通でがんす

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ひかりは西へ! 3月10日は東海道・山陽新幹線全通記念日

2011年03月10日 | 広島の話題
「おーい、今日は何の日か知っとるか?」

「「さ(3)とう(10)」で、砂糖の日じゃろ?」

「3を「み」と読んで、「み(3)と(10)」。水戸の日というのもあるんじゃ。って、違う、違う! 今日は、東海道・山陽新幹線全通記念日なんじゃ!!」

「山陽新幹線が、岡山から博多まで開業した日かいね?」

「ほうなんよ。1975(昭和50)年じゃけん、今から36年前じゃ」

「広島カープが初優勝した年じゃね」



新幹線岡山-博多開業の10日、「ひかり」は東から、西から山陽路を突っ走り、福山・広島・山口の各都市も”ひかり都市”に仲間入りした。
1日258本の「ひかり」「こだま」は午前中ほぼ順調に走ったものの、停電事故や強風が重なって午後からダイヤが乱れ、初日から荒れもよう。
しかも沿線の広島・福山市内などには新幹線騒音公害、日照に抗議するたれ幕や看板が目立ち、厳しいスタートとなった。

(「新幹線博多開業 初日から荒れもよう」中国新聞 1975年3月11日)



山陽新幹線岡山~博多開業記念式(所蔵:中国新聞社)
(企画展「新幹線-今昔、0系とN700系-」より 広島市交通科学館)




「広島駅南口に新幹線名店街がオープンしたのも、この日なんじゃ。3階にステーションシネマ(映画館)があったり、7階に展望浴場があったりしたよの」

「屋上には遊園地もあったよね。今はASSE(アッセ)と名前を変えとってじゃけど、北口はどう言うんかいね?」

「広島新幹線名店街じゃの。広島以外の人のために説明しとくと、広島駅には北側と南側に、それぞれ出入り口があるんじゃ。北側が新幹線口、または北口と呼ばれとって、南側が南口と呼ばれるんよの。マツダスタジアムに行くには、南口から出た方が便利じゃ」





「今日は、「時間短縮」「騒音公害」「新幹線開通記念樹」「新幹線の思い出」について調べてみようかの」





【時間短縮】

「新幹線のええところいうたら、やっぱり早く着くということじゃね」

「新幹線が広島に開通する前と後の所要時間を、一覧にしてみようかの」


■広島-東京/6時間27分→5時間8分

■広島-名古屋/4時間24分→3時間5分

■広島-大阪/3時間15分→1時間56分

■広島-岡山/2時間2分→56分

■広島-博多/3時間55分→1時間46分


「岡山までは1時間6分、大阪から東は1時間19分。ほいで、博多までは2時間9分も短縮しとるんじゃね」

「このころの新幹線0系(ぜろけい)の最高速度は210キロじゃったんよ。これが今のN700系じゃ時速300キロじゃもんの」

「うわー、そんなに早くなっとるんかいね?」

「ほいじゃけん、今は東京まで4時間かからんし、博多も1時間くらいで着くんじゃ」





【騒音公害】

「新聞の記事に、騒音公害いうて書いてあったよね」

「新幹線だけじゃないが、乗り物はなにがしかの音を出して動きよるけん仕方がないよの。というのは、騒音に関係ない者が言えるんであって、騒音を毎日毎日聞かされる立場の人は大変じゃろうの」



大竹市玖波(くば)6丁目の大野トンネル西口。
下り列車が同トンネルに入るたびに”ドーン”という激しい衝撃音が起き、付近の住民は「開業で一段とひどくなった感じ」と不安を募らせている。

(「騒音へ反旗 見切り発車に怒り」中国新聞 1975年3月11日)




「あぁ、「ドーン」という衝撃波が聞こえるいうて、問題になったよね」

「新幹線が高速でトンネルに入ると、出口で「ドーン」という衝撃波が聞こえるんじゃ。「トンネルドン」という言い方もあったがの。山陽新幹線開通までに防護壁の建設が間に合わんかった場所もあったそうじゃ」

「いろいろ対策はとってきとってんじゃろ?」

「たとえば、トンネル側でいうと、トンネルの入口に緩衝工(かんしょうこう)というフード状のものを取り付けたりされとってんじゃ。新幹線側でいうと、最近の新幹線の先頭車両は、アヒルみたいな形をしとるじゃろ?」

「アヒルというより、カモノハシに見えるんじゃけど?」

「エアロストリームという名前がついとるそうじゃが、あれは騒音を抑えるためにあんな形になったそうじゃ」





【新幹線開通記念樹】

「新幹線の開通を記念して駅の北口に樹が植えられとるんじゃが、知っとるか?」

「そりゃ知らんかった。で、どこにあるんかいね?」

「新幹線口から出て、右手にタクシー乗り場を見ながら進むと案内板があって、その先にあるんじゃ。この写真でいうと、赤信号の後ろの樹がそうなんじゃ」


新幹線開通記念樹


新幹線開通記念樹の碑






【新幹線の思い出】

「1975年いうたら、わしが小学6年の時じゃったんよ。この年の修学旅行から、新幹線に乗って行くことになったんじゃ」

「ほいで、新幹線に乗り込む練習をしたんじゃろ?」

「ほうなんよ。広島駅での新幹線の停車時間が確か2分で、その2分間で、降りる人が降りた後に、生徒たちが乗り込まんにゃいけんかったんよ。で、生徒たちを廊下に並ばせて、教室のドアを新幹線のドアに見立てて、時間内に乗り込む練習をしたんじゃ」

「先生方も大変じゃったろうね」

「なにしろ、新幹線を遅らせちゃいけんけんの。子どものころは気にもせんかったが、今になってみりゃその苦労がわかるよのう。そういや、新幹線の思い出いうたら何かあるか?」

「新幹線が開通する前じゃと思うんじゃけど、希望者が博多往復の新幹線に乗せてもらえるというのがあったんよ」

「へぇ、そがいなことがあったんじゃ。で、その時の感想は?」

「面白くなかったねぇ。窓から見える景色も単調じゃったし」

「それは言えるのう。見えるのはトンネルと電柱と田んぼくらいじゃもんの」

「うれしかったのは、博多に着いたときに「博多の女(ひと)」いうお土産をもらえたことかね」

「お菓子でつられるんかい?」

「小学3年生じゃったけんね」





「今日は、「時間短縮」「騒音公害」「新幹線開通記念樹」「新幹線の思い出」について勉強をさせてもらいました」

「今日もひとつ勉強になったでがんす」

「今度は、九州新幹線にも乗ってみたいね」

「そういや昨日、広島西飛行場の廃港が決まったのう」

「広島空港は広島市内からの交通の便がようないよね。リムジンバスは事故や天候に左右されるし」

「わしらは飛行機をほとんど利用せんが、交通の便だけはよくして欲しいのう。ほいじゃあ、またの」

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