十勝毎日新聞2024/01/28 9:12
浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」(旧浦幌アイヌ協会、差間正樹会長、会員12人)は27日、昨年5月に浦幌町内で開いた初の国際シンポジウム「先住権としての川でサケを獲(と)る権利」の...
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十勝毎日新聞2024/01/28 9:12
浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」(旧浦幌アイヌ協会、差間正樹会長、会員12人)は27日、昨年5月に浦幌町内で開いた初の国際シンポジウム「先住権としての川でサケを獲(と)る権利」の...
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otocotoJAN 28, 2024
大人気コミック「ゴールデンカムイ」が、ついに今年1月19日に実写映画として公開された。本作は明治末期、日露戦争終結直後の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金を巡る一攫千金ミステリー&サバイバル・アクション。
主人公の元陸軍兵・杉元佐一を演じるのは山﨑賢人、アイヌの少女・アシㇼパ役に山田杏奈。彼らとは別で埋蔵金を狙う、大日本帝国陸軍第七師団の中尉・鶴見篤四郎に玉木宏、元新撰組の土方歳三に舘ひろしも出演する。その他、眞栄田郷敦、矢本悠馬、工藤阿須加、栁俊太郎など、今注目の若手から実力派俳優まで集結した。
歴史ロマン、アイヌ民族文化など様々な要素が織り込まれ熱烈な支持を得た原作。それを丁寧になぞり一癖も二癖もあるキャラクターたちが映画にも登場する。そんな個性豊かなキャスト陣のなかにありながら、凛とした揺るぎないアシㇼパ像を魅せた山田杏奈の好演が光っている。
そんな山田杏奈さんに完成披露試写会直前にインタビュー。本作の制作秘話とともに、誕生日を迎えたばかりの彼女の魅力に迫りたい。
『ゴールデンカムイ』は大きな存在
ーーまず、お誕生日 (1月8日) おめでとうございます。やっと新年が明けた気分ですか?
ありがとうございます。23歳になりました(笑)。私、仕事始めがゆっくりだったので、それまではずっとお正月気分でした(笑)。”この映画の公開から新年始まる”という感覚だったので嬉しいですね。
私の中では『ゴールデンカムイ』という、すごく大きい存在の作品が公開されるので、年始早々すごくソワソワして、いい1年になりそうだなと思っています。
ーー山田さんにとって『ゴールデンカムイ』は、どういう意味で大きい存在なんですか?
まず上映館数も多くて規模的にも大きい作品ですよね。それに演じるアシㇼパも原作ではすごく人気のキャラクターなので、しっかりやりきらなければという責任感も大きい作品ですね。
ーー本作の見所を教えていただけますか?
よく使われる言葉ですけど、これだけ「家族みんなで楽しめますよ」って言える作品もなかなかないんじゃないかなって思っています。ロケーションはもちろんですし、ヒグマのCGなんかもすごくこだわっているので、安心して観ていただきたいです。
あとは登場人物のキャラクターですよね。それぞれ名だたる先輩方が演じられていて、本当にかっこいい(笑)。純粋に面白かったって映画館を出てもらえる作品になっていると思います。
生きる強さを感じる瞳
ーー山田さんが演じられたアシㇼパさんも格好よかったです。最初にアシㇼパ役に決まった経緯を教えていただけますか?
実写化のニュースが出ていて、もう配役は決まっているんだと思ってたので、お話をいただいた時はとても嬉しかったですね。恐らく、原作と年齢が違うとか、身長が違うとか、言われるだろうと覚悟していました。だけど、”それって私が考えることでもないな”って思って(笑)。決めてくださった制作陣の期待を裏切らないように、しっかり取り組もうと思いました。
ーープロデューサー陣によると、山田さんは、目力の強さがアシㇼパに通じているという印象だそうですよ。
ありがとうございます。15歳ぐらいの時、まだそんなに仕事の経験がなく、CMのオーディションで初めて受かったときに「目力がすごいですね」って言ってもらって、初めて自分に言葉が当てはめられたことが、すごく嬉しかったんです。
目力の強さは、持って生まれた部分でもあると思うんですが、”自分にしかできないことがあるんだ”って思えてから、”芝居が楽しいな”って思い始めたので、目力が強いと言ってもらえるのは嬉しいです。
ーー山田さんが考えるアシㇼパは、どんなイメージの人物ですか?
とても生きる力がある。少女とは思えないぐらい過酷で壮絶な人生を過ごしていた子なので、本当にしっかりしている。そして”自分がこうあるべきだ”とか、”こうしていかなきゃいけないんだ”っていう周りからの圧みたいなものが、彼女自身には届いているけど、折れずにしっかりと自分の人生に向き合って生きていく様がすごくかっこいいですね。
ーー壮絶といえば、山田さんも今まで映画やドラマで演じられた役柄も、なかなかハードなキャラクターが多いですよね。山とか村にいるといったイメージがありました。
そうなんです、山が多いです。あと生贄にもよくなっています。結構、そういう役が続いてますよね。でも、結構どの作品でも”生きていく強さがある顔をしている”みたいなことを監督に言ってもらうことがあるんです。この子なら山で生きていけそう、生命力がある(笑)みたいな感じで起用していただくことも多いです。
初体験での学び
ーー雪山の撮影は初主演映画の『ミスミソウ』以来ですか? 今回の北海道の雪山はいかがでしたか?
そうですね。私の中で『ミスミソウ』が、かなり寒かった記憶だったんです。『ミスミソウ』が終わった後に「これをやったらどんな撮影も乗り切れる」って思っていました。
今回は毛皮もあって、かなりしっかりした衣装だったので、私はそこまで寒い思いはしなかったです。
ーーやっぱりあの毛皮、あったかいんですね。
毛皮はとても暖かいです。でも衣装の下には、カイロをベタベタ貼りまくってました(笑)。それで私はなんとか大丈夫でしたけど、他の人の寒さ対策はすごかったですよ。電気で暖かくなる靴下みたいなものを履いている男性キャストもいらっしゃいました。
ーー過酷な状況ですよね。
雪山の撮影って、靴に雪が染みてきたりするので、大変だなって思う反面、原作の舞台となっている北海道で実際に撮影できるなんて、すごく贅沢なことだと思いました。
ーーアイヌゆかりの場所で、本格的なロケをされてますね。
二風谷でも撮影していますし、コタン (集落) をちゃんと建てています。期間的にもかなり時間をかけて撮影していました。
ーー北海道の地でアイヌの衣装に袖を通した感想を教えてください。
あの衣装は実際にアイヌの方が丁寧に作ってくださったものなんです。本当に繊細なので、「この刺繍だけ引っ掛けないように気をつけて」って言われました(笑)。
着ると”やっぱりアシㇼパの服だな”って感じました。アイヌ語でテクンペっていう手甲を付けてるんですけど、アクションシーンをこなしていく度に、真っ黒になっていくんです。でも洗うものでもないので、撮影を重ねていくにつれて、どんどん服が汚れていくことも、生きている感じがして良かったです。
ーー役に服も馴染んでくる感じですね。アクションを演じられるのは本作が初なんですか?
そうですね。ここまで本格的にやるのは初めてです。アクションも走るとか立つとか、本当に初歩の初歩から練習しました。
ーーアクションの「走る」「立つ」と、普通に「走る」「立つ」ってどう違うんですか?
例えば振り返るだけでも違うんですよ。気持ち的には焦っていても普通に振り返ると、間が抜けた感じの見え方になるんです。だから、そういう場合でもアクションとしての動作が、本当に大事なんだなって感じました。完成した映像を観たら”これでアクションとしての動作を練習してなかったら、全然違う感じになっていただろうな”って思いました。
ーーなるほど。アクション練習も大変そうですね。
出演が決まって、撮影前の半年くらい準備期間をいただいたんです。アクション練習を週に2、3回入れたら、普段運動全然しないので、筋肉痛のまま次のアクション練習みたいな(笑)。
ちょうど舞台をやっていた時期だったので、舞台があってアクション練習で弓打って、馬乗ってみたいな感じだったので、そのときは、”どうしよう”と気持ち的に大変だったときもありました(笑)。
ーーそれを乗り越えたら、これからどんどんアクションシーンはできますね。
まだまだですよ(笑)。これからも練習を続けていかなきゃなと思っています。
アイヌの心、和人の心
ーーアシㇼパといえばアイヌ語のセリフも、苦労されたんじゃないですか?
アイヌ語も難しかったですね。ひとつひとつ単語を細かく分解して覚えていると覚えられなくて‥‥。あんなに何回も頭に入れたのに、急に、 最初の言葉なんでしたっけ?ってなっちゃうこともあって、そこはちょっと苦労しました。
ーー覚えているアイヌ語はありますか?
やっぱり、
「カント オㇿワ ヤク サㇰ ノ アランケㇷ゚ シネㇷ゚ カ イサㇺ」
「天から役目なしに降ろされたものはひとつもない」という意味の言葉です。
あとは
「クトゥラ シサㇺ オハウ オㇿ シ オマレ ワ エ」
「一緒にいた男は汁物にウンコを入れて食べる」ですかね(笑)。
結構覚えてますね。
ーーそのセリフのように、本編中コミカルな要素も入ってきます。そういったシーンはどのように演じられたんですか?
今まで、すごくシリアスなシーンをやっていたのに、急に変顔をするシーンも入ってきたりするので、切り替えが難しかったですね。
漫画だとそれがすごく魅力になっているじゃないですか?なので、映画もそのバランスで面白くなるんだろうなと思いつつも、演じている方としては、”気持ちのつながりってどうしたらいいんだろう”って思ってしまうところもちょっとありました。そこはもう”コレはコレ、アレはアレ”、と割り切りましたけど(笑)。
ーーそうなんですね。”オハウ”や”オソマ”といえば、本編中にアイヌの料理もたくさん出てきますよね。実際にあの料理は食べられたんですか?
はい。原作に描かれているもので、手に入るものは同じものを使って、獲っちゃダメな食材は他の食材で代用しています。北海道特有のニリンソウといった植物は、本物を使って作っていて本当に美味しかったです。
ーーどれが一番美味しかったですか?
一番美味しかったのは桜鍋ですね(笑)。私、初めて食べたんですよ!
ーーそこは馬肉なんですね‥‥。
お味噌が入っているお鍋って美味しいんだなと思いました。やっぱり味噌がいいですよね! 撮影しているときは”オソマだ”って嫌な顔をしているんですけど、実際にお味噌の匂いがすごくするので、”ああ味噌のいい匂いだな”って思っちゃう日本人の心を押し殺して芝居をしてました(笑)。
取材・⽂ / 小倉靖史
撮影 / 岡本英理
ヘアメイク: 菅長ふみ
スタイリスト: 中井彩乃
シネマトゥデイ2024年1月28日 10時02分
『ゴールデンカムイ』もうひとり(一匹)の主役ともいえるヒグマ - (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
野田サトルの人気漫画を山崎賢人(崎はたつさき)主演で実写化した『ゴールデンカムイ』を監督した久保茂昭監督が、物語の重要な要素のひとつである、“ヒグマシーン” へのこだわりを明かした。
【動画】『ゴールデンカムイ』撮影の舞台裏・徹底解剖スペシャル映像
日露戦争直後、明治時代末期の北海道を舞台に、戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女アシリパ(山田杏奈)が、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐって、凶悪な脱獄囚や歴戦の戦士たちと争奪戦を繰り広げる本作。個性的なキャラクターはもちろん、北海道が育んだ動物たちも本作の魅力のひとつであり、なかでもヒグマは、最大の脅威にして、多くの恵みを得られる存在として、重要な役割を果たす。(アシリパの「リ」は小文字が正式表記)
実写化においても、ヒグマの存在は肝だったといい、久保監督は「もちろん映画はエンターテインメントではあるのですが、ヒグマの迫力や怖さがリアルに伝わらないと、お客さんが冷めてしまうと考えていました。松橋(真三)プロデューサーからも、『ゴールデンカムイ』は熊の映画でもあると言っていただいたので、それをVFXチームにも伝えて、徹底的にこだわろうと意思疎通をしていました」
実際に雪山で展開するヒグマと杉元たちの戦いを表現するには、膨大な時間がかかったといい、「本物の熊はもちろん、熊が出てくる映画など、調べられるものは全部調べて、野田先生からもご意見をいただいたり、撮影が始まる前からずっと詰めていきましたね」という久保監督。
撮影の半年以上前からテスト撮影を行い、その段階からヒグマのCGを作成。「素材を渡して3か月後ぐらいに、2、3カットがあがってくるような感じでした。山の中で杉元とヒグマが出会うシーンだったのですが、そこからヒグマの毛並みといった部分のディテールや、もし夜に撮影した場合はどこまでリアルに表現できるのかといった点を確認したりして、相当な時間がかかりました」
文字通り休み返上でヒグマシーンに取り組んだという久保監督は「VFXチームからは、ヒグマのシーンが一番制作に時間がかかるので、早めに撮影をしてほしいと言われていました。ヒグマのシーンを撮ったら、翌週には編集した状態で映像を渡すぐらいでなければ間に合わないと。すべてその通りにはいかなかったのですが、とにかく何とかしようと必死でした。実は冒頭の二〇三高地の戦闘シーンもかなりの時間がかかると言われていたので、撮休の期間はとにかく編集にあてていましたね」と明かしている。(編集部・入倉功一)
AFP2024年1月28日 8:00 発信地:ワシントン/米国 [ 米国 北米 ]
約160年前の長毛種の犬「マトン」の毛皮。米スミソニアン国立自然史博物館提供(撮影日不明)。(c)AFP PHOTO / National Museum of Natural History, Smithsonian Institution/Donald E. Hurlbert
【1月28日 AFP】北米大西洋岸の先住民が数千年にわたって繁殖し、欧州諸国による植民地化後に急速に絶滅へ向かった長毛種の犬が存在したことが、米科学誌サイエンス(Science)に発表された研究で明らかになった。
サリッシュ(Salish)海沿岸の先住民は、20世紀初頭に消滅したこの犬の毛を羊のように刈り、毛布やバスケットを織り、儀式などで使っていたという。
新たな研究は、この犬種の最後の数匹のうち「マトン(羊肉)」と呼ばれた個体の毛皮の遺伝子解析に基づいて行われた。毛皮は1859年に創設されて間もない米スミソニアン協会(Smithsonian Institution)へ贈られたまま、2000年代初頭まで忘れ去られていた。
論文の共著者として名を連ねる先住民サリッシュの人々へのインタビューによると、当時の先住民社会はこの犬を家族の一員として尊重していた。また、貴重な品々にこの犬を描いた紋章が付けられていた。
人類史の中でいつ、どこで飼いならされたのかはいまだ分かっていないが、1万5000年前、南北アメリカ大陸へ最初に定住した人々が犬を連れていたことははっきりしている。
だが、これら先住民が連れていた犬種は、欧州からの入植が進んだ数100年の間に消滅してしまい、現在のアメリカ大陸の犬には関連する遺伝子はほとんど含まれていない。
■遺伝子解析
論文の主著者を務めたアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)の分子生物学者オードリー・リン(Audrey Lin)氏は、スミソニアン協会の博士研究員だったときに、遺伝学的研究がほとんど行われていなかった「マトン」の毛皮を見つけた。
遺伝子解析によって、この長毛種は約5000年前に他の系統から分岐したことが分かっている。
リン氏は「近交弱勢(近親交配による適応度の低下)の兆候が見られた。非常に長い期間にわたって、非常に注意深く、繁殖が維持されていたことを示している」と述べた。この犬が囲いの中や沿岸の島々で隔離されて飼育されていたとする先住民の証言と一致する。
■文化的ジェノサイド
マトンはヨーロッパ犬種の導入から何十年もたっていた時期に生きていたにもかかわらず、植民地時代以前から引き継いだ遺伝子が85%を占めていた。先住民が血統の純粋性を維持していたという見解を裏付けている。
研究チームはマトンのゲノムに含まれる1万1000個の遺伝子を分析。そのうち、毛の成長と毛包の再生に関連する28個の遺伝子を特定した。これらのDNA配列はマンモスと同様だったという。
炭素や窒素などの化学分析からは、マトンの生涯が1年半とごく短かったことも分かった。
また子犬の頃のマトンは糖蜜とコーンミールを食べていたが、その後、米国と英国領だったカナダの国境問題を解決するための探検隊の一員だった民俗誌学者ジョージ・ギブス(George Gibbs)に連れられ太平洋岸北西部を旅するうちに、狩猟で得た肉を食べるようになったことが判明した。
マトンの物語は、サリッシュ海沿岸の先住民の長老や知識を伝承するナレッジキーパー、織物職人たちの口述史料がなければ完全なものにならなかっただろう。
論文の共著者で自らも米先住民のマイケル・パベル(Michael Pavel)氏は「私たち先住民は、植民地化、ジェノサイド(集団殺害)、同化を特徴とする非常に敵対的な歴史の一部に遭遇した。伝統文化、儀式、歴史と私たち先住民をつなぐ生活のあらゆる側面が根絶やしにされた」と述べた。
長毛種の犬を飼っていたのは高位の女性たちだけだったが、この習慣は植民地に渡ってきたキリスト教宣教師たちを怒らせた。
さらに欧州人が持ち込んだ天然痘によって、サリッシュ海沿岸の先住民人口は激減し、長毛種の犬を飼うためのさまざまなリソースも失われてしまった。(c)AFP/Issam AHMED
毎日新聞 2024/1/28 地方版 有料記事 452文字
礼拝の所作で観客にあいさつをする踊り手たち
北海道アイヌ協会舞踊チームによる舞踊公演が27日、太宰府市の九州国立博物館であった。北海道の主催、九博の共催で28日まで開催中の「アイヌ文化発信パフォーマンス」のプログラムの一つ。
公演のタイトルは「ウポポ ヤン リ〓セ ヤン」で、アイヌ語で「歌いましょう、踊りましょう」の意味。
東京五輪・パラリンピックの関連イベントでアイヌの文化を世界に知ってもらおうと、道内外のアイヌの人たちが2015年から準備、練習し、21年8月に札幌市でマラソン、競歩があった際に披露した。九州での公演は初めて。
・・・・・・
28日午後1時から、2回目の公演がある。入場無料、事前申し込み不要。【桑原省爾】
〔筑後版〕
Melissa Cristina Márquez 2024/1/28
ニューカレドニア裁判所、サメ大量処分の中止を命令
© Forbes JAPAN 提供
大型のサメを捕獲して殺処分するという政策は、数多くの理由から物議を醸している。こうした政策は、食物連鎖の頂点にいるサメを除去することで海洋生態系に大きな混乱をもたらすだけでなく、非対象の種も意図せず捕獲することになり、科学的根拠を欠くことが多い。ニューカレドニア政府が昨年、オーストラリア人観光客の死亡事故を含む一連の事故を受けてサメの大量処分を決定すると、各方面から激しい憤りの声が上がった。
サメの行動生態学を専門とするヨハン・ムリエは「大量殺処分の政策がうまくいくことはめったにない。サメの事故を巡る人々の感情をなだめるのに役立つだけだ」と批判した。ニューカレドニアの先住民族カナックの文化でもサメは神聖視されており、多くの人々が捕獲に反対している。海洋生物学者ジャンバティスト・ジュエルも、サメはカナックの人々にとって文化的に重要な存在であり、大切にすべきだと訴えている。
地元の環境保護団体EPLPが提起した訴訟で、ニューカレドニアの首都ヌメアの裁判所は昨年12月28日、組織的なサメの大量処分は「人命保護の目的に照らして不釣り合い」であるとして、当局に停止を命じた。裁判所の決定について、原告のマルティーヌ・コルネイユEPLP会長は、自らの政策が環境に及ぼす影響を軽視した「公的機関の軽率さ」を指摘するものだと歓迎。裁判所は、サメの大量処分計画の影響に関する科学的評価や、対象となるサメ種の個体数に関するデータが欠如しているとして懸念を表明し、より慎重な方法をとるよう促した。だが、今回の判決に多くの人々が満足している中、EPLPの懸念が完全に拭い去られたわけではない。というのも、判決はサメの大量処分計画を将来にわたって全面的に禁止したわけではなく、調整の余地が残されているからだ。
米フロリダ自然史博物館によると、ニューカレドニアでは近年サメによる事故が増加しており、件数では世界で13番目に多い国とされている。一方、ヌメア市役所が提供した数字や当地の報道を分析すると、捕獲された329匹のサメのうち、202匹が混獲(対象の種に交じって非対象の種も漁獲されること)によるもので、混獲されたサメの多くはレモンザメやシュモクザメなどの絶滅危惧種だった。
ニューカレドニア政府はまた、ヌメアの多くの海岸で遊泳を一時的に禁止するとともに、市内で最もにぎわう海岸として知られるベデシトロンに金属製の網を設置した。地元自治体は網の設置は効果的だと主張しているが、科学者や環境保護団体は、この網が生物多様性を脅かしていると批判している。ヌメアを拠点とする海洋生物学者バスティアン・プルスは、生態系に及ぶ影響に加え、網はサメによる攻撃の根本的な原因に対処するものではないと批判。「地元の漁業は10年以上にわたってサメに餌を与えてきたが、突然それをやめ、今では漁船が毎日何千リットルもの集魚剤を湾に流し、常にサメをおびき寄せている。サメの大量処分計画や網の設置のために多額の公的資金が投入されているが、下水道など、他にも解決しなければならない大きな問題がいくつもある」と指摘した。
無人機(ドローン)による監視やスマートドラムライン(サメを殺傷することなく海岸に近づけないようにするためのシステム)など、金属製の網に代わる方法も提案されている。それにもかかわらず、地元当局は今年さらに2カ所で網の設置を計画しており、海洋生態系への長期的な影響に対する懸念が高まっている。
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/ニューカレドニア裁判所-サメ大量処分の中止を命令/ar-BB1hmE7t
Real Sound2024/1/28
『週刊ヤングジャンプ』での連載が終了し、アニメシリーズも制作されている人気漫画作品『ゴールデンカムイ』。近年、邦画界において漫画の実写化企画が次々と進行しているなかで、このタイトルもついに実写映画化版の公開に至った。
ここでは、多くの観客に待ち望まれた本作『ゴールデンカムイ』の内容を振り返りながら、どういう性質の作品だったのかといった分析から、漫画の実写映画化企画が目立ってきているなかで、原作と映画の現在の関係や、今後の実写化映画の可能性までを考えていきたい。
舞台は、明治末期の北海道だ。日露戦争で命を投げ出すような凄まじい戦いを繰り広げ、「不死身の杉元」と呼ばれた元軍人・杉元(山﨑賢人)が、アイヌから強奪されたという大量の金塊がどこかに隠されているという情報を得るところから、物語は動き出す。
金塊が隠された場所の手がかりは、複数の脱獄囚の身体に彫られた刺青にあるという。ある事情から大金を必要としていた杉元は、さっそく手がかりの一部を手に入れることに成功するが、森の中で運悪く野生のヒグマの襲撃に遭ってしまう。そんな杉元の命を、すんでのところで助けたのは、アイヌの少女アシリパ(山田杏奈)だった。この運命の出会いをきっかけに、二人は協力して金塊を探し、山分けをする約束を交わすのだった。
一方、その金塊を狙う他の者たちも動き出している。大日本帝国陸軍の鶴見中尉(玉木宏)とともにクーデターを起こし、北海道征服をたくらむ「第七師団」の精鋭たちが、杉元とアシリパの前に立ちはだかる。そして同時に、戊辰戦争で命を落としたと考えられていた、新撰組の土方歳三(舘ひろし)らも金塊を狙うことに。北海道の大地で、それぞれの勢力がそれぞれの目的によって、金塊をめぐる争奪戦を繰り広げるのが、『ゴールデンカムイ』の物語なのだ。
しかし、原作は全31巻にもおよぶ、長大な内容を誇るシリーズ。本作はそれを一つの映画の尺には収めようとはせず、これから本格的に冒険が始まるという、期待を持たせるタイミングで、いったん幕を閉じることになる。今後、観客の反応や興行成績に応じて、続編製作の可否や、何作で物語を締めるかを検討していくことになるのだと思われる。
とはいえ、全体の物語の序盤までしかストーリーが進んでいないため、本作同様に、ある程度原作に忠実に映画が製作されていくとすれば、いったいどこまで描くのか先が見えないという懸念が発生するのも無理はないだろう。これは、実写映画版が先行している『キングダム』シリーズにも共通する悩みだといえよう。逆にいえば、そんなことを心配させるくらいに、本作の全体的なクオリティが高いといえる。原作の大きな魅力となっていた、クセの強い特徴を持ったキャラクターたちが、実写の世界で上手く再現されているのである。
なかでも、玉木宏が演じる鶴見中尉は、意外なキャスティングながらハマり役といえる。異様な雰囲気と圧倒的な存在感を放ちながら、漫画のキャラクターそのものの役になりきっている。また、眞栄田郷敦が演じた第七師団上等兵・尾形については、原作でも印象的な四角い目のフォルムが、見事にメイクで再現されている。このような役づくりや、外見を寄せた仕事を見ていると、いかに本作が、原作の味や雰囲気を実写の世界で成立させようとしているか、強い意図が感じられるところだ。
ほんの2、3年前くらいまでは、SNSなどを中心に、漫画、アニメ作品の実写化企画そのものへの風当たりが強かった。日本では、かなり長い時期にわたって漫画作品の一部ファンなどに、映像化企画全般に対する根強い不信感があり、原作の内容の改変においては、アニメ化企画にすら批判の矛先が向いていた時期もあった。その原因として、安易な企画で映像化作品が作られた例があったことも確かだろう。それは完全に過去の話というわけでもなく、最近も漫画原作者がTVドラマに自作のテーマを曲解されたとして、原作者自身が脚本を書き直すといった事態が起こっている。
しかし、作り手が反発を警戒しているところもあり、原作の魅力を最大限に活かそうとする映像づくりを目指す例が増えてきたことで、風向きは変わってきている。その裏には、編集部や原作者の影響力が増し、その意向が反映されやすくなった事情もあるだろう。また、原作者との協力体制をアピールすることで、原作が持つ本来の意図に反した内容でないことを印象づけるPRも増えている。漫画業界の側としても、映像化作品が高い評価を得ることは相乗的な利益に繋がるので、積極的に協力する例が目立ってきている。
とくに、原作をどれだけ忠実に再現できているかという観客の称賛の声がSNSなどで評判を呼んだり、ネット上でネタとして楽しまれている原作の部分を映画で拾うと、その感想がまたSNSなどで拡散され、宣伝効果を高めることにもなる。だから、原作の再現への注力にも拍車がかかるという部分もある。社会の変化や観客の傾向を踏まえて、漫画原作の実写映画も、変化を遂げていっているのである。
一方で、このような状態になってくると、一本の映画を映画そのものとして楽しもうとする観客にとって、果たしてそれがメリットになるのかという疑問も生まれてくる。原作の魅力を忠実に再現することをひたすらに求めるのなら、そもそも、実写化する意味が希薄になるのではないか。そこまで原作の神聖視が行き過ぎると、もう原作だけを楽しめばいいという話になってくるように思えるのである。
例えば本作公開前に劇中のビジュアルが発表されたとき、「杉元の着用しているマフラーがあまりにきれい過ぎるのではないか」といったような意見が注目を集めた。杉元やアシリパの衣装は、実写世界のリアリティでいえば、日々の生活のなかでそれなりに汚れているのが自然だが、ここではそれよりも、“原作らしい”コミック的な見た目の方が優先されているように思える。
本作で描かれた原作の要素を見ていても、『網走番外地』シリーズや、『用心棒』(1961年)、『八甲田山』(1977年)など、意識的、無意識的にかかわらず、これまでの日本の映画作品を思い出すような描写や展開が非常に多い。その意味で本作は、むしろ邦画作品の側にもっと寄せた方が、真価を発揮したのではないかと思えるところがある。
だが、実写映画ならではといえる点も、もちろん存在する。本作では久保茂昭監督のこだわりにより、北海道でのロケが中心となっている。そのおかげで、スクリーンを観ている側も震えがくるような、極寒を感じられる映像が撮りあげられている。真冬の北海道でのロケは危険だと考えられるが、この実際の雪景色によって、描写の数々に説得力が生まれている点については、実写化した意義が見て取れる部分だといえよう。
また、最初にヒグマが登場する場面の演出は、文句なく素晴らしい。山﨑演じる杉元の背後で、ピントが合っていないぼやけた部分から、次第に巨大な熊が迫ってくる映像は、“杉元が迫り来る危険を意識できていない”というサスペンス効果を劇的に高めるものであり、数々の熊の恐ろしさを描いた既存の映画作品のなかでも、出色といえる瞬間だったといえる。このような、実写映画ならではの表現こそ、本作を真に楽しめるといえる部分なのではないだろうか。
これ以降のストーリーにも、さまざまなポテンシャルが存在する題材だけに、このような工夫ある演出を見せてくれるのであれば、本作の続編も楽しみにしたいところだ。しかし、その際に別の角度から懸念があるのは、アイヌを重要な要素として描いてきた原作漫画の結末について、一部で批判が存在するという事実だ。
アシリパのキャラクターを中心に、“かっこいいアイヌ”が描かれた点についても、漫画『ゴールデンカムイ』は評価されている。実際のアイヌの一部の人々からも、歓迎する声が挙がっているのも確かなことだ。その一方で、アイヌと和人が手を携えていく展開を踏まえて、あらためて作品全体や、現実の状況とのギャップを振り返ったときに、“アイヌが「和人」から民族的に受けてきた被害や差別を矮小化するイメージを植え付ける結果になるのではないか”という趣旨の意見も出てきているのである。
今後、続編が続いていくのだとすれば、このあたりを、とくにアイヌからの批判的な立場を汲み取ったかたちで、より妥当な描き方へと修正していく試みをしてもよいのではないかと思うのである。さまざまな意見が出ているとはいえ、そういうところに耳を傾けることをしなくては、アイヌを尊重しているという立場をとっている作品そのものに矛盾が発生することになるからである。だが果たして、前述したような、原作を最大限にリスペクトし、できるだけ忠実に内容を再現しようとする製作体制で、本当にそのようなことが実現できるのかという疑問も浮かんでくるのだ。
先日、アメリカ先住民役を、アメリカ先住民のルーツを持つ、当事者の俳優たちに演じさせた『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(2023年)から、リリー・グラッドストーンが、アメリカ先住民として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるというニュースが報じられた。本作にも、アシリパの大叔父の役に、アイヌとしてアイヌ文化を振興する活動をしている秋辺デボがキャスティングされている。少なくともキャスティングに限って言うならば、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の快挙に比べると、限定的な施策にとどまっているといえるが、その試み自体は評価すべきだろう。少なくとも、多様性への視点が製作陣に欠落しているわけではないのは確かだ。そうであるならば、映画は映画として、よりアイヌの人々に配慮した方向へと舵を切ることも期待したいところだ。
本作のワンシーンには、言葉が通じなくとも、その奥にある感情を読み取ろうとする描写がある。そのように相手の声に耳を傾け、想像力をはたらかせる先に、本作が到達するべき道があるのではないか。原作は、変えてはならない聖典ではない。後の作品がストーリーに変化を与えられるチャンスがあるのであれば、映画『ゴールデンカムイ』を、原作を乗り越えた、さらに高次元の作品へと、映画が書き変えていくこともできるはずである。それは難しい道かもしれないが、そのような新たな試みがあってこそ、「映画実写化に真の意義があった」と、心から言えるのではないだろうか。
※アシリパの「リ」は小文字が正式表記。
(文=小野寺系)
https://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/ゴールデンカムイ-にみる原作と映画の関係性-今後の実写化映画の可能性を考える/ar-BB1hnpSw
テレ朝[2024/01/28 10:39]
女優の吉田美月喜(20)が27日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で映画「カムイのうた」(菅原浩志監督)の公開記念舞台挨拶に出席した。
実在のアイヌ民族・知里幸惠さんの生涯をモデルに描いた話題作。主人公・テル役の吉田は「私自身アイヌ文化を学んでいく中で“こんなことが日本にあったのか!?”と驚きました。この驚きは忘れてはいけないものだし、心にとどめておかなければいけない。それを伝えたいと思って撮影に臨みました」と回想した。
演じたテルについては「涙が多い役だけれど、ただただ悲しいだけではなく、アイヌ文化を伝えようとする知里幸惠さんの人として強さと悔しさ、その燃える心の炎を絶やさないように演じました」と心構えを口にしていた。
最後に「この映画で私が一番伝えたいのは、知らないという事を知ろうという事。これからを生きる人として、頭の片隅にこのような事実があったということを忘れず、歩み寄る勇気を持って生きていけたらと思います」とアピールしていた。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_geinou/articles/hot_20240128_010.html
ミュージックヴォイス24年01月28日09時28分
島田歌穂と吉田美月喜
吉田美月喜が27日、都内で行われた主演映画『カムイのうた』公開記念舞台挨拶に登壇した。北海道で先行公開されていたが晴れて全国公開となった。主人公のテルを演じた吉田美月喜は清々しい表情で挨拶に臨んだ。共に登壇したテルの伯母イヌイェマツ役の島田歌穂は吉田を「芯が通っていて自然体で素敵な女優さん」と絶賛した。なおこの日は菅原浩志監督も登壇。更に製作賛助した北海道東川町の菊地伸町長も駆けつけた。
実在のアイヌ民族・知里幸惠さんの生涯をモデルに描いた話題作。ユーカラを文字で残すことに勤しむテル役の吉田は「アイヌ文化を学んでいく中で、これが日本であったのかとにあったのかと驚きました。この驚きは絶対に忘れてはいけないものですし、心にとどめておかなければいけないもの、それを伝えたいと思い撮影に臨んでました」と回想。
演じたテルについては「涙が多い役だと思いました。でもただただ悲しいだけではなく、知里幸惠さんの強さや悔しさ、燃える心の炎を絶やさないようにと思い、監督とも向き合い演じました」と心構えを口にしていた。
一方の島田は劇中ではユーカラを熱唱した。吉田は「島田さんのユーカラを間近で聴かせてもらったことが嬉しかった」と喜び「テルが受験勉強をしているときに甘酒を持って来てくれるシーンは心温まる場面だと思いました」と語り、島田も「吉田さんが撮影当時19歳と聞いてびっくり。芯が通っていて自然体で素敵な女優さん。頼もしくご一緒させてもらいました」と絶賛した。
改めて吉田は「この映画で私が一番伝えたいのは、知らないという事を知ろうという事。これからを生きる人として、頭の片隅にこのような事実があったということを忘れず、歩み寄る勇気を持って生きていけたらと思います」と思いを伝えた。
会員限定記事
北海道新聞2024年1月27日 19:43
報告会で発言するラポロアイヌネイションの差間啓全会長代行(左から2人目)。左は加藤博文教授
【帯広】十勝管内浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」(旧浦幌アイヌ協会)は27日、昨年浦幌で開いた国際シンポジウム「先住権としての川でサケを獲(と)る権利」の報告会を帯広市で開いた。シンポ開催の成果として、先住権が不当に侵害されぬよう各国の先住民族が連携して闘うとする「2023ラポロ宣言」をとりまとめたことなどを説明した。
同団体による先住権確認訴訟(札幌地裁で審理中)で原告弁護団長を務める市川守弘弁護士は、台湾やカナダなどの先住民族が参加した昨年のシンポを通じ、「法制度の有無にかかわらず先住権を求める闘いが世界で続いていることが分かった」と話した。
昨年11月にまとめたラポロ宣言については北大アイヌ・先住民研究センター長の加藤博文教授が解説し、「先住民族自身が国際シンポを一過性のものとせず、今後も連携する強い意志を示したこと」と意義を述べた。2回目の国際シンポが5月、オーストラリアで予定されているという。
同団体会長代行の差間啓全(ひろまさ)さん(57)は「先住権を前面に押し出して活動しているアイヌ民族は私たちだけだと思う。多くの方々の賛同がほしい」と語った。
同団体は2月18日午後2時から、北海道クリスチャンセンター(札幌)でも報告会を開く。(椎名宏智)
CREA1/26(金) 17:11配信
アイヌ民族の壮絶な史実を赤裸々に描いた映画『カムイのうた』で主演をつとめた吉田美月喜さん。文字を持たないアイヌ民族の言葉を初めて日本語に訳した知里幸惠をモデルにした女性・テルを演じています。役作りの難しさについて、吉田さんにお聞きしました。
──『カムイのうた』へのご出演が決まった時は、どのようなお気持ちでしたか?
テル役に決まったと聞いた時は、「監督と一緒に闘うというくらいの意気込みで、この作品を世の中に伝えていかなくてはいけない」と、強い使命感を抱きました。
テル役はオーディションで決まったのですが、オーディションを受ける前は、アイヌ民族や文化について、「小中学生の時に、授業で習ったことがあったな」というくらいの認識しか持っていませんでした。でもオーディション中もずっと、映画に対する菅原浩志監督の思いや情熱をひしひしと感じていましたし、アイヌについて調べれば調べるほど、知れば知るほど、生半可な気持ちでできる役ではない、という思いが強まっていたので、決まった時は身が引き締まる思いでした。
──テル役を演じるにあたって、菅原監督からはどんなふうに演じてほしいと言われましたか?
監督からは撮影に入る前に、「知里さんとしてではなく、テルとして演じてほしい」と言われました。
テルのモデルは、知里幸惠さんという実在の人物で、映画のストーリーも、実際の知里幸惠さんの生涯をなぞって描かれています。そのうえで監督は私に、「実在した知里さん」ではなく、知里さんの人生や考え方を踏まえたうえで、テルを演じる私自身の思いや考えを表現してほしい、とおっしゃいました。これは実際にやってみるとかなり難しくて、感覚をつかむまでに苦労しました。
──どのように役作りをされたのですか?
まずは当時のアイヌと日本の歴史を勉強するところから始めました。史実を学びながら、同じ19歳の女性として、アイヌの歴史の中に生きる自分の姿をイメージしていきました。
そして、アイヌ民族として生まれたばかりに、和人によって差別や迫害を受ける怒りや哀しみ、「なぜこんな理不尽に苦しい思いをしなくてはならないのか」という憤りなど、自分の中に自然に湧きあがる感情を、役に投影していきました。
ひたすら音源を聴いたユーカラ
──難しい役柄ですよね。役作りで一番ご苦労されたのはどのようなことですか?
理不尽な差別や迫害を受けるアイヌ民族の気持ちになることです。同じ気持ちにならなければテルになりきることはできないと思って役作りをしたのですが、役に入り込むほど、撮影現場にいることがつらいと感じて、苦労しました。そして、これが紛れもなく日本で実際に起きたことだという事実も、かなりショックでした。
あとはセリフが少ないことですね。今作では、「一日中撮影していて、画面にはずっと映っているのに、セリフがほんのひと言しかない……」ということも結構ありました。セリフがないので、ふるまいやちょっとした目の表情で感情を伝えないといけないのが、すごく大変でした。
──でも吉田さんは目力がすごく強いので、監督も「目で訴えかける」演技ができると思われたのでは。
えぇ~! ほんとですか! 監督からもオーディションの時に「目力で伝える魅力がある」と言っていただいたので、すごく嬉しいです。ありがとうございます。
アイヌ民族の方や、アイヌに関わりのあるみなさま、映画を見てくださる方にご納得いただけるかどうか心配でもありますが、撮影中、一生懸命「テル」として生きた私の思いが、スクリーンを通して伝わったらいいなと思います。
──アイヌの叙事詩であるユーカラ(※ラは小文字)はどうやって覚えたのですか?
アイヌ文化は文字を持たないので、歌詞カードがないんです。だから、撮影に入る前に音源を送っていただいて、ひたすらそれを聴いて覚えました。
もともとユーカラは、各家庭の先祖伝来の教訓みたいなものなので、みんな耳で聴いて覚えて、それを伝えてきたそうです。だから、各家庭によって物語が違うし、伝え手・語り手によって抑揚も全然違う。しかも楽譜もないので、本当に、ひたすら音源を聴いて、その音源通りに覚えていくしかないんです。ただただ、聴いて覚える。その繰り返しでした。
単語ひとつひとつ完璧に耳コピできたと思っていたんですけど、いざ撮影が近くなって、ロケのために北海道入りして現地でユーカラの先生にチェックしていただいたら、予想以上にダメ出しをいただいて「あれ?」って思いました(笑)。
本当の伯母と姪のように…
──どんなダメ出しですか?
実はユーカラって「歌」ではなく「物語」なんです。だから、同じ単語でも場面によっては暗く謡うこともあるし明るく謡うこともあるとか、この文章は明るい表現に使うフレーズだとか、ていねいに意味を教えていただきました。
「自分の思うように、会話をするみたいにやってくれたらいいよ」とアドバイスもいただき、はじめはただ音として聴いて覚えていたものが、「これは物語であり、会話なんだ」と理解できたことで、ちょっとずつ“本物”らしく謡えるようになったのではないかと思います。
──もともと歌はお好きなんですか?
はい、好きです。CMではコマーシャルソングをワンフレーズ歌わせてもらったこともあります。でも、お仕事としてちゃんと歌うというのは初めてだったので、緊張しました。しかも最初の歌の仕事がユーカラで、そのうえ島田歌穂さんとのデュエットって……すごいハードルですよね(笑)。
──ミュージカルで世界的に活躍している島田歌穂さんとのユーカラの共鳴は、初めてとは思えないほどお見事でした。本当に血のつながりのある肉親なのでは、と思えるほどの抜群のコンビネーションは、どう構築されたのですか?
島田さんとは、ロケ地の北海道で初めてお会いしたんですけど、とにかく私がガチガチに緊張してしまっていたので、役と同様、本当の伯母と姪のように、何かと気にかけてくださいました。テル役を演じきり、ユーカラを謡い上げることができたのは、島田さんが大きな愛で支えてくださったからだと思います。
島田さんがユーカラを謡うと、意味がわからなくても説得力があって、すごく引き込まれるんですよ。間近で聴かせていただいて、あらためてすごい方だなと思いました。でもその島田さんでも、「ひとつひとつの音が集まってできる音楽を、感覚で表現するのは難しい」とおっしゃっていたので、島田さんに引き上げていただきながらユーカラを謡えたことは、私にとって大きな自信になりました。このユーカラを聴くだけでも心が震えますので、ぜひ劇場のいい音響で聴いて、見ていただきたいですね。
相澤洋美
https://news.yahoo.co.jp/articles/6a2b2a6f9cdb1830818981196b1f0cf2b413e178
映画
クランクイン2024/1/27 16:20
映画『カムイのうた』公開記念舞台あいさつに出席した吉田美月喜 クランクイン!
吉田美月喜、アイヌ民族への迫害について「絶対に忘れてはいけない」訴える の
女優の吉田美月喜が27日、都内で開催された映画『カムイのうた』公開記念舞台あいさつに登壇。吉田は劇中で描かれるアイヌ民族への迫害について「絶対に忘れてはいけないものだし、今後心に留めておかなきゃいけないもの」と語り「歩み寄るっていう勇気を持って生きていけたら」と考えを明かした。
実在のアイヌ民族・知里幸惠の生涯をモデルにした本作は、和人に迫害され過酷な人生を送る主人公・テルの姿を描く。この日は共演した島田歌穂、菅原浩志監督も出席した。
吉田は「北海道で心を込めて撮らせていただいた作品を、こうして東京で公開できることになって、すごく嬉しく思っています」と笑顔を見せ、撮影については「この作品のオーディションを知った時に、私自身がアイヌ文化というものを学校で習ったことがあったかな…というような印象だったんですが、詳しく何も知らないということに気づかされて。それからこの作品が決まって、いろいろ学んでいく中で、すごくショックな内容でしたし、これが日本であったのかっていうことにすごく驚きました」と回想。
また「今こうやって映画を見てくださった(方の)中にも、知らなかったっていう方がたくさんいらっしゃるかなと思うんですけれども、その驚きみたいなものは絶対に忘れてはいけないものだし、今後心に留めておかなきゃいけないものだなっていうのをすごく思っていて。それをずっと考えながら、それを伝えたいと思って、この映画を撮影していましたね」と語った。
その後、改めてマイクを握った吉田は「知らないことってきっと怖いと思うし、私自身もなかなか勇気が踏み出せない部分があるんですけれども、理解ができなくてもまず知ろうと歩み寄ってみるっていう。きっとそういうことができていたら、こういうことは少なくなっていたのかなという風に思います」とコメント。「これからを生きる人として、みんなで頭の片隅に、こういう事実があって、歩み寄るっていう一本の勇気を持って生きていけたらいいなっていう風に思っています」と語りかけていた。この日は北海道東川町 菊地伸町長も登壇していた。
映画『カムイのうた』は公開中。
Jタウンネット2024.01.27 14:00 仲久保 岳
2024年1月19日に公開された映画『ゴールデンカムイ』が大ヒットしているという。
野田サトルさんによる同名漫画を実写化したこの作品の舞台は北海道。劇中ではアイヌ民族の言葉や風習など、アイヌ文化が重要な役割を果たしている。
映画を見て、その文化についてもっと深く学びたいと思った人もいるかもしれない。
そんな人にうってつけのアンテナショップが、有楽町マルイ2階「コンセプトショップス」にオープンしている。
1月8日~2月6日「アイヌ工芸と暮らすwith AINU CRAFTS.」(2024年1月26日編集部撮影、以下同)
北海同庁が主催する「アイヌ工芸と暮らすwith AINU CRAFTS.」。
プレスリリースによると、首都圏でアンテナショップが開設されるのは今回が初めて。店内には、現代的なデザインやコンセプトを取り入れた新たなアイヌ工芸品が展示・販売されていた。
1月26日に現地を訪れたJタウンネット記者がレポートする。
ショップ内には、アイヌ文化の技法や素材、意匠を用いて作ったブックカバー、トートバッグ、レーザーコースターにスティックのり......といった多種多様なアイテムが並んでいる。
「スティックのり!?」と思ったかもしれないが、これらの工芸品には、「アイヌ民族の暮らしを彩ってきた美しいアイヌ工芸を、現代の生活の中でより身近に感じてほしい」という願いが込められている。 だから、日常でも使いやすくアレンジされているのだ。
「北海道ではアイヌは馴染みのある文化なのですが、道外では見たことがないという方も多いので、この民芸品を通して興味を持ってもらえたら」
24日、Jタウンネット記者の取材に応じた北海道環境生活部アイヌ政策推進局アイヌ政策課はそう述べた。
個人的に記者が気になった日常使いできるアイテムも紹介させてほしい。
まずは、こちら。
アイヌの言葉が書かれたコンパクトミラーである。
ゴールデンカムイを知っている人なら「ヒンナヒンナ」「オソマ」というチョイスにニヤリとしてしまうだろう。
アイヌ文様のマスキングテープもあった。
ショップによると、こちらはかなりの人気で、残り僅かとのことだった。
また、昔から変わらない伝統的なアイヌの工芸品にも出会うことができた。
口に入れ、ひもを引くとビョーンビョーンと低い音がなる「ムックリ」。
記者も持っているのだが、上手く鳴らすのはなかなか難しい。
こちらは一本の木材から鎖状に彫りだすアイヌの木彫の伝統技法「トゥムシ」で作られた飾り。木彫り技術の高さに驚いた!
実はこれ、2リットルのペットボトル2.5本分くらいの長さがあるのだが......
トゥムシを使ったストラップやピアスもあった。これなら普段使いできそうだ。
有楽町マルイでの「アイヌ工芸と暮らすwith AINU CRAFTS.」は1月8日~2月6日の期間限定。
マイナビニュース2024/01/27 09:00著者:佐々木なつみ
野田サトル氏による人気コミックを実写化し、現在大ヒット中の映画『ゴールデンカムイ』。今回は、メガホンを取った久保茂昭監督にインタビューし、主演の山崎賢人(※崎はたつさき)について語ってもらった。
山崎が演じたのは、今作の主役である杉元佐一。日露戦争でめざましい武功をあげ「不死身の杉元」と呼ばれる元陸軍兵で、彼が北海道で砂金を採っていたところから物語が始まる。アイヌ民族から強奪された莫大な金塊のありかを記した刺青が、24人の囚人の身体に彫られていることを知った杉元は、アイヌの少女・アシリパ(山田杏奈 ※「リ」は小文字が正式表記)と共に「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求めて北海道を旅することに。同じく金塊を求める大日本帝国陸軍「第七師団」や、元新撰組の土方歳三との戦いに身を投じていく。
屈強な軍人の杉元をスマートな山崎が演じることについて、発表時には驚きの声も上がった。しかし、約10kg増量し撮影に挑んだ山崎の演技に対し、作者も太鼓判。間近で接していた久保監督から見て、どのような点が魅力に写ったのか。
映画『ゴールデンカムイ』で主人公・杉元佐一を演じた山崎賢人 (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
■山崎賢人と杉元佐一の共通点は「芯から出ている優しさ」
――主演の山崎さんが発表された時は、驚きもありました。監督から見てどのような存在ですか?
僕が監督に決まるより先に賢人くんが杉元に決まっていたので、会うまでに勉強をしなきゃと思って、賢人くんの映画作品を全部見直しました。野田先生も「山崎さんは杉元と本質的に似てるところがあると思う」とおっしゃっていたそうですが、賢人くんの魅力はやっぱり芯から出ている優しさを純粋に持っているところ。とにかくセリフが自然に出てくる方だと思います。なおかつ、ほっとけないお芝居をするので、作品を観ていても賢人くんを追いたくなっちゃうんです。
実際に会ってみたら、印象と違わずピュアにお芝居をされる方で、杉元の持っているものと合致していたので、そこからいろいろ肉付けできればと思いました。原作から杉元のシーンだけをつないで、僕がオタクとして杉元の戦闘スタイルやシーンごとの感情についてまとめた「杉元ノート」を作っていたので、実際に会った時にお渡しして。それから杉元として目指す肉体の写真を見せて「これぐらいに仕上げてほしい」とお願いもしました。ご本人は撮影までに約10kg筋肉をつけてくれて、本当は2年はかかるところを、半年くらいで仕上げてきてくれたんです。
ノートには杉元の戦い方をパターン化して通常型、不死身型、暴走型と分類し、不死身の杉元の誕生の経緯や、目指したい肉体、杉元についている傷の参考資料、それから映画の先の原作の展開なんかもまとめました。「ここまでの展開の中で、映画ではこの時の心情を描きたい」ということを、杉元だけでなく主要人物の分も作成しています。
そこから、杉元が持っている元々の優しさに乗せるように、過去のシーンを撮らせてもらいました。プロデューサーやスタッフにお願いして、村を去るところから、そのまま二〇三高地を撮らせてもらったんです。二〇三高地は、登場人物たちの心に深く刻まれているからこそ、撮影の最初に感じてほしいなと。第七師団の主要メンバーにも全員参加してもらって、本当は4日間の予定だったんですけど、こだわって10日くらいの撮影になりました。でも、二〇三高地で「不死身の杉元」が生まれるわけで。むちゃな戦争に行かされて、その中でも生き残るための狂気を持つという気持ちを体験してもらうことができたので、その後はもう大自然の中で本人が考えて演じてくれたと思います。
■久保茂昭監督
1973年生まれ。これまで、EXILE、安室奈美恵、DREAMS COME TUREなど数々の有名アーティストのミュージック・ビデオを500作品以上監督し、「VMAJ年間最優秀ビデオ賞」を5年連続受賞。ドラマ『HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~』(15)を皮切りに、同シリーズの映画公開作品を監督。その他の監督作品に、高橋ヒロシによる不良漫画の金字塔『クローズ』『WORST』のコラボ映画『HiGH&LOW THE WORST』(19)や『小説の神様 君としか描けない物語』(20)などがある。
(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
カラパイア2024/01/27 22:00
メキシコのコルテス宮殿での調査で、歴史の誤りが明らかになった。宮殿から発掘され、その後展示されていた遺骨はずっと、スペイン人修道士のものだと考えられてきた。
だが、新たな分析によって、実はアステカ文明時代の先住民女性のものである可能性が高いことがわかったのだ。
宮殿から発掘され展示されていた遺骨の謎
メキシコ、クエルナバカにあるコルテス宮殿は、2017年9月のプエブラ地震によって壊滅的な被害
を受けた。
この宮殿をかつての壮麗な姿に修復する改修プロジェクトが開始され、その作業中に宮殿で埋葬されたとされていた修道僧のものとされていた遺骨を、メキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)の人類学者たちが詳しく調べた。
この遺骨は、スペイン人「聖職者」フアン・レイヴァのものだと考えられてきたが、それはまったく違うことがわかったのだ。
この遺骨は宮殿の正面玄関下に埋葬されていた / image credit: WIKI commons (CC BY-SA 4.0)
展示ラベルには遺骨の正体がはっきりしないと書かれていた
この遺骨は1970年代に初めて発掘され、それから宮殿に展示された。およそ50年間展示に添えられていたラベルには次のように書かれていた。
発掘現場で脊椎が変形した男性の遺骨が発見された。この人物は、当宮殿に住んでいたエルナン・コルテスの妻、ドニャ・フアナ・デ・ズニガ・デ・アレジャーノ伯爵夫人に仕えた修道士フアン・レイヴァである可能性が高いとされてきたが、その姿勢から先住民の埋葬の可能性もある
謎をはっきりさせるために、INAHの研究者たちは遺骨と埋葬形式の詳細な考古学的分析を行った。
新たな調査で先住民女性の遺骨であることが明らかに
歯の摩耗具合から、この人物が30歳から40歳の間に亡くなったことがわかる。脊椎の変形はあったが、骨の病気の痕跡は見られず、死因はなにかはわからない。
上腕骨の大きさに基づいて割り出した身長は147cm。幅広い骨盤は、この人物が女性であることを明らかに示していた。
もっとも重要なのは、この遺骨が西暦1450年から1500年頃の人間のものであることが判明したことだ。
ヨーロッパから現在のメキシコにスペイン人が入植してきたのは、1511年であるため、この遺骨はスペイン人のものではないと考えて間違いない。
そのため、研究者たちはこの人物はヒスパニック以前の人たち、おそらく中央メキシコのアステカ文明時代の先住民、トラウイカ族だったのではないかと考えている。
コルテス宮殿が建設されたのは1520年代なので、以前からあった先住民の墓を取り囲むように建てられたと思われる。
「これは、スペイン人がやってくる前の時代の埋葬と関連していて、両者の接触期またはもっと前の時代のものである可能性もあります」INAHの考古学者ホルヘ・アングロ氏は言う。
この骨の持ち主が聖職者だったとしたら、自身のコミュニティの外に埋葬されていること、埋葬方法が当時のカトリック教会のやり方とは異なることなど、非常に奇妙な点が多いため、これまで信じられてきた聖職者説には矛盾が否めない、とアングロ氏はつけ加えている。
この分析を踏まえ、遺骨は「トラウイカ族の女性」のものであるとする新しい証明書に修正され、展示が再開されている。
References:Entierro del Palacio de Cortes es de una mujer tlahuica prehispanica, no de un monje espanol / Skeleton Of "Spanish Monk" In Mexcian Palace Turns Out To Be An Aztec Woman | IFLScience / written by hiroching / edited by / parumo