先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

紋別・処分場計画 NGO、国連で声明

2010-04-30 | アイヌ民族関連
(朝日新聞 2010年04月30日)
■アイヌ民族の権利尊重訴え
 アイヌ民族が伝統漁法の復活をめざす紋別市のモベツ川支流水源地帯に産業廃棄物処分場の建設が計画されている問題で、非政府組織(NGO)の市民外交センター(代表、上村英明・恵泉女学園大教授)は、日本政府と同市に地元アイヌ民族との十分な合意を得るよう勧告する声明を、ニューヨークの国連本部で先住民族問題特別報告者に提出した。国連で開催中の先住民族問題常設フォーラムで29日(現地時間28日)、アジアの先住民族団体の共同声明として発表された。
 この問題は、モベツ川支流域に民間業者が申請した産廃の埋め立て施設造成計画に対し、北海道アイヌ協会紋別支部(畠山敏支部長)などが一帯は「地域住民や子どもたちに開かれた、自然との共生の聖地だ」として反対している。市は既に計画を承認し、許可権限をもつ道が廃棄物問題に詳しい北大教授らで構成する専門委員会で審議中だが、委員の中に先住民族の代表や専門家はおらず、畠山支部長らはアイヌ代表の審議参加を求めている。
 声明は、国連先住民族権利宣言に基づくアイヌ民族の土地権・文化権・環境権などの尊重を求め、市当局が国際的に認められた地元先住民の「事前に十分な情報を得たうえでの自由な合意」を無視していると批判。市民外交センターの木村真希子・国連担当らは今後、国連のジェームズ・アナヤ特別報告者に日本政府や紋別市に事実関係の照会などで調査に入ることを働きかける。
(本田雅和、ニューヨーク・田中光)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001004300009

たばこ偽造、煙に巻く先住民 マールボロ、証拠集めもお手上げ

2010-04-30 | 先住民族関連
(sankeibiz 2010.4.30 05:00)
 よく晴れた2月のある朝、米ニューヨーク州クイーンズにある食料品雑貨店「サブリナ・ミニマート」に、調査員が踏み込んだ。商品棚にはインスタントめん、洗剤、豆の缶詰などに並び、たばこも置いてある。店員たちは落ち着かない様子だ。
 調査員らの正体は、米たばこ最大手アルトリア・グループに雇われた興信所の私立探偵。アルトリアの主力商品「マールボロ」の偽造品のほか、州の税当局の目をすり抜けようとする商品を探し出すのが目的だ。
 ブルームバーグ・ビジネスウイーク4月19日号のリポートによると、この店舗は、アルトリアの雇ったおとり調査員に対し、たばこの偽造品を過去1年で3回販売したという。
 ◆転売で利益3万ドル
 アルトリアはこの店舗を訴えたが、これは同社が過去10カ月間にニューヨーク州、ニュージャージー州で起こした訴訟35件のうちの一件にすぎない。
 20分調査したが、偽造品は見つからなかった。ミニマートのオーナー、ミア・マーナン氏は後日の電話取材で「法律は順守しており、在庫にあるのは正規の商品だけだ」と述べた。
 この調査を統括したのは、アルトリアでブランド信頼性を担当するマイケル・ソーンベグランド取締役。同取締役は「マールボロ30箱のうちのいくつかは、明らかにラベルが偽物だった」と説明する。ラベルから判断すると、疑わしい商品の一部は税率の低い州から運び込まれ、ニューヨーク州向け製品であるかのような税表示が施された可能性が高いという。
アルトリアは、こうした税金逃れの行為が正規価格でマールボロを販売する小売業者に損害を与えるとの懸念を表明している。ほとんどのたばこの宣伝が禁止されている現在、同社のマーケティング上、小売店との販売促進契約は重要だ。
 闇市場の取引により州の税収不足が悪化し、増税を招く可能性もある。税率が上がればたばこをやめようとする人も増えるだろう。そうなればアルトリアの収益が脅かされる。同社に税法を執行する権限はないため、不正の証拠を集めて司法当局に提出しているのだ。
 たばこの不法な持ち込みが活発化しているのは、一つにはニューヨーク州など22州が近年たばこの消費税の税率を上げたことが原因だ。そのうえ09年には、連邦政府のたばこ税が1箱39セント(約37円)から1ドル01セントに上がった。現在ニューヨーク州で売られているたばこは大体1箱10ドル前後で、10年前の2倍を超える。しかも、州当局はさらなる増税を視野に入れている。
 米アルコール・タバコ・火器および爆発物取締局の上級職員、クリサント・ペレス氏によれば、低税率のバージニア州で購入したマールボロを車1台に満載し、国道95号を北上してニューヨーク州で転売すれば、3万ドル以上の利益が出る。
◆NY州10億ドル減収
 ニューヨーク州の税当局も悩みを抱えている。ニューヨーク・コンビニエンスストア協会の09年の調査によれば、不正なたばこ取引のために同州当局は年間10億ドルの税収を失った。
 さらに、税当局にとっては先住民居住区も難しい存在だ。州西部バファローにあるセネカ族地区では、20年以上も非課税でたばこを販売している。
 アルトリアと州当局は、セネカ族が先住民以外に販売するたばこへの課税を主張したが、セネカ族側は18世紀に米政府と結んだ協定を理由にそれを拒んでいる。セネカ族地区で売られる非課税のたばこはインターネットでも販売されており、ビジネスの規模はかなり大きい。
 先住民の小売業者は、マールボロ1カートン(10箱)を50ドル程度で販売する。これをニューヨーク市に持ち込めばコンビニエンスストアで100ドルで売れるため、50ドルの利益が出る。
 セネカ族の指導者らは、転売目的の大量のたばこの持ち出しは許していないと主張。アルトリアが実施している調査について、少なくとも地元で作る格安のたばこを抑圧する目的があると断言した。
 セネカ族の経済は10億ドルの規模があり、たばこはカジノと並ぶ主要産業だ。1980年代前半からたばこ店を経営するセネカ族地区の首長、バリー・E.スナイダー氏は「われわれは独自の市場やブランドで、多くの事業を展開している。これは競争原理だ」と述べた。
◆ネット販売規制も
 アルトリアは、セネカ族のインターネット販売が、喫煙年齢に達しない若者がたばこを入手する手段になっている点を批判。05年以降、すべての米大手カード会社はインターネットのたばこ販売の取り扱いをやめている。アルトリアのロビー活動はさらに続き、米議会は3月、米国郵便公社のたばこの配送を禁止する法律を可決した。これらはどちらも、セネカ族のたばこのインターネット販売を規制する動きだ。
 アルトリアのソーンベグランド取締役は、同社を被害者だと形容する。同取締役は「セネカ族は実際にマールボロの客を奪っている。『マールボロが好きなら、こっちも気に入るはずだよ』と誘い、彼らの安いブランドに客を取り込んでいる。われわれが求めるのは公平な土俵。皆が同じルールで戦える場所だ」と訴えた。(ブルームバーグ Manette Byrnes)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100430/mcb1004300502005-n1.htm

オイルサンド地帯で暮らすカナダ先住民たち (2/2)

2010-04-30 | 先住民族関連
(ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版2010年4月号)
エマニュエル・ラウル特派員(Emmanuel Raoul) ジャーナリスト  訳:日本語版編集部

 急拡大した町は、この変化にどう対応しているのか。「あまりうまくできていない」とメリッサ・ブレイクは微笑みながら認めた。2004年に市長に選出された彼女は、世界最大級の行政区域ウッドバッファローの市政を担う。ところどころに採掘施設や工場があるほかは森に覆われた6万3000平方キロあまりの市域は、ほぼアイルランドの国土に匹敵する。フォートマクマレーはそこで唯一の市街地だ。「インフラ設備に関して、我々はこれほど急な成長に対応する準備ができていなかった」。年8%の人口増加によって、不動産価格は国内最高に押し上げられた。4寝室の家が62万ドル(5800万円強)もする。病気にはかからないほうがいい。住民1万人あたり医者は1.7人しかおらず、救急医は12時間で156人もの患者を診ることもあるからだ(10)。
 「私はこの町が嫌いだ。7回ここから離れたが、そのたびに戻ってきた。これだけ稼げる場所はほかにないからだ」と、とあるバーで若い男性が言った。この労働者は時給32ドル(約3000円)を稼いでいるが、これは彼の出身地ブリティッシュコロンビア州の最低賃金の4倍である。しかし、フォートマクマレーの住民の98%は、ここで定年後も過ごそうとは考えていない(11)。だから、石油産業が環境や先住民族に与える影響をあまり気に懸けない。
 あるチペワイアン族の家庭を訪れると、数世代にまたがる家族がテレビを見ながらピザと中華料理をほおばっている。全員が石油産業で働いた経験を持っているか、現在もそこで働いている。「学校に行き始めた時から、お膳立てができている」と若い女性が語る。「塗り絵やおもちゃ・・・。あれは洗脳だった」。「貧乏になりたくなかったら、彼らのところで働く以外の選択肢はない」と言うのは41歳のハーマンだ。サンコール社、シンクルード社、シェル社で重機の操作係として働いていた。「以前は、我々は生活のために猟をしていた。しかし今では、私は『ソービーズ・ボーイ』になってしまった(12)」。彼は一頃からだを壊していたが、仕事に復帰する準備をしている。「嫌だけど、戻らなくてはならない。キャンピングトレーラー用の土地に毎月1400ドル(約13万円)払わなくてはならないから」。フォートマッケイの部族に対しては全員が冷ややかだ。マックスはこう言って嘆く。「個人の成功という考え方が、わが民族を駄目にしてしまった。産業が我々を分裂させた」
 そのことは、アサバスカ部族会議を訪れた時にも見て取れた。この機関は地域の5つの先住民族およそ5000人を束ね、様々な助言やサービスを提供しているが、政治的権力はなく、各部族が自治権を持つ。議長のロイ・ヴァーミリオンは、さしあたりオイルサンドについてはコメントを控えた。「部族によって、異なる立場を取っている。環境についての懸念は共有しても、何ができるかは所によりけりだ。総じて難しい立場に置かれている。多くの先住民族と同様に、どの部族も『母なる自然』を守ろうとしているが、と同時に世界的な石油の需要があり、我々の地域はそれに応えることができる。我々はそのバランスを探っている」
 2003年、開発が地域に及ぼす影響に対処するために、5民族はオイルサンド産業および市・州・連邦の代表とパートナーシップを結んだ。これは失敗に終わった。ヴァーミリオンは次のように説明する。「当事者全員が達した合意はと言うと、協力をやめて、2010年3月にパートナーシップを解消することだった。今後は各民族が、それぞれのインダストリー・リレーション・コーポレーション(IRC)を通して、もっと直接的に関与することになる」
 IRCは、部族とオイルサンド産業の関係調整に携わる。フォートマクマレーの南方130キロに住む平原チペワイアン族の場合は、トニー・ボシュマンが責任者だ。「開発とは、我々には止めることのできない巨大な獣だ。我々の仕事は、先住民族が50年後も伝統を守りながらそこに留まれるように、この怪物と共生する手助けをすることだ」。ボシュマンとともに働くアングロサクソン系カナダ人、シャノン・クロウリーは次のように言う。「彼らは300年分の産業革命をあまりにも短期間でくぐり抜けなくてはならなかった。族長のヴァーン・ジャンヴィエが白人に初めて会ったのは35年前のことなのだ」
乏しい環境対策
 先住民コミュニティは、石油プロジェクトに包囲されている。ここのオイルサンドは露天掘りするには深すぎる位置にあるため、油層内回収技術を採用している。その最も一般的な方法はスチーム補助重力排油法(SAGD)と呼ばれるものだ。平行して掘った2本の坑井のうち、1本に高圧水蒸気を注入すると瀝青が液化するので、もう1本の坑井からこれを地表に汲み上げる。「持続可能な開発だ」と石油産業の代表者は真顔で言う。SAGD法は、露天掘りほどすさまじい破壊をもたらさないし、蒸気用には塩分混じりの水を使うことが増えているという理由からだ。
 連邦から補助金5500万ドル(51億円強)を得てアルバータ州で開発されたこの技術は、まだ実験段階に留まっている。2006年5月には、トタル社が進めるジョスリン計画の現場で、水蒸気のために地表で爆発が起こり、岩や木や瀝青が吹き飛び、20メートル大の穴が開いた。「SAGD法がもたらす影響については科学的な知識がまだまだ不足している」とボシュマンは嘆く。「地中で地層がどのようにつながり合っているかが分からない」。局地的な小地震と地盤沈下を引き起こすSAGD法は、カナダ最大の帯水層を汚染する可能性がある(13)。
 油層内回収技術の影響調査は、アルバータ州では一度も行われていない。州の規制機関は、鉱山事業の累積的影響評価を行わないまま、計画の95%を承認する。こうしてすでに調査のないまま、オイルサンド地帯14万平方キロのうち、半分の鉱区付与が済んでいる。「投資のリスクは非常に高い。先住民族の権利があるからだ。彼らはそれを認めさせるために闘うだろう」とボシュマンは警告する。
 ここから200キロ南方に住むビーバー湖クリー族は、1万6000件もの権利侵害があったとして州と連邦を訴えている。1982年に憲法に規定された先住民族の権利は、19世紀末に英国と交わした諸条約に由来する。先住民族は英国に広大な土地を譲渡するかわりに、そこでずっと伝統的な暮らしを続ける保証を得た。調印当時に州として存在していなかったアルバータ州は、条約の有効性を認めず、インディアンの意見を聞く義務はないと考えている。意見聴取の相手になっているのはオイルサンド産業だが、あくまで彼らのやり方でである。この部族の行政役、ジェラルド・ホイットフォードはファイルでいっぱいの2つの棚を指差す。「施設拡張に関するたった1件の計画に関するものだ。彼らはあれを送りつけてきて、2日後に電話で『何か質問はありますか』と訊いてきた。これが彼らの言う意見聴取だ」
 資料に裏づけられた信頼できる調査で定評のある環境団体、ペンビナ研究所の考えでは、先住民族と彼らの申し立てこそが自然保護の「最後の防衛線」である。この種の調査を州と連邦の側で請け負っているのは、産業界から資金提供された団体であり、大丈夫だという報告書を出すばかりで信用がおけない。水質管理を行うことになっている機関の地域水質モニタリング・プログラムは、独立専門家たちからは科学的な信頼性に欠けると酷評されている。この機関には、重油流出に匹敵するほどの毎年の被害が目に入っていない。開発の累積的影響に対処するはずの累積環境管理協会(CEMA)からは、エコロジストと先住民たちが脱退した。決定には全会一致が必要で、産業界がそれを妨害していたからだ。CEMAの無能ぶりを示す例がある。ある作業部会がウッドバッファロー市域の土地を最大40%保全する計画を策定するのに8年もかかったのだ。勧告が出された時には、大半の土地はすでに企業の手に渡っていた。
 技術への盲信と産業界への全面的信頼が、アルバータ州の主流をなす。「ここでは、企業は自らを律している」とアルバータ州環境局のプレストン・マキーカーンは説明する。「問題件数を報告しすぎるほどだ」。しかし、2008年4月にシンクルード社の沈殿池で1600羽の鳥が死んだ時、通報したのは匿名の人物だった。2006年に二酸化硫黄の雲がフォートマッケイを襲った時は、住民の大多数が白人の地区まで異臭が風に運ばれてようやく、発生源の施設が閉鎖された。この時、空気質観測所は何も感知しなかった。沈殿池からの有害物質流出については、これを数値化できる者がいない。一部で言われる1日あたり1100万リットルという数字は、「ほとんど何でもない」レベルだとマキーカーンは言う。
 アルバータのジャーナリスト、アンドリュー・ニキフォークによると、州の「第一の法律は石油政策」だ。原油価格が高騰するにつれ、民主主義が薄れゆく。39年来アルバータ州政を担うのは、天然ガス・石油ロビーと結託した保守派である。水資源とそれに依存する人々を守れと、連邦政府に複数の非政府組織(NGO)が迫っている。アサバスカ川からの取水量は年間4億4500万立方メートルにのぼり、300万人規模の都市の消費量に相当する(14)。オイルサンド産業はこの水の代金を払っているのだろうか。アルバータ州環境庁の代表者も石油産業の代表者も、意表を突かれた様子で「いいえ」と答えた。
 連邦政府では、ハーパー首相の背後にインディアンの最悪の敵、トム・フラナガンが控えている(15)。超保守のこの論客は、「ネイティブ」という呼称に異議を唱えている。ヨーロッパ人より数千年早く到着した移民でしかないというのだ。彼は土地に関する彼らの権利要求には根拠がないと結論し、先住民族の権利の廃止を主張する。先住民族の権利に関する国際連合宣言に署名しなかったカナダにおいて、もし彼の主張が実行に移されるなら、先住民族の起こしている裁判が根底から覆されることになるだろう。これらの裁判をフラナガンは非難すらしているのだ。石油産業を脅かし、環境テロリストの側について暴走する「おそれ」があると言って(16)。
(1) Yiqun Chen, << Cancer incidence in Fort Chipewyan, Alberta, 1995-2006 >>, Alberta Cancer Board, Edmonton, February 2009.
(2) オイルサンドとは、頁岩や砂と結びついて固まった粘度の高い瀝青であり、そこから原油が採れる。オイルサンドの開発は、最近まではコストがかさみ、複雑な工程を要するものだったが、原油価格の高騰と技術の進歩により採算が取れるようになった。日産140万バレル、つまりカナダの産油量の半分を占めており、2025年には80%に達するとみられる。
(3) フォートチペワイアンの住民は、600人のミキスー・クリー族、200人のアサバスカン・チペワイアン族(ディネ語)、200人の混血系、100人程度の非先住民系からなる。
(4) Hanneke Brooymans, << Cancer rates higher in communities near oil sands : Study >>, Canwest News Service, Edmonton, 6 February 2009.
(5) Kevin Timoney and Peter Lee, << Does the Alberta tar sands industry pollute ? The scientific evidence >>, The Open Conservation Biology Journal(無料・電子版の科学誌), 2009.
(6) 多環芳香族化合物には、発癌性のあるものが多い。
(7) Erin N. Kelly, Jeffrey W. Short, David W. Schindler, Peter V. Hodson, Mingsheng Ma, Alvin K. Kwan and Barbra L. Fortin, << Oil sands development contributes polycyclic aromatic compounds to the Athabasca river and its tributaries >>, Proceedings of the National Academy of Sciences, Washington, DC, 7 December 2009.
(8) 以下の金額はすべてカナダドルである。
(9) ミキスー・クリー族は、事前に意見を求められなかったことを理由に、彼らの土地を通過する道路計画に対して異議を申し立てた。2000年、カナダ最高裁判所は彼らの主張を認めた。
(10) Michel Sauve, << Canadian dispatches from medical fronts : Fort McMurray >>, Canadian Medical Association Journal, Ottawa, 3 July 2007.
(11) Andrew Nikiforuk, Tar Sands : Dirty Oil and the Future of a Continent, Greystone Books, Vancouver, 2008, p.42.
(12) ソービーズは、カナダ第2の食品スーパーチェーンである。
(13) Carolyn Campbell, << In situ tar sands extraction risks contaminating massive aquifers >>, Wild Land Advocates, Vol.16, No. 5, Calgary, October 2008.
(14) Danielle Droitsch, << Watered down : Overcoming federal inaction on the impact of oil sands development to water resources >>, Water Matters, Calgary, October 2009.
(15) トム・フラナガンは、2006年総選挙の勝利までハーパー首相の政治顧問を務めていた。首相の思想的な指南役とみられている。
(16) Tom Flanagan, << Resource industries and security. Issues in Northern Alberta >>, Canadian Defence and Foreign Affairs Institute, Calgary, June 2009.

All rights reserved, 2010, Le Monde diplomatique + Okabayashi Yuko + Imamura Ritsuko + Saito Kagumi

http://www.diplo.jp/articles10/1004-2.html

オイルサンド地帯で暮らすカナダ先住民たち(1/2)

2010-04-30 | 先住民族関連
(ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版2010年4月号)
エマニュエル・ラウル特派員(Emmanuel Raoul) ジャーナリスト  訳:日本語版編集部

 税制上の優遇、規制の欠如、甘い環境政策。カナダ・アルバータ州の保守政権は、連邦政府の支援のもと、州北部を「汚ない原油」の大型販売所に変えてしまった。利益を得たのは多国籍企業と隣国アメリカ、犠牲になったのは極北の森林(タイガ)、そして先住民族である。[フランス語版編集部]
« 原文 »:http://www.monde-diplomatique.fr/2010/04/RAOUL/18996
 アルバータ州都エドモントンの700キロ北にあるフォートチペワイアンまで、12月中旬から3月中旬にかけては、凍結した5つの河川を渡っていく「氷の道」が一本だけ開通する。冬季以外は、カナダ西部のこの地方まで行くには、小型飛行機に乗らなくてはなくてはならない。ここ「フォートチップ」は、1788年に毛皮交易の商館が設けられ、アルバータ初の英国植民地となった場所だ。アサバスカ湖と緑豊かな島々を臨む風光に恵まれるが、唯一のホテルは何年も前から売りに出されている。観光業が軌道に乗ったためしはない。ここまで足を運ぶジャーナリストのほとんどは、景色の美しさや歴史的意義ではなく、住民の発癌率の異様な高さを取材に来る。州平均より30%も高いのだ(1)。最も疑わしい原因として多くの人が挙げるのは、230キロ上流の区域である。そこでは蛇行するアサバスカ川の両岸に、原油産業の広大な露天掘り鉱床と、130平方キロもの大きさの沈殿池が広がっている。
 ここで展開されているのは、現代最大規模のブラック・ゴールド・ラッシュである。埋蔵量世界第2位、1700億バレル以上にのぼる石油資源が、フランス国土の4分の1の広さにわたり、タイガの下に眠っている。オイルサンドだ(2)。その抽出と加工には、とんでもない量の水が必要で(石油1バレルに対して5バレルの水)、環境に取り返しのつかない被害を与えている。
 「50年前は、集落で年に1人か2人の人が死ねば多いほうだったのに、2009年は4月だけで7人を埋葬した。ここで何が起きているのか」。くじのスクラッチを削りながら、アレク・ブルノはあきらめ顔で続ける。「これから数十年後、若い世代に何が残されていることやら。我々は大地とともに生きる民族なのに、すべてが消え去ろうとしている」。くじを片づける。大当たりはまたの機会におあずけだ。このアサバスカン・チペワイアン族(3)のインディアンの「古老」は、石油産業が設けた審議会の委員だが、何の期待もしていない。「我々のところに来る前に、すでに認可を得ているのだ。我々には彼らを止めることができない。できるのは、環境への被害を抑え、下流に暮らす我々のリスクを最小限に留めるよう、やり方を変えさせようとすることだけだ」
 フォートチペワイアンでは10年ほど前から、石油の味がする奇形の魚が獲れるようになった。地元の医者のところには、胆管癌という珍しい癌の患者が何人も来るようになった。発症率は通常なら10万人に1人、ここの住民はわずか1000人ほどでしかない。2006年春、ジョン・オコナー医師は、石油産業に原因がある可能性があることを公言した。これは彼にとって悪い結果を招いた。「専門家らしからぬ態度」によって「根拠のない不安」をかきたてたとして、連邦政府の保健省から提訴されたのだ。打ちのめされたオコナーは、2007年にこの地を去った。
 アルバータ州保健局は数年にわたる否認の後、発癌率の高さを2009年初頭に認めた。しかし「少ない件数(期待値39に対して実数51)に基づく」結果にすぎないため「危惧する理由はない(4)」と結論づけた。この調査は病因については明言せず、「偶然あるいは診断精度の向上、生活習慣や環境の変化」が考えられるとした。晴れて無実となったオコナー医師は、2009年11月に地元に戻った。「数年前から『フォートチップ』が求めてきた注意喚起という私の目的は果たされた。オイルサンドが癌の原因だとは言っていない。私は問題を提起しているのだ」
 癌の要因は多岐にわたるため、原因を1つに絞り込むことは不可能に近い。「むしろ、大気や水、魚や動物に含まれる有害物質のレベルが、健康に影響するほど高いかを問うべきだ」とケヴィン・ティモニー医師は説明する。『フォートチップ』のコミュニティから汚染調査を依頼された彼は、一部の魚に含まれる水銀量が通常の10倍から50倍であること、鉱床の下流には上流よりもはるかに大量の炭化水素が含まれることを確認した(5)。
 ところどころの砂州にオイルサンドが露出している以上、川の水に含まれる炭化水素や水銀は自然放出によるというものだ、という主張を保健当局は堅持する。この点を確認するために、著名な研究者らが調査チームを組んだ。2009年12月6日、フォートチペワイアンに赴いた彼らは、そこで結論を公表した。石油産業は多環芳香族化合物(6)を大気中に放出することで、重油流出事故1件に匹敵する汚染を毎年引き起こしているのだ(7)。原油精製の前には、オイルサンドから瀝青(ビチューメン)を抽出し、重油に加工する工程が欠かせない。それを行う改質プラントから半径50キロの地域の雪に、抽出後の瀝青が混じっているのが確認された。アサバスカ川とその支流では、多環芳香族化合物の濃度が基準値の10倍から50倍に達している。これが魚の奇形の原因だろう。妊婦と子供は魚を週に一度以上は食べないようにと勧告された。しかし、インディアンの伝統的な食生活は漁業と狩猟に由来する。
クリスマスの七面鳥
 「この種の珍しい癌は、細菌戦のようなものだ」と、チェ・ゲバラの肖像付きキャップを頭に載せたマイク・メルクルディは言い放った。「わが民族が病気に殺されるまま放置しておくのは、集団虐殺にも等しいことだ」。壁には彼の座右の銘、「We resist colonization(我々は植民地化に抵抗する)」と書かれたポスターが張られている。メルクルディは高校を終えるとすぐに採掘場で働き始め、超大型トラックの運転手として月5000カナダドル(約47万円)を稼いでいた(8)。「おば、おじ、それから27歳の友人が癌で亡くなった時、『お前の仕事が彼らを殺したんだ』という思いがよぎった。私はトラックを降り、辞表を出した」。そして2007年2月に、自分の部族であるアサバスカン・チペワイアン族に雇われた。「いずれ、ここでの生活は不可能になるだろうと思った。だから、産業開発以前の暮らしがどのようなものだったかを将来世代に教えるために、古老の伝統的な知恵を収集しておく必要があった。それから、こんなふうに思った。『わが部族とこの大地が破壊されるのを食い止めるにはどうしたらいいのか。オイルサンド開発を止めなくてはならない』と」。それ以来、メルクルディは全国各地で講演しては、このメッセージを繰り返し発している。
 彼が力強く語り続けるのと並行して、部族は法的手段に訴え出た。伝統的墓地を取り囲む土地を企業に貸し渡したアルバータ州を提訴したのだ。「政府には我々の意見を聞く義務がある。過去の判例で確立されていることだ」と部族の行政役であるジョン・リグニーは説明する(9)。「申し立ては受け入れられなかったが、我々は控訴するし、最高裁判所まで争う準備ができている。これは、大変な闘いになるだろう。まるで少年ダヴィデと巨人ゴリアテの物語だ。我々にはまるでカネがない・・・」
 何十億ドルもの資金を持ち、州政府と連邦政府の支持を得ている石油産業に対しては、手出しができないように思える。社会的な平穏をカネで買うため、莫大な利益の中からはした金をばら撒いている企業もある。シンクルード社が青年センターの設備に50万ドル(約470万円)ほど出したのもそういうわけだ。2009年11月のある日、同社はチペワイアン族の人々を宴会場に招いてクリスマスディナーを振る舞った。かつての族長アーチー・シプリアンは、企業は気前が良いと弁護する。「シンクルードは、補助金を出したり雇用を創出したり、コミュニティのためにいろいろやってくれている。事業はずっと続くのだから、折り合いをつけて暮らすことを学んだほうがいい」。パーティーの最後に、どの家族にも七面鳥が、子供たちにはチョコレートが配られた。シンクルード社のスティーヴン・ゴーデは楽しそうに説明する。「私の仕事の中で最も気持ちの良い一面だ。先住民族の我々に対する態度が一様でないことは事実だが、我々は彼らが必要だし、彼らのコミュニティが我々とともに発展することを望んでいる。我々は彼らに研修機会と雇用を提供している。事実、従業員の8%から10%は先住民だ」
 メルクルディはと言えば、ちょっと覗いただけで立ち去った。七面鳥の詰め物のように丸め込まれるのはご免だからだ。「シンクルードの幹部が気にしているのは、何よりもまず企業イメージだ。彼らは自分たちが行っている悪事をよく分かっているから、罪の意識を軽くするために、世界に向かってこう言うのだ。この村は消滅の途上にあるが、住民たちは七面鳥を食べてとても満足している」
 シンクルード社は1992年以来、先住民の会社に総額12億ドル(1100億円強)の下請け仕事を回したと言う。僻地のフォートチペワイアンに進出する企業は少ない。しかし、アサバスカ川の上流のフォートマッケイまで行くと、状況はまったく異なる。半径30キロ圏に6つの採掘場があり、集落の周りには沼や森にかわって殺風景な灰色の砂地が広がる。有害廃液で満たされた7億2000万立方メートルもの沈殿池では、重油にまみれた野鳥が永遠の眠りにつく。硫黄の色をした丘のかたわらで、工場が炎と煤煙を吐き出している。「難しい選択だ」と族長のジム・ブシェは認める。「しかし我々は、あり得る可能性の中からコミュニティが最大限の利益を引き出す力を伸ばそうと努めているのだ」
 100%先住民資本の企業連合フォートマッケイ・グループ・オヴ・カンパニーズは、オイルサンド産業への様々なサービスの提供により、2007年には年商8500万ドル(約80億円)を上げた。同社はシェル社とも、33平方キロにわたるオイルサンドの共同開発契約を交わした。住民は工場の排気にも石油臭にも慣れた。失業率は5%未満、医院や青年センター、170戸の新築住宅が建てられたと、族長はオイルサンド事業のメリットを讃える。
 役人に取材を申し込んでも応じてはくれない。だが、フォートマッケイの古老の一人、セライナ・ハープがアサバスカ川沿いの自宅に我々を迎え入れてくれた。71歳の彼女は、失われた世界のことを悲しみをこめて語った。「私は生まれてからずっと、この川の水を飲んでいた。でも、工場が建ってからはできなくなった。水は茶色くなった。飲めなくなったことは科学者でなくても分かる。だからボトル入りの水を買わざるを得ない」。ディネ語で熊を意味するムスクワという通り名を持つエド・クーパーが、500ミリリットル入りのボトルを振り上げる。「これが最寄りの店で2ドル(約190円)もするんだ。水にしては高くないかい?」
 何年か前、ハープはサンコール社とシンクルード社の代表者に「あなたたちが水に毒を入れたんだから、我々に水をよこすべきだ」と詰め寄った。かたわらの夫が言う。それ以来「彼らは毎月2回ずつ水を無料で配っている。だが、古老たちに対してだけだ。他の人たちはお金を払わなくてはならない」。ヘラジカの革とビーバーの毛皮で作った手製のモカシン靴をハープが出してきた。「私はフォートマッケイで最後の縫い手になってしまった。我々の文化はすべて消え、伝統的な生活様式もなくなった。もう終わりだ」
「産業が我々を分裂させた」
 伝統的な生活様式が何に成り代わったかを見るには、ここから45キロ南に行けばいい。大小のトラックがひしめき合う高速道路63号線の先がフォートマクマレーだ。タイガの真っ只中に、西洋世界のショーウィンドーがある。通りを曲がるたびにスーパーマーケット、ショッピングセンター、ファストフード店、酒屋が現れ、カジノ、ストリップバー、大量のドラッグ、顔をこわばらせたホームレスも目につく。昔は毛皮猟師と木こりの村で、「毛皮工場」とあだ名されてきた町だ。それが今では「フォートマク『マネー』」と化し、石油の臭いにカネの臭いをかぎつけた大量の若者が働きに来る。オイルサンド・ラッシュ以来、住民数は1994年の3万4000人から2009年の10万1000人へと3倍に増えた。
http://www.diplo.jp/articles10/1004-2.html

【春の叙勲】横浜市の佐藤さとるさん(82)旭日小綬章 児童文学作家

2010-04-30 | アイヌ民族関連
(MSN産経ニュース 2010.4.29 19:52)
 昭和34年、身長3センチほどの小さな人々の織りなすファンタジーで人気の高い「コロボックル物語」シリーズ第1巻「だれも知らない小さな国」を出版した。以来、児童文学を中心に200冊近くの本を書き続けてきた。
 児童文学の道に進んだきっかけは、戦時中の学生時代にさかのぼる。「娯楽が少ない中でも本を読めば、違う世界に飛び込んでいけた。学校帰りに図書館に寄って、手当たり次第に読んだが、児童文学が一番面白かった」と振り返る。
 疎開で引っ越した北海道で過ごしていた終戦直後、「妖精が出てくるようなファンタジー小説が日本にはない。何とか自分で書いてみよう」。そう思い立ち、アイヌ民族に伝わる神話や、10歳まで過ごした横須賀の山で遊んだ思い出などを盛り込み、およそ10年かけて「だれも知らない小さな国」を完成させた。
 それを皮切りに、「コロボックル物語」シリーズのほか、おばあさんの編み物が空を飛ぶ「おばあさんの飛行機」など世代を超えて読み継がれる多くの作品を世に送り出し、高い評価を受けてきた。
 これまでの歩みを「自分が読みたいと思うものを、書いてきただけ」と優しい表情で話すが、「執筆中は本当に苦しい。こんなつらい思いをしてまで、どうして書いているんだろうと思うこともあった」と打ち明ける。それでも、ひたすら書き続けたのは「想像することの大切さを伝えたい」との思いからだ
「飛行機も、空を飛びたいと思う人がいなければ発明されなかったように、想像する力がないと物事が進んでいかない。心の中にあるものを見えるようにして、大切な想像力を養うのが、ファンタジーあふれる児童文学だと思う」。こう力強く締めくくった。(山田泰弘)
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/kanagawa/100429/kng1004291953003-n1.htm

白老・竹浦中生が修学旅行先の仙台で地元産品をPR

2010-04-30 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2010年4月29日(木)朝刊】
 白老の食材、1時間20分で完売―。白老・竹浦中学校(福岡俊文校長)の3年生14人がこのほど、修学旅行先の歴史姉妹都市・仙台市で「白老PR大作戦」を展開、虎杖浜タラコや白老牛を販売したほか、市長や市議会議長に面会して白老をPRした。
 仙台市秋保温泉で、「白老名産市場」と銘打ち、虎杖浜タラコ、白老牛ステーキジャーキー、しょうゆやみそであえたギョウジャニンニク、サケの加工品を販売、試食用の白老牛ハンバーグ50人分を振る舞った。
 アイヌ民族博物館から借りた法被を着た生徒たちは円陣を組んで「売るぞ」と気合を入れた。道路沿いに立ち、ドライバーに立ち寄ってくれるよう呼び込みをしたり、「『日本一のタラコだ』と町長が言っていました」「ギョウジャニンニクはマヨネーズをかけるとおいしいです」と大きな声でアピール。「まず食べてください。肉汁が出ますよ」と試食をすすめる生徒たち。
 目標にしていた「2時間で完売」を40分上回る成果に、人見友唯さんは「できるかと不安でしたが、白老のことをよく知ってもらって良かった」と振り返る。
 14人は市役所を訪れ市長や教育長、市議会議長に白老の地場産品をPR。奥山恵美子市長からの「せっかくだから、仙台と白老の違いをどう感じたか言ってみて」と“想定外”のリクエストに、全員が感じたことを率直に発表することができた。
 修学旅行実行委員長の成田祥史君は「みんな二回りも三回りも成長したと思う」と、杜の都での成果を語った。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/04/29/20100429m_08.html

阿寒湖温泉アイヌシアター、民間への無償貸与も

2010-04-30 | アイヌ民族関連
(釧路新聞 2010年04月29日)
 釧路市は28日、「阿寒湖温泉アイヌシアター(仮称)」の運営収支概算推計を市議会に報告した。オープンする2012年から21年まで10年間の収入や支出などを推計したもので、このうち施設の運営管理形態では、従来考えられていた指定管理者だけでなく、運営者の自主性を尊重するため無償貸与も可能ということが示された。
http://www.news-kushiro.jp/news/20100429/201004292.html

教育:「文化普及に貢献」 アイヌ出身の北原さん北大准教授に

2010-04-29 | アイヌ民族関連
(毎日新聞 2010年4月29日 1時26分)
 北海道大に今春、アイヌ民族出身の北原次郎太准教授(34)が就任した。同大のアイヌ民族出身の教員は、アイヌ言語学者として知られる知里真志保教授(1909~61)以来2人目。北原さんは「日本人が日本文化を研究するように、アイヌ自らが自分たちの文化を研究するのはごく自然なこと。文化の普及に貢献していきたい」と話している。
 北原さんは東京生まれ。サハリン出身のアイヌの祖母がおり、小学生時代から関東ウタリ会のアイヌ語教室に通うなど、アイヌ文化に強い関心を持ってきた。千葉大大学院で「北方民族の口承文芸」を学び、05年4月に白老町のアイヌ民族博物館学芸員に採用された。イナウ(木幣)や楽器のトンコリ(五弦琴)などから、宗教観や精神世界などアイヌ文化の調査・研究を続けてきた。
 北大ではアイヌ・先住民研究センター准教授となり、1、2年対象の全学共通科目「アイヌ語を通じて文化を学ぶ」を講義。研究面では、北大植物園(札幌市中央区)の北方民族資料室に保管されているイオマンテに使われた約20種類の祭壇などの文化資料の整理を通して、アイヌ文化の復元方法の確立を目指している。
 また私的な活動として、昨年9月にユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に記載されたアイヌ古式舞踊の普及を目指し、20代のアイヌの若者を中心としたグループ「チームニカオプ」を結成。道内各地で違う古式舞踊の復元と公演活動の先頭に立っている。北原さんは「(過去には)アイヌが自分たちの文化・歴史を学びにくい環境があったから、苦しい立場に追い込まれた面もある。自らの手で文化を担う世代を育てたい」と力を込めた。【千々部一好】
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20100429hog00m040002000c.html

【白老】上海万博にアイヌ文化ブース

2010-04-29 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報社 2010年 4/28)
 白老町のアイヌ文化海外プロモーション実行委員会(会長・飴谷長蔵町長)が27日、町役場で開かれた。中国・上海万博への出演を報告、5月にはソウルでの観光イベントに参加するなど、アジア圏からの誘客に力を入れることを確認した。
 実行委は、町、アイヌ民族博物館、白老観光協会がメンバー。まず、上海万博への準備状況が報告された。これによると、9月3~6日のイベント「北海道の日」に、アイヌ民族博物館などが出演、会場にアイヌ文化単独のPRブースを設置する。3、4日に、ユネスコ世界無形文化遺産「アイヌ古式舞踊」のステージを5回予定している。
 5月6~10日の日程で、ソウル市に訪問団を派遣する。飴谷町長を団長とする18人。海外の文化を紹介する「ソウル・フレンドシップ・フェア」(8、9日)に北海道から唯一の代表として参加し、古式舞踊を披露する。現地の大手旅行3社への営業活動も行う。
 アイヌ民族博物館に2009年度6万6238人の外国人が訪れている。韓国人観光客が3万4646人を占め、中国人(4268人)も3番目に多い。
http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10042801.html

日中韓環境相会合 支笏湖小の太鼓で歓迎 初日の日程固まる

2010-04-29 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 04/28 14:24)
 【支笏湖畔】5月22、23日に千歳、苫小牧両市で開かれる第12回日中韓3カ国環境相会合の初日の日程が固まった。会場となる「しこつ湖鶴雅リゾートスパ水の謌(うた)」(千歳市支笏湖温泉)では、支笏湖小児童の太鼓演奏や千歳在住のアイヌ民族による古式舞踊の披露などを行い、市民の手で出席者を歓迎する。関係者の準備も進んでいる。
 市などによると、22日は昼すぎに高橋はるみ知事や山口幸太郎市長らが水の謌玄関で、歓迎セレモニーを行う予定。その場で、支笏湖小児童のチーム「支笏湖国際太鼓ジュニア」が太鼓を演奏する。
 その後、日韓、日中、中韓の2カ国会合を開き、支笏湖ビジターセンター視察や記念植樹も計画。環境省主催の夕食会では、北海道アイヌ協会千歳支部(中村吉雄支部長)が古式舞踊ウポポ(座り歌)、ホリッパ(輪踊り)などを披露する。
 水の謌には3カ国で計50~60人が宿泊。各環境相は特別室(1泊5万5千円)を使う。食事のメニュー決定や館内への千歳観光PRブースの設置など、関係者が打ち合わせを進行中。山田勝晴支配人は「会合開催は大変名誉。総力を挙げ、成功させたい」と話す。
 市役所庁舎では27日に歓迎横断幕が掲げられ、5月10~20日には市内企業・団体の環境への取り組みを紹介するパネル展も開く。市市民協働推進課の島倉弘行課長は「市民が地球の環境問題を考える一つのきっかけにしたい」と話している。
 日中韓環境相会合最終日の23日は苫小牧で全体会合が開かれる予定。(石川泰士)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/228570.html

■ 白老のアイヌ古式舞踊が韓国・ソウル市で公演へ

2010-04-29 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2010年4月28日(水)朝刊】
 飴谷長蔵白老町長を団長にアイヌ民族博物館職員ら総勢18人の「北海道文化公演訪問団」は5月6日から10日まで韓国・ソウル市を訪問、ユネスコの無形文化遺産に登録されたアイヌ古式舞踊を披露するほか、旅行会社などを訪れ、白老観光をPRする。
 ソウル市との友好提携を目指す道が白老町のアイヌ古式舞踊に白羽の矢を立て、ソウル市訪問を要請。副知事は高橋はるみ知事の親書を市長に手渡すことになっている。
 「訪問団」は、アイヌ民族博物館13人のほか役場、町議会、JTB北海道、道の関係者ら。この4月に同博物館に採用された韓国の朴炳宰さんが通訳として参加する。
 27日に開かれたアイヌ文化海外プロモーション実行委員会(委員長・飴谷町長)で詳細が確認された。席上、目時廣行副町長は「アイヌ文化を世界に発信する絶好の機会」と期待を寄せた。
 古式舞踊は、ソウル市で期間中開催される「フレンドシップフェア」会場で公演する。市長への表敬訪問や旅行会社3社へのプロモーション活動も予定している。
 同博物館の韓国からの入場者は21年度、約3万5千人で全体入場者の34%を占めた。今年9月に中国上海万博で古式舞踊を披露する予定で、同実行委は平成22年度の海外プロモーションのターゲットを中国と韓国に設定している。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/04/28/20100428m_08.html

公募の新事務局長に辞令/阿寒観光協会

2010-04-28 | アイヌ民族関連
(釧路新聞 2010年04月27日)
  NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構(大西雅之理事長)は公募で選出した新事務局長、土屋泰博さん(41)の辞令交付式を26日、釧路市阿寒町の阿寒湖まりむ館で行った。土屋さんに辞令を手渡した大西理事長は「阿寒湖温泉地区は、ピーク時に比べると観光客入り込み数が落ちているものの、アイヌ文化とマリモ、大自然に恵まれ潜在能力は高い。事務局長としての観光推進に大きな期待を持っている」と激励。土屋さんは「まちづくりは人づくり。阿寒湖温泉地区の一員として頑張りたい」と力強く誓った。
http://www.news-kushiro.jp/news/20100427/201004276.html

支笏湖で歓迎セレモニー 5月に日中韓環境大臣会合

2010-04-28 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報社 2010年4/27)
 日本、中国、韓国3カ国環境大臣会合を迎える千歳市の歓迎行事が固まった。大臣らが宿泊する支笏湖で歓迎セレモニー。市民向けパネル展も計画している。
 環境大臣会合は大気、海洋、自然環境を共有する3カ国が1999年から毎年、持ち回りで開いている。12回目は日本開催(5月22、23日)となり、会場は千歳市と苫小牧市に決まった。22日は、しこつ湖鶴雅リゾートスパ水の謌(うた)に宿泊して2カ国間会談。環境省主催の夕食会、支笏湖ビジターセンター視察も予定されている。23日は3カ国大臣会合で、苫小牧市内のホテルニドムが会場になる。
 初日の22日、一行を「水の謌」に高橋知事と山口千歳市長が出迎える。地元支笏湖小学校児童で編成する「支笏湖国際太鼓ジュニア」が歓迎の演奏をし、夕食会では、北海道アイヌ協会千歳支部と千歳アイヌ文化伝承保存会によるアイヌ文化紹介と古式舞踊を披露する。
 市役所市民ロビーに歓迎横断幕を掲示し、開催記念の環境パネル展(5月10~20日)を開いて環境大臣会合を、市民にアピールする。
 市は、千歳国際交流協会を通じて事業を進める考え。担当する市民協働推進課は「参加者を温かく迎えするとともに千歳を知っていただくよい機会。事業の詳細は環境省、道と協議を進めていく」と話している。
http://www.tomamin.co.jp/2010c/c10042701.html

「核廃絶」 私の使命 県原水協・伊谷理事長 NPT会議合わせ訪米

2010-04-26 | 先住民族関連
(読売新聞2010年4月26日 )
 5月3日から米・ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ、県内からも核兵器廃絶運動に取り組む県原水協理事長の伊谷周一さん(81)ら3人が近く訪米し、国連本部前でのデモ行進などで核兵器のない世界の実現を訴える。オバマ米大統領が昨年、プラハ演説で同じ理想を掲げ、ノーベル平和賞を受賞後、初めて開かれる同会議。伊谷さんは「年を取り、海外での活動はこれが最後になるかもしれない。核廃絶の動きを精いっぱい後押したい」と意気込んでいる。
 伊谷さんらは、原水爆禁止日本協議会が派遣する「NPT要請団」(約1500人)に参加。核廃絶を求める国内約650万人分の署名を会議に提出するほか、アメリカや各国の平和団体と交流もする。
 伊谷さんは陸軍経理学校受験のために訪れた広島市で被爆。戦後は鳥取市内で貸衣装店を営みながら、国内外で被爆証言を重ね、2006年からは全国に分灯された「原爆の火」の保存状況の調査も進めてきた。
 5月2日にニューヨーク中心部で各国の平和団体が行うデモ行進には、「しゃんしゃん傘」のミニチュアを手に加わる。傘踊りは雨ごいが起源。伊谷さんは「核戦争の火種を消す雨を呼ぶ傘」として、これまでにも被爆体験を語るために訪れた各国の自治体や平和団体に託してきた。
 さらにネバダ州の核実験場を視察し、実験による環境汚染に苦しむ先住民と交流する。
 高齢化で海外に出かけられる被爆者が少なくなる中、伊谷さんは「一人でも多くの人に体験を伝え続けるのが私の使命。核の拡散防止ではなく、撤廃の条約が実現するように訴えてきたい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20100425-OYT8T00721.htm

普天間移設「県内断念」訴え きょう県民大会、午後3時

2010-04-26 | 先住民族関連
(琉球新報 2010年4月25日)
 米軍普天間飛行場の返還問題で、県議会が初めて超党派で取り組んだ「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める県民大会」(実行委員会主催)は25日午後3時から、読谷村運動広場で開催される。県議会が2月に全会一致で可決した県外、国外移設を求める初の意見書に基づき、日米両政府に県内移設の断念を求める大会決議を採択する。仲井真弘多知事と県内全41市町村の首長(2市町は代理)が出席を表明。実行委は10万人規模の参加を目指しており、5月末までの決着を目指すとした政府の移設先見直し作業にも大きな影響を及ぼす。24日は石垣市で八重山郡民大会が開かれ、25日は宮古島市でも大会がある。
 普天間の県内移設に反対する超党派の県民大会は初めて。名護市辺野古沿岸部を埋め立てる政府の現行移設案に回帰する動きが浮上するなど、政府が県内移設に傾く中、県内移設に反対する民意を両政府に突き付ける歴史的大会となる。
 知事はあいさつで日米安保体制下での沖縄の過重な基地負担の軽減を訴え、普天間飛行場の一日も早い危険性除去や固定化の回避を強く要求。その上で昨年の衆院選で県外や国外移設を掲げた鳩山由紀夫首相には「公約に沿った形で努力してほしい」などと履行に向けた首相の姿勢を後押しする考えを示すとみられる。
 一方で、条件付きで県内移設を容認してきたこれまでの立場との整合性から「県内移設反対」の表現には踏み込まない見通しだ。
 大会の共同代表には、各界を代表する形で高嶺善伸県議会議長、翁長雄志那覇市長、仲村信正連合沖縄会長、大城節子県婦人連合会会長の4氏が就任している。

◆「穏やかに暮らさせて」/イラク支援・高遠さんら県民大会参加へ
 イラク支援ボランティアとして活動する高遠菜穂子さん(40)と2004年の米軍によるイラク・ファルージャ総攻撃後、遺体引き渡し時の様子を撮影し、国際社会に衝撃を与えたワセック・ジャシムさん(30)=英語教師=が24日、4・25県民大会に参加するため沖縄入りし、名護市辺野古を訪れた後、宜野湾市の沖縄NGOセンターで報告会(イラク戦争の検証を求めるネットワーク主催)を開いた。
 2人はファルージャをはじめ、イラクへ出撃した米軍の主力が在沖海兵隊であることを報告。高遠さんは「沖縄の人にもファルージャのことを知ってもらい、イラク戦争を検証すべきだということを沖縄から発信したい」と呼び掛け、ジャシムさんは「どの国からどの国へも軍隊を送ることがない世界を望む」と述べた。
 報告会後、高遠さんは「在日米軍がイラクなどで何をしているか、議論を避けるべきではない。自分の国からイラクの友人を襲う状況をつくっていることが嫌」と話した。ジャシムさんは「米軍の出撃拠点がこんなにきれいな島とは知らなかった。県民大会で基地がイラクに米軍を送り込んでいることに反対の意思が示されると思っている。全力で支援したい」と語った。
 名護市辺野古では、2人は座り込みのメンバーらと話し、砂浜に設置された鉄条網に「ここの住民を穏やかに暮らさせて。基地はいらない」と書いた黄色のリボンを結びつけた。高遠さんは「安全保障のために軍が必要だという人がいるが、イラクでも米軍がいて治安が良くなったことはない。辺野古で受け入れられない基地はどこに行っても受け入れられない」と移設に反対した。ジャシムさんは「辺野古はとても美しい所なのに米軍基地が存在しており残念。新しい基地は造らないでほしい」と求めた。

◆米団体など賛同声明/沖縄に新基地を批判
 4・25県民大会の趣旨に賛同するアメリカやグアム、カナダの平和団体などが24日までに大会実行委員会に声明文を送った。
 声明文を送ったのは、米下院議員で2004年の米大統領選に立候補したデニス・クシニッチ氏、カナダの平和団体「バンクーバー九条の会」、グアムの先住民族でつくる「チャモロ・ネーション」、アメリカで新基地建設に反対する「ネットワーク・フォー・オキナワ」、約80カ国の法律家で構成する「国際民主法律家協会」の4団体1個人。
 クシニッチ氏は「米海兵隊の名護市への移転は、地元住民の視点が全く存在していない」と指摘。バンクーバー九条の会は「イラク戦争の際、カナダは参加を拒否したが米国との関係は悪くなっていない」と県内移設拒否が日米関係に悪影響を与えないとの見解を示した。チャモロ・ネーションは「米軍はアメリカ本土に戻るべきだ。グアムはアメリカの所有物ではない」と批判した。
 ネットワーク・フォー・オキナワは「首相に県民との約束を果たすよう要請する」と求め、国際民主法律家協会は「日本は米軍基地を提供する法的義務はない。憲法に基づき基地撤去を求める権利がある」と法的見解を示した。(外間愛也)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-161294-storytopic-1.html