先住民族関連ニュース

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「アジア人になろう」顔写真加工アプリ、アジア系米国人が反発

2012-12-29 | 先住民族関連
CNN.co.jp 12月27日(木)12時40分配信
(CNN) 目を細くしてナマズひげを生やし、円錐(えんすい)形の麦わら帽子をかぶればあなたもアジア人――。そんな顔写真加工アプリが米グーグルのアプリ配信サイトに投稿され、アジア系米国人の反発を招いている。
問題のアプリ「Make Me Asian(アジア人になろう)」は、「たった数秒で中国人、日本人、韓国人、それにどんなアジア人にもなれる」というのがうたい文句。ほかに肌の色を濃くしてペインティングし、羽飾りを付けて「アメリカ先住民になれる」というバージョンもある。
同アプリについて、作者は「友人とふざけるための単なる冗談アプリ」と説明する。一方、アジア系米国人の団体は、アジア人と先住民に対する人種差別的偏見をあおるものだとして、グーグルに対し同アプリの削除を求める嘆願活動を開始した。
グーグルのアプリ配信サイトには、人種差別的なアプリなどを禁じる規定がある。しかしグーグルは、問題のアプリはこの規定に違反しないとの考えだ。
同じ作者はアジア人や先住民以外にも、「ロシア人になろう」「アイルランド人になろう」「老人になろう」「肥満になろう」などのアプリを公開している。
それでもアジア系米国人の怒りは収まらず、ブログなどを通じてアプリの削除を求める声が高まっている。ワシントンの牧師、ピーター・チン氏は、グーグルの影響力の強さを考えると、このようなアプリも問題ないという認識が広まってしまうことを危惧すると話している。
http://www.cnn.co.jp/tech/35026316.html

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小中学生のアイヌ副読本 市民運動で「修整」撤回

2012-12-29 | アイヌ民族関連
しんぶん赤旗 2012年12月28日(金)
不当な政治介入 許さない
 小中学生にアイヌ民族の文化や歴史を紹介する副読本『アイヌ民族 歴史と現在』の記述が不当な政治介入によって書き換えられようとした問題で、全国に波及した市民の運動によって、「修整」の撤回を勝ち取ることができました。 (釘丸 晶)
 事の発端は、2011年12月6日の北海道議会予算特別委員会です。自民党・道民会議の小野寺秀道議は、副読本『アイヌ民族 歴史と現在』の「日本政府は、この島を『北海道』と呼ぶように決め、アイヌの人たちにことわりなく、一方的に日本の一部にしました」という表現について、「当時、アイヌが北海道を支配していたと認めるような文書」「歴史的事実と認識が食い違う」として問題視しました。
 アイヌ文化振興・研究推進機構は、12年1~2月に副読本の見直しを検討。副読本編集にあたった編集委員らの了解を得ないまま、3月27日、道内外の教育委員会に、誤解をまねく恐れのある表現を改め、「修整」する旨、通知しました。
 さらに国会でも自民党の義家弘介参院議員(当時)がちょうど同じ3月27日の委員会質問で、副読本が日本国民は単一民族でないと説明している部分をやり玉に挙げ、「敵対をあおる内容」「日本人を全否定している」と攻撃しました。
歴史事実ゆがめ
 「修整」が示されたのは、小学生用6カ所、中学生用5カ所の計11カ所。自民党道議が問題視した部分も、「ことわりもなく」「一方的に」という表現が削られ、明治時代に日本政府がアイヌ民族から土地を取り上げた歴史的事実をゆがめる修整案が示されました。
 しかし、副読本の改訂について阿部ユポ編集委員長(北海道アイヌ協会・副理事長)が耳にしたのは、通知前日の3月26日の事業運営委員会でした。阿部さんは、「議題に上がっているだけで、改訂の資料も示されていなかった。とんでもないことになったと感じた」と当時を振り返ります。
 阿部さんら編集委員会のメンバーは急きょ対策を協議。研究者や弁護士とも相談し、5月2日に推進機構に修整理由を問う公開質問状を送付しました。
 さらに編集委員の一人である少数民族懇談会の清水裕二会長を代表に、「アイヌ民族副読本問題を考える会」を結成。5月14日に札幌市で開いた「市民の集い」には道内各地から160人が参加し、推進機構に編集委員会の早期開催を求めました。
撤回求め3万人
 5月25日には首都圏と道内のアイヌ関係団体の代表らが推進機構と道庁を訪れて抗議。「考える会」が取り組んだ「修整通知」の撤回を求める全国署名は、3カ月で3万人以上から寄せられました。
 推進機構は、6月11日に第1回の編集委員会を開催。3回の編集委員会を経て、修整は記述をよりわかりやすくするための最小限にとどまり、自民党道議によって問題にされた「日本政府は、この島を『北海道』と呼ぶように決め、アイヌの人たちにことわりなく、一方的に日本の一部にしました」という箇所も元のままとなり、12年度の副読本は9月に発行、10月に小中学校に配布されました。
 「考える会」の清水代表は、「根本的には歴史の事実を曲げられなかったということ。しかし、これで問題が終わったわけではない。今後も歴史を逆行させないようたたかっていきたい」と話しています。
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 アイヌ副読本 アイヌ民族への理解を広げようと財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構が01年から発行。北海道の小学4年生、中学2年生全員と全国の小中学校に毎年4月に配布されてきました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-28/2012122804_01_1.html

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マヤ遺跡、「世界の終末」観光で破損

2012-12-25 | 先住民族関連
AFP=時事 12月24日(月)18時37分配信
【AFP=時事】「世界の終わり」を祝うためにグアテマラに殺到した観光客たちが、古代マヤ文明最大の遺跡である都市遺跡ティカル(Tikal)の中心にある石造神殿を一部損壊した。
「残念なことに、大勢の観光客が第2神殿(Temple II)によじ登り、損傷させた」と、同遺跡の技術顧問、オスバルド・ゴメス(Osvaldo Gomez)氏が語った。
「お祝いについては問題視していないが、(観光客らは)もっと注意深くなるべきだ。ここは(ユネスコの)世界遺産なのだから」と、ゴメス氏は地元メディアに語った。
 ゴメス氏は、具体的にどのような損傷があったかについては語らなかったが、遺跡の階段を登ることは禁止されていると述べた上で、損傷が修復不能であることを示唆した。
 ティカル遺跡はグアテマラの首都グアテマラ市(Guatemala City)の北およそ550キロメートルにある。第2神殿は、ティカルの広場に面した高さ約38メートルの建造物で、遺跡内で最も知られた建造物の1つだ。
 21日はマヤ文明の長期暦が終わる日。マヤ系先住民の僧侶が日の出に合わせて火をともす色彩豊かな儀式を一目見ようと、7000人以上の観光客がティカルに集まった。
 古代マヤ文明は、西暦250~900年ごろ中米地域で全盛期を迎えたとされている。【翻訳編集】 AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2917967/10022716?ctm_campaign=txt_topics

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<マヤ暦「終了」>世界の終わり?新時代? 混乱や便乗商法

2012-12-23 | 先住民族関連
毎日新聞 12月22日(土)11時19分配信
 【メキシコ市・國枝すみれ】マヤ文明の暦で一つのサイクルが終わるとされた21日、同文明が栄えたメキシコのユカタン半島や周辺地域では、「新しい時代」の始まりを祝う先住民らの儀式が行われ、多くの観光客も集まった。一方、他の国ではマヤ暦が「世界の終わり」を予言していたと信じる終末論者も多く、混乱が生じた地域もあった。
【写真特集】儀式を行う終末論者 異星人になりきる集団など
 300~900年ごろに最盛期を迎えたマヤ文明の専門家らの説明では、マヤの暦では現在の世界は紀元前3114年に始まったとされ、今月21~23日から次の時代が始まる。一部で吹聴されたように「人類滅亡」を予言しているわけではなく、神官たちは淡々と新しい時代を迎える儀式を行った。
 メキシコのメディアなどによると、儀式はユカタン半島にあるマヤのピラミッド、チチェン・イツァなどで行われた。こうした遺跡への観光の起点である保養地のカンクンやメリダでは、ホテルがほぼ満室になった。
 しかし、日本でも09年に公開された映画「2012」のヒットもあり、21日で世界が終わると信じた人々の存在が各国で報じられた。アルゼンチン中部コルドバ州では、UFOの出没地として有名なウリトルコ山での「集団自殺」を呼びかけるメッセージがフェイスブックに投稿されたため、立ち入り禁止となっている。フランスやトルコなどでは「世界の終末」から逃れようと多くの人が押しかけた場所がある。中国では偽の「ノアの方舟」の乗船券をインターネットで販売し、1カ月で約40万元(約540万円)を稼いだ業者も出たという。
 多数の問い合わせを受けたという米航空宇宙局(NASA)はインターネット上で「マヤ文明は世界の終わりを予言していません。惑星衝突などの心配はありません」と発表した。
http://mainichi.jp/select/news/20121222k0000e030149000c.html

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カナダで、先住民を支持するデモ実施

2012-12-23 | 先住民族関連
イランラジオ-2012/12/22(土曜) 20:34
カナダで、人権活動家がデモを行い、先住民の権利擁護を要請しました。
プレスTVの報道によりますと、デモ参加者は21日金曜、首都オタワ、トロント、エドモントンをはじめとするカナダの複数の都市で集結し、カナダ政府に対し、先住民の権利に関する自らの責務を実施するよう求めました。
なお、このデモが実施されたのは、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルがカナダ政府に対し、先住民をはじめとする人々の権利に関する取り決めを守るよう要求した中でのことです。
アムネスティ・インターナショナルが今年の2月、5月、9月の3回、カナダの人権の状況を調査した結界、特に先住民にとって、継続的且つ深刻な問題が存在していることが明らかになっています。
アムネスティ・インターナショナルは、カナダの全域における先住民が"人権の危機"に陥っているとし、カナダ政府に対し、先住民の権利に関する自らの責務を実施するよう求めました。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/34046-%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%80%E3%81%A7%E3%80%81%E5%85%88%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%82%92%E6%94%AF%E6%8C%81%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%87%E3%83%A2%E5%AE%9F%E6%96%BD

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滝沢秀明 :南米縦断4800キロの旅「人生観変わった」 今井翼と初の本音対談も

2012-12-22 | 先住民族関連
まんたんウェブ ‎-2012年12月22日
 人気男性デュオ「タッキー&翼」の滝沢秀明さんが、13年1月スタートの旅番組「J’J 滝沢秀明 南米縦断 4800km」(日本テレビ)で、4800キロにわたる南米縦断の旅に挑んだことが22日、明らかになった。砂漠と山岳が続く過酷な道のりを、自らジープを運転した滝沢さんは、「撮影していることを忘れ、とにかく前に進むことを考えていました。これまでに旅という旅をしたことがなかったのですべてが新鮮。この旅で人生観というものは変わったと思います」と振り返っている。
 番組は1~3月に同枠で放送された「山下智久・ルート66~たった一人のアメリカ」、7~9月の「J’J Kis-My-Ft2 北山宏光 ひとりぼっち インド横断 バックパックの旅」、10~12月の「J’J Hey!Say!JUMP 高木雄也 & 知念侑李 ふたりっきり フランス縦断各駅停車の旅」に続く第4弾。
 30歳の節目を迎えた滝沢さんが自らジープのハンドルを握り、南米大陸を縦断する旅に挑戦するというもので、チリのサンティアゴからペルーのリマまで、番組史上最長となる約4800キロを“激走”。砂漠と山岳地帯が続く過酷な道を走り続け、時には寝袋での野営も。マチュピチュやナスカの地上絵、チチカカ湖に暮らす先住民族との触れ合い……南米大陸の大自然や地元の人々との出会いも経験していく。
 番組では、旅を終えたばかりで真っ黒に日焼けした滝沢さんが今井翼さんとともにトークする様子も放送。お互いに「照れる」、「目を見て話をするのが恥ずかしい」などと話しながらも、17年以上の付き合いで初めてという2人きりでの本音対談を繰り広げる。
 滝沢さんは、「日本の真裏で想像もつかない場所だったので、文化の違いや言葉の通じないことから壁があるかもしれないと思っていましたが、言葉は通じなくとも、心で通じるということを実感しました。今は行ってよかったと本当に思っています」とコメント。「この旅はピンチを多く迎えたんですが、覚悟を決めれば、何とかなるという人間の強さを感じました。旅を始めてしばらくして何かが吹っ切れましたね。立ち止まらずに進めば何とかなると思いました。人生もそうだなと」と一回り成長した姿を見せている。
 「J’J 滝沢秀明 南米縦断 4800km」は、関東ローカルで13年1月7日から毎週月曜深夜1時29分~同59分(初回は深夜1時59分スタート)に放送予定。(毎日新聞デジタル)
http://mantan-web.jp/2012/12/22/20121221dog00m200070000c.html

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タッキー、30歳節目に南米縦断

2012-12-22 | 先住民族関連
infoseek 12/22 06:00
 タッキー&翼の滝沢秀明(30)が、南米を縦断したドキュメンタリー旅番組『J'J 滝沢秀明 南米縦断 4800km』(日本テレビ系)が来年1月7日よりスタートすることが21日、わかった。トークコーナーでは相方の今井翼(31)を招き、17年以上の付き合いで意外にも初めて2人きりでの対談に臨んだ。
 タキツバとしてデビューして10年が経ち、30歳という節目を迎えた滝沢が、“これまでの自分”と向き合い、“これからの自分”を見つめるために旅に出た。
 同番組は、これまで山下智久、Kis-My-Ft2の北山宏光、Hey!Say!JUMPの高木雄也と知念侑李が世界各地を旅してきたJ's Journeyシリーズの第4弾。滝沢は日本の裏側・南米大陸に向かい、J'Jシリーズ最長となるチリ・サンティアゴからペルー・リマまでの4800キロを、自らジープを運転して走破を目指す。
 砂漠と山岳地帯が続く過酷な旅では、時には寝袋で野営、マチュピチュ、ナスカの地上絵、チチカカ湖に暮らす先住民族とのふれあいを体験。大自然や土地の人との出会いを通じて、心を揺さぶられた滝沢が綴る日記には、今まで語られることのなかった胸の内が明かされる。
 12月上旬から行った南米の旅を終えた滝沢は、19日に今井を対談相手にトーク部分も収録。2人きりで対談をするのは初めてで、お互いに「照れる」を連発したり、目を見て話をするのが「恥ずかしい」と言いながら、2人ならではのやりとりを展開していく。
 旅番組『J'J 滝沢秀明 南米縦断 4800km』は来年1月7日(月)より毎週月曜深夜1時29分から1時59分まで放送(関東ローカル)。初回は深夜1時59分スタート。
http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/oricon_2019972

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グアテマラの先住民族 「世界の終末」に際して抗議

2012-12-22 | 先住民族関連
VOR ロシアの声 22.12.2012, 00:45
マヤ文明の古代都市があったグアテマラ北部ティカルで、21日にかけての深夜、地元の先住民族が抗議デモを行った。
マヤ暦において新たな時代に変わる21日のイベントに、地元政府が彼らを招かなかったことに不満をあらわし、およそ200人がプラカードなどを掲げて抗議した。
 先住民族局の代表は、「マヤ族はイベントに参加していない。これらのイベントは、人種差別的な性格を持っている。我々マヤ族の末裔は、従来どおり、これを我慢しなければならない」と語り、先住民族抜きでこのようなイベント開くのは許しがたいことだと指摘した。AFP通信が伝えた。
 マヤ族の子孫たちにとって、イベントへの参加は、深い宗教的意味を持っている。マヤ族の末裔たちは、マヤの長期暦に別れを告げ、新時代の幕開けを迎えるために、ティカルの神殿の前で、進物の献上を行うことを望んでいた。
 イタル・タス
http://japanese.ruvr.ru/2012_12_22/98873502/

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現代に生きる古代マヤ人の子孫たち、直面する差別と貧困

2012-12-21 | 先住民族関連
2012年12月20日 20:51 発信地:グアテマラ市/グアテマラ
【12月20日 AFP】5200年に及ぶ古代マヤ文明の「長期暦」が21日に区切りを迎えるにあたり、それを祝う者も「終末の日」だと信じる者も、世界中の目がかつて繁栄した古代文明に注がれている。しかし、現代のマヤ人の窮状は話題にされそうにない。
 絶頂期には南北米大陸で最も豊かな文化を誇っていた古代マヤ文明。その子孫にあたる中米やメキシコのマヤ人は、差別や搾取、貧困に苦しんでいる。
■奴隷とされたマヤ人、今も社会の末端に
「先住民系の人々は常に安価な労働力だとみなされてきた。これが今も根強く残っている」と、グアテマラの人類学者アルバロ・ポップ(Alvaro Pop)氏は指摘する。同氏は国連(UN)の「先住民問題に関する常設フォーラム(Permanent Forum on Indigenous Issues)」の委員だ。「彼らは道具だとみなされ、公共政策の対象だとは考えられていないのだ」
 マヤ文明がが頂点を迎えたのは紀元250~900年で、1200年頃には衰退し始めた。それから300年後のスペインの植民地時代、マヤ人は自分たちの土地を奪われ、貧困に陥った上に奴隷とされた。
 現在、マヤ人の直系子孫は2000~3000万人がメキシコ南部、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラなどにいると推計される。
 メキシコでは1994年、社会的窮状と搾取による苦しみからチアパス(Chiapas)州で反政府組織サパティスタ国民解放軍(Mexican Zapatista Army for National Liberation、EZLN)が創設され、その悲惨な境遇に世界の関心を集めた。
 グアテマラでは、マヤ人は社会の末端に追いやられ、教育や保健医療といった基本サービスの利用も制限されている。人口1430万人の半数近い42%が先住民系だが、その貧困率は80%にも上り、国連開発計画(UNDP)によれば、先住民系の子どもの10人に6人は栄養不良で、乳児は1000人に40人という高い割合で死亡している。
■内戦で村ごと消される
 マヤ人が最も大きな犠牲を払ったのは、グアテマラ内戦(1960~96)だろう。政府軍と左翼ゲリラによる内戦中、先住民コミュニティーでは600件を超える大量虐殺が記録され、数万人が難民となってメキシコ南部へ逃れた。特に、エフライン・リオス・モント(Efrain Rios Montt)将軍の独裁政権下(1982~83)では「焦土作戦」の下、マヤ人の村々が一掃された。
 この国家による抑圧のさなかに登場したのが、マヤ系先住民の人権活動家リゴベルタ・メンチュ(Rigoberta Menchu)氏だ。先住民虐殺を激しく糾弾したメンチュ氏は、1992年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。
 メンチュ氏はAFPの取材に「内戦が、先住民系を物理的にも精神的にも掃滅する口実として使われた」と語った。「焦土作戦」によって先住民らはさらなる貧困へと突き落とされたという。
■土地から追われる先住民たち、今も続く苦難
 現在も、先住民系の人々が故郷とする地域には、政府の「麻薬との戦い」の一環で軍部隊が入り込んでいる。そして水力発電、鉱山採掘、農業開発といった各プロジェクトが再び先住民たちを彼らの土地から追放している。
 ホンジュラスでは、化粧品や加工食品の主要原料とされるパーム油需要の増加によって、プランテーション所有者と土地なし農民の間の土地紛争が激化している。(c)AFP/Henry Morales
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2917670/10019318?ctm_campaign=txt_topics

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【オーストラリア】ウラン最大輸出国から転落も、非公開報告が警告

2012-12-21 | 先住民族関連
NNA 12月20日(木)8時30分配信
 豪官民合同審議会のウラニウム・カウンシル(UC)が、オーストラリアはウランの輸出制限を続ける限りウラン輸出が伸びず、カザフスタンやカナダに抜かれ、ウラン輸出最大国の地位から滑り落ちる可能性があると警告していることが分かった。流出した非公開報告書の中で明らかになった。世界のウラン埋蔵量の33%がオーストラリアにあり、関係企業はウラン産業のさらなる推進を連邦政府に求めていくとみられる。19日付オーストラリアンが報じた。
 同報告書でUCはオーストラリアのウラン産業の問題として、従来から資源産業全体で指摘されてきたコスト高に加え、不必要かつ重複した環境評価の手続き、ウラン輸出港の制限、ウランに対する一般の誤った理解などを指摘している。またUCは、福島第一原発の災害でウランの需要が減っても、アジアには原子力発電所の設置を進める国家が増えており、長期的にはウランの需要は安定するとした。
 現在、地元民などの反対で、オーストラリアでウランの輸出が可能な港は、南オーストラリア(SA)州のアデレードと北部準州(NT)のダーウィンに限定されており、ウラン採掘業者は高い費用を払って、それらの港までウランを輸送しているが、UCは、「積み出し港の問題で、ウランを必要とする国はより安く安定供給可能な国に向かうだろう」としている。
 非公開報告書はUCが作成し、エネルギー・資源産業に関する官民合同の「エネルギーと資源に関する常任審議会(SCER)」に提出されたもので、通常は非公開だがオーストラリアン紙が入手した。
 SCERはハワード保守連合政権時代の2007年に設立され、ウラン採掘企業や、連邦・SA州・NT・西オーストラリア(WA)州の各政府代表、先住民土地団体のノーザン・ランド・カウンシルで構成されており、10月にウラン採掘許可に踏み切ったクイーンズランド州政府や、ウラン探鉱を認めたニューサウスウェールズ州政府もSCERへの参加が期待されている。
 UCの報告書が流出したことについて、ファーガソン資源相は、「審議会の報告書が公開されるのは普通ではない。自分はSCERの議長だが、審議会の議決を経ずに報告書を公開することはない」と述べた。
 ■業界の反発?
 連邦政府のバーク環境相は18日、ウラン生産会社トロ・エナジーがWA州ウィルナに所有するウラン鉱の環境評価について、結論を出すにはさらに情報が必要だとして、最長で2013年3月末まで延期すると発表した。
 トロ・エナジーのホール社長は、「18日に連邦政府の環境評価の結果が出るものと期待していた。(決定には)とても驚き、落胆している。環境省からは何度もこれ以上の情報は必要ないとの助言を受けてきた」と述べた。
 WA州政府は先に3年に及ぶ環境評価を終え、10月に同社のウラン採掘を許可したが、ウランを輸出するにはさらに連邦政府の環境評価の決定を必要としている。
http://news.nna.jp/free/news/20121220aud004A.html

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(3)文化発信 まず足元から

2012-12-21 | アイヌ民族関連
(2012年12月21日 読売新聞)
 10月下旬、札幌大学(札幌市豊平区)の一室が、熱気に包まれていた。
 アイヌ伝統の衣装をまとい、のどを震わす独特の唱法で声を合わせながら、床を蹴り、跳び、舞う。「最高!」と口々に叫ぶ18人の学生は、「ウレシパクラブ」のメンバーだ。
 ウレシパはアイヌ語で「育て合い」のこと。ウレシパクラブは、「アイヌ」と「和人」の学生が力を合わせ、アイヌ文化の継承のため活動、発信する課外サークルだ。学生20人が所属し、アイヌ語や文化、舞踊、工芸を学んで成果を披露するほか、各地のアイヌの人々とも交流している。昨年はドイツで発表し、喝采を受けた。
 同クラブは、アイヌとの交流を通じてグローバル人材を育成する「ウレシパプロジェクト」の一環として始まった。「身につけたいのは、多文化を理解し、共生する力。その力を体得するために、アイヌの若者の力が必要だと考えた」と、発案者の本田優子教授(55)は説明する。
 きっかけは7年前、豪州留学から戻ったばかりの女子学生が本田教授に漏らした一言だった。「現地でアイヌのことを聞かれたが、何も知らなくて白い目で見られた……」
 本田教授自身も、北海道で育ちながらアイヌを知らないと思っていた。アイヌの若者にはアイヌ文化などを学ぶ機会を、他の学生には多文化共生を学ぶ機会を提供する一石二鳥の取り組みとして、プロジェクトを思いついた。
 アイヌの若者は奨学生として受け入れ、アイヌ文化や言葉、歴史からなる特別コースの履修と、同クラブへの所属を義務づけ、他の学生が共に学び、交流できるようにした。2010年、第1期生として6人のアイヌ学生を迎え、プロジェクトが始動した。
 成果は見え始めている。足元の歴史を見ていなかったことに気づいて猛勉強を始めた大学院修士課程2年、長谷仁美さん(24)は、「将来は世界中の民族や文化の衝突をなくすため役に立ちたい」と抱負を語る。アイヌの学生たちも、「文化を学び、誇りを持てた」と言う。
 活動に共鳴し、アイヌの学生の就職支援などを申し出た企業は43社にまで増えた。
 佐藤俊夫理事長(63)は「グローバル時代に必要なのは、足元の文化を理解し、発信する力。それを育むのが大学の使命だ」と話している。(松本美奈、写真も)
 メモ ウレシパプロジェクトは、アイヌの若者が対象の「奨学生制度」のほか、理念に賛同し、優秀な奨学生を優先雇用する「カンパニー制度」、多文化共生の推進を活動の柱としている。ウレシパクラブはプロジェクトの中核組織で、学生を支援する教職員、研究者、法人、市民を含めると、会員数は200人近くに上る。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20121214-OYT8T00219.htm

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FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館企画展 <br />

2012-12-20 | 先住民族関連
エドワード・S・カーティス作品展『アメリカ先住民の肖像』開催のお知らせ
発表:富士フイルム株式会社
財経新聞 2012-12-18 19:35:00
FUJIFILM SQUARE(フジフイルムスクエア)は写真歴史博物館にて、「エドワード・S・カーティス作品展『アメリカ先住民の肖像』」を2013年3月1日(金)から2013年5月31日(金)まで開催いたします。
エドワード・S・カーティスは、1868年にアメリカ合衆国中西部のウィスコンシン州に生まれ、独学で写真を学び、若くして肖像写真家として評価されました。1900年から、多くのアメリカ先住民の中に深く入り込み、彼らと親交を深め、彼らの生活や肖像などを撮影しました。以後、約30年間をかけて“消え行く文化を記録”しました。カーティスは、単にアメリカ先住民を記録に残すために撮影したものではなく、近代化によって失われようとするアメリカ先住民の最後の輝きを深い敬意とともに写し撮りました。彼の撮影したアメリカ先住民の肖像写真は、人間の尊厳が見事に表現され、気高く、美しい作品となっております。
今回は1900年代初頭に制作されたオロトーン技法の貴重なヴィンテージプリントを中心とする写真作品によって、エドワード・S・カーティスの写真世界をご覧いただきます。
■エドワード・S・カーティス プロフィール (1868年 - 1952年)
1868年ウィスコンシン州に生まれ。シアトルで写真技術を学んで営業写真館を経営し、ロマンティックなポートレイトや風景写真で成功を収めた。1899年、ニューヨークの大富豪エドワード・H・ハリマンのアラスカ探検隊に同行したことが大きな転機となり、ネイティブ・アメリカンの撮影に専念することを決意。自らを「消えゆく文化の目撃者」ととらえ、1900年の南西部での撮影を皮切りに、南西部、平原、北西海岸の部族を次々と撮影。大富豪のJ・P・モルガン氏やセオドア・ルーズベルト大統領の経済的支援を得て、ミシシッピー河西部からアラスカにかけて全域を踏破し、80以上の部族を調査・撮影。1907年から1930年の間に、約1500点の写真とテキストによる全20巻の『北米インディアン(The North American Indian)』を発行するという偉業を成し遂げた。
本件の詳細は富士フイルムのウェブサイトをご覧ください。
  ⇒http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0725.html?=link=n2u
■FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)とは
写真を中心とする富士フイルムのフォトギャラリー&ショップ。入館無料で、どなたでもお気軽にご覧いただけます。
クオリティの高いさまざまなジャンルの写真を展示する富士フイルムフォトサロン、写真とカメラの歴史を学べる写真歴史博物館のほか、最新の富士フイルム製品をご体験いただけるコーナーや、テレビCMでおなじみの「ASTALIFT」をはじめとするスキンケア・サプリメント商品の販売を行うショップもあり、幅広い層の方にお楽しみいただける施設です。皆さまお誘いあわせの上、ぜひご来場ください。
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)  ⇒ http://fujifilmsquare.jp/index.html?link=n2u
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) ケータイサイト  ⇒ http://m.fujifilm.jp/fujifilmsquare/top.html?link=n2u
  ※ケータイサイトはパソコンからはご覧いただけません。
http://www.zaikei.co.jp/releases/79696/

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寒風でうまみを熟成 北海道・白老で干しサケづくり

2012-12-20 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2012年12月20日00時39分
 【深沢博】白老町のアイヌ民族博物館「しらおいポロトコタン」で、伝統的な保存食「サッチェプ」(干しサケ)づくりが始まった。丸太にずらりとつるされたサケの姿が来館者の目を楽しませている。
 白老沖でとれたサケの腹を割き、薄く塩をふって寝かせ、今月初旬から干し始めた。2月初旬まで寒風にさらして熟成させ、その後はコタンの伝統家屋「チセ」の天井につるしていろりの煙でいぶす。
 独特のうまみで人気があり、5月初旬からコタンの売店で販売される。ただ、今年も白老を含む太平洋側はサケの不漁が続き、価格も高めに。このため、つくれるのは例年の3分の1、昨年の約半分の1200本という。
http://digital.asahi.com/area/hokkaido/articles/HOK201212190002.html

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マリ、灌漑事業で湿地消失の恐れ

2012-12-19 | アイヌ民族関連
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 12月18日(火)19時36分配信
 西アフリカ、マリの広大な内陸デルタを潤すニジェール川で、大規模な灌漑事業が計画されている。湿地消失を危惧する専門家の声もあり、地元住民は不安を感じているという。
 マリ中部のモプティ州デボイエ(Deboye)地区はサハラ砂漠の外縁部に位置するが、面積の大部分を湿地が占める。アフリカ屈指の大河、ニジェール川の蛇行する流れが作り出した世界有数の内陸デルタだ。
 デルタ地域の人口は約200万人。ほとんどが漁業や放牧、農業で生計を立てているが、デボイエのダオダ・サナンコウ(Daouda Sanankoua)区長は次のように不満を漏らす。「ここではすべてが水に依存しているが、その大事な水を政府が取り上げようとしている。われわれの意見も聞かず、外国から来た農業法人に提供するそうだ」。
 こうした問題は世界中で起きている。河川や周辺の自然を糧に生活する人々が、上流で行われる権力者の利水事業に苦しめられているのだ。
◆恵のデルタ
 ニジェール内陸デルタは、ヨーロッパから来た渡り鳥の主要な越冬地で、カバ、クロコダイル、マナティーなども生息する自然の宝庫だが、人間の営みとの調和も高いレベルで保たれていた。先住民のボゾ族は、朝から晩までカヌーに乗って投網を打ち、年間10万トンの水揚げがあったという。
 13世紀に強大なマリ帝国を築いたバンバラ族は、水位が下がる乾期に泥地でアワや米を栽培していた。イスラム教徒のフラニ族も、19世紀初期にはブルグ(イネ科ヒエ属の多年草)を飼料にウシやヤギの放牧を開始している。もちろん異論もあるが、各部族が互いの権利を尊重し、それぞれの営みに専念しながら何世代にも渡り命をつないできた。あらゆる科学的資料が、自然との調和が長続きした経緯を示していいるが、状況は変わってしまったようだ。
 最近は水位低下や漁獲高の落ち込みが顕著で、浸水林は乾いたままだという。住民もなんとか暮らしているが、デボイエのサナンコウ区長は村や町が廃墟になる事態を恐れている。
◆ニジェール川の利水事業
 デルタの危機の原因を降水量の減少や気候変動に求める声もあるが、サナンコウ区長は上流の利水事業と見ている。
 実際、デルタを離れてニジェール川を数キロ遡ると、コンクリートダムと分水路の建設工事が進んでいた。
 事業目的は、中国の砂糖会社、リビアの稲作法人、ドイツやフランス、アメリカの企業が出資する農業開発プロジェクトへの水供給。すべて、灌漑事業を統括する政府機関「ニジェール公社」の管理区域で行われる。マリ政府はこうした開発を足掛かりに海外からの投資を呼び込み、農業の近代化を進める意向だ。しかし、水不足が足かせとなり目標達成は難しいと反対派は主張する。
 ニジェール公社が計画している灌漑水田約10万ヘクタールの4分の1は既に利用中で、ニジェール川の水8%を引き込んでいる。ただし、ニジェール川研究の権威でオランダ政府の水文学者レオ・ツバルツ(Leo Zwarts)氏は、同じ水量でも乾期には70%に跳ね上がると指摘する。
 実際に乾期には、デルタへ流れるニジェール本流より、分水路の水量が多くなることも多い。
 結果、デルタの規模縮小は既に始まっている。ツバルツ氏の見積もりでは、現在の利水規模でも毎年の冠水面積は平均600平方キロも減少しており、多くの浸水林やブルグの群生地が消失している。現地マーケットの魚類取引量も、冠水面積に比例して落ち込んでいるという。
 しかし、まだ序章にすぎない。ニジェール公社の管理区域の地図を見ると、現在の灌漑地域より今後の予定地の方がはるかに大きい。主要分水路の3本も取材時に拡張工事が行われていた。
 マリ政府は今後、外国企業を巻き込んで灌漑地域を10倍以上に拡大する予定だ。参加企業には無料の土地と、希望量の農業用水が提供される。ツバルツ氏の試算では、乾期にダム下流の水量がゼロになる日も近い。さらに上流でギニア政府が計画している水力発電ダムも完成すれば、4年に1度のペースでデルタが完全に干上がる可能性もあるという。
Fred Pearce in Mali for National Geographic News
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20121218002&expand#title

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■ 衆院選あす投開票、大票田・苫小牧でラストコール

2012-12-18 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2012年12月15日(土)朝刊】
 第46回衆院選はあす16日に投票日を迎える。小選挙区の道9区(胆振、日高)は山岡達丸(民主前)、堀井学(自民新)、花井泰子(共産新)、島崎直美(アイヌ民族新)=届け出順=の4候補が最終盤のてこ入れに全力を挙げている。14日、各候補は室蘭など西胆振を中心に遊説し、政策をアピール。運動最終日となるきょう15日は大票田苫小牧や平取を舞台に「ラストコール」に臨む。
 4候補は4日の公示以降、胆振、日高管内の4市14町を精力的に回り、約40万7千人の有権者に熱っぽく支持を訴えてきた。
 山岡候補は民主に逆風が吹く中、知名度不足と、出遅れを挽回しようと、比例前職の即戦力を強調。「室蘭、苫小牧の工業製品、道産食材をアジアへ」などの独自政策を訴えつつ「鳩山元首相の思いを受け継ぐ」と「後継」をアピールしている。残り1日、当選ラインに掲げた13万票を目指して先行候補を必死に追い上げる。
 堀井候補は五輪メダリストと道議2期の抜群の知名度を生かし、一貫して有利な戦いを展開している。「この地方を元気にできるのは、この地方で生まれ育った候補」と地元出身を前面に押し出す。陣営はマスコミの自民優勢報道による「上滑り」を警戒。「粛々と戦う」と引き締めを図りながら、最後の支持固めに向かう。
 花井候補は「国民の命と暮らしを守る」と消費増税や環太平洋連携協定(TPP)参加への反対、原発即時ゼロ、憲法9条擁護などを訴える。陣営は「多党乱立の中で筋を通し、ぶれない共産党の評価が高まっている」とこれまでにない手応えを強調。他党支持層の一部も取り込み、悲願の議席奪取へラストスパートを掛ける。
 島崎候補は「アイヌ民族にとって良いことは、北海道、国にとっても良いこと」と、アイヌ民族など少数民族の権利回復を最重点に管内各地で街頭演説を展開。このほか、原発ゼロや東アジア安定のための外交、TPP参加反対―などを訴える。他党支持層や、無党派層への浸透を目指して、日高管内で最後の舌戦に臨む。
(山田晃司)
◆―― 港都で舌戦、そろって室蘭入り
 原発や消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)などが争点となった第46回衆院選はあす16日が投開票日。残り2日に迫った14日、道9区(胆振、日高)の山岡達丸(民主)、堀井学(自民)=公明推薦、花井泰子(共産)、島崎直美(アイヌ民族)の4候補はそろって9区第2の大票田・室蘭入り。“師走選挙”最終盤の訴えに声を枯らしていた。
(届け出順)
● 山岡候補
 山岡候補は鳩山由紀夫元首相の応援を得て、JR苫小牧駅北口と室蘭市東町の西胆振ブロック合選本部前で街頭演説を行った。
 鳩山氏は「山岡候補は猪突猛進、信念を曲げず行動する男。強い日本より温かい日本が求められる。弱者に配慮する政治を党に位置づけるためにも山岡候補を支援を」と強調。山岡候補は「鳩山元首相の地域への思いを継ぎ、人に優しい政治を前進させる。精いっぱい頑張る」と必死に訴えた。
(粟島暁浩)
● 堀井候補
 堀井候補は市内を選挙カーで細かく回った。小中学生時代を過ごした白鳥台地域でひときわ元気な声に。午後にはJR東室蘭駅の自由通路を歩き、一人一人と握手。「期待してます」と話すお年寄りには、熱いまなざしで「分かりました」とうなずいた。
 夜には市内のホテルで総決起集会。来賓の脇雅史参院議員から激励を受けた堀井候補。「地方を元気にしたい」。生まれ故郷での最後の訴えに、声を張り上げた。
(松岡秀宜)
● 花井候補
 「16日がいよいよ投開票日。国の未来が懸かった選挙です」。室蘭、登別、伊達、壮瞥の団地や住宅街をメーンに回った花井候補。冷たい風が吹く中、熱い思いで訴えた。
 暮らしの充実に声を枯らし「なぜ国民を苦しめる消費税増税をするのか。増税に頼らなくても国民が安心して暮らせる手段はある」と断言。働く女性を支えるため保育所増設の必要性も強調。「訴えが届いたら応援してほしい。心からのお願いです」
(石川昌希)
●島崎候補
 島崎候補は14日、西胆振地方の票田となる登別や室蘭方面を遊説。アイヌ民族の権利回復と教育・福祉の充実、民族・言語・文化の多様性が尊重される多文化・多民族共生社会の実現といった政策を訴える独自の戦いを展開し、アイヌ民族としての議席獲得を目指している。
 出馬表明は公示の直前。党と名前の浸透を図ると同時に、有権者の「頑張ってください」との声に手応えを感じている。
(有田太一郎)
◆―― 比例、公明・佐藤候補が街頭演説
 衆院選道比例ブロックに立候補した、佐藤英道候補(52)=公明新=が14日胆振入りし5カ所で街頭演説した。
 室蘭市中島町の中島あいらんど通り前で、佐藤候補は支持者ら数百人を前に、中央道トンネル崩落事故を例に出し「悲惨な事故は繰り返してはならない。命を守る公共事業は必要。防災・減災ニューディールにしっかり取り組む」と強調。「比例は『公明』、10区は稲津、9区は堀井。勝たせてください」と訴えた。夜には苫小牧市内で時局講演会を開いた。
(野村英史)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/12/15/20121215m_01.html

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