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米史上最悪のテロが大統領選を分断

2016-06-14 22:30:30 | ニュース
フロリダ州オーランドで50人の犠牲者を生んだ米史上最悪の銃撃事件には、毎日銃による殺人に慣れっこになっている米国でもさすがに衝撃だった。民主・共和両党大統領候補も夫々対応策を発表したが、ヒラリー候補は銃規制・トランプ候補はイスラム教徒の入国規制という全く相反するテロ対策を唱えた。

最悪のテロ事件に直面した米国が一致団結して対応すべき時に、国を代表する両党のトップ候補が互いに非難し合う風景は情けなく思う。トランプ候補の台頭によって大統領選のレベルはみっともない程低レベルになった。相手候補を嘘つき呼ばわりし、平気で下品な個人攻撃をや人種差別等の発言を続ける。

ファイナンシャルタイムズ(FT)は「米大統領選史上、最もえげつない戦い」(6/7日本経済新聞)と決めつけたのも当然だと思う。ヒラリーはウォールストリートとの密な関係と機密情報を個人メールでやり取りした疑い、トランプは人種差別や女性蔑視の暴言や外交関係等で非常識な発言を連発し、互いに攻撃し合う。

個人的にはヒラリーを支持し女性初の米大統領になって欲しいが、今回のテロ事件の対策については銃規制では足りないと思う。トランプが指摘するように多くのテロ事件はイスラム過激派が引き起こしたという現実を認識し、その上で適切な対策を打つべきだと思う。建前では済ませられない。

今回もトランプの主張は「犯人が移民」という事実誤認に基ずく主張だった。実際は犯人は米国生まれのイスラム教徒でありトランプの主張する水際作戦では防げなかったはずだ。全くこの男のいい加減さは理解を越える。しかし、今回も犯人はイスラム教徒だった。何故イスラム教徒なのか良く考えるべきだ。

私はここがポイントだと思う。米国内で育ったイスラム教徒が過激な思想を抱き、甘い銃規制で大量殺人可能な銃を簡単に入手しゲイクラブに侵入し多くの人を殺した。私は銃規制とイスラム教徒対応の両方を徹底しないと効果的なテロ対策にならないと考える。言い換えると、テロ対応に関しては両党の考えを合わせ一致して対応すべきだと思う。その為に大多数の普通のイスラム教徒の助けが必須だ。

しかし現実は史上最悪の最低レベルの大統領選が展開される可能性が高い。結果的にはそれを米国民が望んでいる様に感じる。真に情けない。1%の富裕層が国の富を専有して政治を動かし、同じように1%の知識人が政治に影響力を行使し、これに怒った国民が反乱し大統領選で民主共和両党とも分裂の危機を迎えている。

オーランドの大量殺人はこの構図を鮮明にした、これが私に見える風景だ。■
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