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名称に「十勝」、反対目立つ 日高山脈襟裳・国立公園指定 環境省が意見公募結果

2024-01-12 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年1月11日 21:52

 環境省は11日、日高山脈襟裳国定公園の国立公園指定に関するパブリックコメント(意見公募)の結果を公表した。アイヌ文化と関わりが深い地域の追加指定や、公園利用に向けた過度な整備の抑制を求めるなど127件の意見が寄せられた。

 公園区域は日高山脈の一帯と襟裳岬などの周辺を含む24万5668ヘクタール。規制が最も厳しい「特別保護地区」は7万3743ヘクタールで、いずれも国内最大となる。

 十勝管内の自治体首長や議会議長らでつくる十勝圏活性化推進期成会(会長・米沢則寿帯広市長)などが要望している公園名に「十勝」を入れることに対し、反対意見が目立った。「観光利用のために『十勝』を入れるべきではない」「名称はシンプルな方が良い」などが理由。同省は名称について、今春の開催を予定する中央環境審議会で決める。

 アイヌ文化と関わりが深い日高管内の地域の追加を望む意見も多かった。・・・・・・・・

 

 パブリックコメントは昨年11月から1カ月受け付けた。詳細は行政情報のポータルサイト「e―Gov(イーガブ)」の「パブリック・コメント」から閲覧できる。(関山大樹)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/962084/


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<社説>「解」を探して《5》 個を尊重し人権守る国に

2024-01-12 | アイヌ民族関連

北海道新聞2024年1月11日 05:00

 日本国憲法は、基本的人権を侵すことのできない永久の権利として保障している。

 しかし、差別や暴力などの人権侵害はやむことがない。とりわけ昨年は深刻な事態が続いた。

 首相秘書官が性的少数者をさげすみ、自民党衆院議員はアイヌ民族への差別的投稿を続けた。

 旧ジャニーズ事務所の創業者による少年たちへの性加害は世界に衝撃を与え、自衛隊でのハラスメントに有罪判決が出た。

 憲法施行から77年がたとうとしてなお、人権の確立からほど遠い実態が浮き彫りになっている。

 誰もが法の下に平等な個人として差別を受けず、尊重される。自由と幸福を求める権利を確保され、人間らしく生きる―。

 それが実現した社会をどう達成するか。重い課題に向き合い続けなければならない。

■聞こえぬ声が訴える

 旧ジャニーズ事務所の性加害は英BBCが取り上げ、元所属タレントが記者会見で告発してようやく社会問題化した。新体制の下、被害補償金の支払いといった進展がここにきて出てきた。

 しかし見過ごしにできないのが、改めて浮かび上がったこの社会の声の上げづらさだ。

 創業者からの性被害を訴えていた男性が亡くなった。自死とみられる。「売名行為」などと中傷され悩んでいたという。

 「意見を言うことが日本では良しとはされてこなかった」

 昨年12月、日本外国特派員協会で記者会見した俳優で文筆家の睡蓮(すいれん)みどりさんは強調し、個々人の主張より集団のまとまりを優先しがちな日本社会を批判した。

 睡蓮さんも映画監督からの性被害を告発している。声を上げられない被害者は多いとして「聞こえない声に耳を傾けて」と訴えた。

 自身の不条理な境遇に沈黙を強いられることなく、誰もが声を上げ、それを受け止める社会でありたい。勇気ある訴えが攻撃されるようでは社会の息苦しさが増す。

 マスメディアの役割も重要になる。人権侵害に見て見ぬふりはもう許されないと自戒したい。

■相互理解図るべきだ

 性的少数者を巡っては、権利保護に向けた動きがあった。

 国会では理解増進法が成立した。最高裁は、性別変更には生殖能力をなくす手術が必要だとする法規定を違憲・無効と判断した。

 ただ、揺り戻しも見られた。

 理解増進法の立法過程では「全ての国民が安心して生活できるように留意する」との文言が加わった。保守派への配慮だった。

 最高裁の違憲判断に対しても、女性の権利保護を目指す団体が女性用トイレなど女性のスペースを守る法律の整備を訴えている。

 性の多様なあり方を前に戸惑う人は確かに少なくない。

 ただこうした経緯の根底には、少数者の置かれた状況への多数者側の理解の不足もないだろうか。

 多数者の権利のみが「公益」として優先されれば、少数者の人権は置き去りにされる。過去には公益の名の下で、旧優生保護法が多くの人権を蹂躙(じゅうりん)した歴史がある。

 第一に考えるべきは個々の尊厳であり国家はそれを守るためにある。順序を間違ってはならない。

 少数者が多数者の安心を脅かす存在のように言われることに、当事者らは心を痛めている。

 同性婚訴訟を担当する札幌の加藤丈晴弁護士は、性的少数者のうち例えば体と心の性が一致しないトランスジェンダーについて「周囲とのトラブルを避ける涙ぐましい努力をしている」と話す。

 不安や分断を強調するのではなく、少数者らへの理解を深め、包摂の社会を実現する方策を考えていかなければならない。

■「不断の努力」実践を

 ・・・・・・・・・・

 

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/961614/


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アイヌ民族を渋谷で撮り下ろした写真、渋谷で展示 舞踊公演に先駆け

2024-01-12 | アイヌ民族関連

みんなの経済新聞1/11(木) 22:33配信

KIZENさんが撮り下ろした写真「提供:(公財)アイヌ民族文化財団」

 アイヌ民族を渋谷で撮り下ろした作品を展示する写真展「AINU PURI(アイヌプリ)」が1月12日、渋谷・ファイヤー通りのフリースペース「Experiment」(渋谷区神南1)で始まる。主催は公益財団法人アイヌ民族文化財団。(シブヤ経済新聞)

【写真】舞踊公演「イノミ」より

 2月23日に舞踊公演「イノミ」を渋谷の「LINE CUBE SHIBUYA」(宇田川町)で開催することを記念するもの。同公演は北海道・白老町にある「ウポポイ(民族共生象徴空間)」で上演されている舞踊。「カムイ」と呼ぶ人間に無い力を持つものに感謝の祈りを捧げ、供宴を催し、土産を持たせカムイの世界へ送る伝統的な儀礼を題材に、歌と踊りを披露する。当日は千葉大学名誉教授・中川裕さんの特別講演「カムイとアイヌの物語」も行う。開演時間は、昼の部=13時、夜の部=17時(開場は各1時間前)。観覧無料。今月15日~31日にウェブサイトで申し込みを受け付ける(応募多数の場合は抽選)。

 公演に先駆けて開催する同展は、中国出身のフォトグラファーKIZENさんが、アイヌ民族を渋谷舞台に撮り下ろした写真16点を展示する。

 開催時間は11時~20時(最終日は17時まで)。入場無料。今月31日まで。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ed4b12b110b3ab5cdb3502cfaff45f27094c17d0


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アイヌ記念館若き新館長 先人の思いを次世代へ

2024-01-12 | アイヌ民族関連

NHK01月11日 11時09分

特集「ことしにかける」は旭川市にあるアイヌ民族の文化を伝える記念館の4代目館長に新たに就任した男性です。年齢は24歳。アイヌの歴史や文化、先人の思いを受け継ぎ、次の世代に伝えようと意気込む若き館長を追いました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240111/7000063878.html


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メタバース空間で縄文文化やアイヌ文化など北海道ならではの文化・歴史に触れる!第3回「コネクト北海道ラボ」を開催します。

2024-01-12 | アイヌ民族関連

北海道2024年1月11日 11時14分

≪コネクト北海道ラボ≫とは・・・

「北海道」に興味・関心のある方々向けのオンライン交流イベントです。会場はオンラインのメタバース空間上のため、世界中のどこからでもお気軽に参加が可能です。ゲストが参加者と交流をしながらセミナーを行うメインコンテンツ「交流セミナー」のほか、様々なコンテンツを通して、情報共有をしたり、同志のコミュニティを広げ、ご参加の皆さまがより「北海道」とのつながりを身近なものにできるイベントを目指します。

第3回のテーマは「知って楽しい!ほっかいどうの歴史・文化」!

交流セミナーのゲストは、

アイヌ文様デザイナー ToyToy(小川 基)さんと、ドニワ部 種田 梓さんです!

プレゼントが当たるキーワードラリーも🎁✨

メタバース会場の開場中、入退場はご自由にできますので、

是非お気軽にご参加ください!

◆開催日時

令和6年1月20日(土)12:00~16:00

◆開催場所

メタバース空間

※3D仮想空間プラットフォーム「Spatial」を利用します。

※お申込み後、開催1週間前に会場となる空間へのアクセスURLをお送りします。

◆参加費

 無料

◆専用サイトURL

https://connect-hokkaido-lab.com/

◆お申込サイトURL

https://connect-hokkaido-lab.doorkeeper.jp/events/167600

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000210.000088209.html


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山田杏奈:Vバックドレスで美背中披露 上品さと可愛らしさが共存したドレススタイル

2024-01-12 | アイヌ民族関連

毎日キレイ2024年01月11日 21:10

 俳優の山田杏奈さんが1月10日、東京都内で行われた、山崎賢人さん主演の映画「ゴールデンカムイ」(久保茂昭監督、1月19日公開)の完成披露舞台あいさつに出席した。バックがV字に開いたデザインのドレスを着こなし、美しい背中を見せていた。

 ドレスは裾にフリルが重なり、スレンダーラインながら歩くと大きく広がって可愛らしさもあるデザイン。ラメ感のあるパンプス、ゴールドのイヤリングを合わせたエレガントな装いだった。

 映画は、日露戦争終結直後の北海道を舞台に、アイヌの莫大(ばくだい)な埋蔵金を巡るミステリーと、大自然の中でのサバイバルバトルを描く。山崎さんが鬼神のような戦いぶりから「不死身の杉元」の異名を持つ元軍人・杉元佐一、山田さんはアイヌの少女・アシリパを演じた。

 舞台あいさつには山崎さんら出演者と久保監督が出席した。

https://mainichikirei.jp/article/20240111dog00m100006000c.html#goog_rewarded


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【イベント】映画『ゴールデンカムイ』監督・久保茂昭氏登壇ティーチインを開催<参加無料/会場・オンライン>

2024-01-12 | アイヌ民族関連

デジタルハリウッド株式会社2024年1月11日 12時00分

デジタルハリウッド大学大学院シネマティック・ランゲージラボ主催「Cineducare(シネドゥケア)」シリーズ第8弾|2024年1月29日(月)20:30~22:00

日本初の株式会社による専門職大学院、デジタルハリウッド大学大学院(本校:東京都千代田区 学長 杉山知之 以下本大学院)では、1月29日(月)20:30より、映画『ゴールデンカムイ』ティーチインイベントを、本大学院駿河台キャンパスとZoomウェビナーでハイブリッド開催いたします。

本大学院は、[SEAD(Science/Engineering/Art/Design)]4要素の融合をコンセプトとして、デジタルコミュニケーションを駆使し、社会に新しい産業や文化を生み出すリーダーを輩出しています。

ロサンゼルスを拠点に日本やベトナムなど世界各国でプロジェクトを展開する映画監督、そしてフォトシンスエンターテイメント代表取締役でデジタルハリウッド大学大学院の准教授を務める落合賢教員は、本学にて研究実践科目「シネマティック・ランゲージラボ」と修了課題の指導を担当しています。

その落合賢准教授が企画し、モデレーターを務める「Cinema」と「Educare(育成する)」を合わせた映画ティーチインイベントシリーズ『Cineducare(シネドゥケア)』は8回目を迎え、今回は1月19日(金)公開の映画『ゴールデンカムイ』ティーチインイベントを、2024年1月29日(月)20:30~22:00に、本大学院駿河台キャンパスとZoomウェビナーでハイブリッド開催いたします。

ゲストには本作の監督・久保 茂昭 (くぼ・しげあき)氏をお招きいたします。

当日は『ゴールデンカムイ』監督・久保茂昭氏と落合賢准教授が登壇し、本作の映像や音楽を交えながら、久保氏の思い入れのあるシーン、制作のエピソードに触れていただき、映画制作術の真髄に迫ります。

久保茂昭監督最新作『ゴールデンカムイ』は1月19日より公開です。

【Cineducare(シネドゥケア)とは】

落合賢准教授(担当ラボ:シネマティック・ランゲージ)が企画し、モデレーターを務める「Cinema」と「Educare(育成する)」を合わせた映画ティーチインイベントシリーズです。

過去の対象作品:第一回『映画 太陽の子』(2021)、第二回『ボクたちはみんな大人になれなかった』(2021)、第三回『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(2022)、第四回『ガリレオシリーズ 沈黙のパレード』(2022)、第五回『すずめの戸締まり』(2022)、第六回『山女』(2023)、第七回『ファンファーレ』(2023)

【イベント開催概要】

2014年8月から集英社「週刊ヤングジャンプ」にて連載が開始され、22年4月に多くのファンたちの熱い注目を受ける中、堂々完結。現在までに、既刊全31巻で累計2,700万部(2024年1月時点)突破している、野田サトルによる超大ヒットコミック「ゴールデンカムイ」。

その独特の世界観から長らく「実写化は不可能」と思われていた本作。この度「原作を映像で忠実に表現する」というコンセプトのもと、一大映像化プロジェクトが始動。『ゴールデンカムイ』実写化プロジェクトにふさわしい超豪華キャスト・スタッフが一同に会し、美術・衣装・小道具・メイク・VFXなど細部にまで徹底的にこだわり日本映画の粋を尽くした実写版『ゴールデンカムイ』を監督の久保茂昭氏に語っていただきます。

本イベントはデジタルハリウッド在卒生を中心に、一般の方々も無料でご参加いただけます。

■日時

 2024年1月29日(月)20:30~22:00

■会場

デジタルハリウッド大学駿河台キャンパス3F 駿河台ホール(御茶ノ水ソラシティ アカデミア3F)

オンライン:Zoom(ウェビナーを予定)

■登壇者

久保茂昭 氏/映画監督

落合賢/デジタルハリウッド大学大学院准教授

■対象

一般の方

デジタルハリウッド大学、大学院、スクールの在卒生、卒業生、修了生

■定員

オフライン会場80名、オンライン会場500名 

(オフライン会場が定員に達した場合は、お申し込み順でのご案内となります。)

■プログラム

20:15~ 会場参加者・オンライン参加者開場

20:30~ イベント開始、デジタルハリウッド大学大学院、シネマティック・ランゲージラボの紹介

20:35~ 映画本編クリップ、メイキング映像上映(2~4本)、トークセッション

21:30~ 質疑応答

22:00  終了予定

■参加費

無料(要事前申込)

■お申し込み
https://forms.gle/sWgTQmTaTbLGRLVA6

■注意事項

※本イベントにはマスコミ関係者も参加する予定です。また、本イベントにご参加いただいている様子の写真を、本学の広報目的で利用させていただく場合がございます。予めご了承ください。

※お申込み後に参加をキャンセルされる場合は、シネマティック・ランゲージラボcll.dhgs@gmail.com(担当:福田)までご連絡をお願いいたします。

※ゲストおよび講演内容は、都合により変更する場合がございます。

【登壇者プロフィール】

久保 茂昭(くぼ・しげあき)氏

1973年生まれ。これまで、EXILE、安室奈美恵、DREAMS COME TUREなど数々の有名アーティストのミュージック・ビデオを500作品以上監督し、「VMAJ年間最優秀ビデオ賞」を5年連続受賞。

ドラマ「HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」(15)を皮切りに、同シリーズの映画公開作品を監督。

その他の監督作品に、高橋ヒロシによる不良漫画の金字塔『クローズ』『WORST』のコラボ映画『HiGH&LOW THE WORST』(19)や『小説の神様 君としか描けない物語』(20)などがある。

落合 賢(おちあい けん)

デジタルハリウッド大学大学院 准教授

東京の高校を卒業後、渡米。南カリフォルニア大学(USC)の映画制作学科を卒業、2008年にアメリカ映画協会付属大学院(AFI)の監督学科で修士号を取得。卒業制作の『ハーフケニス』が、全米監督協会(DGA)から日本人として初めて審査員特別賞を受賞した。

ウエンツ瑛士主演の「タイガーマスク」で長編映画監督デビュー。

2014年には日本と北米で公開された福本清三主演の映画「太秦ライムライト」が、ファンタジア国際映画祭で最優秀作品賞、主演男優賞をW受賞。また、長編第4作目「サイゴンボディガード」が2016年に公開されると、ベトナムでは「スターウォーズ ローグワン」を超えて大ヒットを記録する。

小説「パパとムスメの7日間」のベトナム版リメイクを監督。2018年、12月28日にベトナム全土で公開され、100万人を動員、ベトナムアカデミー賞最優秀作品賞にノミネートされた。「サイゴンボディガード」が、ユニバーサルピクチャーズによってリメイクされることが決定。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラットが主演し、落合は「アベンジャーズ」を監督したアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟と共にエクゼクティブプロデューサーとして参加することが発表された。

劇場公開長編映画のみならず、ショートフィルムやCM、MVなど幅広いジャンルの映像を監督し、ロサンゼルスを拠点に日本、アメリカ、ベトナムなど世界各地で活動している。

2021年度よりデジタルハリウッド大学大学院にて准教授に就任し、「シネマティック・ランゲージラボ」でハリウッド式映像制作術を教える。

【『ゴールデンカムイ』作品概要】

©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

STORY

舞台は気高き北の大地・北海道。時代は、激動の明治末期―。

日露戦争においてもっとも過酷な戦場となった二〇三高地をはじめ、その鬼神のごとき戦いぶりに「不死身の杉元」と異名を付けられた元軍人・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく、北海道で砂金採りに明け暮れていた。そこで杉元は、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。金塊を奪った男「のっぺら坊」は、捕まる直前に金塊をとある場所に隠し、そのありかを記した刺青を24人の囚人の身体に彫り、彼らを脱獄させた。

囚人の刺青は24人全員で一つの暗号になるという。

そんな折、野生のヒグマの襲撃を受けた杉元を、ひとりのアイヌの少女が救う。「アシㇼパ」という名の少女は、金塊を奪った男に父親を殺されていた。金塊を追う杉元と、父の仇を討ちたいアシㇼパは、行動を共にすることとなる。

同じく金塊を狙うのは、大日本帝国陸軍第七師団の鶴見篤四郎中尉。日露戦争で命を懸けて戦いながらも報われなかった師団員のため、北海道征服を目論んでおり、金塊をその軍資金代わりに必要としていた。

そして、もう一人、戊辰戦争で戦死したとされていた新撰組の「鬼の副長」こと土方歳三が脱獄囚の中におり、かつての盟友・永倉新八と合流し、自らの野望実現のため、金塊を追い求めていた。

杉元&アシㇼパVS.第七師団VS.土方歳三・・・‼

雄大な北の大地を舞台に、一攫千金!三つ巴のサバイバル・バトルが、今始まるッ――‼‼

●出演者: 

山﨑賢人

山田杏奈  眞栄田郷敦  工藤阿須加  栁俊太郎  泉澤祐希 矢本悠馬

大谷亮平  勝矢 高畑充希

木場勝己  大方斐紗子  秋辺デボ  マキタスポーツ

玉木宏    舘ひろし

●原作: 野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊) 

●監督: 久保茂昭

●脚本: 黒岩勉

●音楽: やまだ豊

●主題歌: ACIDMAN「輝けるもの」(ユニバーサル ミュージック)

●製作幹事: WOWOW・集英社

●制作プロダクション: CREDEUS

●上映時間:128分

●撮影期間:2022年末~2023年春

●公開: 2024年1月19日(金)全国公開/IMAX同時公開

●配給: 東宝

●©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

●映画『ゴールデンカムイ』:https://kamuy-movie.com/

【デジタルハリウッド大学大学院研究実践科目「シネマティック・ランゲージラボ」とは】

「シネマティック(映画芸術的)・ランゲージ(言語)」とは、映像作品を言語学的に紐解いた独自の理論です。コミュニケーションツールの一つとして、映像作品を媒体に創り手のメッセージを不特定多数の視聴者に向け、効率的かつ感情的に伝達するアプローチです。

本ラボでは、ハリウッドの名だたる映画監督やプロデューサーを輩出したUSC、NYU、AFIにて培ったハリウッド式映像制作術の基礎と応用を、既存の映画やドラマの映像事例などを用いてレクチャーします。

また、実践的な映像制作課題を通して、シネマティックな映像を制作する事で、ハリウッド式映像制作術の本質的な概念と実用的な技術を身につけた、国際的な映像監督やクリエイティブプロデューサーを育成します。

【本イベントに関するお問い合わせ】

デジタルハリウッド大学大学院シネマティック・ランゲージラボ(担当:福田)

mail: cll.dhgs@gmail.com

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002335.000000496.html


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留萌の道の駅で子どもたちが冬の野外遊びを楽しむ

2024-01-12 | 先住民族関連

NHK01月11日 20時14分

厳しい冬の寒さの中で子どもたちに野外での遊びを楽しんでもらう催しが留萌市で開かれました。
この催しは、10日、留萌観光協会が開き会場となった「道の駅るもい」には札幌市と留萌市の小学1年生から6年生まであわせて11人が集まりました。
はじめに子どもたちは「スノーシュー」を装着し、30センチほどの積雪の上で「鬼ごっこ」や「スノーフラッグ」を楽しみました。
またカナダ北部に暮らす先住民族のイヌイットが暮らす雪の家「イグルー」づくりにも挑戦し、のこぎりを使ってブロックを切り出したり両手で運び出したりしていました。
きのうは時折、強い風と雪が吹きつける天気でしたが、子どもたちは黙々と作業に取り組み、およそ3時間かけて「イグルー」を完成させ笑顔で喜び合っていました。
屋外には「テントサウナ」も用意され、中に入った子どもたちは冷えた体を温めていました。
小学3年生の女の子は「冬の留萌はとても寒いけど、とても楽しかったです。また、こんなイベントがあれば参加したいです」と話していました。
小学6年生の男の子は「留萌市は札幌市よりもすごく高く雪が積もっていて驚きました。雪質がサラサラして触り心地がとてもよかったです」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240111/7000063870.html


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世界で人権危機が深刻化 傍観する世界のリーダーたち

2024-01-12 | 先住民族関連

ヒューマン・ライツ・ウォッチ01月11日

人権枠組の擁護には原則ある外交が不可欠

(ニューヨーク)―2023年は、近年で最も深刻な危機と課題がいくつも生じた年だった。しかしこの1年を通して、世界の首脳たちは人権保護の揺るぎない立場をとることはせず、結果として人命が犠牲になったと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表の『世界人権年鑑2024』で述べた。各国政府は、取引外交をやめ、普遍的人権原理の擁護で最大限の努力をすべきだ。

イスラエル政府とハマスとの武力衝突が再燃し、甚大な犠牲が生じた。同様の犠牲がウクライナ、ミャンマー、エチオピア、サヘル地域でも見られた。2023年は、記録のある1880年以来、最も暑い年となり、山火事、干ばつ、暴風雨の猛威が、バングラデシュからリビア、カナダに至るまで地域社会を大混乱に陥れた。経済格差が全世界で広がる一方、多くの人びとが生きるために必死にならなければならない状況を放置する政策決定への怒りもまた高まった。

「人権保護に必要である国際的なシステムが脅威にさらされているにもかかわらず、世界の首脳たちは、普遍的人権原理の侵害から目を背けている」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのティラナ・ハッサン代表は述べた。「このような普遍的で、世界が認める原理が、どこかの国で見過ごされるたびに、誰かがその『代償を払っている。そして、その代償とは時に人命なのだ」。

World Report 2024

World Report 2024, Human Rights Watch’s 34th annual review of human rights practices and trends around the globe, reviews developments in more than 100 countries.

READ HERE

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、34年目の刊行となる年次報告書『世界人権年鑑2024』(全740頁)で、100カ国以上の人権状況を検証した。前出のハッサン代表は序文で、2023年は、人権弾圧や戦時下の残虐行為だけでなく、場合によって憤りを表明したりしなかったりする各国政府の態度、また取引外交でも注目に値する年だったと指摘した。この外交では、「取引」に加わらない人びとの権利は著しく侵害される。しかし、ハッサン代表は、別の道が開ける可能性が示されるという希望の兆しもあったとし、各国政府に対し、人権義務を常に遵守するように求めた。

人権枠組の適用について各国政府が設けるダブルスタンダードは、無数の人命を危険にさらすだけでなく、権利の行使と保護に責任を負う制度への信頼を削ぐものでもあると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘する。イスラエル政府がガザで行っている民間人への戦争犯罪を声高に非難する一方で、中国政府による新疆ウイグル自治区での人道に対する罪には沈黙する。あるいは、ウクライナでのロシアの戦争犯罪について国際的な刑事訴追を求める一方で、アフガニスタンでの米国の人権侵害についてアカウンタビリティ(説明責任)を果たそうとしない政府は、人権の普遍性や、人権保護を目的とする戦時国際法の正当性への信頼を弱めているのである。

各国政府が国際的な場で人権問題を無視しやすくなっている理由の一つとして、自国で行っている人権侵害が国際社会から非難されないことがあると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

人権・人道危機を受けて、人権枠組の有効性を問う声が広がっている。民主的で人権を尊重する政府が人権重視型のアプローチを本気で支持せず、人権侵害を行う政府につけいるすきを与えているからだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘する。市民社会団体、草の根運動、人権活動家は、繁栄する包摂型社会の構築に向けたロードマップとして、人権枠組を立て直す作業に手を貸すことができる。

多くの政府がハマスの戦争犯罪を非難するものの、イスラエル政府の戦争犯罪への反応は抑制的だ。イスラエル政府の人権侵害に口ごもることに先立ち、米国、および欧州連合(EU)加盟国の大半は、イスラエル政府に対し、16年にわたり続けているガザ封鎖の解除を求める動きに反対していたのである。

多くの政府が中国政府の弾圧強化をはっきり指摘しないことも、政治を口実として人権が「取引」されていることの明確な証拠だ。中国当局によるウイグル人やその他のテュルク系ムスリムへの文化的迫害や恣意的拘束の被害者は100万人を越え、人道に対する罪に相当する。しかし、ムスリムが多数派を占める国々を含め、多くの政府はこの問題をまったく取り上げない。

2023年4月、スーダンでは、最高権力者である将軍2人が権力闘争を始め、武力紛争に発展した。しかし、国連は民間人への大規模な人権侵害、とりわけダルフール地方での人権侵害を止めることができなかった。国連安全保障理事会は、スーダン政府の強い要請に屈してスーダンの政治ミッションを閉鎖した。これにより、民間人保護と人権状況の公的な報告を行うために同国内に残っていたささやかな機能も失われた。スーダン政府は国際刑事裁判所(ICC)との協力をかたくなに拒んでいるが、国連側はほとんど何の対応もとっていない。

米国のジョー・バイデン大統領には、国内政策の鍵となる人権侵害実行者や中国の勢力圏にある人権侵害実行者の責任を追及する意欲がほとんど見られない。サウジアラビア、インド、エジプトといった米国の同盟国では、国民の権利が依然として著しく侵害されている。

EUは人権義務を回避し、庇護希望者や移民を他国に押し返したり、リビアやトルコのような人権侵害を行う政府と取引をして、移民を締め出している。日本、韓国、オーストラリアなどアジア太平洋地域の民主主義国は、軍事同盟と貿易の確保が重要だとして、人権軽視を続けた。

ナレンドラ・モディ首相の下、インドの民主主義は独裁主義へと傾いている。当局はマイノリティを標的にし、弾圧を強化し、国家から独立した機関を解体した。

チュニジアのカイス・サイード大統領は、抑制と均衡のメカニズムを廃止。エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、犯罪発生率の高さを口実に治安弾圧を行い、権力を掌握・強化した。バングラデシュでは、シェイク・ハシナ首相が、2024年1月の総選挙を前に、野党の指導者や支持者1万人以上の逮捕を命じた。

だが、こうした脅威が互いに結びついているのとまったく同じように、人権枠組に備わる人びとの自由と尊厳を守る力もやはり互いにつながっている。

画期的な判決もあった。11月に国際司法裁判所はシリア政府に対し、拷問やその他の人権侵害を防ぐよう命じた。日本では、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人びとを「不当な差別」から守る法律が初めて成立した。メキシコでは、市民社会の連合体が議会を説得し、完全な法的能力を確立する法律を成立させ、何百万人もの障がい者や高齢者に恩恵をもたらした。

3月、ICCは、ウクライナの占領地域からロシアへの子どもの強制移送をめぐる戦争犯罪の容疑で、ロシアのプーチン大統領とロシア政府の子どもの権利委員に逮捕状を発行した。ブラジル最高裁は、アマゾンの森林伐採を防ぐ上できわめて有効な障壁である、先住民族の伝統的土地に対する権利を全面的に認めた。

そして11月、英国の最高裁判所は裁判官の全員一致で、ルワンダは英国政府が庇護希望者を移送する安全な第三国ではないとの判断を示し、英国の庇護責任を事実上ルワンダに移行させる合意を違法とした。

「世界中の人権危機を踏まえるなら、長年の合意に基づく国際人権法の諸原理をあらゆる場所に、いままさに適用しなければならないことは明らかだ」と、ハッサン代表は述べた。「政府が他国との関係で人権義務を中心に据える原則ある外交こそが、抑圧的な行為ににらみを利かせ、権利を侵害されている人びとに実質的な変化をもたらすことができるのだ。」

https://www.hrw.org/ja/news/2024/01/11/global-rights-crises-deepen-world-leaders-shy-away


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何故、私たちは資本主義に勝てないのか 『耐え難き現在に革命を!―マイノリティと諸階級が世界を変える―』マウリツィオ・ラッツァラート 著、杉村昌昭 訳、法政大学出版局)評者:根岸恵子

2024-01-12 | 先住民族関連

レイバーネット(2024/1/11)第331回

 何故、資本主義に打ち勝てないのだろう。先々月のこの欄で紹介したエドガー・モランも「目を覚ませ!」といっているように、アンドレア・マルムが「パイプライン爆破法」のなかで「何もしないことの言い訳などもうありえない」といっているように、私たちはもう限界のところまで来ているのではないか。「私たちはもう黙ってみている時ではない」。

 マウリツィオは本書によってその明確な方法を提示したわけではない。なぜなら打ち勝つのは私たちだからだ。本書はマルクスを基盤にドゥルーズやガタリを主に、多くの哲学者や思想家などが論じていることを取りあげながら、1967年を基軸に過去の革命とそれ以後50年にわたる資本主義の変遷と問題点を思想的に述べたものである。

 マウリツィオは1955年イタリア生まれの社会学者、哲学者。70年代のイタリアのアウトノミア運動の活動家でフランスに亡命し、現在はパリで非物質的労働、労働者の分裂、社会運動の研究を行っている。

 世界は1492年のコロンブスによる侵略以降、白人による非白人に対するレイシズムを生み、土地の収奪と先住民族の奴隷化を正当化し、先住民を殺戮するとアフリカ人を大量の奴隷として送り込んだ。また封建制度による農奴制や産業革命が資本とプロレタリアの階級差別を作り、労働者は資本家から搾取され、この構図は今も変わらず、差別はもっと複雑化し、家父長制の下で虐げられてきた特に女性に対する差別も顕在化した。そこに多様な階級闘争が生まれるが、資本がこれらに敗れることはない。なぜなら、資本主義はシステマティックに主導権を握り続けているからである。

 新自由主義は「生産と戦争」であり、自由とは無縁である。それは「労働の組織化と階級暴力」「行政国家と例外国家」に他ならない。

 資本は国家権力と結びつき、彼らは地球環境などに興味はなく、温暖化防止をお題目のように宣伝文句にしているが、実はどうでもいいことなのだ。アマゾンの樹木を伐採し続けるつもりだし、彼らは欲しいものを手に入れるために容赦なく兵器を使う。

 多国籍製薬企業は公衆衛生を私たちの健康の側面から奪い、産業化・金融化することによって「命」を利潤の論理に従属させてきた。パンデミックは「人々の生殺与奪の権力」が企業の特権になっていることを露わにした。私たちの生死さえ、彼らにはどうでもいいことなのだ。

 資本主義機械は、今破壊力と自己破壊的力を全面展開し、自由を踏みにじる権威主義的民主主義、例外国家と法治国家の共存、新型のファシズム・レイシズム・セクシズム、支配階級が仕掛ける階級戦争などが登場し、そこにあらゆる種類の破局(カタストロフ)が付け加わっている。

「ケインズは、唯一戦争だけが、資本主義の経済システムが妥当であるか確かめられると言った。戦争は生産力を極限までに推し進めるものだからである。「生産」と「破壊」は完全に符合し、戦争のための「生産的」努力が全社会的労働を組み込み、国家は科学と技術の発展を直接担うようになる。そのための労働の組織化が強制的に行われ、こうした全体の動きが、広島・長崎への原爆投下に行きついた」

「資本主義は、破壊様式であると同時に自己破壊様式でもないと、生産様式として成り立たない。これは破局に変容する脅威である。資本主義は、危機の中でその破壊的・自己破壊的力をフル発揮する。破壊は破局を迎えると無制限になる」

 こうして人類は滅んでいくのだろうか。何故私たちは資本主義に勝てないのか。本書の中では私たちの「無関心」について述べられている。生産者は自分が作っているものに興味はない。それが武器であっても。その「無関心」は労働組合や労働運動にも引き継がれている。資本主義が核家族を作り、私たちは今、あまりにも周りに無関心ではないのか。スマフォの世界、PCのなかに私たちは入り込んでいる代わりに、実世界を感じることができない。現実には何が起きているのか。

 ここ十年足らずでいろいろな運動が起きた。「アラブの春」「オキュパイ運動」「黄色いベストの運動」「気候に対する運動」「Black Lives Matter」、あげればきりがない、民衆は怒っているのだ。この個々の運動は素晴らしい。

 マルクス主義者の白人は、かつて劣勢民族の東洋人に「革命」など起こせないと思って革命を後押しすることはなかった。しかし、いま運動は世界をまたいでいる。水平的な世界を構築できなければ、大きな力にはならない。私たちは多種多様な民族や文化や思想の中で地球の上に一緒に暮らしていることを容認し、互いに手を携えることは難しいことだろうか。

 マウリツィオは本書の最後で「今や革命が人類にとって最後のチャンス」だと言っている。訳者の杉村さんはあとがきで、「その導火線とは何か。それはさまざまなマイノリティや諸階級のミクロな運動が体制の切断としての〈革命〉の伝統と結びつくことである」と述べている。マイノリティや諸階級のミクロな運動はマクロな体制転覆運動と結合し、いわば細い血管と太い血管の合流点において〈予期せぬ激変〉が現出するだろうと。「現在の耐え難さから脱出する道はこれしかないかもしれないのだから」

http://www.labornetjp.org/news/2024/hon331


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オーストラリアの大手スーパー「ウールワース」不買運動の理由とは?1月26日国民の日 祝福の関連商品売らない

2024-01-12 | 先住民族関連

日豪プレス2024.01.12

1788126日、英国第一次植民船団が入植を開始したシドニー・コーブ付近(Photo: Partha Narasimhan on Unsplash

 オーストラリアのスーパー最大手「ウールワース」と傘下の格安小売店チェーン「ビッグW」は、1月26日の「オーストラリア・デイ」を祝う商品を今年は販売しないことを決めた。11日付の公共放送ABC(電子版)が伝えている。オーストラリア国旗の意匠やナショナルカラーの金と緑が入ったグッズなどが対象となる。

 英国の「ファースト・フリート」(第一次植民船団)は今から236年前の1788年1月26日、現在「ポート・ジャクソン」(シドニー湾)として知られる天然の良港に入り、市内北部ロックス付近にある入江「シドニー・コーブ」付近に上陸して植民地建設を開始した。オーストラリア・デイはこの日を記念する国民の祝日だ。しかし、近年では先住民への侵略と迫害が始まった日という否定的な認識が広まり、リベラル勢力を中心に「オーストラリア・デイを祝福するべきではない」「侵略の日に変えるべきだ」といった声が挙がっている。

 ウールワースの決定には、こうした国民の意識の変化がある。同社の広報担当者は、関連商品の販売中止の理由について「オーストラリア・デイの商品に対する地域社会の需要が近年、次第に縮小している」と述べた。その上で「1月26日が持つ意味については、社会に様々な議論がある」と指摘し、批判的な意見に配慮したことを示唆した。

 同様の決定を下した大手企業は、ウールワースが初めてではない。オーストラリアの大手複合企業、ウェスファーマーズ傘下の「Kマート・オーストラリア」も昨年1月、オーストラリア・デイ関連商品を売らないことを決めている。

 先住民と非先住民の和解を訴えている非営利団体「リコンシリエーション・オーストラリア」は、ウールワースの決定を歓迎した。同団体は声明で「より多くのオーストラリア人に、国民の日を再評価するために時間をかけて考えてほしい。ファースト・ネーションズの人たち(先住民)を含む、すべてのオーストラリア国民が誇りを持って祝福できる日とするために」と呼びかけた。

 一方、伝統的な価値観を尊重する保守派は、こうした進歩的な考え方には批判的だ。最大野党保守連合(自由党、国民党)のピーター・ダットン代表(自由党党首)は民放のラジオ番組で「ウールワースをボイコットするべきだ。ウールワースのような企業が常識を取り戻すまで、他の店で買い物をすることを強く推奨する」と不買運動を訴えた。

 ウールワースとともにスーパー業界を寡占するライバルの「コールズ」はABCに対し、今年も引き続きオーストラリア・デイ関連商品を取り扱う方針を表明している。

■ソース
Woolworths and Big W Australia Day decision prompts Peter Dutton to call for boycott(ABC News)

https://nichigopress.jp/news-item/95424/


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ロシアの俳優ユーリー・ソローミン氏死去、88歳…黒澤明監督「デルス・ウザーラ」で主演

2024-01-12 | 先住民族関連

読売新聞2024/01/11 21:22

モスクワ・マールイ劇場で演じるユーリー・ソローミン氏(左)=2002年10月頃撮影

 タス通信によると、ロシアの俳優ユーリー・ソローミン氏が11日、死去した。88歳だった。

露極東で陸軍士官と先住民の交流を描き、米アカデミー賞の外国語映画賞に輝いた黒沢明監督の「デルス・ウザーラ」(1975年)で主演を務めた。数多くの映画や舞台で活躍し、映画「おろしや国酔夢譚」(1992年)にも出演した。モスクワの名門マールイ劇場では芸術監督を務めた。日露の文化交流に貢献したとして、2011年には旭日中綬章を受章した。

https://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/20240111-OYT1T50154/


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米国で監督デビューしたブロードウエー女優

2024-01-12 | 先住民族関連

週刊NY生活01/11/2024

作品「SPIRIT BOX」オスカー・ミショー受賞

ルミ・オヤマさん

 ブロードウエー女優、ルミ・オヤマの映画監督デビュー作「SPIRIT BOX」が、昨年7月16日にロサンゼルスで開催されたオスカー・ミショー映画祭で「傑出したドラマデジタルシリーズ」賞を受賞、ブロードウエー女優から映画監督へ見事に転身した彼女にとって勝利の瞬間となった。

  同映画祭は、エンターテインメントとメディアの分野における多様性、ジェンダー平等、アイデンティティの平等を提示し、祝福することに特化した映画祭で毎年夏にロサンゼルスで開催されている。

 オヤマさんは、広島県出身。中央大学法学部を卒業後、リクルートに入社、その後退社して劇団四季に入団、ライオンキングなどに出演した。2007年に来米後、全米の数多くのプロフェッショナルシアターに出演、2015年にブロードウエーミュージカル「アリジャンス」のオリジナルキャストとしてブロードウエーデビューした。振り付け家としては、BroadwayWorld Regional Awards(2018年および2023年)でBest Choreographerにノミネートされる。米国の長編映画、「RUNNING FOR GRACE」ではハリウッド俳優のマット・ディロンの相手役ミス・ハナブサとして出演するなど女優としても活躍が続いている。

 脚本家としては、「ロサンゼルス国際映画上映賞(The Los Angeles International Screenplay Awards)」や「アニメーション映画賞(The ScreenCraft Animation Competition)」などの全米の脚本コンペティションでファイナリストに選ばれてもいる。2021年、映画制作会社「クマ・ダッコ・プロダクション」を設立。

 今回監督デビュー作となった「SPIRIT BOX」は「傑出したSFファンタジー(Outstanding Sci-Fi/Fantasy)」部門と名誉ある「パナビジョン・アワード(Panavision Award)」にも併せてノミネートされた。監督だけでなく脚本も手がけたこの映画は、「Kinky Boots」、「The Prom」、「Allegiance」などのブロードウエーミュージカルのプロデューサーとして活躍するエリオット&キャシー・メイジー(メイジープロダクション)がエグゼクティブプロデューサーを務め、出演者とスタッフは50%以上がBIPOC(黒人、先住民や有色人種)または女性で構成されている。

 作品では、両親の謎の死に苦しむ少年が、日本の霊箱(スピリットボックス)から解放された幽霊たちからニューヨーク市を救う使命を負う中で、自身の家族の最も暗い秘密に立ち向かう姿が描かれている。

 オヤマは、「社会的混乱と孤立感が広がる今の時代の中、人々の絆を築く手助けをすることを目指してこの作品を制作したもので、私たちの作品が評価されたことに心から感謝している。私は元々ミュージカル畑出身なので、正式な映画教育は受けていないため、脚本家兼監督として撮影に挑戦する中で、さまざまな困難があったが、その度に仲間がサポートしてくれた。将来は、テレビシリーズ、長編映画、アニメ、演劇やミュージカルなどさまざまな媒体に挑戦していきたい」という。

(三浦良一記者、写真は本人提供)

https://www.nyseikatsu.com/interview/01/2024/40130/


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