に直に触れ、また新しい命を迎え、変化した自身と未来へ向ける思いについて語っていただきました。

自然の摂理に従って産みたい

――アマゾンで出産されたことが話題になりました。その過程をドキュメンタリーに収めています。なぜ思い立ったのでしょう?

コムアイさん(以下、コムアイ): 日本では、病院で出産できるシステムが成り立っていると思うんですが、以前から「なるべく自然に産める助産院、もしくは自宅で産みたいな」と考えていました。生き物であるヒトとしてもっと動物的に、自然の摂理に従い、ヒトに元から備わっている力を使って最低限の手助けだけで出産したいなと思ったのです。

アマゾンで産むことが絶対条件というより、パートナー(人類学者の太田光海さん)が以前、アマゾンの先住民と共に暮らしながら撮影したドキュメンタリー映画を制作しており、その縁に導かれたところもあります。もし、彼が現地の方と深いつながりを持っていなかったら、今回お世話になったワンピス族のコミュニティに受け入れてもらえなかったと思います。彼らはかつて首狩りをしていた民族で、パートナーも前回はスパイと疑われたことがありました。すんなり住まわせてもらうことは難しいのです。

――異国の小さな無医村での出産に、不安はありませんでしたか?

コムアイ: 事前にお話しして、パートナーの友人のワンピス族のリーダー格の人を信頼できたので、不思議と怖さは感じませんでした。ワンピス族は、一度コミュニティに受け入れてもらえれば安全でした、壁のない家に自分の荷物を置きっぱなしにできるくらい。これまで旅してきたどんな土地よりも、治安がいいとすら思いました。ワンピス族の皆さんが、自宅出産に慣れているのも安心材料でしたし、村には薬草の知識を豊富に持つ産婆さんもいると聞いていたので、何とかなりそうだなと。でも、水が合わなかったのか、私は滞在中お腹の調子がずっとよくなくて。最初は気温の変化や虫の音にも慣れなかったです。子どもの方が野外暮らしの環境にすんなり適応していたのを見て、自分の軟弱さや生まれたての命の逞しさを感じましたね。

実は、私にとっては明るい病室の分娩台の上で知らない人にいきなり囲まれて出産する方が、なんとなく怖かったんです。自然出産をした人から「5人とも四つん這いで産んだ」とか、「陣痛が来た時、部屋を猿みたいに歩き回ってた」「暗い場所のほうが安心して産めるし、産後そのまま休めるから自宅がよかったよ」と聞いていたせいかもしれません。

ただ、陣痛が来たときはどうしても用事があって町に出ていた時で、慌てて村に帰ろうとしたのですが、何しろ8時間もかかります。舟の上で痛みをこらえながら家にたどり着き、そこから産まれるまでに丸2日かかりました。村の女性たちから事前に「初産だから3日はかかるかもしれないよ」と聞いていなかったら心が折れていたかもしれません。

分け合って成り立つ暮らし

――現地でどんな生活をされていたのですか?

コムアイ: 出産の前後に1カ月ずつ、約2カ月滞在しました。1000人ほどが暮らす比較的大きな集落でしたが、街と陸路でつながっておらず、最寄りの病院まで舟で8時間もかかります。自給自足の生活が基本で、電気もガスも水道も通っていなくて、煮炊きは全部薪でした。女性たちが炊事用の丸太を軽々と抱えて川を渡っている姿はすごくかっこよかったです。

彼らの畑で育ったバナナをよくいただきました。イモのように蒸したり焼いたりスープにしたり、いろんな食べ方を教えてもらいました。さっきまで元気に走り回っていた野生の動物とか、川で泳ぐ魚とか、獲れると分けてくれるんです。ときには、妊婦に良いということで芋虫をいっぱいいただいたことも(笑)。森の中の貴重なたんぱく源らしく、リッチな味がしました。

食料のシェアは、やさしさと同時にとても合理的な考え方だと思いました。冷蔵庫がないので、たくさん食料があってもすぐに悪くなってしまうので、分け合ってみんなでおいしく食べたほうがよいと考えるのかもしれません。物々交換ではなく、ギフトし合って成り立っている感じでした。私たちはいただいてばかりでしたが、たまにピーナッツや豆を買えたら分けたりしていました。

アマゾンの村で=本人提供

――電気や水道がない生活は、不便ではなかったですか?

コムアイ: ソーラー発電のパネルと小さな蓄電バッテリーで、村の人たちは少しですが電気を発電して使っていました。私が持って行ったパネルを借りて、お隣さんが音楽を流すためのスピーカーを充電していたので、帰国時にさしあげました。村では、自前の電気を使ってワンピス族のローカルラジオ放送も行っていて、そこで「出産するために、わざわざ日本からやってきた人たちがいる」とみんなに知らせてくれました。歓迎されているんだなと感じて、嬉しかったですね。

私たちも逆に、借りたソーラーパネルで発電して夜の数時間だけ小さな電球を1つ点けて過ごしました。その電球の明かりや蝋燭の灯りを頼りに、ワンピス族の皆さんが教えてくださったことや、その日の出来事をできるだけ日記に書き留めていました。今、それを本にまとめるべく執筆中です。

水は数軒で一つ、共同の水道のようなものを遠くの川から引いていましたが、私は近くの小川の水を汲んで使うことが多かったです。そうそう、私たちの家は、屋根はあるものの三方の壁がなく、雨が降ると家の中まで湿ってしまうんです。ですから、晴れた日に洗濯して干せるだけですごく嬉しくて。何をするにも手間ですが、それが幸せというか。「今日のミッションは洗濯だ」とか「ああ、今日もサバイブできた」みたいに、すごく充実していましたね。

――現地の暮らしはコムアイさんと相性が良かったようですね。

コムアイ: ええ。これまでいろんな選択をしてきましたが、アマゾンでの出産は最高の選択だったなと。それくらい素晴らしい体験でした。火を起こして水を沸かすだけで感動があるんです。トイレも野にしていたので、都会に戻ってきた時に、「部屋の中にトイレがあるの、汚いな」という感覚になっていました。とはいえ、雨の日に外で用をたしていると全身が濡れてしまい……、あれはちょっと気が重くなりましたね(笑)。排泄物も含め、自然由来のものはすべて土に還りますが、石油由来のプラスチックは生分解しませんよね。全ての村民がサステナブルにと考えて生活しているわけではないと思いますが、ゴミ処理場に持っていくこともできないので、少量のプラスチックごみや紙も全て家の近くで燃やしていました。ビニール袋は紙より燃えやすいので焚き付けに使ったりしていました。ごみの処理も自分たちの責任においてするので、ごみが増えづらいのではないかと思います。

実は、近隣に暮らす他の民族のテリトリーでは金の違法採掘が進んでいるところもありました。今回の滞在で初めて知ったのですが、金の採掘には水銀が使われてしまうことが多く、周囲の川に広がって深刻な汚染問題になっていました。一方で、ワンピス族はテリトリー内から採掘者を追い出したり、森林破壊から守ったり、COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)に代表を送り出すなど、新しい環境保護への動きにも積極的でした。

子どもを持って、未来が想像の範囲内に

――そもそも、コムアイさんが環境や気候変動などの社会問題に関心を持ったきっかけは何だったのですか?

コムアイ: 気候変動に関しては、4年ほど前に国際環境NGO 350 Japanの「気候変動基礎クラス」を受講したことがきっかけです。それまでも何となく気になっていましたが、受講したことでどれだけ後戻りできないか可視化できて、危機感を覚えるようになりました。

もともとは、今回この「サステナブルバトン」のバトンを繋いでくださったDEPTのeriさんが受講していて、興味を持ったんです。eriさんとはステージや撮影の際の衣装をお願いするなどして知り合って以来、親しくさせていただいています。先日は、パレスチナの人たちの解放を呼びかけるデモの会場でばったり会い、とても励まされました。

社会問題に対して、最初にアクションを起こしたのは中学3年のころだったと思います。地雷除去の募金活動に参加したり、反原発のデモに加わったりするようになりました。調べれば調べるほど合理性のない原発をなぜ止められないんだろうって、すごく理不尽さを感じていたんですよね。一見当たり前に見えることに対し、疑問や違和感を持つ私の性格が今回のアマゾンでの出産を決意させたのかもしれません。

――妊娠や出産を経験して、それ以前のご自身との違いや変化を感じますか?

コムアイ: 価値観が根底からひっくり返ったような感覚があります。自分の世界の中心は自分ですが、その自分の中で命が育ち産まれたことで、一番大事な自分が身体の外にもう1つあるような感覚というか。また、一人一人が「生命のつなぎ目なんだな」と実感できるようになりました。

――生命のつなぎ目とは、どういう意味ですか?

コムアイ: 自分が生まれた時のことって、きっと皆さんも覚えてないと思うんです。私も、3、4歳ころからの記憶しかありませんが、自分が子を産んで、そこから人生が始まることを目の当たりにしました。私もそうやって産まれ、過去から脈々と続いてきた命をつないでいるんだなって、すごく想像できるし、感じられるようになったんです。私の周りにいる人たちもみな同じように、それを繰り返してきて、ここにいるんですよね。

それに、生まれた子どもがおそらく2100年くらいまで生きると思うと、それまではまるで関係のなかった2100年が、自分にとってどうでもよい未来ではなくなります。さらに、自分の子が子どもを持ったら、もっと先の未来も自分の想像の範囲内になるんですよ。そうやって、未来と過去に対して、自分の意識がすごく伸びるような感覚が生まれました。

子どもがいるこの世界を少しでもサステナブルにしていけるよう、もっといろんなことを考えなきゃいけないし、考えなければ困るのは私自身なんだと強く思うようになりました。だからこそ、未来に向けて仲間を増やしたいという気持ちもあります。こうした自分の問題意識は子どもとも共有したいし、多分、私たちの行動を見ていたら自然と共有されていくのだろうとも思っています。

――女性にとって、妊娠・出産は大きな決断だと思います。

コムアイ: そうですよね。いま、世界を見渡すと人口爆発が起きていて、子どもを産むことが果たしていいことなのかどうか、私には正直分かりません。自分自身、少し前までは出産に対してあまり積極的な考えではなく、いずれ養子や里親制度を利用してもいいのかなと思っていました。でも、パートナーと出会い、考えががらりと変わり「今、産みたい」と直感したんです。

これまでも、戦争や虐殺など、生きることすらままならない状況であっても、子を産み育ててきた人たちは確かにいました。そうした人たちがいたから、私たちはここにいるのだと思うし、今がどんなにひどい状況であっても、「子を持ちたい」という気持ちはあるものなのではないかなと。同時に、親やパートナーなどから妊娠や出産を求められたとしても、自分の気持ちが固まってなければ産まない方がいいと思います。心から望まないと、もしうまくいかなくなったときにつらい思いをするのは自分だから。自分の直感や気持ちを、大事にして欲しいなと思います。

――今後、取り組んでみたいことを教えてください。

コムアイ: お世話になったワンピス族の皆さんのことをまずは本にして、日本の皆さんに自分の生活や地球の未来について考えてもらえるきっかけにしていただけたらいいなと思っています。あとは現地の森林と文化の保全に何ができるか、ですね。ワンピス族以外の部族のテリトリーでは、木の伐採や鉱物の採掘で環境を壊し、多くの収入を得ている人もいるため、ワンピス族の人々もとても揺れています。私たちは、外から出入りさせていただいたからこそ、ワンピス族の暮らしや環境がどれだけ大切かが分かります。アマゾンは、「地球の肺」と呼ばれるほど地球環境にとって重要でかけがえのない場所であることを、改めて彼らに伝えていくことは大事だなと思っています。

――最後に、コムアイさんにとってサステナブルとは?

コムアイ: 人類の、生き延びるための“闘い”なのかなと思います。持続可能かどうかって、結局は地球のためというよりは、人類がこの先も続くかどうかという話ですよね。たとえば、生物多様性を見ても、すでにおびただしい数の種が地球上からなくなってしまっています。そんなふうに人類が壊してしまって、持続できなくなったものが既にいっぱいあるんです。いままさに、絶望的なくらいの状況に置かれていることに目を背けて、人類がこのままわがままに生きていくと、いずれ人類は滅亡するしかなくなっていくと思うんです。存続するために、もう少しましな生き方を選択しなければならないという、命の闘いなのかなって私は思うんです。

●コムアイ(こむあい)さんのプロフィール
1992年、神奈川県生まれ。慶応義塾大学卒業。2012年に音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」を結成し、16年にメジャーデビュー。21年に脱退し、ソロアーティストや俳優として活動中。生命観や死生観を主なテーマに、声と身体を用いた表現活動を展開。水をテーマにしたアート作品で水問題を訴える「HYPE FREE WATER」を立ち上げるなど、気候危機をはじめとした社会問題に取り組む。近年の作品は、奈良県明日香村の石舞台古墳でのパフォーマンス『石室古墳に巣ごもる夢』(2021年)、東京都現代美術館でのクリスチャン・マークレーのグラフィック・スコア『No!』を演奏するソロパフォーマンス(2022年)など。ドラマ『雨の日』(2021年、NHK)で主演、映画『福田村事件』(2023年)にも出演。パートナーは映画監督で文化人類学者の太田光海氏。

https://telling.asahi.com/article/15131236


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『ゴールデンカムイ』牛山はコブだけじゃなく耳も特殊メイク!「サンクチュアリ -聖域-」の中田彰輝が担当

2024-01-30 | アイヌ民族関連

シネマトゥデイ2024/01/29

『ゴールデンカムイ』牛山はコブだけじゃなく耳も特殊メイク!「サンクチュアリ -聖域-」の中田彰輝が担当

© 映画『ゴールデンカムイ』より勝矢演じる牛山 - (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 野田サトルの累計発行部数2,700万部を突破する人気漫画を山崎賢人(※崎は「たつさき」)主演で実写化する『ゴールデンカムイ』(公開中)で、キャラクターの再現度が高いと話題沸騰の勝矢演じる大男の牛山。牛山といえば、額にある大きなコブが特徴だが、この特殊メイクを手掛けたのが映画『ザ・ファブル』『キャラクター』、Netflixシリーズ「サンクチュアリ -聖域-」数々のヒット作品を手掛けてきた特殊メイクアップアーティストの中田彰輝だ。特殊メイク工房・株式会社 ZOMBIE STOCK の代表を務め、チームとして活動しているという。

 本作は、明治末期の北海道を舞台に、“不死身の杉元”の異名をとる元陸軍兵・杉元とアイヌの少女・アシリパ(山田杏奈※リは小文字)が、莫大なアイヌの埋蔵金を巡り軍人や脱獄囚らとバトルを繰り広げるサバイバルアクション。北海道、山形、長野、新潟など大自然が残る日本各地でロケ撮影を行い、原作に忠実な世界観に加え、個性的なキャラクターたちの再現度の高さがSNSで反響を呼び、東宝が行った初日アンケートによると「非常に良かった」が61.6%、「良かった」が34.4%と鑑賞の満足度が高い。

 映画『あしたのジョー』のマンモス西役などで知られる勝矢が演じる牛山は、“不敗の牛山”と呼ばれる柔道の達人。大柄で強靭な肉体と、石のように硬い頭を持つ。同じく脱獄犯である新撰組副長・土方歳三(舘ひろし)らと行動を共にし、杉元らと対峙する。

 中田が「とても紳士的で誠実。強くて男らしいキャラクター」と評する牛山。額にあるはんぺんのような四角いコブがトレードマークだが、中田はとりわけそのコブの表現に苦心したと振り返る。

 「原作者の野田先生が描かれた額のコブは、一体どんな表現なのか? 実際にそのような人を見たことがないので、いかに先生の表現を汲みながらリアルに落とし込むのか、一番悩みました。原作ファンの方々に“え? こういうことじゃないんだけどなぁ”と思われないよう、リアルとフィクションのバランスを取る難しさを感じました」

 額のメイクは勝矢の顔を3Dスキャンし、出力した顔型を基に額全体のシリコン素材の人工皮膚パーツを制作。原作のビジュアルでは眉毛がないため、同様に髪の生え際から眉毛の下辺りまでをメイクしている。「特殊メイクは毎回使い捨てになるので人工皮膚を撮影の日数分、型に流さねばならず準備も大変だった」とも。

 特殊メイクは、額のみならず耳にも施しているという。両耳をメイクしたうえで額を張り付けて色を仕上げるという工程で、毎回1時間ほどかけて行った。中田が参加したNetflixシリーズ「サンクチュアリ -聖域-」は、一ノ瀬ワタル演じる力士が相手力士の張り手によって耳が吹き飛ぶシーンが語り草になっているが、本作ではどのようなアプローチだったのか。

 「牛山の耳も特殊メイクと気付いてない方も多いようですが、実は原作に従って柔道耳を再現しています。これは主に格闘家の方が地面などで擦れたり潰されてできるものですが形や症状もさまざまです。なので資料などでリサーチして参考にしながら制作しました。ただ、『サンクチュアリ』の一ノ瀬さんの耳はこの状態にはなっていなくて、張り手でちぎれ飛ぶ表現を作るのみでした」

 中田の創意工夫や努力が結実したかのように、SNSでは勝矢演じる牛山が「再現度高い」「牛山そのもの」「牛山がめちゃくちゃ牛山」と人気を博している。牛山は原作ファンの間でも絶大な人気を誇るユニークなキャラクターだが、中田いわく勝矢本人も「とにかく陽気で楽しい方」。

 「音楽をかけていたら音楽にまつわる話がいくらでも出てくるし、映画の話をしたら作品名や監督、俳優の話が無限に出てくる(笑)。知識豊富でいろいろと教えて頂きました。そして人を凄く観察していますね。かと思えばいつの間にかスヤスヤ寝ていらっしゃったり……とにかくめちゃくちゃ面白い方です」と勝矢のチャーミングな人柄に触れていた。(編集部・石井百合子)

https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/other/ゴールデンカムイ-牛山はコブだけじゃなく耳も特殊メイク-サンクチュアリ-聖域-の中田彰輝が担当/ar-BB1hrDcl#image=2


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【サポチョコ2024】ラオスの女の子は学校で生理用ナプキンを替えられない

2024-01-30 | 先住民族関連

読売新聞 2024/01/30

大手小町が、国際NGOプラン・インターナショナルと協力して実施しているバレンタイン・キャンペーン「#サポチョコ」。キャンペーンのパートナー企業が販売するチョコレートを買うと、売り上げの一部が、さまざまな問題に直面する途上国の女の子たちをサポートする「ガールズ・プロジェクト」に使われます。

このプロジェクトで、どのような支援が行われているのでしょうか。プラン・インターナショナル・ジャパンの職員で、東南アジアのラオスに駐在し「女の子の衛生改善」プロジェクトを推進する水上友理恵さん(32)に話を聞きました。

――ラオスは、国土のほとんどが山岳地帯で、産業の中心は農業。多くの民族が暮らし、都市部と農村部、民族間の格差が大きいと聞きます。プロジェクトの対象地域は、どんなところですか。

私が活動しているのは、ラオス北部に位置するウドムサイ県。首都ビエンチャンから約490キロメートル離れた山岳地帯です。事務所のあるビエンチャンからは、2021年に開通した高速鉄道で片道3時間ほどかかりますが、双方を行ったり来たりしています。

国内には50ほどの民族がいて、人口のおよそ半分を「ラオ族」が占め、残り半分は少数民族。ウドムサイ県は、少数民族が大半を占めているのが特徴ですね。

授業では「ラオ族」が話す「ラオ語」が使われます。少数民族の出身者は、家庭では出身民族の母語を、授業では「ラオ語」を話します。少数民族の子どもたちの中には、授業の内容を十分に理解できないケースもあり、教育格差が生じやすい地域でもあるんです。

――「女の子の衛生改善」プロジェクトとは。どんなことに取り組んでいますか。

ウドムサイにある学校の多くは、一年を通じて水を供給できる設備がなく、手を洗ったり、トイレを流したりする水が足りません。そもそも、便器やドアなどが壊れていて、トイレも手洗い場も使うことができない状況です。そのため、女の子は生理中、安心してナプキンを交換できる場所がない。学校での衛生管理が難しい状況です。

また、外で遊んで手を洗わないまま昼食を食べ、おなかを壊してしまう子も。プランは、こうした衛生環境を改善するため、学校にトイレや手洗い場を修繕・建設すると同時に、生理の衛生的な管理を含む、包括的な性教育に関する啓発活動にも取り組んでいます。

――毎月、生理に対処しなければならない女の子にとっては厳しい状況ですね。まず、トイレの建設について。ラオスのトイレは、日本の水洗トイレとは違うのでしょうか。

ラオスのトイレは、おけで水をすくって流す方式で、便器の脇に水をためておくタンクが備え付けてあります。が、1年のうち約7か月は乾期で、雨がほとんど降らないため、まず水がない。また、水がある時期でも、タンクにひびが入っていたりして使用できないんですね。

だから、学校にいる間、子どもたちは茂みで用を足すんです。生理中の女の子は、ナプキンを交換するため昼休みに自宅へ戻ります。それで、午後の授業に出られない――というケースもあると、教員たちが教えてくれました。昨年、県内の小中学校7校で給水設備を整え、男女別・バリアフリーのトイレ、手洗いを設置しました。

――生理に関する啓発活動では、教員への研修も行っているそうですね。

はい。月経など、「思春期の心と体の変化についてどう教えたらいいのか」と悩む教員は多く、子どもたちへの指導方法について、一緒に考えています。

ラオス政府は、包括的性教育に力を入れていて、プランや国連機関と共同で開発した教員用のマニュアルや、生徒向けの補助教材などが用意されています。ただ、国の予算が不足しているため、ウドムサイ県には、これらの教材が届いていませんでした。

先ほど触れた通り、少数民族が大半を占めるウドムサイ県では、子どもたちの間に言葉の壁があります。豊富なイラストや写真で性に関する知識を学べる教材は、そうした壁を越えて理解を深めるのに欠かせません。教材を教員に配布した上で、グループごとに模擬授業を行ってもらうなどして、教材の効果的な活用法について考える機会を作っています。

ラオスの農村部では、「生理中に冷たい水を飲んではいけない」「洗髪をしてはいけない」など、生理にまつわる古くからの言い伝えや迷信が広く信じられています。迷信は、女の子や女性の行動を制限することにつながります。生理について語ること自体がタブー視されていて、父親はおろか「母親にも相談できない」という女の子もいて、驚きました。

――長年刷り込まれてきた考えを変えるのは、容易ではなさそうです。

まず、生理は「隠さなきゃいけないもの」ではない。男性も女性も「オープンに話していいもの」なんだと伝えています。「生理用ナプキンというものを見たこともない」という男性教員に使用方法をシェアし、研修でデモンストレーションしてもらいました。その教員がおそるおそるナプキンを手にすると、どよめきが起きたほどでした。

しかし、手に取ってみることで、「決してタブーではない」ことを実感する機会になったのではないでしょうか。避妊についても同様で、女性教員には、コンドームは男性が使うものであり、「女性が触ってはいけないもの」だという意識があるようでした。なので、女性教員にコンドームを手に取ってもらったのです。

ラオスでは、中絶は非合法です。そのため、高校生が避妊具を使わずに性行為をして妊娠してしまうと、その生徒は出産するという選択肢しかなく、中途退学するケースも少なくありません。ウドムサイは小さな村々からなり、村中みんなが顔見知りです。薬局の店員も知り合いだから、「恥ずかしくて避妊具を購入できない」という事情もあるんですね。

難しい問題ですが、いずれにせよ、妊娠も結婚も、必要な知識を身につけた上で、女性が主体的に選べる環境がのぞましいと思います。本プロジェクトでは、学校に生理用ナプキンを配布し、必要としている女の子たちが受け取れるようにするほか、生徒中心のクラブ活動で、生徒たちが思春期の心と身体の変化について話し合う機会を提供しています。人々の心にあるタブーを 払拭(ふっしょく) し、意識を変えられるよう、丁寧な対話を重ねていきたいです。

――現地の人たちと接する際に、心がけていることは。

支援を「する側」「される側」の垣根を取り払い、みんなが一丸となってプロジェクトを進めることです。生理の話をするのはタブー視されているにもかかわらず、研修を受けた後、教員たちが「授業で生理について取り上げたい」と言ってくれて、手応えを感じました。

手洗いや歯磨きについても、歌に乗せて楽しく指導する方法を教員に提案して、子どもたちが実践するようになったこともうれしかったですね。その後、子どもたちに歯ブラシを配布した際には、学校に常備できるようペットボトルをくり抜き、教員たちが工夫して収納場所を作っていました。

こうした意識の変化や、身の回りにあるものを活用して学んだことを実践する姿を目にするのは、私自身にとっても学びとなります。これからも、教員や生徒たちを含めた大きなチームの一員として、楽しみながら現状をより良いものにしていきたいです。

――サポチョコ・キャンペーンにどんなことを期待していますか。

日本とラオスは経済状況や文化が大きく異なります。どんな国なのか、知らない人も多いでしょう。でも、女性であれば何十年にもわたってつきあい続ける生理に関する悩みは、理解し合える部分があると思います。生理ナプキンを長時間替えられない不安や気苦労、それによって行動が制限される不自由は、想像しやすいのではないでしょうか。

困っている女の子たちを、チョコレートを買うという、身近な、なにげない行為を通して、楽しく前向きにサポートしていただけたらうれしいです。

(読売新聞メディア局 バッティー・アイシャ)

「#サポチョコ」とは 「大手小町」の発案で2019年にスタートした取り組み。バレンタイン期間中に、参加企業が販売する対象商品を購入すると、その売り上げの一部が国際NGOプラン・インターナショナルに寄付されます。寄付金は、途上国の女の子が直面する問題に焦点を当てて解決する「ガールズ・プロジェクト」に活用されます。

「 プラン・インターナショナル 」とは 女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面しする課題の解決に取り組む国際NGOです。75か国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/サポチョコ2024-ラオスの女の子は学校で生理用ナプキンを替えられない/ar-BB1hrPd8


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日教組の教研集会が閉幕 インクルーシブ教育など議論 札幌

2024-01-29 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年1月28日 17:37

 札幌市内で開かれていた日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会は28日、「平和・人権・環境・共生を柱に、憲法・子どもの権利条約の具現化と民主教育の確立に向け、教育実践をより一層充実させていこう」などとするアピールを発表し、3日間の日程を終えた。

 日教組によると、延べ約8千人の教員らが参加し、計495本のリポートが発表された。石川県教組から能登半島地震の被災状況が報告されたほか、インクルーシブ教育、アイヌ民族文化や歴史の発信など幅広い分野で議論が交わされた。

 ・・・・・・

(大城道雄)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/968451/


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吉田美月喜「心にとどめ、伝えたいと思って撮影」 アイヌ民族を描いた主演映画「カムイのうた」

2024-01-29 | アイヌ民族関連

日刊スポーツ1/27(土) 15:49配信

主演映画「カムイのうた」の舞台あいさつに出席した吉田美月喜

 女優吉田美月喜(20)が27日、東京・ヒューマントラスト渋谷で、主演映画「カムイのうた」(菅原浩志監督)の公開記念舞台あいさつに、島田歌穂(60)と出席した。

【写真】舞台あいさつに出席した島田歌穂

 アイヌ民族、文化を題材にした作品で、吉田は「北海道で心を込めて撮影した作品がこうして東京で公開、とてもうれしく思います」と感激していた。

 差別の歴史も描かれており、吉田は「オーディションをした時、アイヌ文化を詳しく知らなかった。いろいろ学んでいく中、ショックな内容だったし、これが日本であったのかというものでした。驚きを忘れてはいけないし、心にとどめておかなきゃいけないと思いました。伝えたいと思って撮影していました」と振り返った。

 アイヌの叙事詩ユーカラを歌った島田は「大きな大きな挑戦となりました。ローマ字とカタカナで書かれた歌詞と、音源をいただいた時、難しすぎて、歌えないかもしれないと思いました必死にお稽古を重ねて撮影に臨ませていただきました。アイヌの方々にとって大切な大切な文化を、私なんかが歌わせていただいていいのだろかと葛藤しましたが、敬意を持って歌わせていただきました」と話した。

 物語の舞台になった北海道東川町の菊地伸町長も登壇した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/30e52cb3d6f8d32f43b49bff3c40623c6dd9678c


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