おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

日本海に沈む夕日

2013-06-24 09:22:17 | 旅行記
新潟市を15時ころに出たワシらは高速道路「日本海東北自動車道(初めて知ったこの名前)」を北上する。
会津から来た道「磐越自動車道」と同様に、この高速道路も片側1車線だが交通量が非常に少ない。快適に突っ走る。向かって左側、つまり海側を見れば並行して国道7号線が走っているがこの道路は比較的に交通量が多い。

しかし、驚いたことにそこを走ってる車のスピードが我々のクルマとほとんど変わらない。80Kmかそれ以上で「下道」を走っている。
なるほどこれでは「高速」の交通量が少ないわけだ。「下道」ならばお金かからないもんね。しかも「高速」と同じほどの時間で目的地に着いちゃうもんね。

旧道路公団が高速道路を、旧建設省が国道バイパスを競って建設していたツケが出ちゃっているのであるな。これではいつまでたっても高速道路の借金返済はムリ。
こんなところで国の行政の歪みを発見したのであった。

そのような立派なことを考えている間に車は村上市に到着
この町は人口6万6千ほどの城下町である。市域は千2百平方キロもあるがどうせ市町村合併で大きくなったのであろう。

城下町のたたずまいを残す小さな市街地を散策する。
中級武士の住まいを見学する。
若林家住宅

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ここの名物は「塩引き鮭」、鮭の腹を裂いて内臓を取り出して塩漬けし、1年間日本海の寒風にさらす。
この「塩引き鮭」の専門店『味匠 ?つ川』をのぞいてみる。

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店の奥を案内してもらう。所狭しと天井から鮭の腹を割った物が吊るしてある。
風を通すために店は一年中表口と裏口を開けてあるそうだ。

よく見ると鮭の腹の一部5cmほどを残してある。聞いたところ、ここは城下町で武士の文化、それゆえに腹を全て切るのでは切腹に通じるので一部を残してあるのだそうな。そのため内臓を取りだしてきれいにするのに手間が余計にかかるのだそうだ。
寛永年間の創業だということで伝統を大切にしているのである。

左のきれいな女性は説明してくれた店の人。伝統を守っている店だけあっておっとりした上品なお嬢さんであった。

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ここにも吉永小百合様がいるではないか。すこし感激!時は違えど同じ空間に身を置いているワシであった。

「塩引き鮭」は一匹数万円もする代物なので、とても定年オヤジには買えないので鮭の切り身(ちょっとこじゃれたやつ)をお土産に。

殆どではないが色々なところに「塩引き鮭」が吊るしてあった。

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この町は小さいけれども江戸の風情が残っていて、じっくりと町歩きをしてみれば面白いと思うが、夕暮れに近く今夜の宿と日本海の美しい夕日を写真に収めたいので先を急ぐ。

ここから山形庄内地方に行くには国道7号線をたどるのが近いけれども(高速道路は未整備)それでは日本海に沈む夕日が拝めないと判断して
あえて海沿いの国道345号を通る。
この道は、「変化にとんだ奇岩が見られる景勝地で有名なスポット、春はドライブ、夏は海水浴やキャンプ、冬は波の花など一年を通じて楽しめる。(情報誌)
の、「笹川流れ」と言う国の名勝天然記念物の海岸線だ。

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途中の道の駅「あつみ」(場所:山形県鶴岡市温海)で入日(いりひ)になったので、車を止め今回の旅の目的の一つ「日本海に沈む夕日を見る」をしみじみと体験する。
ああ!美しい!向こうはロシアか北朝鮮か。
「かえせー」思わず叫ぶワシ(そういう気持ちであったのだ)

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続く