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《ボリビア》エボの大統領選出馬禁止に=憲法裁判所が再選不可判決

2024-01-04 | 先住民族関連

ブラジル日報1/3(水) 7:45配信

憲法裁判所の判決を批判するエボ・モラエス氏自身のXへの投稿(Foto: X @ evoespueblo)

 南米ボリビアの最高裁判所とされる憲法裁判所は2023年12月30日、大統領または副大統領を計2期以上に渡って務めることを禁止する判決を下した。これにより、エボ・モラレス前大統領は25年の大統領選に立候補できなくなると12月30日付けCNNブラジル・サイトなどが報じている。

 23年9月、エボ・モラレス氏は25年大統領選への出馬を表明していた。今回の判決に対して同氏は自身のXに、「憲法裁判所の政治的判断は、政府が〝帝国〟(米国の比喩)の命令で、ボリビア右派と共謀して実行している行動に、一部の判事が加担していることの証拠である」と述べ、批判した。

 同氏はさらに「02年のように、新自由主義者(ネオリベラル、保守)たちは団結して、社会主義を求める運動を政治から、さらには物理的にさえ追放、排除しようとしている」と述べた。

 ただし裁判所によれば、大統領や副大統領を同じ人物が務め続けて権力を強めすぎることを防ぐため、合計2回以上の任期を務めることはできないと判断し、この決定に対する異議申し立ては認められないと述べた。

 エボ・モラレス氏は左派政治家として同国大統領を06~19年まで4期にわたって務めた。先住民族アイマラ族出身の元農業労働者で、天然ガスや鉱物資源などの国有化、先住民権利の強化、貧困削減など、社会主義的な政策を推進してきた。

 同氏の政権は国内で一定の支持を受けたが、一方で批判も強く、19年には選挙において不正疑惑が浮上。同氏は再選を果たしましたものの、抗議活動が激化して最終的に辞任に追い込まれた。

 その後はメキシコを経てアルゼンチンに亡命し、20年にボリビアに帰国し、政治的な活動を続けている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/29a8aa80270f23109a2999bfbfb71d0d0ce866cf


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紛争研究に「SNS分析」を導入した国連職員の挑戦(後編)|データ有料化の衝撃

2024-01-04 | 先住民族関連

フォーサイト2024年1月3日

執筆者:高橋タイマノフ尚子 

SNSデータ無償利用制度の廃止は、限られた予算で活動する国際公務員に衝撃を与えた。ただし、SNSには流行り廃りもあり、変化の激しい業界であるため、今後もより分析に適したデータの模索は続く。また、欧米ではプラットフォーマーの責任やデータ利用の透明性に関する議論が活性化し、国連がデジタルリテラシー教育への投資を勧告するなど、新たな動きも起きている。

 前編の冒頭で述べた通り、実は2023年12月現在、SNS分析は困難に直面している。今年になってTwitter社(現X社だが、本稿ではTwitterと呼称する)が、自社プラットフォームのSNSデータを研究目的利用に無償提供するサービスを廃止したからである。Twitterをはじめ、FacebookやYouTubeなど各SNSは、Application Programming Interface、通常「API(エーピーアイ)」と呼ばれる、いわばエンジニアのための架け橋を提供している。これまでは、各社がこの架け橋を無料あるいは一部有料で提供することによって、そのSNSデータを活用したアプリや研究が外部者によって積極的に開発され、SNSコミュニティがより活性化することをビジネス戦略として促進してきた。しかし、2023年頭にTwitterの研究目的の無償利用制度は廃止となり、研究者はもちろん世界中の公務員には大変払いにくい金額を払わなければデータにアクセスできなくなった。

SNSデータは誰のもの?

 この問題の解決には、(1)国連の予算を倍増していただくか、(2)世界中の全ユーザーがTwitter以外のSNSプラットフォームに引っ越すか、 (3)Twitter社がデータの研究目的利用を無償に戻すか、などの可能性があるが、(1)は残念ながら起こりそうにないし、(2)のムーブも今のところ起きていないので、世界各地の研究者や公務員は(3)に期待をかけている。例えば米国議会では「プラットフォームの責任及び透明性に関する法案(Platform Accountability and Transparency Act)」が2年前の起草案を基に再提出されたり、欧州では、欧州デジタルメディア監視機構(European Digital Media Observatory)という研究ネットワークが中心となってGoogle、TikTok、MetaなどのSNS企業や市民団体と共同で「SNSデータの学術目的の開示について議論する作業部会(EDMO Working Group for the Creation of an Independent Intermediary Body to Support Research on Digital Platforms)」を立ち上げたりするなど、議論が積極的に行われている。後者に関しては、学術研究の独立性を守ると同時に、特に誤情報が自社プラットフォームで拡散されることによってSNS企業に生じうる法的責任や損害を、学術研究者と共同で未然に防ぐことも目的に含まれている点が大変興味深い。また、利用者が生み出した「投稿」というデータの活用方法を、プラットフォームのオーナーが独断で決めることに異論を唱えるジャロン・ラニアー氏のような一派も少なくない。

 ちなみに、私個人としては、(2)の可能性にも注目している。実際、研究対象としてのSNSデータの有用性には地域差や世代差があるし、流行り廃りもあるので、研究の目的に合わせてデータソースを選んでいくしかない。10年後にはTwitterとは全く異なるSNSが広く使われているかもしれないし、その新たなSNSコミュニティが研究目的のデータ利用に優しいかどうかも全くわからないし、そもそも論として「SNS? 昭和っぽくない?」とか自分の娘に言われているかもしれないのだ。

プラットフォーマーによる「忖度」の弊害

 データを無償で開示してくれたとしても、その内容が、我々紛争研究者が関心を持っているような、当事者の生の声そのままである保証はない。なぜなら、近年SNSプラットフォームは、暴力的な内容や犯罪、ヘイトスピーチなどに関して、自社プラットフォーム上の独自の自主規制を行なっているからである。これを「コンテンツ・モデレーション(Content Moderation)」と呼ぶ。

 コンテンツ・モデレーションには大きく分けて2つの方法がある。一つは、発言内容や発信主体のアカウントそのものを削除すること。二つ目は、内容を削除しないものの、おすすめに表示されにくいようにすることである。

 コンテンツ・モデレーションの主たる目的は、もちろん自社SNSが犯罪や違法行為の温床になることを防ぐためであるが、実践にはいくつか課題がある。第一に、何が違法かは国によってルールが異なる。例えば、独裁体制を敷く政府に匿名で異論を唱える内容が、「国家扇動罪」などの国内法に抵触するとの理由で削除されしまう可能性があり、この場合、SNSは知らずに独裁に協力してしまう結果となる。第二に、コンテンツ・モデレーションはほぼコンピューターによって自動制御されるので、2015年にはとあるアメリカ先住民族出身の人物のFacebookアカウントが「名前が普通じゃない」と言う理由でフェイクアカウントとして勝手に削除されるという事例も起きた。失礼な話である。第三に、削除や規制の判断基準が同一プラットフォーム上でも言語によって大きく異なる。コンピューターが理解するのが得意な言語は判断基準がより正確でかつ厳しいが、そうでない言語では対応が画一的でなかったり、甘かったりする。

デジタルリテラシー教育への投資を

 このようにSNSが世論形成に与える影響について、2022年に国連はフェイクニュース対策(原語では “Countering disinformation for the promotion and protection of human rights and fundamental freedoms”)の観点から報告書を提出しており、上記三点についても強い問題意識を表明している。報告書の最後に勧告の一つとして「個人が情報のソースを特定し審査できるように、メディア、フェイクニュース、そしてデジタルリテラシーに関するクリティカル・シンキングを促す教育への投資を、市民団体やアカデミアと協力し行うこと」を加盟国に勧めている。なので、私もこの記事には、読者の皆さんが情報ソースを特定し私の議論の内容を審査できるように、ソースを多めにつけてみた。

 ここまで、SNS分析の手法と課題、SNS産業の動きが国連の紛争分析に及ぼす影響について述べた。元々はSNS分析について興味関心を引き出すために書いた記事だが、問題の多さと変化の激しさを強調しすぎて宣伝に失敗したのではと不安だ。6000文字も書いていないで、ビデオで踊りながら説明した方がよかったのかもしれないが、あいにく私の大学院ではそんなスキルは学ばなかった。

 私自身、時代とテクノロジーの進化についていくのが時々しんどくなってくるミレニアル世代である。大きすぎるスマホを片手に小さすぎるフォントで、Z世代の部下からの早すぎるメッセージにあくせく返信する日々である。手首も目も指も痛い。しかし、SNS分析をする中で出会った多くの個人の興味深い意見や、無名ながらも価値あるムーブメントの数々を思い起こすに、これらが研究を通じて日の目を見ないのは勿体無いと感じている。何より、私が担当したSNS分析の結果を現地のスタッフたちに見せた際に、相手の目が輝いた瞬間が私は忘れられない。彼らは言った。「そうだ、これが市中の意見だ。外交団や専門家が滅多に出会わない、新聞やテレビにも映らない、でも私たちが毎日街で耳にする、リアルな国民の声だ」。

https://www.fsight.jp/articles/-/50324


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心揺さぶる世紀の傑作写真、ナショジオの“その年の1枚” 2018―23年

2024-01-04 | 先住民族関連

ナショナルジオグラフィック2024.01.03

 戦争、人類の悲劇、科学の進歩、絶滅の危機から救出された生物など、写真は私たちの歴史を力強く物語る。2018年から2023年までのそれぞれの年を代表する1枚をナショジオの写真編集者が選び、解説をつけた。

2018年

 地球で最後のオスのキタシロサイ「スーダン」に寄り添う野生動物保護官。スーダンは2018年3月に死亡した。写真家のエイミー・ビターリ氏は2009年にスーダンと出会って以来、珍重されるサイの角を狙う密猟者により絶滅寸前まで追い込まれたキタシロサイの窮状を記録することに専念してきた。現在では2頭のメスだけが残り、科学者たちは体外受精によってキタシロサイを増やそうと努力している。(参考記事:「まるごと1冊絶滅」2019年10月号、「最後の2頭になったキタシロサイ、「脱絶滅」技術で救えるか」

2019年

 写真家のエフゲニア・アルブガエバ氏は、この写真が掲載された2020年12月号の特集「北の果てで見る夢」に、「セイウチに囲まれていたとき、小屋はぐらぐら揺れていました」と書いている。ロシアの北極圏地域の出身であるアルブガエバ氏は、凍てつく風景の中のゆっくりした暮らしを撮影するために帰国し、セイウチの研究者と木造の小屋で2週間も過ごした。「そのうちの3日間は小屋に閉じ込められていました」と氏は言う。「小屋の周囲に集まってきた推定10万頭のセイウチがパニックを起こさないように、細心の注意を払っていました。セイウチが移動したりケンカしたりするたびに小屋はぐらぐら揺れました」

2020年

 2020年5月、ジョージ・フロイドさんが警官による不適切な拘束を受けて窒息死する様子を撮影した動画をきっかけに、全米に激しい怒りと報復の声が広がった。「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命は大切)」の抗議者たちは街頭に繰り出し、多くの人が、奴隷制を擁護するために戦った南軍兵士の記念碑の撤去も求めた。写真家のクリス・グレイブス氏はバージニア州リッチモンドの活動家たちが南軍のロバート・E・リー将軍の銅像をフロイドさんの記念碑に変える様子を撮影した。(参考記事:「モニュメントは何をたたえるか?」

2021年

 北米西部の消防士にとって、2021年は山火事との戦いの年だった。カリフォルニア州の山火事「ディキシーファイア」では40万ヘクタールが焼き尽くされ、同州史上2番目に大きな火災となった。写真家のリンジー・アダリオ氏は、この恐ろしい山火事を記録した経験を、過去に取材してきた世界の紛争に例えている。

 北米西部の山火事は、近年、件数も規模も増大している。その一因は気候変動にある。気候変動により高温と乾燥が悪化し、植物がカラカラに乾いて燃えやすくなっているのだ。(参考記事:「【写真が記録した2021】 気候変動」

2022年の1枚。(PHOTOGRAPH BY KILIII YUYAN)

2022年

「大量虐殺を生き延び、耐え抜いてきた祖先たちの抵抗と戦い」を称えて拳を振り上げるクアナ・ローズ・チェーシングホース氏。ハン・グイッチンとシカングー(オグララ)・ラコタという部族の血をひく彼女は、モデルで活動家でもある。

 先住民の主権を求める活動を取り上げた2022年7月号の特集「私たちはここにいる」のためにこの写真を撮影したナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)であるキリー・ユイーヤン氏は、「主権とは、自分自身である自由です」と言う。先住民を犠牲者として描く古い物語から脱却するため、氏はこの力強いポートレートを制作した。

2023年

 コウモリは動物の病気を人間に伝染させると非難されることが多い。けれども科学者も自然保護活動家も、コウモリを恐れるのではなく、この驚くべき動物を保護するべきだと主張してきた。

 実際、コウモリは本当にすばらしい。彼らはがんにならない。冬眠するコウモリは体温を高低の両極端で調節できる。そして彼らは地球上で唯一空を飛ぶことのできる哺乳類だ。ただ、コウモリの飛び方は不思議なほど解明されていない。米ブラウン大学の研究者たちは、さまざまな種類のコウモリの飛行を詳細に調べることで、この状況を変えようとしている。写真は、ニコール・ソベキ氏が撮影した、飛行風洞の中で羽ばたくエジプトルーセットオオコウモリ(Rousettus aegyptiacus)。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/stories/23/122600054/


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2024年に注目したいカナダニュース|2024年新年号特集(一部)

2024-01-04 | 先住民族関連

TORJA2024年1月3日

2023年はトロントの市長選挙や州政府の大規模な計画の発表など、12月に入ってからも次々と大きなニュースが飛び込んできた。そんな去年の話題を振り返りながら今年の気になるポイントを紹介していきたい。

  • 注目ニュース 1 人気留学先のカナダ、これからどう変わる?
  • 注目ニュース 2 トロント新市長就任!気になる州政府との「取引」の内容
  • 注目ニュース 3 Yonge-Dundas Squareの新しい名前は「Sankofa Square」

12月中旬、トロント市議会はイギリス人政治家ヘンリー・ダンダスの名前が使われているYonge-Dundas Squareそして2つの駅と図書館の名前を改名することに合意。2020年のBlack Lives Matter運動によって奴隷制度廃止を遅らせた彼の「功績」が問題視されるようになり、改名を要望する署名活動が行われた。発表されたYonge-Dundas Squareの新しい名前はSankofa Square。「Sankofa」はガーナの言葉で「失われた過去を振り返り、取り戻す」という意味がある。Dundas駅の新しい名前はすぐそばにあるToronto Metropolitan Universityが考えるそうだ。大学も最近「ライアソン大学」から改名したばかり。理由は創立者が先住民の同化政策として寄宿舎学校をカナダ中に広めたため。

今回の発表を受けて住民たちは「先住民の言葉を名前に使うのだと思っていた」や「絶対Sankofa Squareなんて読む日は来ない」などコメントし、改名にやや消極的だ。1万4千人もの人が望んでいたはずの改名は、1270万ドルの費用がかかるにもかかわらず残念ながらあまり暖かく受け入れられていない。Dundas Stもいずれ改名されるが、その計画は今保留になっている。トロントの昔を知る人たちがRogers CentreをSkydome、Scotiabank ArenaをAir Canada Centreと呼ぶようにこれからは元の名前と新しい名前、両方が定着することを期待してもいいかもしれない。

記者コメント

やっと赤字から救われようとしているのに改名にこのような大きな費用がかかるのは少し心配に思います。確かにダンダスという名前のルーツには傷ついた人たちがたくさんいますが、改名することでその暗い過去を忘れてしまうことの方が問題的なのでは?歴史を塗り替えるのではなく、二度と過ちを繰り返さないように常に見つめ直せる機会を作ることが大切かと感じます。

  • 注目ニュース 4 何もかも値上げ・・・2024年の経済はどうなる?
  • 注目ニュース 5 ピール地域の自治体解消を取りやめになる可能性が浮上
  • 注目ニュース 6 問題だらけのOntario Place再開発プロジェクト
  • 注目ニュース 7 オンタリオ野党の新リーダーにミシサガ市長ボニー・クロンビー氏
  • 注目ニュース 8 いつになったら利用できる?開通間近のEglinton Crosstown LRT (Line 5)
  • 注目ニュース 9 大谷は来ない・・・けど期待したい2024年度のトロントスポーツ!

https://torja.ca/2024-featured-canada-news/


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【映画】果たすべき、使命はあるか~『ゴールデンカムイ』が遂に実写化!

2024-01-04 | アイヌ民族関連

リビングふくおか・北九州Web2024年1月3日

こんにちは!リビングふくおか・北九州Web地域特派員のゆーれんママです!今回は2024年1月19日(金)より全国ロードショーにて公開となる映画『ゴールデンカムイ』(配給: 東宝 )の試写を観させていただきました。

シリーズ累計2500万部突破の超人気作品「ゴールデンカムイ」(野田サトル/集英社ヤングジャンプ刊)が、映画化発表から1年の時を経て、遂に公開されることになりまりました!

豪華キャスト!

主演は「キングダム」「今際の国のアリス」シリーズなど数々の作品で国内外から高い評価のある山崎賢人。脇を固めるのは、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、玉木宏、舘ひろしなど、今注目の若手から実力派俳優陣まで、個性豊かな俳優たちです。

ストーリー

二〇三高地での鬼神のごとき戦いぶりに「不死身の杉本」と異名を付けられた日露戦争の英雄・杉本佐一は、ある目的のために北海道で砂金採りに明け暮れていた。そこで杉本は、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。金塊を奪った男「のっぺら坊」は、捕まる直前に金塊をとある場所に隠し、網走監獄に収監後、そのありかを記した刺青を24人の囚人の身体に掘り、彼らを脱獄させた。刺青は24人全員で一つの暗号になるという。

そんな折、ヒグマの襲撃を受けた杉本を、アイヌの少女・アシㇼパが救う。アシㇼパは金塊を奪った男に父親を殺されていた。そして父の仇を討つため、杉本と行動を共にすることに。

同じく金塊を狙うのは、日露戦争で命を懸けて戦いながらも報われなかった師団員のために北海道征服を目論む大日本帝国陸軍第七師団の鶴見中尉。そして、もう一人、戊辰戦争で戦死したはずの新選組「鬼の副長」こと土方歳三が自らの野望実現のため金塊を追い求めていたー。

全てが本格的すぎます!

ロケ地は、雪深い極寒の北海道や、大自然の残る山形や長野の雪山の中で行われました。雄大な大地の中で繰り広げられる、目を見張るアクションの連続は圧巻です。

また、アイヌの民具や衣装は本当にアイヌルーツの伝統工芸作家による作品です。杉本の30年式小銃などは、野田さんもイチオシだそうです。全てが本格的なので、壮絶な金塊争奪戦から伝わる緊迫感が、半端ないんです!

強さと優しさと・・・

強靭な意志と自らの文化や信仰を守る強さが印象的な、アシㇼパ。戦争で様々なことを失った杉本が彼女と行動を共にしていく中で、自分を取り戻していけるのか?スクリーンから伝わる微妙な表情やセリフにも目が離せません。舞台は明治のイメージですが、その時代に発せられたメッセージは、現代に生きる私たちにも重なる部分があって、後世にも伝えていきたいと強く感じました。

激しいアクションシーンで伝える三つ巴のサバイバル・バトルと、杉本とアシㇼパから伝わるメッセージが掛け合わさり、色濃い内容と感じることの多さに、超大作であることを感じずにはいられない作品でした。

是非、猛き者達による命がけの争奪戦と、彼らの果たすべき使命を探しに『ゴールデンカムイ』を観に行ってくださいね!IMAX上映があるシアターもホームページから要チェックです♪

『ゴールデンカムイ』

原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプコミックス刊)

監督:久保茂昭 脚本:黒岩勉 音楽:やまだ豊

配給:東宝

©野田サトル/集英社 ©2024 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

映画『ゴールデンカムイ』公式サイト:

出演:山崎賢人 山田杏奈 眞栄田郷敦 矢本悠馬 玉木宏 舘ひろし

上映:TOHOシネマズ天神・ソラリア館 TOHOシネマズ ららぽーと福岡 ユナイテッド・シネマキャナルシティ13 T・ジョイ博多 ユナイテッド・シネマ福岡ももち シネプレックス小倉 T・ジョイリバーウォーク北九州 小倉コロナワールド イオンシネマ戸畑 T・ジョイ久留米 イオンシネマ大野城 ユナイテッド・シネマなかま16 TOHOシネマズ福津 TOHOシネマズ直方 ユナイテッド・シネマトリアス久山 イオンシネマ福岡 シネマサンシャイン飯塚 セントラルシネマ大牟田 イオンシネマ筑紫野

https://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/映画-果たすべき-使命はあるか-ゴールデンカムイ-が遂に実写化/ar-AA1mphQR


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新年映画「ゴールデンカムイ」待望の実写化、日米ゴジラ快進撃、あの消耗品軍団も

2024-01-04 | アイヌ民族関連

産経新聞2024年1月3日

「ゴールデンカムイ」に出演する山田杏奈(萩原悠久人撮影)

© 産経新聞

北の大地で奮闘 山田杏奈

年頭を飾る超話題作でヒロインを演じる。

「私を選んでよかったと思っていただけたらいいのですが」

大きな瞳に強い意志を宿して、山田杏奈(22)が語る。

累計発行部数2600万部を突破する野田サトルの大人気漫画「ゴールデンカムイ」を実写映画化し、19日から全国の映画館で上映する。

明治末期の北海道を舞台に多大なアイヌの埋蔵金を巡り、厳しい大自然の中でクセの強いキャラクターたちがサバイバルを繰り広げるバトルアクション。主人公の杉元佐一を山﨑賢人(29)が演じ、玉木宏(43)、舘ひろし(73)、眞栄田郷敦(23)らが共演する。

山田が演じるのは、北の大地を生き抜く知恵と優れた狩猟技術を持つアイヌの少女、アシリパ(リは本来は小文字)。「弱いやつは食われる!」。青い瞳に生命力をみなぎらせて語り、弓を武器に杉元を助けるヒロインだ。

「実は運動が得意ではないので、アクションが大変でした」と小さな声で明かす。「熊と闘う場面もあるのですが、走って、止まるとか、そういうところから練習させてもらいました」

雪の北海道などで撮影。苦労もあったが、「アシリパの実際の生活が感じられて、すごくありがたかった。生きる強さみたいなところを大事な要素として役を作りました」と役者魂で語る。

少女漫画誌のモデルとして芸能界に入り、「ひらいて」「山女」など単館系映画での主演は多いが、今年は、さらなる活躍が期待される。

「作品の規模に関係なく、『山田杏奈にこの役を演じてほしい』と言っていただけるような役者でいたいなって思っています」(石井健)

やまだ・あんな 平成13年、埼玉県出身。23年、少女漫画誌の専属モデルとして芸能界入り。30年のホラーサスペンス「ミスミソウ」で映画初主演。主演作はほかに「ジオラマボーイ・パノラマガール」「樹海村」「ひらいて」「山女」など。昨年10月期のドラマ「ゼイチョー~『払えない』にはワケがある~」(日本テレビ系)でもヒロインを務めた。

ゴジラ新作モノクロ版も

今年は、昭和29年に最初の「ゴジラ」(本多猪四郎監督)が公開されてから70年にあたる。

これを記念し、昨年公開されたのが、最新作「ゴジラ-1.0」(ゴジラマイナスワン、山崎貴監督)だ。国内外で大ヒットし、今月12日からはモノクロ版「ゴジラ-1.0/C」(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)も上映する。

今年は、米ハリウッドから「ゴジラ×コング 新たなる帝国」(アダム・ウィンガード監督)もやってくる。

2021年の「ゴジラvsコング」(同)の続編で、「GODZILLA ゴジラ」(14年、ギャレス・エドワーズ監督)から始まるゴジラとキングコングを中心にした米怪獣映画シリーズ「モンスターバース」の5作目に当たる。

果たして日米の怪獣王は、今度は、どのような激しいぶつかり合いを展開するのか。

〝消耗品〟シリーズ4作目

自ら「エクスペンダブルズ(消耗品軍団)」を名乗る命知らずの傭兵軍団が活躍するシリーズの4作目「エクスペンダブルズ ニューブラッド」が、5日から全国公開される。

ジェイソン・ステイサム、シルべスター・スタローン、ドルフ・ラングレンら従来の顔ぶれに、50セント、ミーガン・フォックス、トニー・ジャー、イコ・ウワイス、アンディ・ガルシアが加入。今回の任務は国際テロリストが所有する核兵器の奪還。失敗すれば第三次世界大戦が勃発しかねない危険な任務に挑むが、大きな代償を払うことに…。監督はスコット・ウォー。R15+指定。米映画。1時間43分。

https://www.msn.com/ja-jp/news/other/新年映画-ゴールデンカムイ-待望の実写化-日米ゴジラ快進撃-あの消耗品軍団も/ar-AA1mngvp


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グリーンランドの女性たちと産児制限 ―デンマーク政府に補償を求める

2024-01-04 | 先住民族関連

小林恭子ジャーナリスト1/3(水) 19:08

グリーンランド西岸中部にあるイルリサットの町。本文とは直接関係ありません。(写真:イメージマート)

 (「メディア展望」掲載の筆者記事に補足しました。)

***

 昨年10月、デンマークの自治領グリーンランドの67人の女性たちが1960年代に受けた強制産児制限に対してデンマーク政府に補償を求める書簡を出した。

 きっかけは、2022年のデンマーク放送協会(DR)のポッドキャスト番組による報道だった。1966年から70年までにグリーンランドに住む4500人に上る10代の少女及び成人女性に本人の同意なしに避妊リングが挿入された記録が見つかったという。デンマーク、グリーンランドの両政府は調査班を結成し、何があったのかを探る作業が続いている。

 調査の結果は2025年5月に発表されることになっているが、女性たちは70代から80代に達し、早急に国が行動を起こすことが必須になってきた。そこで、女性たちを代表する弁護士が一人30万クローネ(約638万円)に上る補償金の支払いを求める書簡を首相官邸に送ったという。

グリーンランドとデンマーク

 グリーンランドは18世紀にデンマークの植民地となり、1953年、デンマーク憲法の改正によって本国と対等の立場でデンマーク王国を構成することになった。1979年に自己統治の拡大について住民投票が行われ、自治政府が発足。人口は約5万700万人。その約85%が先住民族イヌイットのカラーリット族である。

 産児制限の手術を受けたことを公にした最初の一人ナジャ・ナイバース氏は、学校で避妊器具を入れられたという。彼女自身は子どもを一人産んだが、大部分の女性たちは妊娠できなくなった。昨年になって初めて、合意なく避妊手術が施されたことを知った女性もいるという。

 近年、デンマークによるグリーンランドに対する過去の過ちに焦点が当たっている。そのうちの1つが1951年、社会的実験としてグリーンランドに住むイヌイット族の子供たちを家族から引き離し、デンマーク本土に移住させた件である。子どもたちは当時4歳から9歳で、「デンマーク人」として再教育された。デンマークの家庭に入るのではなく、孤児院に入れられてデンマーク語を話すように言われ、グリーンランドの家族や親せきとはほとんど顔を合わせることはないままに生活した。

 1945年に第2次世界大戦が終了すると、世界各国は同年10月に発足する国際連合に加盟するようになり、非植民地化が進んでいくが、1951年当時のデンマーク政府は国連に対しグリーンランドはデンマークの一部であることを示す必要があった。

 2022年3月、メッテ・フレデリクセン首相は子供たちの中でまだ生存中の6人と面会し、謝罪した。首相は2020年に謝罪の書簡を送っていたが、直接会うのはこの時が初めてである。家族を離れ離れにさせてデンマークに移住させることは「非人間的で、不合理であり、心無い行動でした」(首相)。「両親は子どもを旅行に出すことについては合意したが、それが何を意味するかはほとんど知らなかった」と今は成人となった一人が語っている。

南アフリカの優生学と避妊手術

 現在の私たちの感覚でば、合意なしに家族と引き裂かれる、あるいは強制的に産児制限をする行為などは言語道断であり、非人間的と思えるが、このような認識が出てくるまでには時間がかかった。

 英BBCの国際放送ワールドサービスの番組「ザ・ヒストリー・アワー」(2023年9月23日放送・配信)によると、「優生学(ユージニックス)」の考え方が世界各国で出てきたのは19世紀末ごろ。この言葉そのものが英国の人類学者フランシス・ゴルトンによる造語だ。集団の遺伝的な質を向上させることを目的として米国、カナダ、ブラジル、ロシア、ドイツ、北欧、日本などで強制不妊手術や人工妊娠中絶などが行われた。

 特に欧州で強い記憶に残るのは1930年代から40年代半ばにかけて、ナチス政権が行った断種政策だ。番組では強制不妊手術を施されたヘルガ・グロスさんの話が紹介された。聴覚障害を持つグロスさんは16歳でこの手術を受けた。友達も同様の手術を受けていたので、母親から病院に行くように言われてもあわてなかった。父親はグロスさんの手術当日娘と顔を合わせたがらず、病院にも同行しなかった。

 戦争が終わり、同様の障がいを持つ男性と結婚したグロスさんは米国に移住した。何年か後にドイツに戻って妹が生んだ赤ん坊を抱いた。妹が赤ん坊に授乳する様子を見た時、グロスさんは初めて自分が子供を産めない体であることを実感し、大声で泣いたという。

 ナチス政権が崩壊する1940年代半ばまでに、不妊処置を受けた人は40万人に上ると言われている。

 番組には米ペンシルバニア州立大学のスザンナ・クローソン博士が出演し、南アフリカの状況について語った。

 人口の大部分が黒人の南アフリカでは白人エリート層が政治の実権を握る期間が長く続いた。「南アフリカの優生学者が恐れたのは人種による社会の秩序が破壊されることで、そのためには『白人人口の文明化』を重要視した」と博士は言う。増加の一途をたどる白人貧困層を文明化を阻害する存在として見なすようになった。白人層が弱体化すれば、人口数で圧倒的な位置にいる黒人層に負けてしまうと考えたという。そこで「貧困白人層の増加を止めようとした」。1932年、エリート層は南アフリカで最初の避妊指導所を設置し、貧しい白人女性たちに避妊具を与え、子どもを作らせないようにした。

 日本では、1948年から96年まで48年間にわたって「戦後の過剰人口を抑制する」「不良な子孫の出生を防止する」という目的を持つ旧優生保護法の下、障がいを持つ多くの人が強制的に不妊手術を受けさせられた。今年6月、衆参両院の調査室などがまとめた報告書が発表され、約2万5000人が手術を受けたという。約75%が女性だった。最年少はいずれも当時9歳だった男女2人。しかし、誰がどのように手術を受けたのか、その全体像の把握が急がれる。一時支給法で一時金を受け取った人も少ないのが現状だ。

 強制的な産児制限がかつて左派リベラル系の進歩的と思われる知識人に支持されていたことが筆者を震撼させる。英国の政治学者ハロルド・ラスキ、小説家H.G.ウェルズ、そして1929年に断種法を制定したデンマーク政府は当時社会民主主義政権だった。社会の価値観は変わっていくものだが、ある時には「先駆的」「社会のために良い」と思ったことでも、人権面ではどうなのかを忘れないようにしたい。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ebdc4ab183f9d3dc39a1f8bd277bd9f09a3dffc9


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