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最終回を迎えた『ゴールデンカムイ』の無料公開が5月8日まで延長。不死身の男・杉本佐一と、天真爛漫なアイヌの少女・アシリパによる、金塊を巡るサバイバル作品

2022-04-30 | アイヌ民族関連
電ファミニコ4/29(金) 15:01配信

最終回を迎えた『ゴールデンカムイ』の無料公開が5月8日まで延長。不死身の男・杉本佐一と、天真爛漫なアイヌの少女・アシリパによる、金塊を巡るサバイバル作品
 スマートフォン向けアプリ「ヤンジャン!」は4月29日(金)、野田サトル氏による漫画作品『ゴールデンカムイ』において全話無料公開の期間を5月8日(日)まで延長することを発表した。
 『ゴールデンカムイ』は2014年8月から「週刊ヤングジャンプ」にて連載を開始した漫画作品。
 アイヌ文化をモチーフにしていることが大きな特徴で、主人公で元陸軍兵、「不死身の男」と呼ばれるほどに強靭な肉体を持つ杉元佐一と、アイヌの少女・アシリパによる金塊を巡る物語が描かれる。
 本作は4月28日(木)に最終回を迎えており、今回の無料公開では最終回をふくむすべての回を無料で読むことが可能。ヤンジャン!の特設ページではエピソードごとのまとめのほか、いいね数の多い回やコメントの多い回などのランキングも公開。「カワウソの頭丸ごと煮」など、話題となった料理が登場する回などもまとめられている。
 さらに「ヤンジャン!」では関連作品としてカラー版や老年の「しゅぎもと」が登場する『シルバーカムイ』なども配信中。全話読破した方はぜひこちらもチェックしてほしい。
電ファミニコゲーマー:anymo
https://news.yahoo.co.jp/articles/7d20792603dcebf3a18f524586b1ba33d88eeaaa

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アイヌ文化、発信 豊浦に情報施設「イコリ」開所 カムイノミで祝う

2022-04-30 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/30 05:00

「イコリ」の屋根付きスペースで行われた豊浦アイヌ協会によるカムイノミ
 【豊浦】町が礼文華海浜公園キャンプ場に建設していたアイヌ文化情報発信拠点「イコリ」の開所式が29日、現地で行われた。大手アウトドアメーカーのモニタリングキャンプも開催され、札幌などの約30人がアイヌ文化に触れながら自然を楽しんだ。
 開所式には約50人が参加。村井洋一町長が「イコリはアイヌ語で『宝物』。ここを拠点にアイヌ文化を発信し地域振興につなげていきたい」とあいさつ。豊浦アイヌ協会が開所式を兼ね、第26回カムイノミを行い、宇治義之会長らがアペフチカムイ(火の神)などに豊漁と日々の生活の安泰を祈った。白老民族芸能保存会も「クーリムセ(弓の舞)」などを披露し、新しい施設の完成を祝った。
 イコリは木造平屋建て290平方メートルで、事業費約1億2千万円。内部に熊の毛皮やイナウなどの道具を展示し、キャンプ場を訪れた人がアイヌ文化に触れられるようにしたほか、カムイノミなどの儀式を行う屋根付きのスペースも設けた。
 一方、同キャンプ場は5月1日、オープンする。これに先駆け、リニューアルの計画段階から関わったアウトドア用品製造販売大手のスノーピークが同日、1泊のモニタリングキャンプを実施。参加者たちは夕食でアイヌ料理を味わうなどした。(和田年正)
※「クーリムセ」のムは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675826

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キリンとお花見 おびひろ動物園が夏季営業開始

2022-04-30 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/29 21:18

サクラが満開となる中、親子連れでにぎわうおびひろ動物園(加藤哲朗撮影)
 大型連休初日の29日、おびひろ動物園の夏季営業が始まった。最高気温15・7度と春の陽気となり、多くの親子連れが訪れ、写真撮影などを楽しんだ。
 園内のサクラが満開となる中、ホッキョクグマのおりの前に人だかりができた。昨春、帯広商工会議所から寄贈を受けたアメリカバイソンの飼育舎では、子供らが「かっこいい」などと歓声を上げた。十勝管内の高校の写真部員らも多く訪れ、カメラ片手に散策していた。
 新たな動物としてベニコンゴウインコのつがい1組が仲間入り。エゾタヌキやエゾフクロウなどの飼育舎前にアイヌ語名を紹介した看板もお目見えした。千歳市から両親と訪れた小学4年の川辺裕大君(9)、2年の拓実君(7)はキリンを見て「思ったより大きい。模様が複雑で驚いた」と声をそろえた。夏季営業は11月3日まで。(水野薫)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675871

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阿寒湖元気に 湖水開き、温泉街に足湯新設

2022-04-30 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/29 21:15

湖水開きのセレモニーを終えて出航する遊覧船
 【阿寒湖温泉】阿寒湖の観光シーズンの幕開けを告げる「湖水開き」が29日、阿寒観光汽船の遊覧船乗り場で行われた。温泉街では新しい足湯も登場し、観光客や地元の子どもたちが新スポットを楽しんだ。
 湖水開きは、阿寒観光協会まちづくり推進機構と釧路市が主催。セレモニーで同機構の松岡尚幸理事長は「コロナ後は心や体を健康にする旅が必要になる。にぎわいが戻ることを祈念しています」とあいさつ。遊覧船の一日船長に任命された蝦名大也市長が鍵の模型を船上から湖に投下し、観光客らが乗った「ましゅう丸」が出航した。
 また、鶴雅ホールディングスは、阿寒湖まりも足湯「ウレ・カリプ」を開設。アイヌ文様を施した柱を6基配置。屋根付きで掘りごたつ風のテーブルを設け、観光客らが体を休めた。
 温泉街を家族で散策した札幌市南区の後藤優実さん(11)は「民芸品などの買い物をしたい」、弟の健斗君(9)は「温泉が楽しみ」と声を弾ませた。(野呂有里)
※「ウレ・カリプ」のプは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675870

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性的暴行で先住民の少女死亡 ブラジル、金の違法採掘業者か

2022-04-30 | 先住民族関連
共同通信4/29(金) 10:18
 【サンパウロ共同】ブラジル北部の先住民族ヤノマミの12歳の少女が、28日までに金の違法採掘業者に性的暴行を受けた末、死亡した。同国メディアが報じた。同民族の指導者は、採掘業者による殺人事件などが増加、居住地域の環境破壊も進んでいるとして強く非難、政府に対応を求めた。
 北部ロライマ州にある同民族の集落に住む少女とおば、4歳の幼児が25日、採掘業者に連れ去られ少女が襲われた。止めようとしたおばは幼児と共に川に落とされた。おばは泳いで逃げ帰ったが幼児は行方不明。ほかの住民は狩りに出て不在だった。
 指導者は「違法採掘業者に全滅させられる可能性もある」と危惧した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/40c367bdb5df6e842099ab613d249145f88b7e0e

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『ゴールデンカムイ』最終回“アイヌ”の描き方が物議! 文化を広めた8年間の大団円は…

2022-04-30 | アイヌ民族関連
まいじつエンタ2022年4月29日

『ゴールデンカムイ』29巻(野田サトル/集英社)
大人気サバイバルバトル漫画『ゴールデンカムイ』が、4月28日発売の『週刊ヤングジャンプ』22・23合併号でついに完結を迎えた。最終回となる第314話『大団円』には感動の声が相次いでいるが、その一方で“アイヌ”を描き方を巡り、議論が巻き起こっているようだ。
※『ゴールデンカムイ』最終話の内容に触れています
鶴見中尉との最終決戦から6カ月後、杉元佐一は東京の花屋に訪れていた。そして当初の目的どおり、今は亡き幼馴染み・剣持寅次の妻である梅子に、「寅次から頼まれた」として金塊をプレゼントする。
その後、アシリパや白石由竹と合流し、今後の展望を話し合う杉元。アシリパが不安げな表情で見守るなか、杉元は今までの旅路を振り返り、アシリパと一緒に食べたおいしい食べ物を思い返していく。そしてその場所こそが自分の幸せだと再確認したようで、一緒に「故郷」に帰ろうとアシリパに切り出すのだった──。
今回のエピソードによって、約8年にわたる連載が完結。それぞれのキャラクターが自分の道を見出しており、まさしく大団円と呼ぶにふさわしいラストだ。
また、兼ねてからファンの間では、アシリパと杉元の“その後”が心配されていたが、こちらもアイヌの地で共に暮らすというハッピーエンド。作中では3年後の姿も描かれており、2人は仲睦まじく“リス狩り”に興じていた。
しかし、大きな争点になっているのが、作中の重大なテーマである“アイヌ”にまつわる描き方だった。
アイヌの描き方はこれでよかったのか…?
描き方の詳細は実際に読んでみてほしいのだが、モヤッとしたという読者も多く、《アイヌの問題については、やっぱりやっちゃいけない着地をやっちゃった気がするよ》《作品と現実社会とは地続きであることを考えると手放しに称賛はできない》《随分ふんわりとめでたしめでたしで終わってて「現実のアイヌ問題はそんな生優しいものじゃないだろ?」とびっくりした》《最後のアイヌの文化を伝え云々のところのグロテスクさが無理だった。和人も文化の継承に寄与してましたよみたいなのは、余りにも気持ち悪くないですか?》といった声が上がっている。
しかし一方で、《金カムのラストは現実もこうであったら…という祈りだったね。現実ではアイヌは和人に略奪され、今なお差別が残ってる。でもそれは現実を生きる人間が考えなければならない、また別の話》《アイヌは今でも差別され、時には存在すら否定されてるんだが?って思ったけど、何回か読み直して「あれはアシリパさんがいて杉元たちもいた世界線」なのか…って思って納得した》《金カムは面白い。アイヌ文化の一端を知ることも出来る。でもフィクションである事は忘れちゃいけない。土方歳三は生き残らなかったし、アイヌの金塊も無かった。和人はアイヌにとっての侵略者。最終回を読みながら考えていた》などと自らで着地点を見つける読者も見受けられた。
現在29巻まで発売されている『ゴールデンカムイ』だが、30巻は6月17日、31巻は7月19日に発売される予定。単行本では“超加筆”が加えられるらしいので、なにかしらアイヌのことについて、さらなる言及があるかもしれない。
たしかに「漫画を楽しむこと」と、同作を通じて「アイヌ文化に興味を持つこと」と「アイヌの現状や問題を理解すること」は別なのかもしれない。『ゴールデンカムイ』8年間、アイヌを題材にした漫画(フィクション)として、心情の移り変わりや矛盾を正当化する不条理さなどを描いてきたようにも思える。
とはいえ、漫画というエンタメ作品としては見事な大団円を迎えたようと言えるだろう。現代日本で、同作がアイヌ文化を広めた功績は計り知れないものがあるだろう。今後も後世に語り継がれていく作品として、『ゴールデンカムイ』に出会えたことに感謝したい。
文=大獄貴司
写真=まいじつエンタ
https://myjitsu.jp/enta/archives/103478

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春の展覧会開幕 市美術博物館、企画展「アイヌ刀」など

2022-04-30 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2022/4/29配信
 苫小牧市美術博物館で29日、企画展「アイヌ刀―エムシ・タンネプイコロ・タクネプイコロ」と収蔵品展「動物の絵」、中庭展示「川上りえ」が一斉に開幕した。  アイヌ刀をテーマにした企画展は、同館収蔵の資料を中心に集めた。日本刀の刀身に、ア…
この続き:405文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/main/75993/

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2分でわかる!「マレーシアってどんな国?」

2022-04-30 | 先住民族関連
ダイヤモンドオンライン2022.4.30 3:34
ニュースで見聞きした国、オリンピックやW杯に出場した国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。大人の教養として世界の国々を知ろうと思った時におすすめ1冊が、新刊『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)だ。世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

マレーシアってどんな国?
 マレーシアは東南アジアに位置し、マレー半島とボルネオ(カリマンタン)島北部から成るイスラームを国教とする連邦立憲君主制国家です。
 マレー半島の国土は、北部がタイと国境を接し、南部はジョホール海峡を隔ててシンガポールと近接しています。一方、ボルネオ島の国土はブルネイ、インドネシアと国境を接します。
 国王は、マレーシアを構成する13州のうち、君主のいない州を除いた9州の王の中から5年ごとに互選(実質上は輪番制)で選出されます。国王は象徴的な存在で、行政は内閣が担います。
 1824年の英蘭協約でイギリスの植民地となりました。1942~45年の日本軍占領を経て、再びイギリスの支配下に置かれ、1948年に英領マラヤ連邦となりました。
 1957年にマラヤ連邦として独立、1963年にシンガポールと英領サバ、英領サラワクを加えて連邦国家マレーシアが成立しました(シンガポールは1965年に離脱)。
マレー人と華人との経済格差
 国民の60%以上をブミプトラ(マレー系住民と先住民族)が占める一方、経済の実権を握るのは華人系であり、ブミプトラとの経済格差から民族対立が絶えませんでした。
 1971年、格差を改善するためにブミプトラを企業経営や金融、就職、教育、居住の面において優遇するブミプトラ政策が施行され、現在に至っています。
 この政策は、市場原理の抑制や外資導入規制、汚職・癒着といった経済発展を妨げる要因となっているため批判も多く、規制緩和が進められています。
 一方で、両者の経済格差は依然として解消されていません。

首都クアラルンプール Photo: Adobe Stock
マレーシア
面積:33.0万㎢ 首都:クアラルンプール
人口:3351.9万 通貨:リンギット
言語:マレー語(公用語)、英語、中国語
宗教:イスラーム61.3%(国教)、仏教19.8%、キリスト教9.2%
隣接:タイ、インドネシア、ブルネイ、シンガポール
(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIA The World Factbook(2022年2月時点)を参照
(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)
読むだけで世界地図が頭に入る本
「世界各国の特徴」「国どうしの関係」がこの1冊で丸わかり
 ニュースを見ていると、世界のさまざまな国の情報が入ってきます。また、オリンピックやW杯など、スポーツの国際大会を観戦すると、いろいろな国の名前を見聞きします。
 インターネットを通じて、海外の情報に触れる機会も多いでしょう。SNSですぐに海外の人とつながることもできます。
 しかしながら、名前を知っている国であっても、「どんな場所にあり、どんな人々が住んでいるのか?」「どんな歴史や文化があるのか?」「どんな問題が起こっているのか?」とイメージすることは、意外と難しいのではないでしょうか。
「どんな国なんだろう?」――この本はそんな疑問が湧いたときに、すぐに気になった国のことを知ることができるようにつくられた本です。
大人の教養として知っておきたい世界の国々
 世界地図を約30のエリアに分け、地図を眺めながら各エリアの特徴を解説します。さらに、世界212の国と地域を取り上げ、それぞれの国の特徴や国どうしの関係を、わかりやすくイメージできるようにまとめました。
 気になった国のページを読んだ後には、隣の国、そのまた隣の国、さらには周辺のエリアへと、ページをパラパラとめくってみてください。
 共通点や相違点、近隣の国どうしの関係性が見えてくることで、頭の中にくっきりとした世界地図が広がっていきます。
 また、世界各国・各地域の重要なテーマを押さえることで、複雑な世界情勢を伝えるニュースもグッと深く理解できるようになるでしょう。
読むだけで世界地図が頭に入る本
井田仁康 著
<内容紹介>
世界212の国と地域の“今”をこの1冊に凝縮! 一度読んだら忘れない! パラパラ読むだけで位置関係がスッと入る。国とエリアの特徴が面白いほどわかる。経済、エネルギー、人口、紛争、敵対国、同盟国、環境問題――複雑な世界の重要問題がスッキリわかる!articles/-/302016
https://diamond.jp/articles/-/302016

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200年近く前の沈没船、調べて分かるこれだけのこと 海洋考古学の奥深い世界

2022-04-30 | 先住民族関連
グローブプラス2022.04.29

メキシコ湾に沈んだ捕鯨船インダストリー号の残骸=NOAA Ocean Exploration via The New York Times/©2022 The New York Times。いかりの向こうに鯨油を採ったれんが囲いのかまどがある
識別番号15563。正式には、こう記録されていた難破船が、「インダストリー号」であることが確認された。メキシコ湾に沈んだ唯一の捕鯨船だった。
1815年建造の木造帆船。1836年5月26日、嵐にあって転覆、沈没した――15563番がその船であることは、科学的に見て間違いないとの発表が、2022年3月にあった。
船の確認だけではない。ほぼ確実に黒人と白人、先住民で構成されていたと見られる乗組員の状況にも、新たな発見があった。南北戦争(1861~65年)以前の米国で海の仕事がどう営まれ、人種間の関係がどうだったのかを知る手がかりを得ることもできた。
この船の残骸が最初に記録されたのは、2011年だった。石油鉱区の地質データを精査していた企業がメキシコ湾の海底で発見。所定の手続きに従って米海洋エネルギー管理局(BOEM)に届け出た。識別番号15563として登録されたが、そのままになっていた。
沈没船は世界のどこの海底にもあり、石油の探査ではしょっちゅう見つかっている。しかし、ジェームズ・P・デルガドは、この船に興味を抱いた。遺跡や埋蔵物などの文化遺産を専門に扱う米サーチ社の上級副社長。その目にとまったのは、鯨油を採るかまどの存在が発見報告に記されていたからだ。捕鯨船特有の設備だった。
そこに、米海洋大気庁(NOAA)からサーチ社に誘いがあった。メキシコ湾で新しい装置を試すが、調べてみたい沈没船はあるかとのことだった。
海洋考古学者でもあるデルガドは22年2月、自分の事務所からNOAAの調査船「オケアヌス・エクスプローラー号」の担当乗組員に指示を出すことになった。
ミシシッピ川の河口から沖合70マイル(約113キロ)ほど。新しい遠隔操作の潜水機(ROV)が、沈没船のある深さ6千フィート(約1829メートル)の海底に送り込まれた。ROVは正確なパターンを描いて調査地点を往復しながら、現場の映像と関連データを送信してきた。
その結果、デルガドらの研究チームは、オルソモザイクと呼ばれる高密度点群に基づく解像度の高い立体モデルを作ることができた。
沈没船の大きさは、長さ64フィート(20メートル弱)、幅20フィート(6メートル強)。船体の形には、19世紀初めの特徴があった。船に使われていた素材からは、銅成分を表す固有の緑色は出てこなかった。鯨の脂肪から油を採るれんが囲いのかまどは、断熱を兼ねたれんがの分厚さからかなりの高熱が使われていたことを示していた。
これらの特徴は、沈んでいた場所とともに、インダストリー号について知られていたすべてのことと合致した。
捕鯨産業は、インダストリー号の現役時代は活況にわいていた。しかも、この船が母港とした米東海岸北部のマサチューセッツ州ウェストポートのようなところでは、他の産業分野では見られないほど緊密に黒人と白人、先住民が一緒に働いていた。
著名な捕鯨船の建造主の中には、実業家ポール・カフィがいた。解放された黒人奴隷(訳注=マサチューセッツ州は1783年に奴隷制度は非合法であると宣言、この制度を廃止する運動の中心になった)の息子で、先住民族ワンパノアグの一員でもあった(訳注=母親が先住民だった)。さらに、自身の息子の一人ウィリアムもインダストリー号に乗り込んでいた。
カフィ家は「所有する船舶のほとんどの乗組員に黒人と先住民を雇っていた。給与は同じ職務内容である限り、必ず同一にしていた」とリー・ブレイクはいう。マサチューセッツ州ニューベッドフォード(訳注=19世紀の捕鯨、漁業の重要港。土佐の漁師「ジョン万次郎」らを無人島から救出した捕鯨船の母港でもあった。今も「捕鯨の市」と称している)歴史協会の会長で、カフィ家の子孫でもある。
「米南部の港では、先住民と黒人を奴隷として使うのが当たり前だった時代に、まったく違う労働条件を与えていた」とブレイクは指摘する。
このため、多人種が乗り組むインダストリー号の航海先も制約された。船に故障が生じ、米南部に寄港すれば、黒人は投獄され、奴隷として売り飛ばされる恐れがあった。
だから、ほとんどの捕鯨船はメキシコ湾そのものを避けた。ニューベッドフォード捕鯨博物館の元歴史研究員ジュディス・ルンドによると、メキシコ湾での捕鯨航海は1780年代から1870年代までの間に計214回しかなかった。
そんな時代状況下で沈没したインダストリー号の乗組員がどうなったのかは、これまで分かっていなかった。このため、デルガドはウェストポートの公立図書館の司書ロビン・ウィンターズにあらかじめ調査を頼んでいた。
ウィンターズは2021年9月に本格的に調べ始めた。しかし、この船が1836年にメキシコ湾のどこかで、乗組員名簿とともに沈んだということぐらいしか分からなかった。当時、捕鯨一家として有名だったスターバック家の文献は、インダストリー号の船長が「ソウル」という名前であることを伝えているだけだった。
何カ月調べても、進展はなかった。そんな中で、かつて世界有数の捕鯨港だったマサチューセッツ州ナンタケットの専門家ジム・ボルジレリに連絡をとった。すると、1830年代の新聞の切り抜きから、ナンタケットを母港とする捕鯨船エリザベス号に関連して「ソウル」という人物がいたことを突き止めてくれた。
マサチューセッツ州を含む当時のニューイングランド地方では、ソウルはよくある姓だった。
「それでも、『ひょっとしてインダストリー号の乗組員と船長は(横帆を備えた2本マスト帆船の)エリザベス号に救出されたのでは』と思った」とウィンターズは振り返る。
そこで、インダストリー号とエリザベス号が一緒に出てくる記事がないか、ボルジレリに探してもらった。
10分後に電話がかかってきた。
ボルジレリは、1836年6月22日付のナンタケット・インクワイラー・アンド・ミラー紙にへばりつくように掲載されていた小さな海事記事を読み上げた。
――エリザベス号は6月17日、375バレル(1バレル=160リットル弱)の鯨油とともに母港に戻ってきた。さらに「5月26日に、310バレルの鯨油を積んでいて転覆したウェストポートの捕鯨帆船インダストリー号のソウル船長と乗組員も一緒だった」
つまり、まったくの偶然で、インダストリー号の全員が同じ地方の捕鯨船に無事救出されていたのだった。
海洋考古学を最も面白くしてくれる発見は、教科書に載るような著名な船だけに限らないとデルガドは話す。それは、「船が語ってくれる日々のできごとにある」。
「歴史とは、偉大な名前がつくるものではないことをかみしめるべきだ」といいながら、デルガドはこう付け加えた。
「船を見つけると、いろんな意味で一冊の本が開いたような気持ちになる。すべてのページが最初からあるわけではない。でも、ひとたびそろうと、『ワオ!』って感じになる」(抄訳)
(Maggie Astor)©2022 The New York Times
https://globe.asahi.com/article/14607644

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松前藩復領200年記念し企画展 家老の作品紹介 福島県伊達市・梁川美術館

2022-04-30 | アイヌ民族関連
福島民報4/29(金) 10:43配信

蠣崎波響の作品が並ぶ企画展
 江戸時代に北海道の松前藩が現在の福島県伊達市・梁川に国替えされ、再び松前に戻った年から今年で200年を迎えた。復領200年を記念し、伊達市梁川美術館は29日、松前藩家老で絵師の蠣崎波響(かきざき・はきょう)が梁川に残した作品を集めた企画展を始める。
 波響は絵を売って藩政を支えたとされる。展示するのは地元住民が所有している8点で、鶴や鶏などを描いている。この他、当時の梁川を描いた「梁川八景図」を、現在の地図とともに紹介する。アイヌの指導者を描いた代表作「夷酋列像(いしゅうれつぞう)」の複製品も並ぶ。
 市教委の主催で入場無料。5月29日まで。休館日は2、6、9、16、23の各日。時間は午前9時30分から午後5時まで。
https://news.yahoo.co.jp/articles/35c2ebc13c49c841bcd843d569e723555d22c77c

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今を大事に生きるアマゾンの森の暮らし ~先住民族の自主的な保護活動を手助け~

2022-04-29 | 先住民族関連
時事メディカル(2022/04/29 05:00)
 NHK「ひょっこりひょうたん島」「おかあさんといっしょ」などの番組で美術を担当していた南研子さんは1989年、英国の歌手スティングが「アマゾンを守ろう」という世界ツアーで来日した際、同行していたアマゾン先住民の長老、ラオーニ・メトゥティレさんに出会い、それを機に「熱帯森林保護団体(RFJ)」を立ち上げ支援活動を開始しました。コロナ以後、今アマゾンはどうなっているのかなど最近の状況をうかがいます。
(聞き手・文 海原純子)

熱帯雨林の中をうねるように流れるアマゾン川
 ◇森が消え、進む気候変動
 南 この2年はブラジルに行けていないんですよね。新型コロナで先住民保護区は2020年から昨年12月終わりまで外部から入れないように封鎖されているんです。私は1989年から自然保護とアマゾンの先住民の存続支援ということで34回、通算2千日以上現地に滞在してきました。支援というのはちょっと視察して伝えるということではなく、自分がそこで体験して、それを伝えることが責任だと思っているんです。
 今の大統領になってからは経済優先になっているのですね。森があると、どれくらいの金になるか、というような。昨年は日本の本州の10分の1くらいのアマゾンの森が消えました。
 海原 アマゾンの森は、木が伐採されて牧場や大豆畑、サトウキビ畑、鉱物採掘場などに変わるんですよね。サトウキビを原料とするエタノールを得るため、大豆の殻は鶏のえさにするために、こうした伐採が行われていると聞きました。これにより気候変動が進んでいるわけですよね。

アマゾン川流域では開発が進んでいる
 南 アマゾンの大豆畑で取れた大豆の殻をえさにした鶏がアメリカ経由で加工食品の原料として日本に輸入されたりしているわけです。実際、私が行くたびに、前は森だった所が、「えっ、ここが大豆畑に」ということが何度もあります。
 海原 気候の変化を感じられることも多いでしょうね。
 南 最近は、温度を測ると昼間は50度くらいです。夜は10度くらいになります。湿度は10%くらいです。乾燥化が急に進んでいます。そんなふうになったのは、ここ5~6年ですね。その前はそんなことはなかったですね。前は日陰に行くと、じめっとしていたから。地球上の酸素の供給減であるアマゾンの森が消えているということです。これは地球規模の問題ですね。
 これにより火災が起こりやすくなり、一度火が付くと手が付けられなくなります。火が燃えて、またCO2が発生します。日本と2万キロ離れているから関係ないと思いがちですが、関係が深いのですね。次世代にとって大きな問題ですよね。いずれ酸素を買うような時代になるかもしれないと思ったりしています。

乾燥化が進み、火災が起こりやすくなった
 ◇「うつ」も「寝たきり」もない暮らし方
 海原 そこで暮らす人は大変ですよね。適応するのが。
 南 たくましいです。
 海原 以前、南さんが大学の講義で自然保護とアマゾンについてお話しされた時、「アマゾンには、うつもがんも心臓病も寝たきりも自殺もないですよ」とおっしゃったのが強く印象に残っています。
 南 それは今も同じですよ。ただ、最近は町に行って町の食べ物を食べる人に変化が出てきています。食べる物は大事ですね。もともとは自給自足していたわけですが、最近は状況も変わり、外からの食べ物が入るのですね。でも寝たきりはないし、だからと言って早く死んでいるわけではないですね。ラオーニさんは、もう100歳を超えていると思うけれど元気ですね。それは多分、年を数えるということがないからかもしれないと思っています。
 海原 なるほど。数を数えるとそれに縛られますよね。
 南 数字というのは管理ですね。管理しやすい。幾つになったら学校に行くとか、幾つだからこうしようとか。年に縛られて老けていくということがありますよね。潜在意識になる。あとは、リタイアがないんです。幾つになっても役割があるんです。文字がないので、みんな自分の脳に記憶しないといけないんですね。
 海原 役割や自分が社会参加することで寝たきりにならないんでしょうね。
 南 あとは緊張感ですね。ボケてる暇がないですね。夜、外のトイレに行く時、「気を付けて行けよ。ヒョウに襲われないように」とか。(笑)
 海原 それは怖いですね。緊張を超えて怖くて眠れなくなりそう。

地元の若者たちによる消防団
 ◇押し付けではない支援の形
 南 あとは、子どもを私物化していないですね。個の確立がされていて、10歳くらいの子どもが小さな子どもに教えたりするんですね。大人になるための通過儀礼もあります。男の子は13、14歳くらいの時、呪術師が作った毒性の強い飲み物を飲むんですね。女の子は初潮があると1年間、昼間は1人で部屋に閉じこもり、自分と向き合う時間を作るわけです。それを通過したものが大人というわけです。
 海原 それは命を落とすこともあるでしょうね。親は手助けできないんですか?
 南 男の子はそこで死ぬことがあります。女の子は、食事を外から差し入れするんですね。ただ、それ以外は何もできないです。でもこうした通過儀礼を通ると、みんな顔が変わりますね。過酷な中で生きて行くための個が確立されたという感じですね。
 海原 成人になるための通過儀礼は厳しいですね。でもそれを通過したことで生きて行く自覚が生まれるのでしょうね。
 しかし南さんのアマゾン支援、すごいエネルギーだなあと感嘆します。言葉も通じず、トイレもお風呂もない中で2千日過ごすとは。先住民族の方たちとの生活を本で読ませていただくと、「本当にすごいなあ」と何度もつぶやいています。

採取したはちみつを持つ養蜂士
 南 特別に自分ですごいとは思わないのですが、自然に縁を大事にしながらやってきました。こちらの価値観を押し付けるのではなく、自分たちが自主的にしたいということを手助けするのが支援だと思っています。今、二つのプロジェクトがあります。一つは火事が大きくなるのを防ぐために地元の若者たちが消防団を作って頑張っていることへの支援。もう一つは、いずれ貨幣制度が入ってきた時に大きな企業に土地を買い占められたりしないように、はちみつを作り始めました。
 海原 はちみつ、すてきですね。
 南 ここには、ここにしか生えていない植物があるんです。その植物から取れるはちみつを流通させることを計画しています。
 海原 はちみつ、楽しみです。
 ◇南研子(みなみ・けんこ)さんプロフィル
 特定非営利活動法人「熱帯森林保護団体(Rainforest Foundation Japan:RFJ)」代表。1970年、女子美術大学卒業。89年5月、RFJを設立。92年から2019年まで34回にわたりアマゾンのジャングルで先住民と共に暮らし、さまざまな支援活動を行っている。著書に「アマゾン、インディオからの伝言」「アマゾン、森の精霊からの声」(共に、ほんの木刊)がある。

アマゾン流域の暮らしを守る活動を続ける南研子さん(中央)
 ◇取材後記
 以前、南さんにお会いした時、「アマゾンでは、一日が小さな一生なんですよ」とおっしゃったのが心に残っています。
 日が昇ると始まり、日が沈むと終わる、この一日、この一日を大事に過ごすことの積み重ねが人生。あす何があるか分からない。でも今生きているこの命を大事にして、今を大事に生きる。これが過酷な自然を生きるアマゾンのおきてなのだと思います。そしてそれは私たちも同じなのに、それに気が付いていないだけなのでしょう。(了)
https://medical.jiji.com/topics/2560

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アイヌ民族伝承の絵本完成 森の中高生協力し300部 繊細な絵、現代と過去つなぐ文

2022-04-29 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/28 19:22 更新

森町の中高生がアイヌ民族の伝承を絵本にした「伝説絵本 茅部栗物語」
 【森】埋もれた存在になっていたアイヌ民族の伝承を、地元の中高生らが絵本化した「伝説絵本 茅部栗物語」が完成した。中高生らの思いが詰まった美しい絵と、躍動感あふれる内容で、活動を支援してきた道立青少年体験活動支援施設「ネイパル森」が300部製作。町内の小学校や図書館などに寄贈し、郷土学習に役立ててもらう。
 「茅部栗物語」は天然記念物の指定を受けた森町の「茅部の栗林」にまつわるアイヌ民族の伝承。かつては道内に存在しなかった栗が本州から渡った経緯を、アイヌ民族の神の血を引く青年ヤムポウの波乱に満ちた人生とともに伝える。
 昭和初期に町内の郷土史研究家が物語の全容を町広報誌に公表したが、その後は忘れられた存在になっていた。昨年になって町民有志から物語を託されたネイパル森が地元の学校に絵本化への協力を呼びかけたところ、快諾を受け昨秋から製作作業が本格化していた。
 絵本はA4判54ページでカラー印刷。森高の生徒48人が原文を絵本用に要約したほか、登場人物のデザインをつくるなど基本構想をまとめた。その後、森中の生徒11人が文章を、砂原中の生徒14人が絵をそれぞれ担当し絵本を仕上げた。
 衣服や化粧など当時の風習を研究した絵は、生き生きとした登場人物の表情や繊細に描かれた風景が印象に残る。文章は現代と過去をつなぐ構成にするなど、物語を身近に感じさせる工夫が凝らされている。
 ネイパル森を指定管理するNPO法人「森の仲間たち」(吉川満春理事長)は当初、デジタルデータ化する予定だったが「地域の物語を文化として残したい」と絵本として印刷することを決定。一部はネイパル森に保管し、希望する利用者に館内で閲覧してもらう方針だ。吉川理事長は「故郷の誇りになる内容で最高の出来。多くの人に読んでもらいたい」と話している。(中村公美)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675437

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札幌五輪招致「プロモーション委」 5月に初会合 最高顧問に麻生氏

2022-04-29 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/28 21:08 更新
 2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を目指す札幌市は28日、全国的な機運醸成に取り組む「プロモーション委員会」の第1回の会議を5月10日に札幌市内のホテルでオンラインを併用して開催すると発表した。顧問や委員37人の構成も合わせて公表した。
 初の会議は約2時間を予定。大会概要案や今後の市民理解に向けた手法などについて議論する。
 委員の選考理由ついて、札幌市は「オリンピアン、パラリンピアンなどのスポーツ界、経済界、次代を担う若者世代など、各方面で活躍されている方々」と説明した。顧問4人、会長1人、会長代行2人、副会長2人、委員27人、参与1人で構成。顧問には北海道オール・オリンピアンズの橋本聖子代表、委員はアイヌ文化演出家の秋辺日出男さん、オリンピアンの岡崎朋美さん、開催自治体の各首長らを選んだ。日本勢初の冬季五輪メダリストとなった猪谷千春さん(国後島出身)が参与を務める。
メンバーは次の通り。
 ▽最高顧問 麻生太郎(スポーツ議員連盟会長)▽特別顧問 遠藤利明(スポーツ議員連盟会長代行)、橋本聖子(北海道オールオリンピアンズ代表)▽顧問 室伏広治(スポーツ庁長官)▽会長 岩田圭剛(北海道商工会議所会頭)▽会長代行 秋元克広(札幌市長)、山下泰裕(日本オリンピック委員会=JOC=会長)▽副会長 鈴木直道(道知事)、森和之(日本パラリンピック委員会=JPC=会長)▽委員 秋辺日出男(アイヌ文化演出家)、芦立訓(日本スポーツ振興センター理事長)、荒井ゆたか(スポーツ議員連盟)、伊藤雅俊(日本スポーツ協会会長)、井本直歩子(SDGsインスポーツ代表)、太田渉子(パラリンピアン)、太田雄貴(国際オリンピック委員会=IOC=委員)、岡崎朋美(オリンピアン)、荻原健司(長野市長)、片山健也(ニセコ町長)、狩野亮(パラリンピアン)、河合純一(JPC委員長)、木村麻子(日本商工会議所青年部)、菅谷とも子(ANAあきんど社長)、高橋はるみ(スポーツ議員連盟)、竹中仁美(全国商工会連合会理事)、伊達美和子(経済同友会副代表幹事)、永瀬充(パラリンピアン)、原田雅彦(オリンピアン)、日比野暢子(桐蔭横浜学園教授)、牧野准子(環工房代表)、マセソン美季(国際パラリンピック委員会=JPC=理事)、三屋裕子(JOC副会長)、文字一志(倶知安町長)、本橋麻里(オリンピアン)、米沢則寿(帯広市長)、渡辺守成(IOC委員)▽参与 猪谷千春(IOC名誉委員)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675381

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漫画「ゴールデンカムイ」連載終了 世界にアイヌ文化広めた8年

2022-04-29 | アイヌ民族関連
毎日新聞2022/04/28 06:30

「ゴールデンカムイ」のファンを工房で迎えている木彫家の貝澤徹さん=北海道平取町で2022年4月24日午後0時37分、谷口拓未撮影
(毎日新聞)
 単行本29巻で累計発行部数1900万部を突破した野田サトルさん原作の人気漫画「ゴールデンカムイ」(集英社)が、28日発売の週刊ヤングジャンプ22・23合併号で約8年間にわたる連載に終止符を打つ。魅力的なキャラクターによる冒険活劇が先住民アイヌへの関心を高めた功績は、各方面で評価されている。
 ◇高い画力 スリルとアクション
 連載は2014年8月に始まり、明治末期の北海道や樺太(サハリン)が舞台。日露戦争の帰還兵である「不死身の杉元」こと杉元佐一とアイヌの少女「アシリパ(リは小文字)」が、敵対勢力と戦いながら金塊を探し求めるストーリーだ。書店員など漫画ファンの投票で決まる16年の「マンガ大賞2016」で1位に輝いて一層人気が高まり、アニメ化にとどまらず、実写映画化も発表された。
 高い画力で描かれた個性的な登場人物が織りなす、息もつかせぬスリルとアクション。躍動感ある展開はファンを増やし、アイヌが主題ではないにもかかわらず、コメディー要素を織り交ぜながらアイヌの風習やグルメ、言葉などを随所にちりばめたことで、振興が課題となっているアイヌ文化への関心を飛躍的に高めた。作品に登場する土地などを巡るスタンプラリーが実施されたこともあり、アイヌや作品ゆかりの地を巡る「聖地巡礼」が読者の間で広まった。
 ◇ふらり訪れた男性、「野田サトル」のサイン
 アイヌ文化を受け継ぎ、文化施設などが点在する北海道平取町二風谷(にぶたに)も聖地の一つ。伝統的な技法や文様を取り入れて斬新な作品を生む木彫家、貝澤徹さん(63)の「北の工房つとむ」にも全国からファンが訪れる。貝澤さんは「漫画の影響で若い人や家族連れのお客さんが多くなった。ゴールデンカムイに携われてうれしかった」と話し、作品との縁に思い出を巡らせた。
 15年6月、野球帽にリュックを背負った男性が、タクシーでふらりと工房を訪れた。聞くとアイヌが登場する漫画を描いていると言い、彼らの暮らしに欠かせない細かな文様の入った木彫のマキリ(小刀)を「作ってください」と依頼された。「サインを送ってくれたらね」と気さくに返すと、注文書に「野田サトル」のサインを書いて、立ち去った。
 後日、改めてサインを添えたイラストがすぐに届いた。貝澤さんがお返しに彫ったマキリは、ゴールデンカムイの登場人物の所持品として作中で描かれ、単行本の表紙にもなった。野田さんからは礼状が届き、その後は「同じ物を」と注文するファンが続いた。反響は大きかった。
 ◇アシリパ、ロンドンに立つ
 アイヌ文化の発信で、貝澤さんには忘れられない光景がある。英国・ロンドンの大英博物館で「マンガ展」が19年に開かれ、貝澤さんも野田さんに誘われて現地を訪れた。荘厳な建物の正面に、展覧会の象徴に選ばれた巨大なアシリパのイラストが飾られていた。マキリを腰に下げ、装束をまとうアシリパの姿を見て、「このマンガがアイヌ文化を世界中に広めることになった」と心が震えた。
 大英博物館には貝澤さんの木彫も収蔵されており、二重の喜びだった。「野田さんは『命を削って描いている』と言っていた。僕は木を削るが命は削っていない。漫画の世界や力は本当にすごいと感じた」。サイン色紙やグッズが並んだ工房で、目を細めた。
 ◇専門家「正確な描写、魅力的なキャラクター」
 アイヌ文化に詳しく、ゴールデンカムイの監修を担当した千葉大名誉教授の中川裕さん(66)もこれまでになかった波及効果に目を見張る。アイヌに対する差別や偏見の歴史を背景に「映画もテレビも漫画も、批判を浴びる可能性などからアイヌを真っ向から扱うのを危ぶむ傾向があった」と指摘しつつ、連載を契機にアイヌ書籍の出版や特集番組の放送などが相次いだ点に触れ「エンターテインメントでアイヌの存在を意識したことがない人たちに興味を抱かせ、身近なものに引き寄せた」と評価する。
 中川さんは連載開始直前の14年6月に野田さんから監修を依頼された。第1話の原稿を読み、「アシリパの絵を見たらアイヌの描写が正確だった。こんなに魅力的なキャラクターが登場するのは喜ばしいし面白そうだから、ぜひ一役買いたい」と快諾。言葉や生活様式などに助言し、登場人物の名前のアイデアも出した。中川さんは「ものすごい量の情報を選別して作品に仕上げていた。それを8年間、週刊連載で続けたのは大変だったと思う。普通の人はできない」と、野田さんや編集者をたたえた。
 大学での授業や講演会などで、作品の人気とともにアイヌへの関心が高まる様子を肌で感じた中川さん。アイヌの文化振興や権利保護に向け「関心を持った人をこれからどう引っ張っていくか。アイヌに関わる全員が考える必要がある。私自身も情報を発信し続けたい」と話した。【谷口拓未】
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220427k0000m040218000c.html

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ヘレン・ケラーとアイヌの人たちが交流 函館で手紙など公開へ

2022-04-29 | アイヌ民族関連
NHK04月28日 20時52分
視力や聴力を失い、話すこともできないという3つの障害を乗り越えたヘレン・ケラーが道南地方でアイヌの人たちと交流していたことを示す写真や手紙が見つかり、函館市で29日から一般公開されます。
ヘレン・ケラーは1937年に初来日した際、道南地方も訪れ、列車で小樽に向かう途中に長万部駅でアイヌの人たちや村民と交流していました。
函館市の北方民族資料館では29日から、このときの写真とともにヘレン・ケラーがアイヌの人たちへの気持ちをしたためた手紙が公開されます。
手紙には、アイヌの人たちが、ヘレン・ケラーの障害について同情してくれたことに感謝することばなどがつづられています。
写真と手紙は去年9月に八雲町出身の人から寄贈されたということで、市立函館博物館によりますと、この手紙が公開されるのは初めてだということです。
函館市北方民族資料館の木戸忍館長は「ヘレン・ケラーがアイヌ民族との交流を望んでたことが分かる貴重な資料で、ぜひ見ていただきたい」と話しています。
写真と手紙は函館市北方民族資料館で29日から10月末まで公開されます。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220428/7000046034.html

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