先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

【近ごろ都に流行るもの】「アイヌ文化への共感」(下)音楽、料理、工芸…若者が発信

2021-02-28 | アイヌ民族関連
産経新聞 2021.2.27 15:00
 音楽、料理、工芸…。アイヌからの発信も活発化している。前回の上編で取り上げた、アイヌの聖地・二風谷(北海道平取町)のイヨマンテ記録映画撮影から90年後の令和時代。この地で生まれ育った、女子大生ユーチューバーの動画に注目だ。東京・渋谷では、未来に向けた伝統工芸の展示販売など、自然体でカッコいいアイヌの魅力が身近になっている。(重松明子)
 明治政府以降の和人との同化政策により、先住民としての権利や言語、習俗が規制され差別も受けたアイヌ。「(歴史的経緯から)腫れ物にさわるように接してくる方も見受けられますが、私たちのすてきな文化を先入観なしに知ってほしい。普通の若者の私が、入り口になれればいいな」
 慶応大総合政策学部3年の関根摩耶さん21)は2年前、ゆるく発信したいとユーチューブ「しとちゃんねる」を始めた。「しと」はアイヌ語で「団子」のことだ。
 友人たちと伝統食のオハウ(汁物)を作り、ウポポ(座り歌)を歌い、アイヌ語の日常会話を伝える…等身大の姿が共感を呼んでいる。チャンネル登録者数は9000人に迫り、海外からのコメントも目立つ。2007年、国連の「先住民族の権利宣言」を機に、アイヌへの関心も地球規模となっている。
 現在、関根さんは就活中。今の若者でもアイヌとして生きる困難はある? と問うと「少数民族であることは自分の軸であり個性。先祖から受け継いできた、北海道の自然の中で生き抜く知恵と力が私の強み。どんな業界でも生かせる」。誇りに満ち、きっぱりと語った。

 彼女がアイヌ語の監修をした「つなぐ・つながる 二風谷アイヌ展」が、東京・渋谷の新名所「ミヤシタパーク」サウス棟3階のイコーランドシブヤで3月20日まで開かれている。
 オシャレなブランドや飲食店が連なる一角に、「タンペヘマンタ アン(これなんだろう)?」「ピリカ(いいね)!」「エ(うん)!」…。アイヌ語の表示に足を止める若い男女。
※原語の発音ではピリカの「リ」は小書き
 昨年10月に発足した「二風谷アイヌクラフトプロジェクト」による展示販売だ。木彫りの「イタ(角盆)」は1万円以下の品が一週間で完売する人気。経済産業省の伝統的工芸品に指定される逸品とともに、レーザーでアイヌ文様を彫った木製コースターなど量産可能な品も並んでいる。
「現代生活に合った商品の開発を目指しています」と、二風谷民芸組合代表理事の貝澤守さん(56)が狙いを語る。全国の気鋭のクリエーターとのコラボレーションで、アイヌ文様のタトゥーシールや衣料、知育玩具などの商品化を進めている。
 「伝統工芸品の需要は右肩上がり。でも、生態系に配慮しながら原料を採取する手作り品は増産が難しい。そんな中でも技術を継承し、工芸で食べていける人材を育てるためのプロジェクトです」
 売り場には、樹皮から作った糸を用いた伝統の織物「アットゥシ」もある。
※原語の発音では「シ」は小書き
 この生地で作られた名刺入れを手にした女性スタッフ(和人)に「これ5年物なんですけど、よかったら触ってみてください」と声をかけられた。なめらかな手触りだ。「最初は固いのですが使ううちに柔らかくなじみ、色も深くなる。手間をかけて作ったものを大切に長く使うアイヌの精神は、現代の私たちに必要な学びを教えてくれます」

 「カッコいいアイヌ」への関心は、冒険時代漫画「ゴールデンカムイ」の影響も大きい。既刊24巻が1500万部を突破。漫画のアイヌ語監修者、中川裕・千葉大教授の解説本「アイヌ文化で読み解く『ゴールデンカムイ』」も7刷6万5000部と版を重ねる。
 北海道アイヌ生活実態調査(平成29年)で把握できた道内アイヌ人は1万3118人。だが「人口実態を示す数ではない」と道アイヌ政策推進局。流転の中でルーツを知らず、知らされずにきた「実はアイヌ」も相当数に上るようだ。
 アイヌと日本人としてのアイデンティティーの両立について、ユーチューバーの関根さんにたずねてみた。「『アイヌって人のことだよ』と、家族や親戚に教えてもらいながら育った。人(アイヌ)は地球の森羅万象(カムイ=神)の対象。民族や人種、国籍で線引きすることは重要じゃなくて、どのように生きるかが大切だと、私は思っています」
 多様性社会を目指す地球の今。おおらかなアイヌスピリットに、ピリカ!
https://www.sankei.com/premium/news/210226/prm2102260009-n1.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ゴールデンカムイ】あなたの好きな死刑囚・囚人は?

2021-02-28 | アイヌ民族関連
ねとらぼ 2/27(土) 19:05

 日露戦争帰りの杉元佐一とアイヌの少女アシㇼパを主人公に、北の大地・北海道を舞台にした青年向け歴史バトル漫画『ゴールデンカムイ』。丁寧に描かれるアイヌの文化や北海道の自然やストーリーの重厚さ、一癖も二癖もあるキャラクターなど多くの読者から支持を受けている作品です。
 今回は、そんなゴールデンカムイで、物語のカギともなる代表的な死刑囚・囚人を紹介します。
●のっぺら坊(ウイルク)
 ゴールデンカムイの物語の核でもある「アイヌの金塊」。それを強奪した張本人と言われているのが通称「のっぺら坊」です。呼び名は、やけどで顔の表面を失っているというグロテスクな風貌から付けられました。
 当初はヒロイン・アシㇼパの父親を殺した仇として描かれていましたが、実は彼女の父親「ウイルク」本人であることが、物語の中盤で判明します。ウイルクは彼女をアイヌを導く存在へと育てていました。アシㇼパからは「アチャ(アイヌ語でお父さんという意味)」と慕われ、彼女の回想にもたびたび出てきます。
●土方 歳三
 新撰組の副長で、実在の人物である土方歳三。作中では銀箔色の長髪に顎髭をたくわえた70歳を超える老人として描かれていますが、実際は明治2年(1869年)の箱館戦争で戦死しています。物語では、秘密裏に生き残って網走監獄に移送、入れ墨の囚人たちの脱獄を主導したという設定です。
 年老いてなお眼光は鋭く、血気盛んで若々しさすら感じられ、並外れた行動力と野心を持っています。のっぺら坊と深い関係があるとして杉元一味などから怪しまれており、物語の鍵を握る人物の1人でもあります。
●白石 由竹
 キャッチフレーズは「愛され脱獄王」。少年時代から素行不良ではあるものの極悪人という訳ではなく、網走収監も強盗と度重なる脱獄によるものです。軽率で戦闘能力も低く一見役立たずですが、人間離れした身体能力による脱獄テクで杉元たちに貢献します。
 モデルは、白石と同じく関節を自在に脱着できる特異体質をもっていた「昭和の脱獄王」こと白鳥由栄。人生の大半を獄中で過ごしてきた白石ですが、 アシㇼパ を彼なりに心配したり疑われていた杉元から信頼を得るなど、本人の中で変化も起こっているようです。かなり癖が強く血なまぐさい人物ばかりの本作において、ちょっとした癒し要員でもあります。
●牛山 辰馬
 「不敗の牛山」と呼ばれる刺青の囚人の1人。額にある、五寸釘も通さないほど硬いはんぺんのようなタコがトレードマークの柔道家で、作中屈指の強靭な肉体を持っています。その一方で性欲のコントロールがきかないという弱点もあり、収監されたのも欲情を抑えきれずに起こした殺人事件が原因。
 土方一派の強力な戦力である牛山。一見凶暴なだけのキャラにも見えますが、情に厚い部分もありどこか人間味がある性格です。
●家永 カノ
 一見すると妖艶な若い女性ですが、実は女装した老年の天才外科医で、本名は家永親宣。他の動物の同じ部位を食べることで体の不調を治す「同物同治」を人肉で実践してしまうという、作中でもとくに衝撃的なキャラクターの1人です。患者を監禁し殺した罪で、網走監獄に収監されていました。
 脱獄してからは「札幌世界ホテル」の女将として客を殺害し、「同物同治」の行為を繰り返していました。ですが、牛山や白石らが来館したことで騒動になりホテルは爆破。すんでのところで牛山に救出され、土方の一団に加わりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/556e1154950c33d5aa82a332f7ef95f04b7fb912

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

眠れないのは“月”のせい? 知らないと損する「月と睡眠の意外な関係」

2021-02-28 | 先住民族関連
クーリエジャパン 2/27(土) 10:00
良質な睡眠を得るために努力しているのに、どうしてもうまく眠れない──そんな悩みの原因は、もしかしたら夜空に輝くあの「月」にあるかもしれない。
というのも、最近発表された米ワシントン大学の調査結果によると、人間の睡眠は「月の満ち欠けの周期」に多大な影響を受けていることが明らかになったのだ。
人間の睡眠や概日リズム(いわゆる体内時計)は、太陽から強い影響を受けていると長らく考えられてきた。しかし近年、よく知られた「別の天体」が、人々の安らかな眠りに大きな影響を及ぼしていることが、多くの研究によって示唆されている。
その天体とは、ずばり「月」だ。
1月末、米科学誌「サイエンス・アドバンス」に掲載されたある論文によれば、月が満月に近づいていく過程で、人は寝つきが悪くなるという。
98人を対象にした実験では、29.5日間の月の満ち欠けの周期に応じて、被験者の睡眠パターンが変化した。月が最も明るくなる5~3日前に、入眠時刻が最も遅く、また、総睡眠時間が最も短くなるという結果が出たのだ。
類似したパターンが、被験者460人以上を対象に調査した睡眠データからも観測されたという。論文の代表執筆者であるワシントン大学生物学部の博士研究員、レアンドロ・カシラギによれば、満月の前、被験者の入眠までの時間は平均30分伸び、総睡眠時間は平均50分短くなった。
「一連のデータには、本当に驚かされました。月が私たちの睡眠に、現実に影響していることが証明されたのですから」とカシラギは語る。
予想外の結果に、研究者らも驚き
今回の研究には、アルゼンチン北部に住む先住民族であるトバ族の、3つのコミュニティの睡眠パターンを分析した結果が含まれている。
1つ目は電力の供給がない田舎のコミュニティ、2つ目は部分的に電力が供給されているコミュニティ、3つ目は電力が完全に供給されている都会のコミュニティだ。
論文の共同執筆者の1人、ワシントン大学の生物学教授ホレイシオ・デ・ラ・イグレシアによれば、これらのコミュニティは実験に「最適」だったという。
「彼らは民族的、社会文化的には均一です。ですので、都市化の程度が異なる環境で睡眠がどのように変化するのかという問題を、他の複合的要因を無視して考察できる絶好の機会だったわけです」と彼は話す。
睡眠の状況を記録するにあたり、被験者は手首に活動を記録する装置をつける。データは、月の満ち欠けの周期を1~2周する期間にわたって収集されたものだ。
デ・ラ・イグレシアによれば、当初調査員たちは、「満月の晩になると、住民は外に出てその見事な明かりを眺めるので」、睡眠に最も影響が出るのも満月の晩だろう、という仮説を立てていた。普段から月の光よりもずっと強い光を浴びているとしても、明かりにさらされることが睡眠にネガティブな影響を与えることはよく知られている。
「我々はこのような結果を予測していたわけですが、実際にはそうはならなかったのです」
デ・ラ・イグレシアはそう説明する。実のところ、採取されたデータからは、「満月になる前の数日間」に睡眠の質が下がる、という奇妙なパターンが、3つのグループすべてで観測されたのだ。
大学生の睡眠データを見て「怖くなった」
驚きの結果はその後も続いた、とカシラギは言う。
当初の計画には含まれていなかったが、調査員たちは別の研究のために収集されていた、シアトル地区の大学生464人の睡眠データを分析することにした。すると、これらの人々においても同様の傾向が観測されたのだ。
「学生たちのデータを見た瞬間といったら、なんというか、もう怖くなるくらいでしたね」と彼は語る。
「彼らのデータには、トバ族の被験者とまったく同じ時期・同じ形状で、見事に月周期の影響が現れていたんです。(中略)自分の分析がちゃんとあっているか確かめるために、数日かけて5回もデータを見直しました」
しかし、「なぜこのような現象が起こるのか?」という重要な問いへの明確な答えは、今回のデータからは判明しなかった。「問題は、因果関係を説明できないことです」とデ・ラ・イグレシアは語る。
「月が私たちにどのような影響を与えた結果、このような事態になっているのか、まったくわかっていません」
なぜ「満月の直前」に寝つきが悪くなるのか?
だからと言って、研究者たちが仮説を立てることをやめたわけではない。ある考察では、月の周期とともに変化する、月明かりの量の変化が注目されている。
「満月より前では、夜間の前半で月明かりの量が増えることがわかりました」とデ・ラ・イグレシアは語る。満月前の満ちていく月は、満月に近づくほど明るくなるだけではなく、たいてい午後から夕方早くにかけてのぼっていく。それにより、人々が月光を浴びる時間が増えるわけだ。
「ですので、すでに寝てしまっているのでなければ、夜間に浴びている月の光の影響を受けて、起きている時間も長くなるのです」
満月前の月が昇る時刻と人が浴びる月光量の変化についての観察は、被験者の睡眠データの差を「部分的に説明しうる」──そう語るのは、ペンシルベニア大学医学部の博士研究員マイケル・スミスだ。彼は2014年に、月の周期と睡眠の関係についての論文を発表している。
「月の引力」が影響している?
一方、ジョンズ・ホプキンス大学神経学・医学・神経科学教授のマーク・ウーは、月と睡眠の関係を研究しているわけではないものの、この理論は都市的な環境に暮らし、人工の明かりを夜間も浴びている人々には適用されないだろうと述べている。
ウーによれば、月光は最大でも約0.1ルクスにしか達せず、これは「非常に低い値」だ。人間の眼に固有の光受容体は、「脳内の生活周期システムに密接に関わっている」とみなされているが、それが反応するのはもっと強い光だという。
「ほかに明かりがまったくない場所ならば、月の光も重要になってはきますが、現代的な明かりがある状況では、月の光は本質的に関係ありません」と彼は言う。
都市部の被験者の分析結果をきっかけに、調査員たちは「根源的な原因を示す仮説」を論文内で提示したのだとデ・ラ・イグレシアは言う。それは、睡眠のパターンが月の引力の変化に関係する可能性だった。
イグレシアによれば、月の引力が(人工の光であれ自然の月明かりであれ)夜間に浴びる光に対する人々の感度を高めるのは有り得るらしい。だがスミスは「総合的に見て、引力の影響は実のところ非常に小さいものでしかない」と反論している。
「少なくとも部分的な説明にはなり得る、ということは否定しませんが、もっと根拠を示して欲しいですね」とスミスは言う。
カシラギによれば、調査員たちは「これらの疑問への解決方法を追い求め、睡眠状況の変化を引き起こしている原因を何とか突き止めるつもりだ」という。
「睡眠に気をつけるべきとき」の判断材料
とはいえ、デ・ラ・イグレシアいわく、今回の研究結果によって、睡眠に対する月の影響は「非常に大きいことがわかったので、メカニズムを解明できていないにしても、この実験結果を利用することはできる」とのことだ。
不眠症や入眠障害を抱えた人々は、満月の前は睡眠の質が悪くなるという事実を知っておくことで、良い睡眠をとるために、どの夜に気をつけるべきかを判断する助けになるだろう、とデ・ラ・イグレシアは言う。
睡眠の専門家はよく、夜に浴びる光の量を減らすよう勧める。とりわけ、脳を興奮させ、入眠を妨げたり、睡眠時間を短くしたりするブルーライトを浴びることは控えた方が良い。
「環境的な周期に逆らったり、自然に発せられる眠気を無視して、変な時間に無理やり寝ようとすることは、実のところ健康にとても悪い」ということを示す有力な根拠はもともと存在した、とカシラギは言う。
「今回の研究結果によって、環境的要因を無視してはいけないことを示す根拠はさらに増えたことになります」
Allyson Chiu
https://news.yahoo.co.jp/articles/afc7bb93cec6d9f6ebcb04f0caf7c49bf1a58e7c?page=1

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<日高線の記憶>沙流川鉄橋 日高門別―富川(日高町) 夕日に浮かぶ列車一両

2021-02-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/26 09:07
 1913年(大正2年)10月、日高線は最初に、苫小牧―佐瑠太(さるぶと)(現在の富川)間が開通した。
 日高線は、日高山脈を源にする流れを何度も渡る。ここ沙流川の線路脇には葦(あし)が多く、アイヌ語で葦原(あしはら)のことを「サル」と呼ぶ。この辺りの地名になっており、沙流の語源だという。そんな沙流川に架かる長い鉄橋に、この日も一両だけの列車が走る。
 日没後の沙流川の水が紺碧(こんぺき)の太平洋へと流れる中、私は河原に下り、空の広がりを表現しようと決めた。想像以上の奇麗なグラデーションに魅せられながら、列車はかつて佐瑠太と呼ばれた富川駅へと静かに向かった。(文・写真、番匠克久=写真家)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/515473

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌの女性のルーツを探すドキュメンタリー「Future is MINE - アイヌ、私の声 -」3月8日(月)からHuluで独占配信!加藤

2021-02-27 | アイヌ民族関連
ミリヤ、AIらからコメント到着
スクリーンオンライン 2021-02-26

富田大智監督によるドキュメンタリー「Future is MINE - アイヌ、私の声 -」が、3月8日(月)から独占配信される。
本作は、米国アカデミー賞公認の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2020」でノンフィクション部門の上映作品に選出されるなど数々のフィルムフェスティバルに参加、2020 年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭でも話題となった富田大智監督によるドキュメンタリー「Future is MINE - アイヌ、私の声 -」。Huluにて長編に編集した特別版(35 分)が配信されることが決定した。
北海道・阿寒湖に生まれたアイヌの女性・萱野りえさんが旅を通して未来を切り開く女性の成長を映し出し、主人公であるアイヌに生まれた使命に悩む彼女が、自身のルーツを見つめ直し、自分が進むべき道を見出そうとする姿を追う。
アイヌ語で歌うボーカルグループ「MAREWREW」の一員として活動するりえさんは、結婚・出産などめまぐるしく過ぎゆく日々の中で、一度立ち止まり人生を振り返る。
アイヌである自分が嫌になった過去を持つ彼女だが、その時に湧き上がってきたのは、やはり自分のルーツであるアイヌ文化への想いでした。そして、独自の文化を築く米国の先住民セミノール族の人々と交流するチャンスを手にした彼女は、米国を訪れ、同じ先住民として独自の文化の中で生きる彼らの姿を見て、何を学び何を見出したのか。
心温まる人々の交流と、自分のルーツを見つめ直し答えを導き出す彼女の姿は、誰しもが“自分の物語”として何かを感じ取ることができるだろう。
各界著名人からのコメント
別所哲也/俳優
日本の多様性ダイバーシティー! それは、もっともっと「輝き」とともにキラキラしてもいい存在。
でも当事者は不安や怒りや迷いも抱えている。この作品は、太平洋を挟んで日米の二人の女性が、その「輝き」を再発見するモノガタリ。誰もが抱えるアイデンティティーのモノガタリ。優しく温かく
元気になれるモノガタリ。
自分探しは、自分以外の他己を愛して、受け入れて、初めてその輪郭が見えてくる。素晴らしいモノガタリに出会えて、僕自身のアイデンティティーや、心の故郷を改めてソウル・サーチングする素敵なシネマチック・トラベルが出来た。ありがとう。
AI/アーティスト
折れた時にもう一度立ち上がる!このメッセージが突き刺さりました。
違いを恐れるんじゃなくて違いを認めて分かり合える世界への希望。
this is what we need right now... 世界中にハピネス!!!
加藤ミリヤ/アーティスト
女として生きていく中でどうしても選択を迫られる瞬間がある。
どこかに置いてきたこと、大切なものと遠ざかることは切なくもあるけれど、
本当はいつでもそれを取り戻せることを知っている。
自分は一体何者であって、何をするべきなのか。
凛とした姿が強く美しく、心が震えました。
MONKEY MAJIK/アーティスト
リエをはじめ MAREWREW と一緒にステージに立った時、その圧倒的な存在感に魅了されました。
秘めた光が溢れ出てくるような強さ。会場全体を包み込む母性のような強さ。
セミノール族との出会いを通して自らを受け入れ肯定し、そして自身のルーツを愛し伝え継ぐと一層の決意を抱いた彼女だからこそ放つパワーなのだと、この映像作品を見て改めて感じました。
井筒和幸/映画監督
彼女の健気でひたむきな人生に乾杯したいですな
小生もこの国に差別がある限り映画を撮りますよ!
辻仁成/作家・ミュージシャン
ぼくは帯広で過ごした幼少期、クラスメイトにアイヌの女の子がいて、時々、帰り道が一緒で、何度か、話しをしたことがある。
その子が「もう自分たちの力だけではアイヌの民族も文化も守れない」と教えてくれた。
あれから50年が経った。りえさんはその子に似ている。伝え続ける文化がある。この映像に感謝したい。
ぼくの記憶が半世紀前の帯広の雪景色と重なりました。がんばれ、りえさん。
予告映像
アイヌの女性のルーツを探す旅のドキュメンタリー「Future is MINE - アイヌ、私の声 -」
youtu.be
https://www.youtube.com/watch?v=NXFWXLyBSgs
◆女性のエンパワーメントを応援する「Future is MINE」シリーズ
「Future is MINE」とは、女性のエンパワーメントを応援するドキュメンタリーシリーズです。
「幸せは自分で決める」をテーマに、自ら未来を切り開きたいと願う女性たちが、旅や人々との交流を通して成長する様子を描き出します。
自分らしく生きたいと願うものの様々な障害に直面し、なかなか一歩を踏み出せない女性たちが多くいる昨今、作品を通して自分の将来や混沌とした社会に不安を抱えている女性たちを勇気付け、自分らしく輝く未来へと後押しするコンテンツを目指しています。
「Future is MINE - アイヌ、私の声 -」
3月8日(月)からHuluで独占配信
■制作
Director: DAICHI TOMIDA
Executive Producer: CHUK BESHER
Producer: KEITA "RUSHER" TSUKAMOTO、YOSHIHARU YONEDA
Co-Producer: SHUYA OHGIZAWA
Music: OKI, YOSHITERU HIMURO
Huluとはhttps://www.hulu.jp/
Huluは映画 ・ ドラマ ・ アニメ ・バラエティなどを楽しめるオンライン動画配信サービスです。
月額定額料金でいつでも、どこでも、70,000本以上の作品が見放題。日本初上陸の海外ドラマを配信する 「Huluプレミア」や、独自で製作する 「Huluオリジナル」を筆頭に、テレビで放送中の人気番組の見逃し配信や、音楽ライブの配信などラインナップも幅広くHuluでしか観られないコンテンツも豊富に取り揃えています。 また、ライブ配信も充実。日米英のニュース、ドキュメンタリー、スポーツ、キッズ向けチャンネルなどをお楽しみいただけます。
さらに都度課金制のHuluストアでは劇場公開から間もない最新映画や海外ドラマの最新シーズンに加え、人気の舞台や音楽イベントなどのライブ配信も提供。
月額料金を支払う事なくどなたでもレンタル/購入できます。HuluもHuluストアもインターネットに接続したテレビ、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで視聴可能です。
Huluは月額1,026円(税込)となります。ただし、iTunes Store決済の場合には1,050円(税込)となります。
https://screenonline.jp/_ct/17434414

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蔡総統、台湾先住民族と228事件に関するシンポ出席

2021-02-27 | 先住民族関連
台湾トゥデイ 2021/02/26

総統府直属の歴史研究機関である国史館は25日、台北市内で台湾先住民族と228事件に関するシンポジウム「原住民族与二二八学術研討会」を開催した。写真はこのシンポジウムに出席し、あいさつの言葉を述べる蔡英文総統。(総統府サイトより)
蔡英文総統は25日午前、台湾先住民族と228事件に関するシンポジウム「原住民族与二二八学術研討会」に出席した。228事件とは1947年に国民政府が、第二次世界大戦以前から台湾で暮らしていた人たちを武力で弾圧した事件。
蔡総統は冒頭のあいさつで、「今月28日の日曜日は『二二八和平紀念日(=平和記念日)』だ。最近開催されたいくつかの記念イベントでも、これまでより深く、より多様なアプローチから台湾先住民族の観点が取り入れられていた。国史館(訳注:総統府直属の歴史研究機関)が開催するこのシンポジウムでも、いくつかの報告のタイトルは1947年時点におけるさまざまな先住民族の、あるいはさまざまな地域に住む先住民族たちの、228事件に対する反応を横断的に取り上げたものとなっている」と述べた。
蔡総統はまた、「それぞれのエスニック・グループが持つ228事件に関する記憶に人々が耳を傾け、目にすることで、移行期の正義における『歴史の真相の追求』を本当の意味で達成することができる。また、歴史と謙虚に向き合うことで、民主化された台湾は同じ轍を踏まないだけでなく、未来に対して希望をいだき続けることができる」と語った。
蔡総統はさらに、国史館、台湾文献館、二二八事件紀念基金会が228事件の歴史の真相をつまびらかにする近年の過程において、多様なエスニック・グループの歴史観点を取り入れてきたことに感謝した。そして、こうした人々の努力があったからこそ、政府は公式見解として、「228事件の歴史はもはやタブーではなく、228事件で先住民族の視点が軽視されることは二度とない」とはっきり言えるようになったと述べた。
https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=148,149,150,151,152&post=195059

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

形が立派だけじゃダメで、心が大事 映画『アイヌモシㇼ』を通して出演者が感じたこととは

2021-02-27 | アイヌ民族関連
ヤフーニュース 2/26(金) 11:18

(写真提供/(C)AINU MOSIR LLC/Booster Project)
 阿寒湖のアイヌコタンを舞台に制作された映画『アイヌモシㇼ』。実際の住人たちが本人役で出演するという史上初のフィクションとして話題を呼んでいる。先住民族アイヌの伝統文化、今を生きるアイヌ住民たちのリアルな一面を描く作品は、トライベッカ映画祭で審査員特別賞を受賞など、高い評価を受けている。
福永壮志監督のインタビュー、主要キャストの秋辺デボさんのインタビューに続き、本作品の主人公、下倉幹人(カント)君の母親でもあり、本人役として出演した下倉絵美さんに、アイヌコタンにて、インタビューを試みた。
―― 映画『アイヌモシㇼ』の主役を幹人君でと、いつごろ話が来たんですか。
下倉 2018年の初めくらいですかね。
―― 幹人君って、この映画がデビュー作なんですよね。
下倉 そうですね。
―― もう圧倒的な存在感でした。今、幹人君は何歳になっているんですか。
下倉 16歳。高校1年生です。
―― 福永監督からオファーが来たときに、幹人君はどういう反応だったんですか。
下倉 「監督にそう言われているけれど、興味はある?」って聞いたら、「うん」と、まあシンプルなものです。
―― この映画は、ものすごくリアルなドキュメンタリー風ですが、台本はあったんですよね?
下倉 一応台本はあります。でも、幹人には見せていないです。福永監督から言われていたので。福永監督がその場その場で、こういうシチュエーションでこういうふうに動いてと言いながら進めていった感じですね。
本当の親子だからこそ自然の演技ができて
―― 絵美さんと幹人君の親子のやりとりがものすごくリアルでしたね。
下倉 実際、親子なんでね(笑)。
―― 撮影時は中学生で、ちょうど反抗期というんですか、「行かない」「行かないんだったら行くよ」みたいな会話のシーン。普段からあんな感じなんですか。
下倉 いえ。映画だから、ちょっと。
―― ちょっと?
下倉 映画では寡黙な男の子ですけれども、普段はもっと元気ですよ。
撮影の現場の雰囲気がすごくよかった
―― 絵美さんもすごく演技が自然で、ミュージシャンをされているから、表現したり、人前に出るのに慣れているのかなと思いました。
下倉 阿寒湖で撮影したことが一番、良かったんだと思います。あと撮影スタッフの雰囲気も良かったし。
―― どういうふうな感じだったんですか。
下倉 結構何回も顔を合わせたり、話をしていたし、みんなフレンドリーで。
―― すごく少人数で来られていたんですよね。
下倉 そうですね。15人くらいかな。
―― 最初に監督から、どういう映画を撮りたいとか、説明がありましたか。
下倉 はい。ちゃんと台本も見せていただいたりしていました。他の方も見ているとは思います。
―― 実際に幹人君は二つ返事で「うん」と言ったけれども、絵美さん自身は映画に出るというのはどうだったんですか。
下倉 積極的に出たいという感じじゃなかったですけれども、息子が主役となった時に、まあ母親だし、そばにいたらリラックスするかなと思ったのが第一です。
阿寒にあるアイヌコタンは観光スポットとして有名(撮影/佐藤智子)
―― 映画の中では、絵美さんは民芸店をされていましたが、実際は。
下倉 実際はアイヌコタンではしていないです。両親が昔アイヌコタンで民芸品店をやっていて、幼少期はコタンで育ったんですよね。今は妹夫婦が引き継いでアイヌ料理屋をしています。
―― この集落は、皆さん仲がいいですね。映画同様、絆が深いですか。
下倉 アイヌコタンは、もう生活の場と仕事の場が一緒というか、近辺に住んでいるので行事や祭りも協力しながらやっています。
―― アイヌの集落でも、ここまで芸能に長けた集落はあんまりないって聞いたんですけれども。皆さん、歌が歌えたり、踊れたり。
下倉 先輩達が熱心だった事と、後輩が学んだり教わったりする機会がコミュニティの中にあったからでしょうね。
アイヌコタンではみんなが伝統的な踊りを学ぶ
―― 絵美さんも伝統の踊りは踊れるんですか。
下倉 はい。3歳ぐらいの幼少の頃から地域のおばさんたちに教わりました。
―― それは、みんなで集まりがあって。
下倉 そうですね。観光客が多い夏のシーズンではなくて、冬の閑散期になると、保存会の活動で、夜に集まって舞踊や歌を先輩から学ぶ時間があるんです。
―― それは誰が教えているんですか。
下倉 その地域のおじさんとかおばさんとか。
―― 先生とか師匠がいるわけではなくて。
下倉 アイヌとひとくくりに言っても、いろんな地域差があるので、そこの保存会の方々が習うものは、その地域の年配の方々から学んでいると思います。私達も、各人が先輩から学んできたことを出しあって学んでいますよ。
―― アイヌの伝統的な踊りというのは、もう体に染み付いているわけですね。誰か師匠みたいな人に教えてもらったというよりも、みんなで教え合って。
下倉 師匠が1人じゃなくて、そこに住んでいるフチ(おばあさん)とかエカシ(おじいさん)に教わったり、または学び合ったり、近所のおばさんたちに教えてもらったり、自分の親族に教えてもらうことも。私の場合は、父方も母方の祖母もアイヌなので、特にそういうものに触れる機会は多かったんだと思うけれども。でも、そうじゃない方も、他の地域で学んで大事にしている方もいるし、アイヌの方だけじゃなくて、血のつながりはなくてもしっかり受け継いでいる方もいらっしゃるし。阿寒は観光地で、毎年いろんな人との出会いがあるし、交流が多いのでそこからずっと続いているつながりもたくさんありますよ。
アイヌコタンでは伝統的な踊りをみんなで教え合っているという(写真提供/(C)AINU MOSIR LLC/Booster Project)
―― この映画を撮るということになって、実際に生活しているのと、演出されるというのは違和感はなかったですか。
下倉 映画ってだいたい2時間以内に収めますよね。だから、その中でアイヌの全てを表すことって難しいと思っていて。
―― そうですね。
下倉 映画を観た皆さんの感想を聞くと、こうだったらいいなとか、もっとここを分かりやすくとか、いろんな意見があるけれど、少年の目を通して、入り口をたくさん提示している映画で、そこから皆さんがそれぞれ疑問に思ったり、何だろうと思ったことを話し合ったり深めていくというか。
―― そのきっかけになればね。
下倉 そうですね。
―― 私もそう思いました。全てを語り過ぎていないところがいいなあと。
下倉 ストーリーの中の1つをとっただけでも、すごくたくさんの情報があるし。なので、それはこれから皆さんがどういうふうに理解していくか。映画を通して初めてアイヌのことを知ったという方もいると思うので、その後に興味を持って自分から近づいていくというきっかけになるんじゃないかなと思っています。
映画を観た方の感想を聞いて、なるほどと思えることがある
―― 映画に出演して、ご自身が本人役をやって何か変化がありました?
下倉 映画を見た方が時々いらっしゃいますよ(笑)。
―― それはどうですか。
下倉 いや、もう映画の人物じゃないのになあと思って(笑)。皆さんに「わあーエミさん!」なんて言われるけれども、「どうも、はじめまして」みたいな、なんか変な感じです。でも、実際に阿寒に来た方の感想を聞いて、そういうところに関心を持ったんだなと、逆にこっちがなるほどと思えたり。
―― 例えば、どういう感想を言われたりしました?
下倉 あの映画はフィクションなのか、ノンフィクションなのか分からないところもあって、これが今の阿寒のコタンなんだって思う方もいるし。ちょっと違うんですけれどもね。
―― 違うんですか。
下倉 だって、演出は映画だから絶対にあるし、でも映画の中の世界をそのまま現実と思われて、映画の中では夫が亡くなっていますけど、夫を紹介したら、「え、旦那さん生きているんですね」とか。「あれは制作されたものですよ」と毎回説明します(笑)。
―― 幹人君の世代は、10代の戸惑いとか、いろんな感じ方があったりとか。なんかすごくリアルな感じがしたんですけれども。
下倉 映画は一例だと思いますよ。もっといろいろあると思うし、逆にみんながそう思うかは分かりません。それはアイヌの人それぞれだと思います。あの映画の中のカントと自分を重ねる人もいるだろうし、私はこうだったと思う人がいたり。
みんなで作った感が一番強い
―― 映画を撮り終えてから、改めてアイヌのことを考えるとか、そういった変化はなかったですか。
下倉 あんまり変わったというのはないかな。でも、福永監督はすごく頑張ったな、みんなすごいなって。自分も出ているんですけれども。
―― みんなで作った感がありますか。
下倉 そうですね。みんなで出演して、みんなで作った感が一番強いなと思って。
―― 映画を観客として見た時はどんな感じでした?
下倉 もう涙がちょっと。じーんみたいな。
―― どこで泣きました?
下倉 それぞれの気持ちになって、なんか泣けるみたいな感じです。見ていて誰に感情移入をするかって、人それぞれだと思うんですけれども、世の中に、もしかしたら、そういう人っているよなとか。母親や父親に繋がる自分のルーツを考えたりとか、自分だったらどうかなって思う人や幹人みたいな若いアイヌだっていっぱいいるだろうし、おじさんたちの葛藤だったりいろいろですけれども。アイヌじゃない人もいろんな葛藤はあるし、父親を亡くした人だっているし、母子家庭の人だっているし、人生の途中から気づいた人もいるし、血の繋がりはなくてもアイヌの家で育った人もいっぱいいるし。地域や民族を支えている伝統的なものをみんなどう考えるんだろうな、とか。あんまり客観的に見られなくなっちゃっていて。
アイヌコタンに住む人たちの自然な演技が好評
―― 出演者として、「私の表情がもうちょっと」とか。
下倉 それはありますよ。
―― もっと光が当たっていればとか。
下倉 「もうちょっと化粧を濃くしておけば映画映えよかったのに」とか、「ずり落ちそうなエプロンを着けてたよな」とか、それはまあ、女目線で。
―― それが自然体で良かったんですよ。親子の会話も本当に。
下倉 あれは本当に普段のことなんで。「幹人、起きなさい」とか「なわけないでしょう」とかいうのは普段どおりですね。
―― それが物語をすごくリアルにしている感じがしたんですよね。お二人の親子の関係性があまりにも自然だから、映画の世界に入れちゃったんですよ。
下倉 よかった。
2020年7月に白老町に開業した『ウポポイ』(アイヌ文化の復興、創造、発展のためのナショナルセンター)。ウポポイとはアイヌ語で「大勢で歌うこと」を意味する(撮影/佐藤智子)
―― ウポポイができたりとか、東京では、アイヌの民芸品展をやったりして大盛況なんですけれども、それはどう思われますか。 
下倉 いろんなところで最近注目されていますね。
―― それはどう受け止めます? 嬉しいことですか?
下倉 まず関心を持たれているということはいいことだと思います。
―― 絵美さん自身は、アイヌというものをどうとらえていますか。アイヌではこういう教え、よく子どもの頃からこういうふうに教わってきたよとか、何かありますか?
下倉 アイヌとはって、一言でまとめられないですよね。
―― カムイ(神)という存在、全てのものに魂が宿るみたいなことを教わったとか、アイヌの伝統を継承するために勉強したとかありますか。
下倉 今もずっとしていますよ。アイヌ語も今、一生懸命学んでいますし、今日もまた講座に行っていました。
―― それは、どういうものなんですか。
下倉 伝統工芸を学ぶということで、講師の先生を呼んでサラニプというショルダーバッグ作りを学んでいました。みんなで一生懸命3時間ずっと糸作りですよ。
―― そういったことは最近の動きなんですか。
下倉 いや、ずっと昔からやっています。冬場、お客さんが来ない時は、みんな集まって、踊りを学んだり、工芸をやったり、着物作りをやったりとか。あちこちでみんなで学び合いっこしたりして。
―― それは、みんながやらないといけないことなんですか。
下倉 いえ。「誰も強制なんかしていないよ」って、映画のセリフと同じですけど(笑)。
―― なぜ、アイヌのことをいろいろ学ぼうと思うんですか。
下倉 私の場合は、アイヌ語を学ぶのは、歌を歌っていたからでもあるし、言葉の中にアイヌの考え方があると昔から言われていて、実際にすごく楽しいし、勉強になるし、面白い。例えば、どこかで歌っていても自分自身がその歌の意味を知っていないとなと思う。そう思うか思わないかは人それぞれだから分からないけれども、この土地に住んでいると学ぶことがたくさんです。
―― 絵美さんとしては、アイヌの言葉で歌おうとか。
下倉 自分の日常会話は日本語だし、日本語で考えるじゃないですか。でも、それがアイヌ語でふっと出てきたら嬉しいなと思います。
アイヌ語の勉強を初歩の初歩からやっている
―― 今、どれくらいアイヌ語を勉強されているんですか。
下倉 本当にちまちまですよ、亀のように。集中したらガッと入り込むけれど、日常の雑事でいっぱいいっぱいの時もあります。
―― アイヌ語の勉強はどういうやり方でやるんですか。何かテキストみたいなのがあって、単語や文章を学ぶようにするんですか。それとも口伝えみたいなものを覚えていくんですか。
下倉 初歩の初歩から今やっていますよ。本当ならばあちゃん世代のアイヌの話者から直接学びたかったですけれど、歴史の途中で伝承が途絶えかけ、ネイティブで話す方は殆どお亡くなりになってしまっていて。でも今はアイヌ語ラジオ講座があったり、ネットで調べる事ができたり、アイヌ語の先生も増えてきて。長い時間をかけて残してくれた先輩方や、伝えてきてくれた方がいたからこそです。
―― 途絶えたものを勉強して受け継いでいこうとされているんですね。今は、しゃべっているアイヌの言葉は分かりますか?
下倉 いや、全然まだ片言ですね。「私はこれを食べる」くらいしか分からないですよ。「これをあなたは食べますか」「はい、食べます」とか、もう本当に初歩的なところからやっているんですよ。
―― それはどなたが教えているんですか。
下倉 大学の言語学の先生だったりとか、若い世代の先生も、たくさん今指導者として頑張っているので、そういう方々から学んだり、地元のフチの残してくださった物語をひもときながらなどいろいろな方法で学んでいます。
―― アイヌの言葉は北海道の地名とかいっぱいあるし、今、「カムイ」という言葉も浸透し始めているんじゃないんですか。
下倉 『ゴールデンカムイ』の影響じゃないですか。
―― アイヌの言葉で絵美さんが好きなものってありますか。
下倉 今ぱっと思い浮かばないけれど、ケラアンとか。美味しいって意味ですけど。美しいって意味のピリカも好きですね。ピリカって名前を付けてる人いるんじゃないかな。
カントの意味は、「空、天、宇宙」
―― 幹人(カント)という名前はアイヌ語ですか。
下倉 カントにはアイヌ語の意味もありますよ。
―― どういう意味ですか。
下倉 息子を産んだ日は、とてもいい天気で空が綺麗で。じゃあ、空っていう意味のアイヌ語にしようって。
―― カントって、空という意味なんですか。
下倉 空とか天とか宇宙とか。
―― 素敵ですね。アイヌ語だけではなくて、伝統工芸まで習うのはどうしてですか。
下倉 もともと、うちの親族はみんな手工芸をやっていて。去年、ものづくりということで関わったんですけれども、私、めちゃくちゃ苦労したんです。
阿寒湖から望める雄大な雄阿寒岳(撮影/佐藤智子)
―― やっぱりアイヌの伝承者としての仕事の依頼が来るということですか。
下倉 伝承者というか、その時は工芸作家として。
―― でも、絵美さんはミュージシャンですよね。
下倉 工芸作家とも言われました。私はここにいて、その時出来る事をしている。例えば、取材の方に歌手と言われると、歌い手と言ったほうがしっくりくるかなとか、ちょっとニュアンスを変えてもらったり。別にうまいからなったわけじゃなくて、師匠の指導を受けてとか、格付けがあるわけじゃないし、生活の中で歌われてきたのがウポポ(歌)だし、生活の中で使うものを作る。バラバラじゃなくて、すべて繋がっているから。
アイヌの伝統工芸も勉強するのは
―― ものづくりの依頼が来たら、ちゃんと勉強して、ちゃんとしたものを届けたいと思ったということですか。
下倉 悔しかったんですよね。もっとうまくなりたいなと思って。続けなきゃなと思っていることの1つかな、伝統工芸は。
―― アイヌのことを勉強しているのは、アイヌ語と伝統工芸の他に何かあるんですか。
下倉 みんな、教わりながら、やりながら、作りながら、並行して学んでいくんですよ、私達の世代は。
―― いろんなことを教わらなきゃいけない世代なんですか。
下倉 教わらなきゃいけないって思っていたらするだろうし、「別に私はいいわ」と言ったら、それでいいし。なんかしなければいけないわけじゃないとは思うんですけども。自分が好きなもの、得意なものをやるのが一番いいから。
―― 強制や義務でやるのではなくて、自分が好きだと思えることをする。絵美さんの中で、自分はアイヌとしてこういうことを伝えていきたいと思うことはありますか。
下倉 生きてきた中で、アイヌという事で苦しんでいた先祖の事を知ったり、観光地で客からの言葉に触れて泣いた事もある。やるせない歴史に悲しみもある。でも、自分らしさ、その中にアイヌの事が滲み出ると思っているし、歌う時も自分を通して先祖とつながれる事もあると思ってる。基本的に私の性格から、強制されたり縛られたり、威圧的な事が苦手で、自分の気持ちを大事にしたい自由なところもある。なので、自分らしくあるのが一番伝わる方法だと思います。その気持ちの出処がアイヌだったら尚更。
「アイヌの心とは?」と聞かれるけれど
―― 今回、絵美さんの世代の方に初めて話を聞きます。アイヌコタンで話を聞いたのは上の世代で、親が差別をすごくされていたりとか、自分もされていたりして、だから、アイヌだってことをずっと隠してきたと。で、ある時にそれじゃいけないということでアイヌ語の勉強を一生懸命始めてもう30年になるとか。「アイヌらしく生きる」と思っても難しいと。それは「人間らしく生きる」というのと同じで、どうやって生きたらいいのかが分からない。勉強すればするほど分からなくなるっておっしゃっていたんです。
下倉 アイヌらしくっていう縛りに自分ががんじがらめになっている。それだけ伝承の断絶があって、自信を持てなくなって苦しんでいるってことなんだと思う。北海道以外にもアイヌは暮らしているし、自分がアイヌと思っている人もたくさんいて、言葉も踊りもできなくても、生活の中にアイヌ文化に関わるものがなくても、その人が自覚していればアイヌなんだと思う。その人が生きていて存在しているだけで。歌や踊りや儀式は、先祖との繋がりを確認するツールのようなものなんだと思う。私は、その人からにじみ出ているものが好きです。よく、自分が自分のことを客観視なんてできないのに、「アイヌの心とは?」と聞かれるんですよ。頑張って合わせて考えるけれど、本当は「そんなの、感じてくださいよ」ぐらいで、言葉にできない。言葉にすると、何かウソっぽくなっちゃって。言葉にすること自体が、なんか難しいし、恥ずかしい。
先住民族に学ぼうと言っていても
―― 今、アイヌの生き方が注目されています。例えば、自然と共生するとか、自然を大事にするとか、ものを大事にするとか、そういう発想が浸透してきている。
下倉 アイヌだけではなくて、もともと日本にはそういった考えがありますよね。でも、環境問題の話などで、先住民族に学ぼうってあんなに言っていたのに、その後どうなっているんだろうって不思議。「立ち返って」みたいな感じで先住民族が出てくるけれども、変わってないなあって。世界って全然、彼らの言葉をすくい上げていないと思ったりする。でも、少しずつ変わっていくのかもしれないですね。本当は何かが変わるのを待っているんじゃなくて、自分が変わんなきゃいけないですよね。私も時々反省しますけれど。
幹人君の視線が印象深い(撮影/佐藤智子)
―― 絵美さんがアイヌのことを勉強しているのを、幹人君にも勧めますか?
下倉 私がやっていることを言ったかな。「面白いよ」とは言ったかもしれないけれども、「やったら」とは言っていないかな。
―― 幹人君は、この映画に出て、映画を観て、どう感じたんでしょうかね。最後のシーン、幹人君の顔のアップで終わるじゃないですか。自分で見てどんな感じだったんですかね。
下倉 「わー!恥ずかしい」って、最初は言っていましたけれども、普通にみんな地元の友達も出ているしね。私はいつも息子達に茶化されますよ。「だあーれも強制なんかしていないよ」とかって映画のセリフのマネされて、「こらー」と言ったら、逃げていって、の繰り返しをしています(笑)。
福永監督は、情熱があって、誠実な人
―― 幹人くんのずっとずっと上の世代の方にお話をお聞きすると、生きているうちに何かを伝えたいと言われるんですよね。
下倉 そんな先輩達の伝える機会を増やす事が出来たらいいなって思います。思いを吐き出したり、受け止めたりする事なく死なないでほしい。傷があったら癒やせたらと思う。自分のできることは、手のひらで持てる分だけだけど、自分なりにできることをしていきたいですね。
―― それは、協力をいろいろしたいということですか。
下倉 もちろん協力したいなって思うし、地域の事以外にも福永監督だって、その1人だし、いろんな方との出会いがありましたけれども、お声がけ頂いたら、「私ができることなら」と言って、やりますよ。
―― 断ることもできるけれども、どうしてですか。
下倉 私がその人に興味を持ったから、だけですね。
―― 福永監督は、どうしていいなと思ったんですか。
下倉 福永監督は熱意がある人だったし、デボさんに「お前の顔を見ていたら滅入る」とか言われても、めげずに「え、なんでですか」とか言いながらも、いくらそう言われてもへこたれないところとか、写真写りはクールだけど、笑うとすごくいい顔するし、ちゃんと向き合おうとしてくれているのが伝わる、誠実な人だったからですね。上から目線じゃなくて、そういう感覚って、やっぱりアメリカに住んでいた経験があるからかなと思うんだけれども、フェアに付き合ってくれている雰囲気がある。悩みながら、探しながらも、一生懸命何回もアイヌコタンに足を運んできたし、そういうところですよね。
土産物店などのお店が並ぶアイヌコタン(撮影/佐藤智子)
―― できた映画を見て、客観的にどう思われました? 
下倉 よかったですよ。本当に。みんながちょっとずつ出演しているし、ちゃんと地元のまりも祭りの様子だとか、母校の校舎とか、この土地の記録が残ったことは嬉しいです。あと、イオマンテ(霊送りの儀式)の火祭りのシーンは、この土地に来たことがない人が見て、こうしたアイヌの伝統を現代的に表現する場があるということを知ってもらえるんじゃないかな、と。「観光に魂を売って生活をするアイヌの人々」と、言い切られてしまうとびっくりしちゃうけど、そこだけが全部じゃないぞ、とも。映画の与える印象の力ってすごいなって思いました。
―― アイヌのことを知ろうと思いますよね。
下倉 あの映画が今のアイヌだって勘違いするかもしれないけど、実際に行って見たりすればもっと分かる事があると思う。眺める事も大切だけど、自分がそこへ飛び込んで体感する事でどう感じるかを試したらいいんじゃないかな。最近アイヌコタンで始まった、一緒に体験できるガイドツアーもあるので、やってみたら面白いと思う。
イオマンテをテーマにアイヌの映画を撮ると聞いて驚いて
―― 絵美さんは、あの映画を通して何を知ってもらいたかったですか。
下倉 視点を変えてみる事で気づく事があるんじゃないかなと思います。福永監督も言っていたけれども、「皆さんそれぞれがいろいろ解釈してね」と。でも、ものをつくる場合にやっぱり意図がない作品なんて絶対ないので、どこに着目するかって人それぞれだから面白いなと思っていますね。あと、アイヌの映画を撮ると言った時、イオマンテというテーマが映画のどストライクで、「えー」って最初びっくりして。でも映画を観た後は、こんな事もできるんだ、すごいなってやっぱり思いました。
―― やっぱりイオマンテというのは、アイヌにとって、「どストライク」というくらい、すごいことなんですか。
下倉 そうですね。変に扱っては恐ろしいものという話も聞きました。
―― 絵美さんは実際にはイオマンテを見たことはないんですよね。
下倉 ないです。ただコタンコロカムイのイオマンテの再現なのか、屈斜路湖でやった時は覚えていますよ。シマフクロウをぱたぱたさせながら、みんなで輪になって踊ったことはありますね。小学校くらいかな。
―― その踊りは、儀式があろうがなかろうが、教えてもらうんですか。
下倉 今、舞台で踊っている踊りも、残っている踊りも、イオマンテの時に踊ったり歌ったりするものがもちろん入っています。
―― 絵美さんは、もう一回イオマンテを映画みたいにやると言ったら、賛成派? 反対派? 
下倉 分かりません。シチュエーションによります。そういうのって自分が計画するものじゃないと思っていて、いろんなものが組み合わさった時に決断するものという気はする。
―― 自分からということじゃなくて。
下倉 1人でイオマンテってできるものじゃないですからね。その地域に知識や経験のある方がいないといけないし、祝詞ができる人がいなきゃいけないし、カムイのための道具を作る男たちがたくさんいなきゃいけなかったり、あと周りから人を呼んでやるんだったら、何人も女性たちがご飯を作ったりしなきゃいけないし、それを支えるための総括、指導するやっぱりフチとかエカシがいなきゃできないし。
―― すごくおおごとなこと。
下倉 例えば、カムイの肉を使った料理を作っても、それを処理する方法があるらしくて、それを怠ったら、よくないことが起こるだの。昔のアイヌの人はすごく気を使って、いっぱい決まり事があったんだって聞きました。「普通に水に流しちゃいけなくて、山に捨てに行った」という話も聞いたし。イオマンテの映画をやることになったおかげで、普段話題に出ないことを地域の人たちと話す機会にもなった。「俺の小さい頃は」とか「クマはないけれども、シカの時はな」とか、付随する話を先輩達から聞く学びの場にもなりました。歌を教えてもらったりしていたけれども、こうやって掛け合って歌うんだとか、そこでまた知らなかった歌を教わったり。
何を信じるかは人それぞれ
―― じゃあ、映画を通して。
下倉 学んだこともたくさんありますね。テーマをイオマンテにしたということ、しかも、アイヌではない福永監督が映画を作るに当たって、私たちの気持ちを確かめるきっかけにもなったし、イオマンテを知らない人にとっても、目には見えない存在を信じることができるかどうかとか、自分は何を信じて、自分たちはどうするのかとか。現代は、食べ物と自分の距離感ってだいぶ離れていて、自分とどういうふうにつながっているのかを肌身で感じることが少ないと思うんですよね。
―― そうですね。
下倉 だから、畑を持っている人だったら、土をほじくったり、匂いを嗅いだり、感触だったり、五感で感じるものがあるかもしれないけれども直接触れ合う機会がないと、そういう実感や繋がりがイメージしづらくなるかもしれない。鶏肉は食べるけれども、ニワトリの羽の感触や、羽をむしる時の大変さは分からないと思う。殺すことと食べることは密接なのに、残酷としか思わなくなるかもしれない。じゃ、どうやって食べる事ができているのかな、と。
―― 今食べている肉がどうやってできているのかは分からない。
下倉 例えば、うちの娘が小さい頃、シカを見て「おいしそう」と言ったりするのって、鹿肉を食べたことがあるからで。鹿を食べる文化がない人は、鹿がかわいそうと思うかもしれないし、食する文化の人同士なら、一緒に「そうだね」と言うかもしれないね。
映画の中の幹人君との自然なやりとりが評判の下倉絵美さん(撮影/佐藤智子)
―― 普段、絵美さんは、カムイとつながっている感覚、儀式はしないまでも、お肉を食べる時にありがたいみたいな感謝をするとか、そういうことはやったりされているんですか。
下倉 あんまり自覚していないけれども、やっているかもしれない。山菜を採りに行って帰ってきて食べたら、この土地に生かされてるんだなーって感じるし、友人がとってきた鹿肉を頂く時なんかは、彼の額の汗までも想像しちゃうくらい。そんな肉はやっぱり特別な気持ちになるし、残さず食べなくちゃなと思う。毎日カムイを感じているかということじゃなくて、「あ!そうだった」とか、気づく感じの時もある。例えば、親族が集まってお酒を飲みながら、「○○おばちゃんがさ」と故人の話をしたとするじゃない。そしたら、コップに酒を入れて「○○おばちゃんにやるからな」と言って、上を向いて言うわけ。死んだ人の話がたまたま出てきたりとかしたら、そこにいるって考える。その人が飲みたがっているから、横に置いて「飲めよ」ってばあちゃんはやっていた。目に見えないものだし、信じる、信じない、やるか、やらないかだって、人それぞれ。自分が気づいた時にやればいいんだよと。自分の気持ちさえあれば。
―― 気持ちさえあれば。
下倉 ばあちゃんはよく言っていたけれども、「アイヌ語で言えないんだったら、別に日本語でもいいんだ」って。「日本語で言えなくても、心の中で言えばいいんだ。想ってやることが大事なんだから」って。形が立派だけじゃダメで、心が大事だよって。本当は、両方できたら素晴らしいし、拍手喝采なんだけれどね。でも、不器用でもいいじゃないですか。歌が下手でも、気持ちが入っている歌はしみるようにね。
●福永壮志監督インタビュー
●秋辺デボさんインタビュー
佐藤智子
プロインタビュアー、講師、元女性誌編集者
新刊『みんなひとみしり 聞きかたひとつで願いはかなう』(発売中)、著書『初対面の相手でも不安ゼロ! の会話術』『1万人インタビューで学んだ「聞き上手」さんの習慣』。雑誌編集者として20年以上のキャリア。大学時代から編プロ勤務。卒業後、出版社の女性誌編集部に在籍。一万人を超すインタビュー実績あり。人物、仕事、教育、恋愛、旅、芸能、健康、美容、生活、芸術、スピリチュアルの分野を取材。『暮しの手帖』などで連載。各種セミナー開催。小中高校でも授業を担当。可能性を見出すインタビュー他、個人セッションも行なう。佐藤智子のブログは、http://ameblo.jp/tomochi-office/
official site
ともちオフィス
https://news.yahoo.co.jp/byline/satoutomoko/20210226-00224571/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大賞は「チェプオハウ風」…アイヌの食文化をぎゅっと詰め込んだおにぎりが登場

2021-02-26 | アイヌ民族関連
HTB 2021/02/25 19:25

アイヌの食文化をぎゅっと詰め込んだおにぎりが道内のスーパーと飲食店の2社で販売されます。 レシピを作ったのは高校生です。
鮭とばやキノコなど道産食材がふんだんに使われた具沢山のおにぎり。
その名も「チェプオハウ風おにぎり」。
去年11月、道内の高校生や大学生らを対象に行われたおにぎりのアイデアコンテストで大賞に輝いた作品です。
考案したのは静内農業高校の2年生。
生鮭ではなく鮭とばを使うことで食感が楽しめるよう工夫したり、アイヌ民族が食べてきたものにこだわって作ったといいます。
佐藤涼さん…「オハウというアイヌ民族の言葉が使われているとおり、アイヌ文化に興味を持っていただけたらなと」「北雄ラッキー」ではきょうから、「いただきコッコちゃん」では来月1日から期間限定で販売される予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ef824b127b1e37c3806e0b1b9170477a3233502c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静内農高生の大賞受賞おにぎり商品化

2021-02-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/26 05:00
静内農業高の生徒が考案し、商品化された「チェプオハウ風おにぎり」
 静内農業高(日高管内新ひだか町)の生徒が考案し、昨年11月に道経連などが開催した道産食材のおにぎりコンテストで大賞に輝いた「食彩の秋!チェプオハウ風おにぎり」が商品化された。アイヌ民族の伝統料理に着想を得た品で、食品スーパーの北雄ラッキー(札幌)が25日、稚内店を除く道内全店で発売。イーストン(同)が展開する焼き鳥店「いただきコッコちゃん」の札幌市内2店舗でも3月1日から販売する。
 サケの汁物「チェプオハウ」をイメージし、サケトバやキノコなどが入った具だくさんな一品で、酒類・食品卸の国分北海道(同)が製造する。北雄ラッキーのおにぎりは1個203円で、3月末まで販売。「いただきコッコちゃん」の北1条店と新道東店では、同14日まで、おにぎりにチェプオハウを付けて418円で提供する。
 同校2年の佐藤涼さん(17)は25日に札幌市内で開かれた商品発表会で「多くの人がアイヌ民族について知る機会になれば」と話していた。
◆「チェプオハウ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/515380

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

24 地名が語りかけるもの

2021-02-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/25 11:00
 「ちょうまんぶ?」「せきたん?」「きょうぶ?」
 神奈川県で生まれ育った自分にとって、北海道新聞記者として最初の試練は道内の市町村名でした。昨春の入社当初は大半のマチの名前を知らず、珍妙な読み方を連発していました。
 1年近くたって渡島管内長万部(おしゃまんべ)町、後志管内積丹(しゃこたん)町、オホーツク管内興部(おこっぺ)町と、全自治体を正確に読めるようになりました。道内の自治体名の約8割はアイヌ語の音などに漢字が当てられたといい、難しい理由が分かりました。
 道内の人にとっても、読みづらい道外の地名はあるでしょう。
 檜山管内江差、奥尻両町を舞台にした映画「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」の一場面。渥美清さん演じる寅さんは、実家の住所「東京都葛飾区柴又」を書いた紙片を、亡き友人の娘すみれ(伊藤蘭さん)に渡します。道内から一度も出たことがないすみれは「葛飾(かつしか)」と読めず、口ごもってしまいます。
 区ホームページ(HP)では、区名は「『かずら』が多く繁茂していたから」、「『かつ』は丘陵や崖の意味、『しか』は砂州などの低地という意味で土地の様子から」といった説が紹介されています。
 土地の歴史や文化が息づいている地名は、少なくありません。記者の出身地である神奈川県でも各市町HPを見ると、真鶴町(まなづるまち)は、相模湾に突き出た真鶴半島の形が羽を広げたツルの姿に見えるため。秦野(はだの)市は、平安末期に地名を名乗った波多野氏が由来という説などがあるそうです。
 道内の地名と、その背景を知る。それはマチの成り立ちと、マチに根を張って生きる人の思いを感じ取ることにつながっていくのでしょう。(杉崎萌)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/514052

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌの伝統工芸支援を目的としたモノづくりプロジェクト 藍染ストールやオブジェなど販売

2021-02-26 | アイヌ民族関連
WWD 02/25

 一般社団法人阿寒アイヌコンサルンは、アイヌ文化の伝承と工芸作家の支援を目的としたモノづくりプロジェクト「アカン アイヌ アート&クラフト→ネクスト(AKAN AINU ARTS & CRAFTS → NEXT)」から、さまざまなコラボレーターを招いた新作商品を開発した。2021年初夏の発売をめざす。
 札幌の印刷会社zabo.incと作家の郷右近富貴子による藍染ストールや、彫金作家のAgueとブランドディレクター鶴本晶子によるガラスのショープレート、札幌のセレクトショップ、ファビュラス(FAbULOUS)と木彫り作家の瀧口健吾によるキツネのオブジェなどがそろう。
 同プロジェクトは昨年、北海道阿寒湖温泉を拠点とするアイヌ工芸作家の活動支援とブランド化を目的に始まった。さまざまなコラボレーションを通じて、伝統を重んじながら現代的な感覚を商品に取り入れている。
 加えて、伝統工芸品の技術を生かしたサステナブルな取り組みとしてアップサイクルプロジェクト「チカㇻイタ」をスタートした。第1弾として、阿寒湖アイヌコタンの木彫り作家たちが、廃棄予定だった北海道産白樺の間伐材を原料とする木の皿に文様を一つ一つ彫り上げ新たな作品を生み出した。
 阿寒アイヌコンサルンはアイヌ民族の自主的な経済活動を促進し、人種や民族に基づくあらゆる障壁を克服した共生社会の実現と多様な文化の発展を目指す。
問い合わせ先
AKAN AINU ARTS & CRAFTS → NEXT(一般社団法人阿寒アイヌコンサルン)
0154-65-8973
https://www.wwdjapan.com/articles/1177687

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化を多言語で解説 帯広百年記念館、野草園、動物園の展示物 モバイルガイド整備へ

2021-02-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/24 19:47 更新

帯広百年記念館にある十勝のアイヌ文化を紹介するコーナー。展示品を多言語で紹介するモバイルガイドを制作する
 帯広市は新年度、十勝管内のアイヌ文化への理解を深める事業に力を入れる。市内の緑ケ丘公園西側に位置する帯広百年記念館、市野草園、おびひろ動物園の3施設を「アイヌ文化とのふれあいゾーン」と位置付け、デジタルコンテンツを充実させる。展示品を多言語で解説するモバイルガイドを整備し、新型コロナウイルス感染収束後の外国人観光客の取り込みにつなげる考え。
 国のアイヌ政策推進交付金を活用し、新年度予算案に1500万円を計上した。同記念館にWi―Fi(ワイファイ)を整備し、常設展示室にあるアイヌ民具や動物の剥製など展示品約40点を解説するモバイルガイドを制作する。来場者は、手持ちのスマートフォンやタブレット端末で見ることができる。アイヌ語の呼び名やアイヌ民族に伝わる言い伝えなどの解説も載せる。
 野草園では、オオウバユリやオヒョウなどアイヌ民族の暮らしに関わる野草や樹木を紹介する看板を設置。QRコードを付け、モバイルガイドと連動させる。動物園でも看板を設置し、エゾフクロウやエゾシカなどアイヌ民族との関わりが深い動物を紹介。十勝のアイヌ民族が使う方言や言い伝えなども掲載する。
 モバイルガイドは英語や中国語など多言語に対応し、同記念館が今秋にも制作する。同記念館では2017年ごろから外国人観光客が増加。コロナ後を見据え、隣接する野草園や動物園と一体でアイヌ文化に関するデジタルコンテンツを充実させ、国内外に十勝のアイヌ文化を発信する。
 全小中学生に1台ずつタブレット端末を割り当てる「GIGAスクール構想」とも連携。児童生徒の学習にも活用する。同記念館は「知的好奇心を満足させるような仕組みにしたい」としている。(古谷育世)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/514831

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蔡総統、顔に入れ墨した最後の先住民を訪問 文化伝承に期待/台湾

2021-02-25 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 2021/02/24 19:23 文字サイズ: 字級縮小 字級放大

蔡総統(右)の前で歌を披露する林智妹さん(左から2人目)=総統府提供
(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は23日、顔に伝統的な入れ墨「紋面」を施した最後の台湾原住民(先住民)、林智妹(Ipay Wilang)さんを訪問し、紋面をはじめとする各種族の貴重な文化が伝承されることに期待を寄せた。
林さんは東部・花蓮県出身のセデック族。家族によれば、戸籍上は日本統治時代の1922(大正11)年生まれとなっているが、出生届が出されたのは生後しばらく経ってからで、実年齢は100歳を超えている可能性があるという。5歳の時に額、15歳の時に左右の頬に、出自や年齢、才能などの象徴とされる入れ墨を施した。顔の入れ墨はこの習慣を禁止した日本政府によって当時強制的に除去されており、今はかすかな跡だけが残っている。2016年、同県の無形文化財保持者に指定された。現在は、家族がいる北部・新北市で暮らしている。
赤と黒の横じまに各種の紋様を刺しゅうした手縫いの伝統衣装で蔡氏を迎えた林さん。大好きな賛美歌2曲と自ら作った歌曲を披露し、国家安泰と蔡氏の健康を祈った。
(葉素萍/編集:塚越西穂)
https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202102240007.aspx

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化振興へ提言相次ぐ 大地連携ワークショップ

2021-02-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2021/2/24配信
 アイヌ文化に理解を深める講座「大地連携ワークショップ~風の谷のトウ」がこのほど、平取町内で開かれた。全国の大学生・大学院生ら45人が4泊5日の日程で参加し、アイヌ文化の古式舞踊、木彫り、伝統料理作りなどを体験した。  ワークショップ…
この続き:462文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/41633/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ビブリオエッセー】自然の力を前に私たちは… 「羆嵐」吉村昭(新潮文庫)

2021-02-25 | アイヌ民族関連
産経新聞 2021/02/24 14:49産経新聞
 「区長たちの顔が、ゆがんだ。音は、つづいている。それは、あきらかに羆が骨をかみくだいている音であった」。この凄絶な表現に戦慄を覚えたのが『羆嵐』だった。現実の事件をもとにした小説だ。大正4年12月、北海道の開拓地、当時の苫前村三毛別(現苫前町)の奥地で日本の獣害史上最大の惨事は起きた。
 冬眠を逸した羆(ヒグマ)が空腹から開拓民の民家に侵入し、次々と村民を襲ったのだ。最初の犠牲者となった母子の通夜が営まれているところを再度襲撃。人間が餌食となる惨劇は、その残酷な描写も生々しい。犠牲者は死者6人、胎児も絶命し、重傷者3人。開拓民たちは恐れおののいた。
 警察署員や近隣からも大勢の男たちが動員され羆を追うが討伐は難航する。わらにもすがる思いで評判は悪いがクマ撃ちの名人、銀四郎に助けを求めた。羆は手負いになっても行動は迅速だった。息詰まる攻防の末、銀四郎はたった一人で体長2・7メートルの羆を仕留める。
 私の曽祖父が北海道へ入植の際、よく羆を撃ったと父から聞いていた。羆による被害はこの北海道では日常的な光景である。
 一方で羆から見れば「我々の生活を脅かしたのは人間ではないか」となるだろう。自分たちが発明した利器で群れて暮らしているにすぎない人間たちは時に自分たちを地上の主と勘違いし、他の生命を思う心を忘れてしまう。
 もちろん入植者のご苦労があって今の生活がある。ただ自然の中で生かされている人間は自然と向き合う謙虚さを持ちたい。生態系や自然現象への「想定外」という言葉もやはり人間本位の目線かもしれない。アイヌの人たちが自然を慈しみ、共存してきた姿を思った。
 札幌市厚別区 秋山芳弘 57

 【ビブリオ・エッセー募集要項】本に関するエッセーを募集しています。応募作品のなかから、産経新聞スタッフが選定し、月〜金曜日の夕刊1面に掲載しています。どうか「あなたの一冊」を教えてください。
 投稿はペンネーム可。600字程度で住所、氏名、年齢と電話番号を明記し、〒556−8661産経新聞「ビブリオエッセー」事務局まで。メールはbiblio@sankei.co.jp。題材となる本は流通している書籍に限り、絵本、漫画も含みます。採用の方のみ連絡、原稿は返却しません。二重投稿はお断りします。
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/sankei-lif2102240018.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする