さすらい人の独り言

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さすらいの風景 ソウル その7

2010年09月06日 | 海外旅行
宗廟の北に隣り合うように昌慶宮(チャンギョングン)があります。今回は訪れませんでしたが、以前のソウル訪問の際の写真がありますので載せておきます。

昌慶宮は、景福宮、昌徳宮に続いて建てられた三番目の宮殿です。景福宮が王の住む宮殿、昌徳宮を補助的宮殿として使っていたものが、昌徳宮の生活空間が手狭になった、王の家族のために建てられました。1595年の文禄・慶長の乱によって大部分が破壊され、日本統治時代から1984年までは昌慶苑という動植物園になっていましたが、1986年から復元工事が進められました。

宗廟側から入場したため、正門からの見学とは逆順になっています。

昌慶宮の正殿である明政殿。1484年に建てられましたが文禄・慶長の役の際に焼失、1616年に再建され、現存する朝鮮王宮の正殿のうち最古の歴史を誇っています。



正殿ですが、少し小振りです。

興味深いのは屋根飾りの走獣の数が5体であることです。正殿が宮殿の中で最も格式が高い建物にもかかわらず5体とひかえめなのは、宗主国の中国にたいして遠慮してのことと思われます。

景福宮の慶会楼では紫禁城と同じ11体の走獣が飾られていましたが、この建物は清から独立して大韓帝国の初代皇帝になった高宗によって1867年に再建されたものです。大韓帝国は、中国と同格と言いたかったのでしょうね。



お馴染みの鳳凰レリーフとヘテ像。



涵仁亭。科挙に合格した人々を、王が称賛してもてなした場所です。開放的な建物が特徴です。



景春殿。王と王妃のすまいです。



宮殿の壁際では、結婚記念の写真撮影が行われていました。



韓国では、プロポーズから結婚に至るまで、男性は女性の気をひくためにいろいろ大変なようです。



昌慶宮の正門の弘化門です。1484年に建築されたましたが、文禄・慶長の乱の際に全焼し、1616年に再建後も修理と彩色がくりかえされてきたため、本来の美しさは損なわれているといいます。

ソウル市内の李氏朝鮮ゆかりの宮殿としては、この他にも歴史的に重要な徳寿宮がありますが、まだ見ていないので、いずれの機会に訪問することにしましょう。
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