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総裁選後、首相に次なる懸案…沖縄県知事選 中国メディアの主張と重なる「オール沖縄」

2018-09-13 | ウチナー・沖縄
夕刊フジ 2018.9.12
★(2)
 自民党総裁選(20日投開票)で、安倍晋三首相(総裁)が「連続3選」を果たした直後の懸案に、30日投開票の沖縄県知事選がある。結果次第では、政権運営に困難が伴う。知事選の隠れた最大の争点は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移転工事を、継続するか中止するかだ。
 沖縄県は8月に逝去した翁長雄志知事が、仲井眞弘多前知事時代に許可した辺野古沿岸の埋め立て承認の撤回を決め、政府と対立している。翁長氏の後継者として出馬表明をした自由党の玉城デニー幹事長が当選すれば対立は続き、日米関係にも影響が及ぶ。安倍首相はじめ与党は流れを変えるべく、前宜野湾市長の佐喜眞淳(さきま・あつし)氏を支援している。
 沖縄では、在日米軍が沖縄に集中していることをもって「本土は沖縄に基地を押し付けている」とし、そこから「沖縄は本土から差別されている」という「構造的差別論」という考えが一部にある。
 そこから、「琉球民族は沖縄の先住民族である」とか、「琉球独立論」という考えもある。中国の官製メディアなどが近年主張する「琉球回収、沖縄解放」(=琉球を回収して沖縄を解放せよ)と重なるが、翁長氏を支援してきた左翼陣営主軸の「オール沖縄」の辺野古移設反対の背景にある主張でもある。
 確かに、在日米軍は沖縄に集中している。が、「差別」ではなく、沖縄の地理的要因によるところが大きい。沖縄は古くから日本の一部であり、系統上も「琉球民族」は存在しない。沖縄方言は古い日本語であり、独立言語ではない。日本が統治した朝鮮半島とは本質的に異なる。
 この自明と言っていい事実が意外に知られていない。その結果、沖縄で「構造的差別論」や「琉球独立論」が台頭し、本土の一部でも「沖縄は日本から出ていけ」との主張がなされる。不毛な対立であり、沖縄は「琉球」として回収したい中国には都合がよい。
 第二次世界大戦では沖縄で米軍と約3カ月にわたって壮絶な戦闘が行われ、おびただしい数の尊い命が失われた。沖縄県民の死者・行方不明者は12万2228人。うち民間人は9万4000人。実に人口の25%もが犠牲になった。
 米軍は、沖縄戦を本土上陸戦の前哨戦と位置づけた。沖縄を攻略し、軍事拠点を作って、本土上陸戦を展開しようとした。硫黄島と同じ構図だ。
 一方、日本軍は本土上陸戦を阻止するために、沖縄戦を長引かせようとした。実際、米軍は1カ月で攻略できると考えていたが、3カ月に及んだ。米軍でも多くの戦死者が出た。結果、米軍は本土上陸戦を諦めた。本土を守るために行われたのが沖縄戦だった。
 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180911/soc1809110012-n1.html

<社説>国連の沖縄基地勧告 政府は差別政策改めよ

2018-09-04 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2018年9月3日 06:01
 過重な米軍基地負担によって県民が差別的処遇を受けていることを国際社会が認めた。
 国連人種差別撤廃委員会が、米軍基地の沖縄集中を差別の根拠として挙げ、沖縄の人々の権利を保護するよう日本政府に勧告した。
 勧告に法的拘束力はないが、実情を真摯(しんし)に受け止め沖縄に寄り添った内容だ。世界標準で見ても、政府の新基地強行がいかに理不尽であるかが改めて浮き彫りになった。
 政府は勧告を受け入れ、直ちに辺野古の新基地建設を断念し、沖縄に対する差別政策を改めるべきだ。
 国連の勧告は、沖縄の人々を先住民族と認め、米軍基地に起因する米軍機事故や女性への暴力が多発していることに懸念を示した。加えて「女性を含む沖縄の人々の安全を守る対策を取る」「加害者が告発、訴追されることを保証する」などの取り組みを日本政府に求めている。
 だが、政府の反応は冷淡だ。今回の勧告を受け、官邸筋は「国連の委員会と言ってもメンバーは各国の代表者でない」と突き放している。
 審査の過程でも、政府は「沖縄の人々は日本国民としての権利を全て保障されている」と強調し、辺野古移設を進めることが基地負担軽減になると強弁していた。
 国土面積の0・6%しかない沖縄に在日米軍専用施設面積の70%が集中し、米軍絡みの事件事故が相次ぐ状況は、まさに異常である。他の46都道府県のどこにあろうか。
 安倍晋三首相は2月に、沖縄の基地の県外移設が実現しない理由について「移設先となる本土の理解が得られない」と発言した。
 戦後70年余も米軍基地に反対し続けてきた沖縄の訴えには一切耳を貸さず、本土の「民意」にはすぐに理解を示す。これを差別と言わずして何と言おう。
 国連は沖縄への基地集中について何度も指摘してきた。
 08年には琉球民族を先住民族と初めて公式に認めた。09年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)が沖縄固有の民族性を認め、歴史、文化、伝統、琉球語の保護を求めた。
 10年には人権差別撤廃委が「基地集中は現代的な形の人種差別だ」と認定し、沖縄の人々の代表者と幅広く協議するよう勧告した。
 しかしこの間、日本政府は勧告を受け入れてはいない。むしろ逆に、沖縄に対する圧政の度合いを強めている。
 12年には全市町村長・全議会の反対を押し切ってオスプレイを強行配備した。東村高江や名護市辺野古の基地建設では公権力を過剰なほど大量投入し、抗議を押さえ込んだ。
 新基地が争点となった各種選挙や県民大会など、あらゆる機会を通して県民は民意を示してきた。
 政府は国際社会の指摘に頰かむりせず、きちんと向き合うべきだ。県民の人権、自己決定権を踏みにじることは許されない。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-795585.html

国連が「沖縄への基地集中は差別」と日本政府に勧告! 沖縄の民意を無視し辺野古移設強行する安倍政権に国際社会もNO

2018-09-02 | ウチナー・沖縄
リテラ 2018.09.01
『戦う民意』(KADOKAWA)
 昨日8月31日、沖縄県が辺野古の埋め立て承認を撤回する通知書を沖縄防衛局に提出した。今月8日に死去した翁長雄志知事が7月に承認撤回の手続きに入ったことを発表していたが、これは翁長氏の遺志であると同時に、前回知事選で県民が翁長氏に託した「辺野古新基地反対」という意思だ。
 政府は撤回の執行停止を申し立てる方針だといい、沖縄の民意を踏みにじる政治姿勢をあらためる様子はまったくない。だが、こうした政府の姿勢に、国際社会が厳しい目を向けている。8月30日、国連の人種差別撤廃委員会は日本の人権状況と政府の取り組みをまとめ、勧告を公表。同委は米軍基地の問題を「沖縄への差別問題」「沖縄の人権問題」として取り上げたのだ。
 まず、今回の勧告では、同委や他の人権機関から琉球・沖縄の人びとを「先住民族」と認めて権利の保護するよう勧告を受けてきたにもかかわらず、政府がその勧告を受け入れていない状況への懸念を示した上で、こう続けている。
〈米軍基地の存在により、民間地域での米軍機の事故に関して琉球・沖縄の人びとが直面している課題のみならず、沖縄の女性に対する暴力の報告にも懸念している〉
〈当委員会は、女性を暴力から守ることを含め、琉球・沖縄の人びとに適切な安全と保護を確保し、加害者に対する適切な起訴と有罪判決が確実になされることを締約国が保証するよう勧告する〉(翻訳は編集部による)
 米軍機の事故や繰り返され続けている女性への暴力に対して、日本は適切に対応するように──。ご存じの通り、沖縄では米軍機の墜落事故をはじめ、小学校や保育園への落下物事故が相次いでいる。さらに2016年には米軍属の男による女性殺害・死体遺棄事件も起こった。だが、こうした事故・事件が発生しても、安倍政権はまったくと言っていいほど対応策を取ってこなかった。これを国連は問題視しているのだ。
 しかも、この勧告では、〈加害者に対する適切な起訴と有罪判決が確実になされることを締約国が保証する〉ことを求めている。これは殺人などの凶悪事件やヘリ墜落などの大事故が起こっても日米地位協定に阻まれて捜査の主導権すらもてない状況を指摘するもので、つまりは不平等極まりない日米地位協定の見直しに向けた取り組みをおこなうよう、日本政府に要求していると言っていい。
 そもそも、同委では2010年にも沖縄への米軍基地の集中について「現代的な形の人種差別」と認定、「沖縄における不均衡な米軍基地の集中が住民の経済的、社会的、文化的権利の享受を妨げている」と指摘し、適切な対策を取るよう勧告していた。だが、日本政府はこうした沖縄の状況に対する勧告に対してことごとく聞く耳をもたず、時に開き直って正当化してきた。
 実際、国連人権理事会の特別報告者であるデービッド・ケイ氏は昨年、辺野古の新基地建設反対運動をリードしてきた沖縄平和運動センター・山城博治議長が逮捕・長期拘留されたことについて「不均衡な重い罪を科している」「抗議行動を萎縮させる懸念がある」と指摘。ケイ氏を含む3名の専門家らは日本政府に懸念を示した文書を送っていたが、日本政府の回答は「適切に対応した」「主張は完全に間違っている」というふてぶてしいものだった。
 そして、政府は沖縄を無下にするだけでなく、沖縄の状況を世界に発信した翁長知事にも刃を向けた。
http://lite-ra.com/2018/09/post-4222.html

沖縄への基地集中は「人種差別」 国連が日本政府に勧告

2018-09-01 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2018年8月31日 09:56
 国連人種差別撤廃委員会は30日、対日審査の総括所見を発表した。日本政府に対し、沖縄の人々は「先住民族」だとして、その権利を保護するよう勧告した。米軍基地に起因する米軍機事故や女性に対する暴力について「沖縄の人々が直面している課題」と懸念を示した。その上で「女性を含む沖縄の人々の安全を守る対策を取る」「加害者が適切に告発、訴追されることを保証する」ことなどを求めた。同委員会が勧告で、差別の根拠として米軍基地問題を挙げたのは2010年以来。
 同委員会は10年、沖縄への米軍基地の集中について「現代的な形の人種差別」と認定し、差別を監視するために沖縄の人々の代表者と幅広く協議するよう勧告した。14年の前回勧告は基地問題に言及しなかったが、今回は再び言及した。
 今回の総括所見は、日本政府が沖縄の人々を先住民族と認めていないことに懸念を示した。「琉球(の人々)を先住民族として認め、その権利を守るための措置を強化する立場を再確認すること」を勧告した。
 総括所見は16、17の両日にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれた対日審査の結果を踏まえ、まとめられた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-794147.html

沖縄返還の交渉人描く 柳川強さん

2018-07-14 | ウチナー・沖縄
毎日新聞2018年7月12日 東京夕刊
 1960年代の沖縄返還交渉の最前線に立った実在の外交官、千葉一夫を描いた映画「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」が東京、沖縄など5都県で上映中だ。昨年NHKBSプレミアムで放送されたドラマの再編集で「最大の違いは音。ぜひ体感してほしい」と監督を務めたNHKディレクター、柳川強さん(54)は話す。
 取材のため、米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)前でタクシーを降りた途端、低空飛行でぐわーっと爆音を立てて戦闘機が現れた。「殺されるかと思った。その夜は寝られなかった」。映画では60年代のB52の資料映像を使用するなど、リアル感にこだわった。
 千葉は琉球政府主席の要望を受け、米側が拒む「核抜き本土並み」返還にこだわった。しかし、日米両政府は密約を結び、米軍基地縮小も沖縄より本土が優先された。物語は最後まであきらめない千葉の姿で幕を閉じる。「自分自身もそういう心を持ち続けたい」。柳川さんが映画に込めたメッセージだ。【上野央絵】
https://mainichi.jp/articles/20180712/dde/014/070/006000c

ジュゴン訴訟 民主主義に期待 実質審理、判事は熟考姿勢 「米裁量権」か「地元との協議」か

2018-07-09 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2018年7月8日 12:37
 「法の趣旨にのっとり、意思決定に地域住民との協議が必要であることを明確に説明できたと思う」
 絶滅危惧種ジュゴンを守るため、日米の環境保護団体が米国防総省を相手に名護市辺野古の新基地建設工事の差し止めを求めたジュゴン訴訟。2003年の提訴後、初めての実質審理となる差し戻し審の公開審理が6月28日、関係者が見守る中、米サンフランシスコ連邦地裁で開かれた。結審後、原告代理人のサラ・バート弁護士(環境法律保護団体アースジャスティス)はほっとした表情を見せ、手応えを語った。
■二重基準
 工事がジュゴンに与える影響について、国防総省が米国家歴史保存法(NHPA)に基づいて地元関係者と協議するなど「考慮する」手続きの要件を満たしていたかどうかが争点だ。
 原告団によると、米国外で適用される同法の402条について争う訴訟は史上初。国内で適用される106条と異なり、402条には手続きの過程における「協議」などの詳細は規定されていないが、双方とも事業が与える影響について「考慮する」手続きを定めている。このため原告団は「考慮する」内容として「協議」を402条にも適用すべきだと主張した。
 バート氏は「法の下、米政府は地域社会との協議が義務付けられている。例えば、政府がハワイの聖地に基地を造る際、『ハワイ先住民と話し合うつもりはないが、ハワイ大学の人類学者と協議する』と言っているようなものだ」と、国防総省の二重基準を指摘する。
 県や地域住民との協議が行われていない上、同省が有識者らに対して聞き取りを実施したジュゴンの文化的価値調査は基地建設の影響について触れていないと、手続きの不備を指摘した。
■重なる日米の姿勢
 これに対し、国防総省代理人のマーク・ハーグ弁護士は「日本政府や委託したコンサルタントを通じて地元関係者と協議した」「沖縄県教育委員会とも協議した」と、手続きの正当性を主張。402条の解釈は国防総省に裁量権があり、原告が要求する地域社会との協議は「要件」ではないと繰り返した。だが、エドワード・チェン判事に具体的な協議内容を質問されると、「日本政府との同盟関係があり、外交問題に関わる」と言葉を濁した。「同盟関係」を理由に、地域社会への説明を避ける姿は日本政府と重なった。
 チェン判事は15年2月、同訴訟を日米両政府の「政治的問題」と国防総省側の主張を受け入れ、訴えを棄却した経緯がある。だが、今回の審理は1時間半にわたり原告、被告双方に積極的に質問し、熟考する姿勢が見られた。
 国防総省による「裁量権」や「外交問題」の主張を認めるのか。それとも、新基地建設は「ジュゴンに悪影響を与えない」とする国防総省の現行手続きと結論を違法とみなし、米国内と同様の地域社会との協議を求めるのか。判例のない402条に対するチェン判事の判断が注目される。
 審理前の集会でマイクを握って「沖縄を返せ」を歌った原告の真喜志好一さんは「裁判所の敷地内でこうやって歌い、踊り、集会を開ける米国の民主主義に期待したい」と判決に望みを託している。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-757493.html

米海兵隊ネラー氏の「普天間」発言 根底に植民地政策の歴史 アメリカ有権者の抗議が必要

2018-07-03 | ウチナー・沖縄
沖縄タイムス 2018年7月2日 10:00
 自分の利益のために他者から奪い、その行為を正当化するために事実関係をねじ曲げる。「普天間飛行場の建設時の写真を見ると、数キロ内に人は住んでいなかった」とのネラー米海兵隊総司令官の発言を理解するには、アメリカという国が侵略と戦争で領土を拡大してきた植民地政策の歴史を知る必要がある。
 新たな土地を求めてヨーロッパから北米大陸に上陸したコロンブスらは、その地に住んでいたアメリカ先住民を武力で制圧し、土地を剥奪。東海岸では18世紀半ばまでに13植民地が形成された。
 植民地主義とは、国家の主権や領土を拡大し、他国を支配する政策や思考だ。13植民地は後に北米全土に拡大。米国は何十もの戦争に参加して軍事力で他国に干渉し、領土を広げ、大国となった。
 アメリカ先住民で元米連邦上院議員のベン・ナイトホース・キャンベル氏は「かつて米国の土地は1億人以上のアメリカ先住民が100%を統治していたが、現在ではわずか200万人が2%を統治しているにすぎない」と指摘。米国は合衆国憲法で「連邦政府、外国政府、州政府、先住民の部族政府」と四つの主権政府を認め、多くの先住民部族と平和条約を結んだが「これらは後に全て破棄された」と回顧。先住民族と入植者の間で争いが生じると、米政府は軍を派遣して先住民を制圧し、「紙上の約束にすぎない先住民との条約よりも、有権者を大事にした」と奪われた歴史を回顧している。(米国務省編さん資料)
 米政府のこうした手法は今も変わらない。普天間は、戦時中に住民を収容所に入れ、米軍が奪った土地に造った基地だ。しかし、都合の悪い事実を正当化するために「人は住んでいなかった」ことにする。ネラー氏の発言は、武力で領土を拡大してきたアメリカの植民地政策が反映されたものなのだ。
 宜野湾市議会は先月8日、全会一致でネラー氏への抗議決議案を可決した。しかし、沖縄だけが声を上げても、米政府は耳を傾けようとはしないだろう。それを変えるには、米軍内部やアメリカの有権者らの抗議が不可欠だ。
 アメリカには沖縄からの移民や沖縄での駐留経験を持つ元軍人や沖縄を愛する人々が大勢いる。米国の不正義を正すために立ち上がって抗議し、間違った歴史認識にノーを突き付けてほしい。さもなければ、惜しみなく沖縄を奪う行為が永遠に続くことになる。(平安名純代・米国特約記者)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/276052

協議有無巡り対立 原告「県や住民の声聞かず」 米ジュゴン訴訟

2018-07-02 | ウチナー・沖縄
琉球新報2018年6月30日 11:45
 【サンフランシスコ=座波幸代本紙特派員】米ジュゴン訴訟差し戻し審の法廷では張り詰めた雰囲気の中、エドワード・チェン判事がこれまでの申し立て書面による原告、被告それぞれの主張を確認しながら1時間半に渡り、双方に質問を投げ掛けた。
 環境法律保護団体アースジャスティスのサラ・バート弁護士は「国防総省は地域住民、沖縄県との協議を行っていない」と、新基地建設が沖縄のジュゴンに与える影響を同省が考慮していないと指摘。米国内の事例として、ハワイ先住民との協議が要件であると同様に「沖縄でも地域住民との協議が行われるべきだ」と主張した。
 国防総省側の弁護士2人は日本政府や関係機関と協議したと反論。チェン判事が「なぜ関係機関と協議したことを原告側に伝えたり、パブリックコメントを求めたりしなかったのか」と問うと、「日米関係に影響を及ぼす」とこれまでの主張を繰り返した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-749664.html

「そうだ、ウチナーもだ」 1枚のTシャツを見て反射的に出た言葉

2018-06-26 | ウチナー・沖縄
【てい子トゥーシーのユンタクハンタク52】
沖縄タイムス 2018年6月25日 16:35

沖縄の団体と国連での活動に参加した時に見たTシャツのデザイン
 写真の英語を右回りに直訳すると「私たちの土地、私たちの権利、私たちの未来、私たちの家、私たちのアイデンティティー」である。4月に米ニューヨークの国連で行われた「先住民族の問題シンポジウム」の期間中に、このTシャツを見つけ、1枚持ち帰った。ある先住民族の自己決定権、先住民族としての尊厳を主張している。
 イベント会場で、多くの書物や写真、絵画とともにテーブルにTシャツは並べられていた。赤いサーモンの刺し身に似たものが目に留まり、好奇心ワクワク近寄ってみた。
 シャツの後ろも少し違う英語の表現だが、訴えの内容は同じである。「世界中の我々先住民族の声を聞いてくれ。我々の土地、我々の権利、今こそ訴えているのだ」。文字を読み終わった瞬間、反射的に出た私の声は「イエス、ウチナー、トゥー」(そうだ、ウチナーもだ)であった。そして名護市辺野古の新基地工事現場が頭に浮かんだ。
 日本政府の沖縄への理不尽な圧力、不公平な対応、差別は今始まったことではない。 2016年10月のウチナーンチュ大会終了後、沖縄の友人たちと東村高江の様子を見に行った。見聞していた本土からの機動隊の行動を見たかった。ウチナーンチュ大会には7千人の海外ウチナーンチュたちが参加した。果たして何人が辺野古の当時の状況を把握し、さらに高江の状況を目撃しただろうか。あるいは聞いて知っていただろうか。郷土への思いは選択的なものだろうか。見ざる、聞かざる、言わざるでそのまま帰国したのだろうか。いくらかは認識(アウェアネス)して帰国しただろうか。ウチナーの権利の問題は国際的に認識させることが絶対に必要である、と昔から思っていた。 
 高江に到着するや否や、昔からの知人がマイクを持ってきた。状況に応じてからと現場を見ていた。第一印象は、沖縄の基地問題の具体的な現状、起こっていた実態を国連の大スクリーンで各国の国際人たちに見てほしいと思った。北部訓練場のゲート前、本土からの機動隊員が3メートル近くで監視する中、私はマイクを握って市民団体を励まし、国連で訴える重要性も話した。
 国連のことは1990年代前半から念頭にあった。沖縄の基地の過重負担は、もう政治問題だけではなく、人権・差別の問題だとの感情が、年月が重なるにつれて強くなっていった。当時、米国で30年間生活していて、人種差別と人権問題を感受するアンテナが張りつめていた。郡立精神保健センターでケースマネジャーとして、青少年のアイデンティティーや人権問題・権利擁護などに関するケースに対応する真っ最中だった。
 加害者たちが恐れるのは、事実内容が周囲に発覚されること。コントロールを失うことになるからである。だから、沖縄の問題は、ウチナー島だけでなく国際的に真の情報を流さねばならない。(てい子与那覇トゥーシー)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/272271

Hiraraさん、台湾版グラミー賞 先住民と共作、宮古島出身

2018-06-25 | ウチナー・沖縄
琉球新報2018年6月24日 10:29

琉装で金曲奨の授賞式に参加したHiraraさん=23日夜、台北市の台北アリーナ
 宮古島出身の歌手・Hiraraさんと、台湾の先住民族アミ族の音楽グループ「CMO樂團(がくだん)」が共同製作したアルバム「直美」が23日、台湾版グラミー賞と呼ばれている「第29回金曲奨(ゴールデン・メロディー・アワード)」の最優秀原住民語アルバム賞に選ばれた。同日夜、台北市にある台北アリーナで行われた授賞式に参加した。Hiraraさんは昨年、宮古島市城辺福里地区に伝わる古謡「アンナ(母)」をCMO樂團とコラボして、宮古島とアミ族の言葉を織り交ぜて歌い「直美」に収録した。
 Hiraraさんは受賞について「台湾のアミ族の文化と歴史は沖縄と共通している部分がある。古くから伝わる宮古の古謡を海外で紹介し、名誉ある賞をいただいて大変うれしく思う」と話した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-745216.html

ある琉球人の生涯(中) 日本統治時代の台湾 琉球人は「2等国民」

2018-06-20 | ウチナー・沖縄
西日本新聞 2018年06月18日 08時00分

人類館に「展示」された人たち(関西沖縄文庫提供)
 台湾の李樹全さん(96)が台湾が日本の支配下にあった当時に世話になった元台湾の公学校(現国民小学校)訓導(教員)石垣朝清さん=1961年に死去=は自身の家系を大切にしていた。
 手帳に挟まれていた手書きの家系図からもうかがえる。朝清さんが最後に暮らした長崎市の親族が保管していたその家系図には、「源河某」を起点に朝清さんの孫まで、7世代分が書き込まれている。源河某は、1808(文化5)年に石垣に赴任してきた琉球王国の役人とみられる。家系図には「宮良家」「大山家」といった女性の嫁ぎ先もつぶさに記されている。
 朝清さんが1915(大正4)年に、その名を石垣用法から朝清に変えた頃、彼は石垣島の小学校に訓導として勤めていた。島は貧しく、子どもたちは誰もがはだし。島ではコレラやマラリアの感染も珍しくなかった。
 一族には、朝清さんと同様に教員になった人が多く、医師や薬剤師もいた。「古風な立身出世を是とする家だった」。朝清さんの末弟の孫、桃塚薫さん(47)=東京=はそう振り返る。
 さらなる立身出世を目指したのか、朝清さんはその後、石垣島の西約100キロにある与那国島で訓導となり、1921年7月に依願退職すると、さらに西の台湾に向かった。日本統治下の台湾・台北は「第2の東京」とも呼ばれる都会だった。広い道の両側に、整然と商店が並び、カフェの店内には洋服姿の女性がほほえんでいた。
 □ □
 朝清さんは21年11月に「乙種公学校教諭」の免許を取得し、翌年に32歳で公学校の訓導になった。朝清さんの長崎にある墓を参った李さんを教えたのは、13年後の45歳の時だった。
 元は士族の家系だった朝清さんは台北で、出自に対する差別を目の当たりにした。日本人は1等国民、琉球人(沖縄県人)は2等国民、台湾人は3等国民-。石垣島では見えにくかった差別意識が、生活の中にあからさまに入り込んでいた。
 朝清さんが台湾で暮らしていた頃、台湾で生まれ育った宮里ミエ子さん(92)=沖縄県東村=は、当時を印象深く覚えている。
 小学生の頃、友人は沖縄県人を指し「あの人は沖縄の人。本当の日本人じゃないよ」と陰口をたたいた。高等女学校では教師が本籍地を尋ね、沖縄県人の級友は身を縮めて手を挙げていた。
 当時、沖縄差別は、日本全体を覆っていた。大阪では琉球人などを見せ物にする「人類館」差別事件も起きた。沖縄の新聞社・琉球新報は「台湾の生蕃(せいばん)や北海道のアイヌと同列に下等動物同様に見せ物として…」と報じ、「沖縄も日本だ」と訴えた。ただその表現には、台湾やアイヌと区別する別の意味の差別意識も潜んでいた。
 この事件を検証している「関西沖縄文庫」主宰の金城馨さんによると、当時は中止されることもなく5カ月近く展示された。差別事件として公に初めて取り上げられたのは戦後20年以上たってからだった。金城さんは「事件として正されてはおらず、その構図は現代にもつながっている」と指摘する。
 沖縄出身を理由に就職を断られ、昇進が遅れるといった事案も日常的にあり、差別から逃れるため、住んだこともない日本本土に、本籍を移し、沖縄出身と分からないようにする人も少なくなかった。
 朝清さんも24年、沖縄県から長崎県に転籍する。しかし、この転籍が終戦後の朝清さんの人生に大きく影響することとなる。
▼「人類館」事件 1903年に大阪であった第5回内国勧業博覧会の会場の外に、見せ物小屋「学術人類館」が作られ、民族衣装を着た琉球人、アイヌ(民族)、台湾高砂族(先住民)、アフリカ人などが「展示」された。「性質が荒々しいのでどんなことをするか分からないから笑ったりするな」という立て札もあった。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/culture/article/425476/

京大に琉球人など267体の遺骨返還求め提訴へ

2018-06-14 | ウチナー・沖縄
週刊金曜日2018年6月13日9:40AM土岐直彦|
戦前、人類学者らが沖縄の墓から持ち去った遺骨を保管している京都大学に対し、遺骨返還を求める訴えを今夏にも京都地裁に起こす動きが出てきた。琉球民族遺骨返還研究会の松島泰勝代表(龍谷大学教授)が5月20日、沖縄県内で開かれたこの問題に関するシンポジウム(琉球民族独立総合研究学会主催)で明らかにした。アイヌ民族関係の遺骨返還訴訟はあるが、琉球人遺骨では初めて。
同研究会が返還を求めるのは、昭和初期に沖縄県今帰仁村の百按司墓から採取されたとみられる26体。琉球王朝系列の按司(地方支配者)の代々の墓とされ、子孫や関係者、沖縄県内外に支援を求める集団訴訟にする構え。松島代表は「返還要求は先住民の自己決定権行使」とし、先住民の遺骨返還の権利を規定する「国連宣言」(2007年)に則って争うという。
百按司墓遺骨では、松島代表が17年8月、京大総長あてに遺骨返還の要望書提出と情報開示請求をしたが、京大は個別の問い合わせには応じないと返答。マスコミ取材も退ける対応をとってきた。
「遺骨」シンポは3人が登壇。松島代表は背景にあるのは「日本の植民地主義の問題だ」と指摘。国政調査権に基づき京大の保管状況を照会した照屋寛徳衆院議員(社民)は「プラスチック製の箱にご先祖の骨を収め、怒りがわいた」。『琉球新報』の宮城隆尋記者は「先住民族の人権を侵害し続けている」と捉えた。
奄美人の遺骨返還の最新の動きも報告された。鹿児島県奄美地方では今春、返還運動を開始。「京都大学収蔵の奄美人遺骨の返還を求める会」が遺骨を持ち去られた奄美大島、徳之島、喜界島で立ち上がり、5月18日付で国に早期返還の要望書、京大には返還要求書を送った。京大には3島計267体が保管されているとされ、3島の「求める会」を束ねる原井一郎事務局長は「琉球・アイヌ関係者と情報交換、共闘していく」と話す。
(土岐直彦・ジャーナリスト、2018年6月1日号)
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2018/06/13/antena-259/

佐藤優さん 「自分は沖縄人」と意識傾く /沖縄

2018-06-09 | ウチナー・沖縄
毎日新聞 2018年6月8日
 琉球新報連載「ウチナー評論」を10年にわたり書き続けている作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんが7日、琉球新報ホールで11日に催される記念講演会を前に本紙インタビューに応じた。執筆開始当初は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設もやむを得ないと考えていた佐藤さんだが、連載を重ねる中で「日本側の差別対応が明らかになるにつれ、自分が沖縄人であるという意識に傾いていった」と自身の心境の変化も振り返った。沖縄のアイデンティティーにとって重要となる琉球語の正書法の確立に取り組む考えを示した。 (聞き手 滝本匠)
 -10年連載を続けて自身に変化は。
 「変化は大きい。宮里昭也琉球新報社元会長から沖縄と向き合ってみたらと勧められてコラムは始まった。新聞連載は編集部と読者に支えられないと長く続かない。読者と一緒に歩いている」
 「実は当時は、辺野古移設は政府がやることでやむを得ないと思っていた。日本と沖縄との関係を正確に見ることができていなかった。自分の中にある沖縄人と日本人の複合アイデンティティーを見つめる中で『ウチナー評論』はとてもよかった。その中で自分の意識が『沖縄人である』ということに傾いていった」
 -沖縄人のアイデンティティーとは。
 「四つのカテゴリーがある。1番は完全な日本人。先住民族という主張は間違っており、差別なんてもはやないと思う人だ。2番目は10年前はマジョリティーだった沖縄系日本人。沖縄の文化や食事に愛着があるが普段は日本人だ沖縄人だなどとは考えない。沖縄への誤解に触れても聞き流す」
 「それが今、大きくなっているのが3番目の日本系沖縄人。基本は沖縄人で、日本全体のために沖縄が犠牲になるのは勘弁してくれと。究極的に日本人か沖縄人かを迫られると沖縄人を選択する。この象徴が翁長雄志知事だ。自民党県連幹事長時代はむしろ辺野古移設推進派で、日本全体のためには甘受しないといけないことがあるとの思いが強かった。だが沖縄に対する日本政府の無理解や差別対応に対し、名誉と尊厳のある沖縄人として対等の立場で加わるという気構えの人が増えている。その機関車の大きな役割を果たしているのが琉球新報だ」
 「4番目は琉球人。独立論にはくみしないが、沖縄の自己決定権を確立していくということにおいては考えは一緒だ」
 -アイデンティティーのほかのこだわりは。
 「教育だ。沖縄戦で生き残った母の経験は、自分で判断できる根拠は高等教育を受けたからだということだった。沖縄の教育水準は決して低くない。残りの人生は沖縄人としてのアイデンティティーに基点を置き、それを形にするのは教育だと思っている」
 「常に沖縄は政治のいろいろな嵐にさらされ、沖縄人同士が分断されてしまう。沖縄に分断を持ち込むような評論はしたくない。団結しなければならないんだと強く意識するようになっている」
 -今後の取り組みは。
 「琉球語の正書法の確立に取り組みたい。そこでは琉球新報に期待している。世界のウチナーンチュのことも考えると、第1書式はローマ字がいい。イスラエルや東欧をみると、自言語で基礎教育をきちんとやると多言語社会への対応が強くなる。大学入試改革でも沖縄では琉球史を科目に盛り込むこともいい。文化によって政治を包み込んでいくということだ」(琉球新報)
https://mainichi.jp/articles/20180608/rky/00m/010/004000c

『ヘイト・クライムと植民地主義』 他人事でない差別と憎悪

2018-06-04 | ウチナー・沖縄
琉球新報2018年6月3日 10:53
『ヘイト・クライムと植民地主義』木村朗、前田朗共編 三一書房・2484円
 本書によれば、ヘイト・クライム/ヘイト・スピーチとは「人種・民族等の属性に着目した差別とその煽動(せんどう)による犯罪」を指し、「前者はその暴力的側面、後者は言動による側面に着目した概念」である。歴史的な植民地主義をルーツとし、近年、世界的現象として、その激化が見られる。現代のグローバリゼーションのなかで貧富の格差が増大し、それによる「挫折感や挫折への恐怖」が下からのヘイトを生み、それが政府の上からのヘイトと呼応し合っているという。
 本書ではその日本的状況を取り上げる。執筆者の属性や立場性の問題の検証を前提に、「大和民族(和人、やまとんちゅ)と総称されることになる人々が植民地主義の主要な担い手」だとして、まず日本人自ら己と日本社会を問う。次に「在日朝鮮人、アイヌ、琉球に対する差別とヘイト」とそれへの抵抗を各当事者が報告する。
 私は本書を読みながら、被植民者側の在日朝鮮、アイヌ、琉球がつながるにはどうすればよいかを考えていた。なぜなら、1903年の人類館事件以来、琉球人は、共に差別・陳列された者達に対し、差別者・植民者に同化した眼差しを向け、「私はこの者達とはちがう」として、差別から逃れようとしてきた歴史があり、それはまだ克服されていないからである。
 本書において、この点から注目すべきは辛淑玉(しんすご)氏の「『ニュース女子』問題とは何か」である。在日朝鮮人女性である辛氏は、基地問題で琉球人に連帯し、日本人との橋渡し役も担おうとしたため、沖縄ヘイトを撒き散らすテレビ番組で個人名をあげられヘイト攻撃の的にされた。それ以後、日常生活もままならなくなるようなヘイトにさらされ、現在はドイツに亡命中だそうだ。身を守るために、生まれ育った土地を離れなければならなくなるほどに、辛氏を追いつめたものが植民地主義とジェンダーによる差別と憎悪である。この事態は他人事などでは決してない。辛氏が受けた侮辱は私達にも向けられている。
 (知念ウシ むぬかちゃー)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-731432.html

辺野古移設 基地問題、若者も意見を 県民投票求め署名

2018-05-26 | ウチナー・沖縄
毎日新聞2018年5月24日 14時10分
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画に対する賛否を問う県民投票に向け、学生や弁護士らでつくる「『辺野古』県民投票の会」が実施に必要な署名集めを23日からスタートさせた。「ウチナーンチュ(沖縄の人間)として、自分たちの島のことは自分たちで決めたい」。会のメンバーの一人で沖縄国際大職員の大城章乃さん(27)は、そんな思いで県民投票の実施を呼びかけている。
 那覇市生まれだが、高校時代の大半は父の転勤でシンガポールで暮らした。帰国して明治学院大に入学。米ロサンゼルスに1年間、交換留学していた時、沖縄にルーツを持つ各国の若者たちが集まる大会があった。「私よりも沖縄の文化を大切にしているウチナーンチュが海外にたくさんいることに驚いた」
 大学卒業後に沖縄に戻り、2015年に奨学金による人材育成プログラムでハワイ大大学院に入った。県人会メンバーらと交流する中で沖縄の歴史に関心を持ち、「ウチナーンチュとしての自分」を考えるようになった。
 古里では県民の反対を押し切って政府が辺野古移設を進めていた。一方、ハワイでも先住民の人たちが少人数ながらも街でプラカードを掲げ、米軍による土地使用などに抗議していた。自らの意見を堂々と主張する姿に「うらやましい」と思った。だが、沖縄に戻って同級生との集まりに出ると、自分も多くの若者と同じように基地や政治の話を出す勇気が出てこなかった。
 そんな時に誘われたのが県民投票を求める活動。「そんな大規模な運動が成功するの?」と最初は疑問に感じたが、「やってみるしかない」と今は思う。「政治や基地の問題を語るのは格好悪いことではないと同世代に思ってほしい」。さまざまな意見があり、県民投票が実現するかは不透明だ。それでも「基地のことで意見を言い合える。県民投票の運動をそんな沖縄の雰囲気づくりのきっかけにしたい」と考えている。【遠藤孝康】
https://mainichi.jp/articles/20180524/k00/00e/040/314000c